悪魔の店   作:執筆使い

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リクエストスペシャル。多分タイトルだけではわかりにくいので、今回の話で出てくるキャラのヒントを言いますが...警察官です。


多分、どんなホラーゲームの舞台に迷い込んでも最後まで生き残れる程のしぶとs...げふんげふん!? 生命力を持つ警察官です。



......店員のキャラ崩壊注意(ボソ









リクエストスペシャル『(ある意味)清々しい魂』

 

 

 

 

 

 

−葛飾区亀有公園前派出所−

 

 

「両津の馬鹿は何処だ! 今度という今度は許さんぞ!!」

 

 

「何処か遠い所へ旅に出ると出かけましたが...多分何時ものパターンです」

 

 

その言葉を聞き、人1人容易く殺せるであろう重装備をした人物はワナワナと震えながら

 

 

「あの馬鹿モノーーーーーーッ!!」

 

 

叫び声を上げた。

 

 

 

 

 

 

〜SP25 マイナスを極めた男〜

 

 

「ったく...何処だここは一体?」

 

 

1人の警官が山の麓を渋々と進んでいる。

 

 

「部長から逃げおおせたと思ったら、いつの間にかこんな山奥だと...くそっ、此処は富士の樹海か何かか?」

 

 

ある程度進んだ所で、警官は喫茶店の様なものを見つける。

 

 

「ありゃあ廃屋...いや、灯りがあるって事は今もやっているって事か。丁度いい、そこにいる奴に道案内をさせて貰おう」

 

 

 

カランコロン

 

 

「いらっしゃいませ、お客様。本日はどういったご用件でしょうか?」

 

 

「道案内を頼めるか? 気が付いたらこんな場所に迷ってしまってな」

 

 

「...うーむ、それは少々難しいですねぇ。何せお客様は沢山の欲望を持っておられの様ですし」

 

 

「ほう...つまりあんたはワシが欲深な人間だと?」

 

 

「ええそれはもう...稀に見るぐらいのごっふ!?」

 

 

瞬間、店員の首は太い腕に絡まれてしまう

 

 

「誰が欲深な人間だ! 客に対して随分と失礼な野郎だな!!」

 

 

「そ、それはしつれ...ご...ふ...」

 

 

「そもそもその澄ましたような、余裕そうな顔が気にいらねぇ!! 今時の若者を見ているみたいでな!!」

 

 

「すいま...せん...少し...手を...喋れない...」

 

 

そこまで苦しくはないのだが、収集がつかないので店員はタップをし始めた。

 

 

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....................

 

...........

 

 

「成る程...つまり此処はどんな願いも叶えてくれる店で、あんたはお客様の願いを聞いてそれに見合ったものを与える店員だと?」

 

 

「ええ...その通りでございます(人間とは思えない程の執念というか、力強さというか...引き剥がすのに手間が掛かりました)」

 

 

「怪しいな...? 新手の詐欺じゃねぇだろうな?」

 

 

「いいえ、滅相もございません。まぁ...疑うのも無理はありませんが、無料で願いを叶える道具を差し上げますよ」

 

 

無料...その言葉を聞いて警官はピクリと反応する

 

 

「...無料だ? 本当だろうなぁ、おい?」

 

 

拳銃を突きつけながら言う男。

 

 

「え、ええまぁ本当ですよ...()()()()()()()()()()()

 

 

「そうか...じゃあ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 両津

 

 

「ふぅ〜、極楽極楽...一度やってみたかったんだよな、札束の風呂に入るの」

 

 

ワシはあの店員の奴から一つの宝箱の様なものを貰ってきた。流石に部長がいるので亀有に行くわけにも行かず彷徨っていると、何と札束を10つ程拾った。

 

奴曰く、最も占めている欲望に関する運が劇的に上がるらしい。それで今や大金持ち。中川や麗子の奴に引けを取らない億万長者だ。

 

 

「こいつは良いものだな!! ハッハッハッハッ!!」

 

 

そういや、開けちゃだめとかそんなこと言ってたな...ま、良いか。

 

 

「兎に角今はこの状況を楽しむぜ!!」

 

 

 

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............

 

 

「...やっぱ気になるな...」

 

 

ーー決して、開けないでくださいね

 

 

「ま、大丈夫だろ。バレやしないし」

 

 

ーー決して、開けないでくださいね!?

 

 

「箱の中身は何じゃろな〜、っと」

 

 

ーー開けないでください?!

 

 

「...ん? 何だこりゃ? 大量の髪が束になってr「大変です!? 両津様!!」

 

 

「おう、どうした?」

 

 

「それが、我々が前々から準備していたプロジェクトが失敗! それだけならまだ良いんですが、我々が闇金に手を出していた事が警察や世間にバレて...」

 

 

玄関に...不味い!? まさかこんな段階でバレるとは?! 今にも突破されそうとは...

 

 

「兎に角ズラかるぞ!!」

 

 

 

 

〜こち亀で何時も流れてる追いかけっこのBGM〜

 

 

 

 

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....................

 

...........

 

 

 

「イラッシャイマセ...おやおや、どうしましたか? お客様」

 

 

「騙しやがったな! お陰で世間から追われる身になっちまったじゃねぇか!!」

 

 

「ふむ.、そんな筈は...そういえば箱はどうしましたか? 少しばかり確認したいのですが」

 

 

「ぎくっ!? な、何のことだか僕ちゃんわからない「開けましたね?」良いじゃねぇか、別に減るもんじゃないんだし」

 

 

「...はぁ。当店では忠告を破った場合追加料金が発生します。つまりは」

 

 

男は正体を現す

 

 

「!? も、もしかしてだが...人間じゃない?」

 

 

男は答える

 

 

「Yes I am. こう見えて悪魔でございます」

 

 

悪魔は笑い出す

 

 

「さて...後はわかりますね?」

 

 

「待て待て待て、一旦落ち着こう、人類皆兄弟「生憎私は人類じゃないので」ギエエエエエエエエエエ!?」

 

 

 

 

 

 

悪魔は右手で魂を抉り出す

 

 

「さて...一目見た時からマイナス方面で清々しい魂でしたからねぇ...どんなお味か少しばかり」

 

 

悪魔はほんのひと齧りした。

 

 

 

ほんのひと齧り...

 

 

「....................」

 

 

悪魔はフリーズする。

 

そして

 

 

「...お客様はいなかった。最初からいなかった。うん、最初からいなかった」

 

 

元に戻した。そしてすぐさま魔法陣を発生させて移動させる店員。

 

 

 

「....人って、あそこまで堕ちることが出来るんですねぇ.....」

 

 

何処か遠い目で、店員は一言呟いたのだった。

 

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

 

 

「って、いう夢を見たんだよな〜。何というか、妙にリアリティがある奴で「馬鹿なこと言ってないで、さっさと仕事に戻れ両津」げっ!? 部長...」

 

 

「何だ、人の顔を見るなり...まさか、何かやましいことでもあるんじゃないだろうな?」

 

 

「そ、そそそそんなことないですよ部長〜」

 

 

「...はぁ、まあ良い」

 

 

「ほっ...」

 

 

今日も、明日も、これからも...例え物語が終わっても...葛飾区亀有公園前派出所は、いつも通り平和で破茶滅茶な1日が続く...

 

 

「両津ぅぅぅぅぅ!!」

 

 

「しまった!? あれがバレた?!」

 

 

いつも通り...変わらない日常が続く...

 

 

..............................

 

....................

 

...........

 

 

「...えーと、ありました。両津勘吉...天界、地獄におけるトップレベルのブラックリスト。これまでやった悪行は数知れず、一時期地獄そのものを支配していた事もある」

 

 

店員は一通り読み、書物を閉じた。

 

 

「成る程...つくづく人と言うのは面白うですねぇ。最も、彼に関しては2度と会いたくはありませんが」

 

 

今日も彼は店を営む

ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...

 

 

 

 

 







何故歪んだ魂が好物だと公言している悪魔が両津の魂を口に入れようとして、あんなリアクションをとったかと言うとアレです。甘い物好きの人が、とんでもなく甘いスイーツを一度に大量摂取させられて吐き気を覚えるのと同じ原理です。



こち亀ファンの皆様方本当すみません。

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