カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
さてさて、今日のお客様は?
〜ep47 写真〜
「本日はどういったご用件ですか?お客様。」
「兎に角ネタになる情報が欲しいのよ!!」
「成る程...そういう事でしたら良いものがありますよ。お客様。」
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「此方でございます。」
「インスタント...カメ「パシャ!」ちょっと!?何撮ってんのよ?!」
「落ち着いて下さいお客様。これで撮った写真を白紙に貼り付ければあら不思議!」
「...!?」
「そこに書かれてますはお客様の過去の過ちや不祥事ですが合ってますか?」
「買うわ。幾らよ?」
「お代は結構です。忠告を聞いてさえくれれば。」
「忠告?」
「決して、拘らない様に。」
Side C
『甘いマスクに黒い影。まさかの5股!?』
『うわっ!?騙された?!あの店は食品偽装?!」
『祝!まさかの推薦!?悪魔の店?!』
「良いね良いね〜!最高のネタだよ君の〜!!」
あのカメラによって、私は今や敏腕が前に付く新聞記者となった。こうやって写真を撮って見ると人間一度は何かしら黒い失敗をしているんだと思う。
「ありがとうございます。」
お陰でネタに困ることが無いのだから。
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『考えてる事は国民でなく自分!政治に潜む黒い影!』
『薬一つで... あの有名人も覚醒剤の取引を』
「う〜ん...」
「どうかしました?」
「いや〜、君の記事はおもしろいんだけどなんかこう...パンチが足りないのかな?今時そういったスキャンダルって結構あるからちょっと飽きてきたのよ〜。」
「...そうですか...」
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パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ
「駄目だ...」
パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ
「違う...」
パシャパシャパシャ...
「...どうすればいいの!!!」
どいつもこいつももう出尽くしたのよ!在り来たりなスキャンダルや失敗ばかり!!世の中はどうして同じ失敗で溢れているのよ?!
「あああああもおおおおお!!!」
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「ぉ...すれば...」
誰を撮れば良いの...!
「アハ」
そうだ!良い事思いついちゃった
〜一週間後〜
『毎度お馴染みニュース速報です。先週から世間を騒がせていた通り魔による連続殺人事件の犯人が付近のアパートにて首吊り自殺していた事がわかりました。現場には写真と、自分が今までしてきた事が書かれた紙が置いてあり...』
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「写真とは...過去を写す鏡だ。それ一つで人となりがわかってしまう。」
「例えそれがどんなに...気が遠く成る程昔の事であっても。」
悪魔は写真を握り潰す
「あの日から...随分と変わってしまったらしい。」
今日も彼は店を営む
あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...