東方紫藍談  ~紫と藍の幻想談~   作:カテサミン

39 / 70


 このお話は壱の談、弐の談の続きとなりますので先にそちらをお読みいただければと思います。



 それでは始まります♪




《紅霧異変 参の談》

 

 

 【マヨヒガ】

 

 

 

八雲紫「余計なことは思わせな~い♪ 言わせな~い♪ …はい、続きやるわよ藍」

 

 

八雲藍「私のことは無視して進めるんですね、分かってます」

 

 

紫「僻むんじゃないの!」

 

 

 

 

 

 《ゆかりんメモ》

 

 

  『う~☆』

 

 

  『か~ごめ♪か~ごめ♪』

 

 

 

 

 

 

藍「『う~☆』…もうこれは」

 

 

紫「使い方はあんまり知らないけどレミリアしか言わないでしょうね」

 

 

藍「はい…って名前言っちゃってるじゃないですか」

 

 

紫「もう良いかなってね♪ 人里で聞いたときに『あ、これはレミリアのだろうな』って推測したら見事的中したのよねぇ」

 

 

藍「もしかしたらトレンドらしいトレンドなのかも知れないですね」

 

 

紫「かもね、よし♪ それではスキマ! レッツオープン!」ギュオン

 

 

 

 ヒュー ポスッ

 

 

 

レミリア・スカーレット「う~☆」

 

 

紫、藍「…」

 

 

レミリア「はっ!? ここはいったい…!? あ! 紫と藍じゃない、久し振りね! あなたがスキマで私を落としたのね? 何か面白い事でもしてるの?」

 

 

紫「…やっぱり出落ちね」

 

 

藍「スキマから落とされたから物理的にも出落ちですね」

 

 

紫「藍それ上手いわ、座蒲団一枚あげる」

 

 

藍「ありがとうございます」

 

 

レミリア「ちょ、ちょっと! 無視するんじゃないわよ! 私も混ぜなさい!」

 

 

紫「はぁいレミリア、もう帰って良いわよ? 使い方もやり方も分かったから」

 

 

レミリア「速くない!? 呼び出しといてまだ一分と経ってないわよ!?」

 

 

紫「だってもう見たし聞いたし分かっちゃったし」

 

 

レミリア「ん!? 何か面白いものを見たのね、ちょうど退屈してたの、教えてよ」

 

 

藍「いや、そのな…レミリアの事なんだが」

 

 

レミリア「へ? 私?」

 

 

紫「あ、でも仮定を見るのも大事かしら」ギュオン

 

 

 ガサゴソ

 

 

紫「えっと…あ、あったあった♪」

 

 

レミリア「ほんとに何でも出てくるスキマね」

 

 

紫「よいしょっと…はい、これはスキマモニターよ」

 

 

レミリア「お~! これ外の世界の機械ね!」 

 

 

紫「まあね、これで見てみましょ」

 

 

レミリア「見るものなの? なにを見るの?」ワクワク

 

 

紫「あなたがここに落ちて来るまでの数十秒の映像」カチッ

 

 

レミリア「えっ!?」

 

 

 

 

 ブゥン…

 

 

 ヒュー

 

 

レミリア『ちょっ…うえええ!? な、なによこれぇ!? 何処よここはぁ!?』

 

 

レミリア『ひ、ひぃ何あの目玉は!? と、飛んで逃げ…』バサバサ

 

 

レミリア『と、飛べない!? お、落ちちゃう~!』

 

 

レミリア『うわあぁーん! 咲夜! 咲夜ぁ! 助けてぇ! 怖いよぉ!』

 

 

レミリア『うっ…』

 

 

レミリア『う~☆』

 

 

 ヒュー ポスッ

 

 ブゥン…

 

 

 

レミリア「な、なぁ…!?」

 

 

藍「えぇ…」

 

 

紫「レミリア、あなたとは長い付き合いだけどお約束だから一つ言っておくわ」

 

 

紫「カリスマっ…! ぷふっ、あっはっは!」ゲラゲラ

 

 

レミリア「!!? うっ、う~☆」カリスマガード

 

 

藍「レミリア、お前紫様のスキマを見たこと…いや、中はあまり見たことないか」

 

 

紫「ほんと会うたびにカリスマが無くなるわね、素敵なカリスマ吸血鬼目指して奮闘しているんじゃなかったのかしら」

 

 

藍「難しいんじゃあないですか、カリスマというものも」

 

 

紫「そんなことよりも『う~☆』か、ちょっとやってみるわ」スッ

 

 

藍「…」

 

 

紫「しゃがんで帽子を両手で鷲掴んでと…せーの」

 

 

紫「う~☆」カリスマガード

 

 

藍「…」

 

 

紫「…」カリスマガード

 

 

藍「…」

 

 

紫「…」カリスマガード

 

 

藍「…紫様」

 

 

紫「藍」カリスマガード

 

 

紫「これ私がやったら弱っちく見えちゃうわ」スッ

 

 

藍「えぇ直ぐにお辞めください、直ぐにです」

 

 

紫「確かに可愛いポーズではあるけどなんかやりにくいのよね、背の問題もあるのかしら」

 

 

藍(絵面がキツイんですよ!! 気付いてください!)

 

 

レミリア「う~☆ ち、ちくしょー! 別に恐がってなんかないわよ!? カリスマ吸血鬼の私があんなものに恐怖するわけないじゃない! たかが目玉ごときに何を」

 

 

紫「はいはい愉快なカリスマさん、これはお礼よ受け取りなさい」スッ

 

 

レミリア「? …!? こ、これは!」

 

 

紫「カリスビタミン紅よ、これを飲めばあなたもカリスマ王女になれる!」

 

 

レミリア「!? あ、ありがとう! これ飲んで私カリスマ王女になるわ!」

 

 

藍「…」

 

 

レミリア「? でも紫、お礼? 私あなたに何かしたっけ?」

 

 

紫「良いのよ、ここに呼んだ迷惑料だと思って?」

 

 

レミリア「? まぁくれるなら貰うけど」

 

 

紫「はい、お帰りは足下のスキマからどうぞ」ギュオン

 

 

レミリア「うん♪ 紫、これありがとね! それじゃ!」フリフリ

 

 ギュオン

 

 

 

藍「レミリアに説明してあげませんでしたね…」

 

 

紫「必要ないでしょ、ウキウキで帰って行ったしね」

 

 

藍「紫様、あのカリスビタミンとは?」

 

 

紫「ただの苺牛乳、外の世界の物のラベル私が張り替えて作ったの」

 

 

藍「そこに何で手間をかけるんですか…」

 

 

紫「思い込んで飲んだら効果が出るかも知れないわよ?」

 

 

藍「望み薄ですよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藍「『か~ごめ♪ か~ごめ♪』これは今の人里の子供達の流行りの歌ですか? でも何かなぁ…」

 

 

紫「最初は私もそう思ったの、でも調査していったら驚きの子に当たったのよ」

 

 

藍「?」

 

 

紫「言うよりも呼んだ方が速いわね♪ はい、スキマオープン!」ギュオン

 

 

 

ヒュー ポスッ

 

 

 

フランドール・スカーレット「わぁっ!?」

 

 

藍「これはまた以外な…」

 

 

フラン「…あれ? ここどこ?」

 

 

紫「はぁいフラン♪ 久し振りね、最近どう? 元気だった?」

 

 

フラン「! あ~♪ スキマのお姉さんだぁ♪ うん! フランは元気だよ! 最近また友達が増えたの♪」

 

 

紫「そうなの、良かったわね♪」

 

 

フラン「うん! こいしちゃん、こころちゃん、ぬえちゃん、それからマミゾウって人!」

 

 

紫「あら、前より増えてるわね♪ もちろん霊夢と魔理沙とも仲良しよね?」

 

 

フラン「うん♪」

 

 

紫「ふふっ♪ でも霊夢は渡さないわよ~」

 

 

フラン「スキマのお姉さんは相変わらず霊夢が好きだね」

 

 

紫「そりゃあもう、霊夢とゆかりんは相思相愛ですし?」

 

 

フラン「おすし?」

 

 

紫、フラン「いえ~い♪」ハイタッチ

 

 

藍(まるでお婆ちゃんと孫のよう…って言ったら怒られそうだなぁ)

 

 

フラン「…? あぁ~♪ 狐のお姉さん! またモフモフさせてよ!」

 

 

藍「! だ、駄目! 尻尾は駄目だ!」

 

 

紫「けちねぇ」

 

 

フラン「ケチ~」

 

 

藍(前に紫様に騙されて四人に分身されたフランに尻尾を蹂躙されたからなぁ…あの後は…思い出すと鳥肌が)

 

 

フラン「あ、ねぇスキマのお姉さん、どうしてフランはここにいるの? 私紅魔館に居たのに」

 

 

紫「あぁそれはね、かくかくしかじかなの」

 

 

フラン「! へぇ~、面白そうだね♪」

 

 

紫「でしょ? フランも協力してくれるとありがたいわ」

 

 

フラン「うんいいよ! んー…でも」

 

 

紫「どうしたの?」

 

 

フラン「そのカゴメカゴメ? それって私のスペルじゃないの?」

 

 

紫「…? あ、そういえば」

 

 

藍「ありましたね、フランのスペルカードに」

 

 

フラン「私のスペルが人里で流行ってるの!? わぁ!」キラキラ

 

 

紫「う~ん…?」

 

 

藍「なんか違うような…」

 

 

フラン「どうしたの二人とも」

 

 

紫「ねぇフラン、スペルカードじゃなくて…もっとこう…歌みたいな感じなのよ」

 

 

フラン「歌?」

 

 

藍「あぁ、カゴメカゴメは歌にあるのも知ってるだろう? 歌ったことはないか?」

 

 

フラン「ん~…………あっ」

 

 

紫、藍「ん?」

 

 

フラン「もしかしてあれかな?」

 

 

紫「心当たりがあるの?」

 

 

フラン「うん!」

 

 

藍「やってくれるかな」

 

 

フラン「良いよ! じゃあスキマのお姉さん」

 

 

紫「?」

 

 

フラン「アイツ…じゃなかった、お姉様をここに呼んで?」

 

 

紫「レミリアを? えぇ、いいわよ」

 

 

フラン「うん、よろしく!」

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「じゃここに落とすわね」

 

 

フラン「うん、おねがーい!」

 

 

藍(何が始まるのだろう…)

 

 

紫「スキマオープン♪」ギュオン

 

 

フラン「禁忌!『フォーオブアカインド』」ブゥン

 

 

藍(…? 分身したな)

 

 

 

 ヒュー ポスッ

 

 

レミリア「う~☆ …はっ!」

 

 

紫「はぁいレミリア♪ さっきぶりね」

 

 

レミリア「ちょっと紫! やっぱり私に用があるんでしょ!? 面白い事を企んでいるのなら是非教えなさい!」

 

 

紫「そうねなら今度は協力してもらおうかしらね」

 

 

レミリア「! ふっふっふ♪ 良いわ協力してあげるわ、この私が協力すればどんなことでもたちどころに」

 

 

フラン「はぁい♪ お姉様♪」

 

 

レミリア「ふ、フラン!? あなたまで何でここに? …えっ!?」ピキッ

 

 

藍「固まった…?」

 

 

フラン「スキマのお姉さんに私も呼ばれたの♪ それよりもどうしたのお姉様、なんかビクビクしてるけど♪」

 

 

レミリア「そ、そうなの…!? そ、それでどうして四人に分身しているのか、かしら?」

 

 

フラン「ほらぁ♪ 前にお姉様パチュリーを怒らせてオシオキされたじゃない?」

 

 

レミリア「いぃっ!? あ、あれは」

 

 

フラン「フランね、あれもう一度やってみたくなっちゃったんだぁ♪」

 

 

レミリア「!?」ビクッ

 

 

フラン「アハハ♪ またコンティニュー出来なくなっちゃうね♪」

 

 

 

 そう言うとフランは

 

 

 

 

フラン「皆やるよ!」

 

 

フランA B C「おー♪」

 

 タタタ

 

 

レミリア「ひゃっ!?」

 

 

 

 レミリアの回り四方を分身と共に取り囲み

 

 

 

レミリア「ふ、フラン…! や、やめ」

 

 

フラン「オネエサマ♪ アソビマショ♪」

 

 

フランA B C 「オネエサマ♪ アソビマショ♪」

 

 

レミリア「うっ!」

 

 

フラン達「カ~リスマ♪ カ~リスマ~♪ 仮住まいの吸血鬼~♪」

 

 

レミリア「うっ!? う~☆ う~☆」カリスマガード

 

 

 

 不思議な踊りを踊りはじめた!

 

 

 

フラン達「い~つになったら借りれるの~♪」

 

 

レミリア「う~☆ う~☆ だ、誰か助けてぇー!! こ、怖いよぉ…!」カリスマガード

 

 

フラン「お姉様ぁ♪ なにが恐いのぉ♪」

 

 

レミリア「その変な踊りと歌よ!! 私の周りを四人でクルクル回らないでぇ!」

 

 

フラン「アハハァ~♪」

 

 

レミリア「う~☆ 咲夜ぁ! 助けてぇ~!」カリスマガード

 

 

紫、藍「…」

 

 

紫「世の中には色んなお仕置きがあるわね」

 

 

藍「端から見たら呪術のような、何かの儀式に見えなくもないかもですね」

 

 

紫「私も分身して交ざってこようかしら」

 

 

藍「やめて差し上げてください」

 

 

紫「ふふっ♪ 流石に可哀想になってきたから止めてあげましょうか、お土産もあげて帰ってもらいましょうね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「…♪ さて、これで終わりね…色々と言葉を知れて面白かったわ」

 

 

紫「次は…ふふっ♪ 幽々子にも協力してもらいましょう♪」

 

 

 

  《ゆかりんメモ》

 

 

 

 『う~☆』無し

 

 私には使いづらいし、レミリアに悪いから…でもこういうの霊夢好きそうなのよね、あの子こういう可愛いらしいポーズ好きだし♪

 

 

 『カ~ゴメカ~ゴメ♪』無し

 

 フランに悪いわね、でも大昔にこれを知っていたら小さい藍にやってたわね、お仕置きとして♪

 

 

 

 

 おしまい!

 

 

 






 フランは紫から縫いぐるみセットを、レミリアはカリスビタミン紅を追加で五本、謝礼としてもらいました。


 次回は協力してくれた彼女達の後日談になります。

 それではここまで読んでいただいてありがとうございました、お疲れ様でした♪


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。