悪魔の店   作:執筆使い

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今回の話は、読者の皆様の殆どが一度は思った願いかもしれません。それを言った上で聞いておきましょう。


引キ返スナラ、今ノ内デスヨ?


第36話

 

 

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

 

さてさて、今日のお客様は?

 

 

 

〜ep36 評価〜

 

 

「本日はどう言ったご用件ですか?お客様。」

 

 

「俺の文才を上げる道具は無いのか?!」

 

 

「落ち着いてください。確かにありますよ。少々お待ちを。」

 

 

「早くしろ!低評価はウンザリなんだ!!」

 

 

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「こちらでございます。」

 

 

「瓶詰めにされた...キャンディー?」

 

 

「こちらを一粒飲めばあら不思議!貴方の書く作品に文句を言う者は居なくなるでしょう。しかも幾ら食べても無くならないようになっています。」

 

 

「幾らでも出す。其奴を寄越せ。」

 

 

「お代は結構ですよ。忠告を聞いてさえくれれば。」

 

 

「忠告ってなんだ?出来れば早くしてくれ。」

 

 

「決して、のめり込まないように。」

 

 

 

 

Side C

 

 

『凄い面白いです!』

 

 

『こんなに素晴らしい作品は見た事がない!』

 

 

「っしやぁ!!」

 

 

アレを飲んだ俺は、嘗てない程にアイディアが浮かび上がり更に途轍もない文才を手に入れた。評価も8〜10が殆ど。

 

 

「俺の小説が認められた...どうだ!見たか!!ハッハハハハ!!」

 

 

 

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「ランキングはっと...クソ、第20位か。」

 

 

これじゃあまだ足りない。どうやらもっと必要な様だ。

 

 

「...」ガリッ ゴクン

 

 

カタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 

 

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「第10位...まだだ。」

 

 

どうやら一度に二個食べただけじゃあ駄目みたいだ。

 

 

「もっと...」ガリッ

 

 

カタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 

 

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「第5位」ガリッ

 

 

カタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 

 

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「第3位」ガリッ

 

 

カタカタカタカタカタカタカタカタカタ

 

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「第1位...まだだ...」

 

 

この地位は、誰にも渡さない

 

 

「...」ムシャムシャバリバリ

 

 

カタカタカタカタカタカタカタカタ

 

 

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カタカタカタカタカタ

 

 

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カタ...カタカタカタ...カタ

 

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カタ...カタ...

 

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カタ...バタン

 

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「今回の魂は評価ですか...本当に人の欲は計り知れませんねぇ。ひょっとしたら貴方も...」

 

 

今日も彼は店を営む

あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 


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