悪魔の店   作:執筆使い

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第32話

 

カランと鳴るはドアの音

コロンと鳴るはベルの音

 

 

 

悪魔の店には何でもあります

お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます

 

 

 

さてさて、今日のお客様は?

 

 

 

 

~ep32 時~

 

 

「本日はどういったご用件ですか?お客様。」

 

 

「時間を止められるようにできる道具ってありませんか!?」

 

 

「ええ。ありますよ。少々お待ちを。」

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「こちらでございます。」

 

 

「石で出来た...仮面?」

 

 

「こちらをつけていただき体を後ろに仰け反りながら『時よ止まれ』と叫ぶとあら不思議。時が止まるのです。因みに元に戻るときは『そして時は動き出す』と言えば大丈夫です。」

 

 

「買います!それでお金は...」

 

 

「お代は結構ですよ。忠告を聞いてさえくれれば。」

 

 

「忠告ですか?」

 

 

「決して止まった時の中で人殺しをしないように。」

 

 

「...わかりました。」

 

 

 

 

 

 

 

Side C

 

ザシュ

 

 

「ヒャハハハ!!これで10人目ェ!!」

 

 

無いものねだりはしてみるもんだなぁ!!なんでも願いが叶うって噂の店に来てまさかあるとはな!一応怪しまれない様に善人を装ってみたが、まさかタダで手に入るとは思わなかった。お蔭で白昼堂々殺し放題だ!

 

 

「こいつはいいものだ。こうやって」

 

 

グシャ

 

 

「むかついた奴らを」

 

 

ザシュ

 

 

「どんどん」

 

 

ゴシャ

 

 

「ぶち殺せるんだからなぁ!!」

 

 

ブチュ

 

 

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....................

 

............

 

 

「ふぅー疲れた疲れた。そういやあの店員がなんか言ってやがったなぁ...」

 

 

確か、人殺しをするなだっけか?はっ、何も起こらねぇ。所詮はハッタリだったということかよ。

 

 

「それにしてもこの仮面...意外と蒸れるなぁ」

 

 

ビチャ ガシャ

 

 

「え?」

 

 

グサグサグサグサグサ!!

 

 

「ギャアアアアア!?頭が?!頭がぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ...

 

 

「体が...どうなってやが...」

 

 

俺の体が灰に...

 

 

..................................

 

....................

 

............

 

 

「だから言ったのですよ。今回の商品は唯でさえ危険なものを私の手で改良を加えたものなのですから。」

 

 

悪魔は思い出す。

 

 

「闇の種族...今はどうしてるのでしょうか。若いときに一度お会いしましたが、危うく殺されかけましたからねぇ。くたばっていればいいのですが...」

 

 

今日も彼は店を営む

あらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 




三十一話は後のお楽しみでございます

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