東方紫藍談  ~紫と藍の幻想談~   作:カテサミン

9 / 70



 今回も頭の中をカラッポにしてゆっくりお読み下さいませ。

 それでは始まります♪



《第2談》紫の年齢と藍しゃま一本釣り

 

 

 【年齢ってなんなの?】

 

 

 

八雲紫「ねぇ、藍」

 

 

八雲藍「なんです? 紫様」

 

 

紫「今から私がやることに何も言わな…いえ、出来ればツッコミも無しにして見ていてほしいのだけれど」

 

 

藍「…」ジトッ

 

 

紫「…なによその目は」

 

 

藍「紫様が今からなさることはその事に対して私が物を言い、私がツッコミをするレベルの物だと」

 

 

紫「…見ててね藍」スッ

 

 

藍(えぇ…無視ですか)

 

 

紫「いくわよ…!」

 

 

藍「…?」

 

 

紫「…! …!」スーハースーハー

 

 

藍(私の目の前に立って、本当に何を…)

 

 

紫「…」

 

 

藍「…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「キャハッ! ゆかりん十七歳!」キャピッ!

 

 

藍「 」ピキッ

 

 

紫「…」ダブルピース

 

 

藍「 」ポカーン

 

 

紫「…」スッ

 

 

藍「 」ポカーン

 

 

紫「ふぅ…」ドッコイショ

 

 

藍「 」

 

 

紫「ズズッ…! あらこのお茶美味しいわねぇ、外の世界の茶葉も侮れないわね? 藍」

 

 

藍「 」

 

 

紫「…? ちょっとら」

 

 

藍「ぬあああああああぁぁぁアホかぁ!!」

 

 

紫「!?」ビクッ!

 

 

藍「無視して勝手に進めて溜めに溜めて出した物がそれかぁ!! スキマぁ!」

 

 

紫「なっ…!? 藍! なんなのその言葉使いは! 貴方は家族でも私の式なのよ!?」

 

 

藍「あんなものを見せられて取り乱さない方がおかしいでしょうがよぉ!? 何をやってくれてんですか!?」

 

 

紫「あ、あんなものですって…!? 人が勇気を出してやってみたのに貴方までそんなこと言うの!?」

 

 

藍「勇気を出すところがおかしいでしょう!? 貴方があんなことをするわけないと思ってるからこそこんな感じになるんですよ!!」

 

 

紫「普段やらないことをやる妖怪…まさに私にぴったりね!」グッ

 

 

藍「親指を立てないで下さい! そのしてやったり顔もやめて下さい! ああもうおぞましい!」

 

 

紫「おぞま…!? 藍! 貴方言い過ぎよ!? どうして私があれをやったらいけないのよ!?」

 

 

藍「一応貴方が幻想郷の顔だからです!」

 

 

紫「一応!?」

 

 

藍「それとご自分の年齢を考えて下さい! どこから十七歳が出てきたんですか!」

 

 

紫「……藍」

 

 

藍「はぁ、はぁ…な、なんですか!?」

 

 

紫「自分の年齢を考えて下さいぃ? 貴方それブーメランって言うのよ? 知ってる?」

 

 

藍「…!」イラッ

 

 

紫「あ! 藍なだけに、ブーメ藍って? ぷっ、あははは! …藍、これそんなに面白くないわよ?」

 

 

藍「あなたには特大ブーメランだろうがぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 実は紫、藍にやる前にやっていた

 

 

 

 

 

【数日前、博麗神社】

 

 

紫「はぁい♪ 霊夢」

 

 

博麗霊夢「あら紫こんにちは、素敵なスキマはすぐそこよ?」

 

 

紫「遠回しに帰れって言わないでよ…悲しいわ、ゆかりん悲しい」シクシク

 

 

霊夢「勝手に家に上がり込む奴に拒否権は無い♪」

 

 

紫「お邪魔します」

 

 

霊夢「遅いっ! はぁ…ていうか今私めっちゃ忙しいのよ、あんたに構ってられないの」

 

 

紫「なに? 異変?」

 

 

霊夢「命蓮寺、萃香、天子、幽香、スイカ割り」

 

 

紫「…なんか察したわ…」

 

 

霊夢「どうも、じゃ私行くから」

 

 

紫「! 霊夢待って!!」

 

 

霊夢「…? なによ」

 

 

紫「…よ、よし! 行くわよ…?」

 

 

霊夢「…あー?」

 

 

紫「…」

 

 

霊夢「なんなのよ…」

 

 

紫「…」

 

 

霊夢「…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「キャハッ! ゆかりんじゅうなへぶぅ!!」スパン

 

 

霊夢「忙しいってんのよ!! 遊ぶなら藍でやってなさい!!」ビューン

 

 

紫「痛た…! 先代にも大弊でぶたれたことないのに!」

 

 

紫「……」

 

 

 シーン…

 

 

紫「ゆかりん泣かない…一人でも泣かない…」グスン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  【番外】 【藍様一本釣り】

 

 

 

橙「藍様~? 藍様~?」

 

 

紫「あら橙、藍に用?」

 

 

橙「あ! 紫様! おはようございます」ペコッ

 

 

紫「はいおはよう♪ で? 藍に用があるの?」

 

 

橙「はい! 今日藍様に人里で買い物をしてきてと頼まれてるんです」

 

 

紫「そう…あ、だからあそこに置いてあるのかしら」

 

 

橙「?」

 

 

紫「橙、藍なら今博麗神社よ? 霊夢に結界とかその他もろもろの連絡してるの」

 

 

橙「え? そうなんですか?」

 

 

紫「そ、でも大丈夫よ? ほら…あそこに買い物袋があるでしょ? あれ持って行っていきなさいな」

 

 

橙「はい! 分かりました」タタタ

 

 

紫「買い物か…私最近買い物のかの字もしてないかも…」

 

 

橙「あれ? あれ!?」ガサゴソ

 

 

紫「かといって私が人里で買い物してもねぇ…ダメだわ、ゆかりん注目され過ぎて買い物どころじゃなくなっちゃうわ♪」

 

 

橙「紫様、紫様!」

 

 

紫「! 橙、どうしたの?」

 

 

橙「あの…買い物リストが無いんです…」

 

 

紫「買い物リスト?」

 

 

橙「はい、この袋の中に人里で何を買ってくるのか書いてある紙を藍様はいつも入れておいて下さるのですが…」

 

 

紫「あらら、そこら辺にないの?」

 

 

橙「はい…見当たりませんでした」

 

 

紫「……! はは~ん、書き忘れたわねぇ? いつも私にコンコン言ってる割にはこういうところでドジねぇ♪」ニヤニヤ

 

 

橙「ど、どうしましょう紫様、これでは買い物が」

 

 

紫「大丈夫よ? 分からなければ藍に直接聞けばいいんだもの」

 

 

橙「そ、そうですよね! では博麗神社に」

 

 

紫「その必要はないわ」

 

 

橙「え…?」

 

 

紫「よし釣るか、久しぶりに」

 

 

橙「……えっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「橙は釣りしたことある?」

 

 

橙「いえ…無い、ですけど…」

 

 

紫「そうなの? 湖とかで釣りってのも中々良いものよ? はぁ…いっそのこと海増やしてやろうかしら、そしたら皆も喜んでくれるかしら…ゆかりんありがとう! ゆかりん素敵! とか」

 

 

橙「あ、あの紫様…」

 

 

紫「どうしたの?」

 

 

橙「あの、藍様に聞きにいくのと釣りになんの関係が」

 

 

紫「橙!」

 

 

橙「は、はい!?」

 

 

紫「貴方にはいずれ八雲の名を受け継いでもらおうと考えています」

 

 

橙「!!」

 

 

紫「でも貴方はまだ八雲の名を継ぐにはまだ力不足です…ですが」

 

 

橙「…?」

 

 

紫「いまからやる八雲流釣り作法を覚えれば貴方は八雲の名を継ぐ者として立派に成長することができます、よく見ておきなさい」

 

 

橙「! はい! 分かりました! 紫様!」

 

 

紫「よろしい! では準備に取りかかる!」

 

 

橙「はい!」

 

 

紫「ふんふーん♪」ギュオン

 

 

橙(…あれ? 買い物…)

 

 

紫「どこに入れたっけ? スキマの中も整理しないとねぇ…あ、あった!」ズイッ

 

 

橙「! わぁ!」

 

 

紫「見なさい橙、これが八雲に伝わる釣竿! その名も御藍心釣よ!」

 

 

橙「ご、ごらんしんちょう…!」

 

 

紫「釣りのやり方は知ってる?」

 

 

橙「やり方だけは一応…」

 

 

紫「よろしい、では釣らせていただきます」

 

 

橙「こ、これが礼儀に始まり礼儀に…!」

 

 

紫「まずスキマオープン!」ギュオン

 

 

橙「はい! ……えっ?」

 

 

紫「釣糸に~、餌と~もうひとつ餌を巻き付けて~♪」

 

 

橙(え… あれって)

 

 

紫「スキマに垂らします」スッ

 

 

橙「…」

 

 

紫「まあ、三十秒ってところかしら」

 

 

橙「…」

 

 

紫「まぐれでもカジキだったら魚拓をとってやるわ」

 

 

橙「ゆ、紫様…? その、さっきの餌はなん」

 

 

 ビシィッ!

 

 

紫「!! ヒット♪」

 

 

橙「え…?」

 

 

紫「釣り上げろゆかりん! 魚拓よ! 魚拓ぅ~♪」ググッ

 

 

橙(まさか…まさか…! 釣られませんよね!?)

 

 

紫「どりゃ~♪」グイッ!

 

 

 

 ザッバァ~ン!!

 

 

 見たことも聞いたこともありませんが、橙には魚が釣り上げられたような音が聞こえました。

 

 …が、釣れたのは魚ではありませんでした

 

 釣れたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 餌の油揚げと…オマケなのかなんなのか

 

 もうひとつの餌、橙の写真にかぶり付いていた妖怪

 

 

 八雲藍でした

 

 

 

 

紫「…」

 

 

橙「…」

 

 

ご藍心「ハグハグ…! ングッ…!? ゆ、紫様!?  はっ!? ちぇ、橙!?」モグモグ

 

 

橙「…」

 

 

ご藍心「ち、違う…! 違うんだよ橙、これには深い訳が…そ、そう! 動物! 私は狐だからね! 食べ物があれば食べずにはいられないのさ、獣だからね!」モグモグ

 

 

橙「…」

 

 

ご藍心「ちぇ、橙…?」ゴクン

 

 

橙「……キツイ」

 

 

ご藍心「!?」

 

 

紫「…橙、はいこれ買い物リスト、あの獣の頭の中覗いて書いたの、行ってらっしゃい」

 

 

橙「……行って来ます、紫様」スタスタ

 

 

ご藍心「橙! 待ってくれ! ちぇぇぇん!!」

 

 

紫「…藍」

 

 

藍「うぅ…! なんですか!」

 

 

紫「魚拓ならぬ… 狐拓? ってどうとるの?」

 

 

藍「知りませんよぉぉ!! うわああぁぁん!」

 

 

 

 

 

 

 

 シランノカ-  おしまい!

 

 

 

 

 






 ここまで読んでいただきありがとうございました!


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。