東方紫藍談  ~紫と藍の幻想談~   作:カテサミン

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 今回は二次創作で生まれたキャラクターにスポットを当てており、後書きにて説明させていただきます



 それでは始まります♪




《第12談》シュガーサテラという妖精

 

 

 【親しすぎる仲にも…?】

 

 

 

八雲紫「ねぇ幽々子」

 

 

西行寺幽々子「なぁに~♪ 紫」モグモグ

 

 

紫「お饅頭食べて幸せそうにしているところ悪いんだけどあなたに聞きたい事があるの」

 

 

幽々子「ん~? 紫…ん、ムグムグ…私たちの…モグモグ…むしゃむしゃ、んっ…仲じゃない♪ 何でも聞いて?」モグモグ

 

 

紫「そっ…そうよね、うん…ありがとう幽々子」

 

 

幽々子「そうよぉ♪ それムグムグ…それでききたいことってなぁに? 紫」モグモグ

 

 

紫「うん、えっとあなた」

 

 

幽々子「ん~?」

 

 

紫「…」ジーッ

 

 

幽々子「…?」

 

 

紫「…」ジーッ

 

 

幽々子「…/// ちょ、ちょっと紫~…/// 聞きたい事なら早く言ってよ~…/// そんなにあなたに見つめられたら私照れちゃうわぁ…///」

 

 

紫「…」ジーッ

 

 

幽々子「んもぉ…/// 早く言っ」

 

 

 

 

 

 

紫「前よりちょっと太った?」

 

 

幽々子「 」ピシッ

 

 

紫「……ぷっ、あははは♪ な~んちゃってぇ♪ 冗談よ冗談♪」

 

 

幽々子「 」ユラァ

 

 

紫「あなたが太るわけないもんね♪ あ、でもそれだけ食べてるから胸にだけ栄養が」

 

 

幽々子「八雲紫さん」

 

 

紫「!!?」

 

 

幽々子「えぇそう、確か八雲紫さんでしたよね? 何故ここに? ここは冥界…あなたの様な生き生きとした者が立ち入るところではありません」

 

 

紫「えっ…!? えっちょっ」

 

 

幽々子「お帰りはあの門からどうぞ、私はこれから大事な用がございますのでこれにて、さようなら」

 

 

紫「ゆ、幽々子ご、ごめんっ!! ごめんってば幽々子ぉ!! 他人のフリは止めてぇ!」

 

 

 

 

 

 

 

魂魄妖夢「屠自古さん」

 

 

蘇我屠自古「ん? 何だ?」

 

 

妖夢「亡霊って太るんでしょうか?」

 

 

屠自古「は? いきなり何を聞いてんだよ」

 

 

妖夢「ほら、幽々子様はあんなにも召し上がられているのに何で太らないのかなって」

 

 

屠自古「…いや、知らんよ」

 

 

妖夢「えぇ!?」

 

 

屠自古「あのな、お前んとこの主と私を一緒にするなよ、食ってる量が違うんだ」

 

 

妖夢「屠自古さんも痩せてるし、何で亡霊ってのは太らないんでしょうか」

 

 

屠自古「死んでるから…? とか」

 

 

妖夢「私は体重の変動があるんですけどね」

 

 

屠自古「お前半霊じゃねぇか」

 

 

屠自古「そこまで聞くってことは何か? お前んとこの主には太ってほしいのか?」

 

 

妖夢「太ればちょっとは体重気にして食べる量を減らしてくれるかな…と」

 

 

屠自古「切実だな、でもそれは望み薄だと思うぞ」

 

 

妖夢「ですよね…はぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

幽々子「親しき仲にも?」

 

 

紫「礼儀あり!!」orz

 

 

幽々子「私と紫は?」

 

 

紫「大親友!!」orz

 

 

幽々子「ごめんなさいは?」

 

 

紫「ごめんなさい!!」orz

 

 

幽々子「ふふっ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【こんこん わんわん にゃんにゃん】

 

 

 

紫「ゆきや~♪」

 

 

八雲藍「こ、こんこん」

 

 

紫「あられや~♪」

 

 

藍「こんこん…///」

 

 

紫「降ってもぉ~降っても~まだ降りやまぬぅ!」

 

 

紫「犬はよろこんで庭駆け回ってるし~♪」

 

 

今泉影狼「わ、わんわん…///」

 

 

藍(犬じゃない狼だ!)

 

 

紫「ねこは炬燵でまるくなってるのよぉ♪」

 

 

橙、火焔猫燐「にゃ~♪」

 

 

藍「ちぇぇぇぇぇぇん!!」

 

 

博麗霊夢「朝っぱらからうるさいのよあんたらぁ! 余所でやりなさい!!」

 

 

紫、お燐「えぇ~…」

 

 

藍「ほら、怒られたじゃないですか!」

 

 

お燐「ここの炬燵は出れない魔力が高いにゃ~♪」

 

 

橙「あ、分かります♪」

 

 

霊夢「出なさい、自分家の炬燵に入りなさい」

 

 

お燐「さとり様があたいたちが怠けるからって出してくれないんだよ」

 

 

橙「マヨヒガの炬燵が壊れてしまいまして…」

 

 

影狼「私の家炬燵無いの…ひもじい…」

 

 

藍「霊夢、すまないが私も炬燵は恋しいんだ」

 

 

紫「霊夢、そういうわけだから」

 

 

霊夢「どういうわけなのよ」

 

 

紫「あ~♪ 霊夢、私たちがここにいること許してくれるのね! ゆかりん嬉しい♪」

 

 

霊夢「いや帰りなさいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【音楽ってなぁに?】

 

 

 

 

堀河雷鼓「…」

 

 

九十九八橋「…」

 

 

九十九弁々「百戦錬磨の琵琶法師…琵琶湖を渡れどこの琵琶牧々…音の頂にはまだ遠い」ベンベン

 

 

弁々「幻想の郷の波に私は抗い続ける…! そう! 熱く! 凄絶に!」ベベン

 

 

弁々「…」

 

 

雷鼓「…」

 

 

八橋「…」

 

 

弁々「雷鼓姐、私この方向で琵琶を極めたいと思ってるんだけどどうかな?」

 

 

八橋「止めて、今すぐ止めて」

 

 

弁々「何よ八橋! 私の音楽性を否定するの!?」

 

 

八橋「それっぽいこと言ってかっこつけて音出してるだけじゃん! 何なの!? 百戦錬磨のとか凄絶にとかさぁ! 抗い続けるとかもダメでしょ!? 天邪鬼の台詞じゃん!」

 

 

弁々「なっ!? ふざけんじゃないわよ! これが私の音楽性の極みになるのよ!?」

 

 

八橋「極まってんのは姉さんの頭の中でしょ!?」

 

 

弁々「…? あっ! 今すっごい私の事バカにしたわね!?」

 

 

八橋「えぇ…気付くの遅っ!」

 

 

弁々「またバカにしたわね八橋ぃ!」

 

 

雷鼓「はいはい、喧嘩のビートはそこまでよ」

 

 

八橋「…! 雷鼓姐…」

 

 

弁々「雷鼓姐! 雷鼓姐なら分かってくれるよね?」

 

 

雷鼓「…弁々」

 

 

弁々「…!」

 

 

八橋「…」

 

 

 

 

 

 

雷鼓「さいっっっっっこうにクールだわ!!」

 

 

弁々「!!」

 

 

八橋「えぇぇぇぇ!!?」

 

 

雷鼓「あなたのその音楽性は間違ってないわ、かっこいい! そのビートならどんな人でもあなたの音楽を愛してくれるし人の心を動かせる!」

 

 

弁々「ら、雷鼓姐…!」キラキラ

 

 

雷鼓「自信を持って弁々♪ その熱いビートは幻想郷に轟き、幻想郷の歴史にその名を刻むわ! 頑張りなさい!」

 

 

弁々「うん、私頑張る! ありがと雷鼓姐!」

 

 

八橋「え、えぇ…」

 

 

弁々「…! や~つ~は~し~? 私のビートすごいって♪ ねぇ何かある? 言いたいことはある? ねぇ?ねぇ?」ドヤァ

 

 

八橋(うざい)

 

 

 

 

 

 

 

 【音楽ってなぁに? 二】

 

 

 

雷鼓「幻想郷の音楽家、音楽御三家と言えば?」

 

 

八橋「プリズムリバー演奏隊、鳥獣伎楽」

 

 

弁々「そして我ら!」

 

 

雷鼓、八橋、弁々「付喪神和楽器ビートシスターズ!」

 

 

八橋(名前がダサいよ雷鼓姐)

 

 

 

 

 

 

 【音楽ってなぁに? 三】

 

 

 

雷鼓「最近演奏隊と鳥獣伎楽が演奏と歌を頼まれているとの情報を手に入れたの」

 

 

八橋「へぇ~、頼まれてやってるんだ」

 

 

弁々「何故だぁ…何故私たちには演奏してくれとオファーが来ないんだぁ」orz

 

 

八橋「喜怒哀楽激しいよね、姉さん」

 

 

八橋「まぁでも声を掛けてくれないのはちょっと寂しいかなぁ…」

 

 

雷鼓「だからね? 弁々、八橋」

 

 

八橋、弁々「?」

 

 

雷鼓「直談判よ」

 

 

八橋、弁々「えっ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風見幽香「…で?」

 

 

雷鼓「ここで演奏をさせてください」orz

 

 

弁々「お願いします、どんな曲でも奏でます」orz

 

 

八橋「お、お願いします」orz

 

 

幽香「…」

 

 

八橋(ええええぇぇぇぇぇ!!?)

 

 

八橋(嘘でしょ!? あの大妖怪の風見幽香のところで演奏!? プリズムリバーと鳥獣伎楽が!? ありえない! ありえないって雷鼓姐! それ嘘情報だよぉ!!)

 

 

幽香「…楽器と演奏の形は?」

 

 

雷鼓「太鼓、琵琶、琴…和楽器でどんなビートも奏でます」

 

 

弁々「奏でます」

 

 

八橋(あぁぁ…今日が命日か…短い付喪神人生だったなぁ…)

 

 

幽香「…」チラッ

 

 

雷鼓「和楽器は根強い人気があります」orz

 

 

弁々「頑張ります」orz

 

 

八橋(無理だよ姉さんたち…これから私たちの悲鳴のビートが向日葵畑にこだまするんだよ…)

 

 

幽香「…」

 

 

幽香「金曜日」

 

 

雷鼓、弁々「!」

 

 

八橋「えっ!?」

 

 

幽香「毎週金曜日、十一時ぐらいに私の向日葵畑で演奏してもいいわよ」

 

 

幽香「曲は咲いてる向日葵たちに聞こえる様に…ただ条件として」

 

 

幽香「楽しそうに演奏しなさい、自分たちが奏でていて楽しいと感じる曲を弾くこと…これが条件」

 

 

雷鼓、弁々、八橋「…!」

 

 

幽香「返事は?」ニコッ

 

 

雷鼓、弁々、八橋「は、はい!」

 

 

幽香「よろしい、じゃあ今日は帰りなさい」

 

 

雷鼓、弁々、八橋「あ、ありがとうございましたー!」

 

 

 

 

弁々「いいぃやっっほぉぉ!! お仕事ゲットだぜぇ!」

 

 

八橋「ま、マジ…!!? い、生きてるし夢じゃない…!?」

 

 

雷鼓「さぁ、これから帰って練習よ! ビートを刻むわよぉ!」

 

 

弁々「おー!」

 

 

八橋「お、おー!」

 

 

八橋(ゆ、幽香さんって意外に優しい妖怪なのかな…?)

 

 

 

 

 

幽香「…はぁ」

 

 

幽香「また増えたか…我ながら甘いわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【ゆうかりん、照れる】

 

 

 

アリス・マーガトロイド「最近楽しそうにしてるわよね、あの子」

 

 

幽香「うん? あぁ、メディのこと?」

 

 

 

 

メディスン・メランコリー「今日はあいつらかぁ♪」

 

 

 

 

幽香「メディって音楽好きなのよ、どんな曲でもノリノリでダンスしたりとか、歌ってみたりとかするのが楽しいらしいの」

 

 

アリス「で、それを見ているあなたは癒される、と♪」

 

 

幽香「……」

 

 

アリス「間違ってるのかしら?」

 

 

幽香「…」

 

 

アリス「無言は肯定よ?」

 

 

幽香「うるさい」

 

 

アリス「ふふっ♪」

 

 

幽香「…」

 

 

幽香「あなたが私に余計な事を教えなければこんなことにはならなかったわ」

 

 

アリス「『花に音楽を聞かせると良く育つ』その通りだったでしょ?」

 

 

幽香「花の為よ花の為、それ以上でもそれ以下でもない」

 

 

幽香「それにそんなこと教えられたら試さずにはいられない、全ては花の為の純粋な興味」 

 

 

アリス「…」ニコッ

 

 

幽香「何よその顔は」

 

 

アリス「ふふっ、別に」

 

 

幽香「ふん…」

 

 

 

 

メディスン「おっ! 来たぁ!」

 

 

ミスティア・ローレライ「今日もバリバリで元気だして歌うぜぇ!!」

 

 

幽谷響子「パンクバンドの恐ろしさを向日葵たちに刻んでやるぜぇ!!」

 

 

メディスン「いぇーい!!」

 

 

 

アリス「あの二人ってどうしてあそこまで豹変出来るのかしら…」

 

 

幽香「さぁ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【ゆうかりん、ボロを出す】

 

 

 

アリス「ねぇ幽香」

 

 

幽香「?」

 

 

アリス「あなたにとってメディスンは何なの?」

 

 

幽香「何なの、とは?」

 

 

アリス「ほら…友達~とか、家族~とか」

 

 

幽香「…」

 

 

幽香「……さぁ、なんなのかしらね」

 

 

アリス「…あなたが向日葵だったらあの子は太陽かしら」

 

 

幽香「?」

 

 

アリス「逆かしら、あなたが太陽だったらあの子は向日葵?」

 

 

アリス「どちらかが水と向日葵…でも成り立つのかも」

 

 

幽香「それって大切、欠かせないってことじゃない」

 

 

アリス「あ、そうなんだ」

 

 

幽香「…!」

 

 

アリス「幽香はメディスンのことが大切なのね」

 

 

幽香「…」

 

 

幽香「……」

 

 

アリス「無言は肯定よ?」

 

 

幽香「二度も言うんじゃないわよ、うるさいわね」

 

 

アリス「ふふっ♪」

 

 

幽香「…あなたはどうなのよ」

 

 

アリス「私? 私はメディスンのこと好きよ? 妖怪と言えども人形、人形には縁がある私だもの、これからも仲良くしたいと思ってるわ」

 

 

幽香「…」

 

 

 

 

ミスティア「ノってきたぜぇ!!」

 

 

響子「たぎるハートぉ!!」

 

 

メディスン「燃え尽きるほどのリズムぅ!!」

 

 

 

 

幽香「…そ、別になんとも思わないけど」

 

 

アリス「ふふっ、ありがと」

 

 

幽香「お礼の意味が分からないわ」

 

 

アリス「分からなくて良いの」

 

 

幽香「…ふん」

 

 

 

 

 

 

 

 

幽香「因みに魔理沙の事は」

 

 

アリス「愛しているわ!!」

 

 

幽香「…」

 

 

アリス「あ、愛しているわ!!」

 

 

幽香「二度も言うんじゃないわようるさいわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【幻想郷のお砂糖屋さん】

 

 

 

シュガーサテラ「ふぅ…ふふっ、出来ました」

 

 

 

 皆様ごきげんよう♪ わたくし、シュガーサテラと申します。

 

 幻想郷の妖精の森にてお砂糖作りを趣味とし、妖精として楽しく毎日を過ごしております

 

 

 

シュガー「おや、来てくださいましたね」

 

 

 

 自然そのもののわたくしがお砂糖を作っていることに疑問を持つ方も多いと存じますが、そんなこと気にしなくていいと八雲紫様からお言葉を戴いたので全然気にしていません。

 

 それに私のお砂糖作りは…ふふっ♪ 秘密でございます♪

 

 

 

チルノ「おーいシュガー! 来たぞ~!」

 

 

大妖精「シュガーさん、こんにちは~!」

 

 

 

 お友達は多い方だとよく言われます。

 

 チルノ様、大ちゃん様、ルナ様、スター様、サニー様、ルーミア様と上げればキリがありません、とても恵まれております。

 

 

 

シュガー「チルノ様、大ちゃん様、ごきげんよう」

 

 

チルノ「おいシュガー! 様呼びは将軍暴れん坊ゴッコの時に使うんだぞ? 普通に呼んでよ」

 

 

シュガー「そう言われましてもわたくしは生まれた頃からこの呼び方ですのでいきなり変更するとなるとそれなりの鍛練とお時間をいただきますがよろし」

 

 

大妖精「あぁ! あぁあぁそうですよねシュガーさん! チルノちゃん、シュガーさんはこの呼び方じゃないとシュガーさんじゃなくなっちゃうんだよ?」

 

 

チルノ「な、なにぃ!? そ、そんな仕組みがシュガーの中にあるのか…?」

 

 

 

 チルノ様はいつも楽しそうでございますね。

 

 

 それにしてもわたくしは先程の様に会話を途中で遮られる事が多々あります、何故なのかルーミア様に問うたのですが『話がなげーのだー♪』と言われました。

 

 

 どう返答していいのか分からなかったので、その事について頭の中で自答、答えを探していたらルーミア様が何故か意気消沈しておりました、そしてその事を大ちゃん様に問うたら『思う通りのノリに乗ってくれなかったから』だと言われました。

 

 

 はてさて…どういうことなのかさっぱりです。

 

 

 

チルノ「様呼びを止めたら何サテラになるんだ…」

 

 

シュガー「はて? わたくしはいつでもシュガーサテラですが」

 

 

大ちゃん「あ、あの! シュガーさん、私たちに頼みたい事ってなんなんですか!?」

 

 

シュガー「あ、それはですね」

 

 

 

 む…また遮られてしまいました、何故でしょう。

 

 あ、それはそれとして

 

 

 

シュガー「お使いを共に…と思いまして」

 

 

チルノ「お使い?」

 

 

シュガー「はい、わたくしは月に一度、紅魔の館にお砂糖をお届けしているのですがそれをあなた方お二人、わたくしを含め三人で伺いたいと思いまして」

 

 

チルノ「おっ、レミリアのとこか!」

 

 

シュガー「はい♪ それでお返事の方は」

 

 

大妖精「ふふっ、全然構わないですよ♪ 一緒に行きましょう」

 

 

チルノ「うん! あたいも行くよ! ついでにレミリアと弾幕勝負したいなぁ!」

 

 

 

 争い事は好きではありません、とても楽しそうに弾幕で勝負をしているところをよく拝見させていただくのですがわたくしには刺激が強すぎる様です。

 

 

 

シュガー「ありがとうございます、準備は宜しいですか? それでは参りましょう」

 

 

チルノ「おう! 参るぞ参るぞー!」

 

 

大妖精「意味が分かってないチルノちゃん可愛いなぁ…♪」

 

 

 

 大ちゃん様はチルノ様が大好きなご様子。

 

 逆も然りのご様子、相思相愛の様ですね

 

 

 

 

 

 

 

 【幻想郷のお砂糖屋さん 三】

 

 

 

 

シュガー「美鈴様、ごきげんよう」

 

 

紅美鈴「おや、シュガーさんごきげんようです! チルノさんと大妖精さんまで」

 

 

チルノ「おっすみすず! 遊びに来たぞ!」

 

 

大妖精「めいりんさんだよ、チルノちゃん!」

 

 

美鈴「み、みすず…!? それわざとですよね? 地味に傷付くんですよ?」

 

 

チルノ「あははは、魔理沙がこれ言うと楽々門を突破出来るって言ってたから試してみた」

 

 

美鈴「あの人は…でも事実なんですよね、私が落ち込んでいる隙に門を突破された事が何度か」

 

 

チルノ「あははは♪ めーりんダメダメじゃん」

 

 

美鈴「ははは…言い返せませんねぇ」

 

 

シュガー「ふふふ…」

 

 

大妖精「あははは…」

 

 

 

 パチン

 

 

 

十六夜咲夜「笑い事じゃないわよ? 美鈴」

 

 

美鈴「さ、咲夜さん!」

 

 

咲夜「寝込みの隙を突破されたなら分かるけど実力や罠で突破されたらあなたの立つ瀬がないじゃない」

 

 

美鈴「うっ…!」

 

 

咲夜「寝ててもダメだけどね」

 

 

チルノ「いつも寝てるもんね、めーりん」

 

 

大妖精「う、うん…まぁ…」

 

 

シュガー「こんなポカポカ陽気にはのんびり日向ぼっこ、眠くなるお気持ちはよく分かります」

 

 

美鈴「で、ですよね」

 

 

咲夜「分からないわ、お仕事中なのに」

 

 

美鈴「はぁ…厳しいです」

 

 

チルノ「おい咲夜ー、めーりんイジメるなよ~」

 

 

咲夜「イジメてなんかないわよ、これはお説教なの」

 

 

チルノ「お、お説教か…なら仕方ないな」

 

 

咲夜「?」

 

 

大妖精「チルノちゃん、慧音先生のお説教が堪えたみたいで」

 

 

咲夜「何したの?」

 

 

大妖精「教卓の床を凍らせて先生を転ばせてしまって」

 

 

咲夜「それは怒られるわね」

 

 

美鈴「それはちょっと危ないイタズラですね」

 

 

チルノ「ちゃんと謝ったよ、反省もしたもん…」

 

 

美鈴「もうやってはいけませんよ?」

 

 

チルノ「うん、分かってる」

 

 

咲夜「ふふっ…♪ あらシュガー、来てくれたのね」

 

 

シュガー「はい♪ 咲夜様、ごきげんよう」

 

 

咲夜「はいごきげんよう」

 

 

シュガー「こちらを…頼まれていたお砂糖でございます」スッ

 

 

咲夜「いつも悪いわね」

 

 

シュガー「いえ、わたくしも趣味で作っておりますので」

 

 

咲夜「趣味であそこまで深みのある味の砂糖を作れるのはある意味趣味を越えていると思うわ」

 

 

シュガー「そう言っていただけると光栄です」

 

 

美鈴「シュガーさんの砂糖で作った咲夜さんのお菓子は最強ですよね」

 

 

チルノ「最強!?」

 

 

大妖精「チルノちゃん、相手は食べ物だよ?」

 

 

チルノ「むぅ…咲夜のお菓子には勝てない…」

 

 

咲夜「ふふっ♪ あ、そうだわシュガー」

 

 

シュガー「はい?」

 

 

咲夜「お嬢様が『一緒に紅茶でも』と仰っておられてね、あなたに砂糖を届けてもらっているお礼がしたいんですって」

 

 

シュガー「まあ! レミリア様からの素敵なお誘いですね、そのお誘いお受けします」

 

 

シュガー「お受けしたい…のですが」

 

 

咲夜「?」

 

 

シュガー「…」チラッ

 

 

チルノ、大妖精「?」

 

 

シュガー「…大変厚かましいとは重々承知ですが、チルノ様、大ちゃん様も共に…よろしいでしょうか」

 

 

咲夜「? 何を言っているの?」

 

 

シュガー「…」

 

 

咲夜「そんなもの決まっているわ」

 

 

シュガー「え?」

 

 

咲夜「あなたたちももちろん食べてくわよね?」

 

 

チルノ「! お菓子食わせてくれるのか!?」

 

 

咲夜「もちろん♪ あぁ、あなたはアイスティーじゃないとダメだったわね」

 

 

チルノ「おぉ~! 太っ腹だな咲夜!」

 

 

咲夜「難しい言葉知ってるのね…チルノ、あなた最近魔理沙の影響受けすぎじゃないかしら」

 

 

大妖精「で、でも良いんですか? 私たちまで」

 

 

咲夜「良いのよ、お嬢様もお茶の席は大勢の方がお喜びになられるからね」

 

 

シュガー「咲夜様、ありがとうございます」

 

 

咲夜「それはお嬢様に言ってね♪ さ、入りなさい」

 

 

チルノ「おう! お菓子お菓子♪」

 

 

大妖精「お、お邪魔します、」

 

 

シュガー「咲夜様、美鈴様、お邪魔いたしますね」

 

 

美鈴「はい、どうぞどうぞ」

 

 

咲夜「ふふっ…はい、美鈴」スッ

 

 

美鈴「え? わっ! さ、咲夜さんこれは…?」

 

 

咲夜「お昼御飯、今日サンドイッチにしたから」

 

 

美鈴「お、おぉ~…!」キラキラ

 

 

咲夜「な、なに?」

 

 

美鈴「咲夜さんは何だかんだ言ってもやっぱり優しいです!」

 

 

咲夜「褒めてるのかしら…それ食べたらお仕事頑張ってね」

 

 

美鈴「はい! いただきます! 頑張ります!」

 

 

咲夜「それじゃ私は戻るから…あ、因みに」

 

 

美鈴「はい?」

 

 

咲夜「それ食べてる最中に魔理沙が館に突っ込んで来て『食べるのに夢中で通してしまいました』なんて言ったら」

 

 

美鈴「い、言ったら…?」

 

 

咲夜「ふふふ」

 

 

美鈴「えっ!?」

 

 

咲夜「それじゃ美鈴、後はよろしく」スッ

 

 

美鈴「え、いやちょっと咲夜さーん!? ふふふってなんですかぁー!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【幻想郷のお砂糖屋さん 三】

 

 

 

レミリア・スカーレット「良く来てくれたわね、シュガーサテライト」

 

 

シュガー「レミリア様、ごきげんよう」

 

 

咲夜「お嬢様…サテラですよ、シュガーサテラです」

 

 

レミリア「えっ…? サテライトじゃないの?」

 

 

咲夜「はい、サテラです」

 

 

レミリア「……サテライトの方がカッコいいのに」ブツブツ

 

 

チルノ「名前間違えてやんの~! お嬢ダサいぞ!」

 

 

レミリア「なんですってぇ!?」

 

 

大妖精「あ…レミリアさん、チルノちゃんがすいません」

 

 

レミリア「ふん…咲夜から聞いてるわ、シュガーと…何よりこの私と共に紅茶を飲める機会なんてそうそうないわよ? ありがたく思いなさい♪」

 

 

チルノ「咲夜、これなんていうの?」

 

 

咲夜「それはガトーショコラよ」

 

 

レミリア「人の話を聞けぇぃ!!」

 

 

シュガー「レミリア様」ズイッ

 

 

レミリア「うん?」

 

 

シュガー「ごきげんよう」ゴゴゴゴ

 

 

レミリア「ひっ…!? ご、ごきげんよう」

 

 

シュガー「ふふふ♪ はいごきげんよう、今日はわたくしのお友達共々お招きいただきましてありがとうございます」

 

 

レミリア「え、えぇ…あ、ありがたいと思いなさい」

 

 

シュガー「はい♪ とてもありがたいです」

 

 

咲夜「シュガーがたまにみせるあの詰め寄りはなんなの?」ヒソヒソ

 

 

大妖精「シュガーさんは挨拶に厳しいんです『ごきげんよう』って返してくれないと嫌みたいで…それと少し頑固なところがあって自分を曲げないんです」ヒソヒソ

 

 

咲夜「何なのその謎の拘りは…」

 

 

 

 

 

レミリア「あなたの砂糖のお陰でうちの食卓は大分潤ってるわ、いつか感謝を込めて紅茶をご馳走したかったのよ」

 

 

シュガー「レミリア様にそう言っていただけるととても嬉しいです、これからもよろしくお願いします」

 

 

レミリア「ふふふ♪ ねぇシュガー、どう? 紅魔館専属の砂糖職人にならない?」

 

 

シュガー「それは嬉しい申し出でございますが、お断りさせていただきます、ごめんなさい」

 

 

レミリア「えぇ~…残念だわ、何か理由があるの?」

 

 

シュガー「理由ですか…そうですね」

 

 

 

 

 

チルノ「ハグハグ、おーいしーこれぇ!!」

 

 

大妖精「そ、そんなにガツガツ食べなくても…」

 

 

咲夜「食べ方はどうであれそんなに美味しそうに食べてもらえると嬉しいわね」

 

 

 

 

 

シュガー「…」

 

 

シュガー「お友達と一緒にいられる時間が取れないから…です」

 

 

レミリア「…! ふふっ、そう」

 

 

シュガー「はい」ニコッ

 

 

レミリア「友達は一生もの…大事にしないとね♪」

 

 

シュガー「レミリア様…ありがとうございます」

 

 

レミリア「シュガー、あなたの事気に入ったわ♪ 今度私の妹のフランとも友達になってくれないかしら」

 

 

シュガー「ふふふ♪ はい、喜んで」

 

 

レミリア「ありがとう、頼みごとばかりで悪いわね」

 

 

シュガー「頼まれるのは信頼の証…とわたくしの心にあります、その思いに答える事はわたくしの生き甲斐でもあります」

 

 

レミリア「ふふっ♪ あなた本当に妖精?」

 

 

シュガー「えぇまごうことなき」

 

 

シュガー「シュガーサテラという名の妖精です♪」

 

 

 

 

 

 

 

 おしまい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 それでは幻想郷のお砂糖屋さん、シュガーサテラについて簡単な説明を。



 光の三妖精の四人目…あのサニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアに四人目の光の妖精が!? という名目で作られたキャラクターであり、所要ゲームの新作に合わせて捏造された釣りキャラと呼ばれる存在です。



 お砂糖屋をやっている事、しゃべり方、性格等に関しては『東方紫藍談の二次設定』ですが彼女自身、東方の二次創作キャラクターの位置付けですので書き手様によって性格が異なると思います。


 嘘で生まれたキャラにも関わらずその可愛らしい容姿、ぽわぽわした雰囲気からか彼女のファンになる方がたくさんいるようです、そんな私もその一人。

 シュガーの能力については…いずれ本編で。





 それでは…ここまで読んでいただいてありがとうございました! お疲れ様でした!


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