悪魔の店   作:執筆使い

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リクエスト道具三つ目。
そしてこれが最後となります。
リクエスト応募して下さったホワイト・ラムさん、本当にありがとうございます!



第55話

 

 

 

 

腕前まだまだ半人前

それでも主の為頑張ります

 

 

ポケットの中をご覧あれ

願いや要望叶うでしょう

 

 

今日の依頼主は誰ですか?

 

 

 

〜ep55 おもてなし〜

 

 

『本日はどういったご用件ですか?お客様』

 

 

「あらま可愛らしい♪」

 

 

今回のお客様は何処にでもいるマダム...何処にでもいるわけではないですね。

 

 

「私にもこんな孫がいたら...あらそうそう、忘れていましたわ。実は、どんな料理でも出せる道具が欲しいのよ。」

 

 

『そうですか...ちょっと待って下さい。』

 

 

えーと...確か...あった!

 

 

『此方でございます。』

 

 

「まぁ!綺麗なお皿!!」

 

 

『此方にお客様が望む料理を念じれば、それに合わせた料理が出てきます。』

 

 

「あら!なんて素敵な商品!お幾らかしら?」

 

 

『お代は結構です。ただ忠告を守って下さい。』

 

 

「ええ良いわ!こんな可愛い子の頼み事ですもの!!」

 

 

...うん。こんな事思うのもアレだけど、この人苦手だなぁ...

 

 

『お、も、て、な、し...おもてなしの心で作って下さい。』

 

 

「...えぇ、わかったわ!」

 

 

 

 

Side C

 

 

「あなた...今日はあなたの為に「ガシャン!」っ...」

 

 

「うるせぇ!黙ってろ阿婆擦れ!!」

 

 

まただ...昔は誰に対しても優しかったあなた...時は人をこんなにも変えてしまうのね...

 

 

「...お薬は飲んだの?」

 

 

「薬...あぁ、糖尿病のやつか。飲んだよ。」

 

 

「...今日はカレーを作ったの。もし良かったら「さっさと消えろ!!」...」

 

 

...あなたと一緒に食べた初めての料理。多分あの様子では覚えてないでしょうね...

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「ねぇあなた...覚えてる?世間体を気にして私は人目のつかない喫茶店でカレーを食べてて...」

 

 

「...」

 

 

「何を勘違いしたのか店員が相席にしたのよね...」

 

 

「...」

 

 

「私は恥ずかしくて顔を真っ赤にしたけどあなたはそんなことに気にせず「僕もカレー好きなんだ。美味しいよね!」って...それだけなのに何故か...」

 

 

「...」

 

 

「あなたが好きになって...」ポタ...ポタ...

 

 

「...」

 

 

「戻りたいわ...あの日に...」

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

『裏があるから表無し...日本語は奥が深いですね。それにしてもあのお客様...どうして料理が作れる皿をご所望してたんだろう?本当の願いとは違うみたいだったけど...』

 

 

助手は正体を現す

 

 

『...ご主人様が帰ってきたら聞いてみよう。』

 

 

助手は山の麓の、店の跡地で身体を丸くして寝そべる

 

 

『早く帰ってこないかな...』

 

 

 

 

 

黒い竜は化ける

 

 

鱗は壁に

羽は屋根へと

尻尾は階段に

 

 

そして...

 

 

顔はドアへと変化する。

 

 

 

 





商品紹介
もてなし皿
こちらの商品にお客様が作りたい料理、食べ物等を念じればあら不思議!なんとその通りの料理が出てきます。どんな料理でも(一応)出す事が可能ですので相手をおもてなし、もしくはおもてな死させるのにぴったりな事この上ないでしょう。そう、例えば糖尿病の薬とカレーという最悪の食べ合わせとか...


これにて現時点での道具のリクエストが全て終わりました。もし「こんな事いいな♪できたらいいな♪」という具合に悪魔の店の『道具』をリクエストをしたい方がいらっしゃいましたら、出来るだけメッセージでご依頼お願いします(ネタバレ防止の為)






−オマケ−(出来れば飛ばしてください)

悪魔の助手を一応書いてみました。


【挿絵表示】


下手くそで本当申し訳ありません。

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