第90話以降の
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【ラブ&デストロイ (GUMI)】
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【you (ひぐらしの鳴く頃に)】
多分店員とこの作品に1番ぴったりな曲だと思います。個人的には。
というのも最初の頃はこれを聴きながら書いてましたから。なのですっごい既視感のある物語の背景なんですよね...この作品。
カランと鳴るはドアの音
コロンと鳴るはベルの音
悪魔の店には何でもあります
お客様の願いや要望を必ず叶えて差し上げます
はてさて、今日のお客様は?
〜ep92 外奪〜
「本日は、どう言ったご用件でしょうか? お客様」
「欲しいんだ...勝ち組の立場が! 才能が!! 全てが!!」
「成る程、丁度いいものがあります。少々お待ちを」
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「こちらでございます」
「...手鏡?」
「そちらに、お客様が欲するであろう人物の顔を写せばあら不思議! 全てが手に入ります」
「か、買う!! もう嫌なんだ! 何処もダメだった...どんな代償だって払って」
「お代は結構ですよ。忠告を守ってさえくれれば」
「忠告?」
「決して、眼に映るもの全てを欲さない様に」
Side C
「ッククククク...ッハハッハハハハハハハ!! 勝ち組! 勝ち組!! 勝ち組ィ!!! 誰よりも優位に立つのがこんなにも気持ちいいとは...l
僕は、クラスで1番下の地位にいた。ノロマで、顔もそれ程でもなく、頭も悪い。才能なんてものは一切なし。ましてや孤児...孤児だッッッッ!! 親が捨てたんだ...
そんな自分の行き着く先なんて決まっていて、いじめが日常と化していた。だが、
手始めに、クラスで1番の人気者の全てを奪ってやった。
一瞬だ。いじめられた際に、一瞬写しただけだ。それだけで奴は消えて、俺が奴の顔と才能と地位を得た。途端に俺は人気者。正しく勝ち組!! 奴など最初から居なかったかの様に、皆は俺に振る舞う。
「〇〇君、今日は誰で遊ぶ? あ、あいつなんかどう?」
「ッククククク...ああすまない。少し余韻に浸っていた。成る程...そうだな。そうしよう」
そして、こういう気分なんだな...勝ち組から見た負け組というのは...
「実に...実に...実に実に実に実に実に実に実に、」
実にッッッッッッッッッッ!!
「気分が良い!!」
ああ、幸せだ。戻りたくないほどに。
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俺より良い容姿を持っている。気にくわない。だからそいつの全てを奪った。
俺より物知りだ。気にくわない。だからそいつの全てを奪った。
俺より運動が出来、力が強い。気にくわない。だからそいつの全てを奪った。
俺よりも若い。永く生きられる。気に食わない。だからそいつの全てを奪った。
俺よりも笑顔だ。気に食わない。だからそいつの全てを奪った。
戻りたくない。戻りたくない。最下層なんてもう二度となりたくない。だったら奪い続けるしかない。怖かいんだ。負け組が怖いんだ!!
だから、
奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って、テレビの先の光景を見ながら奪って奪って奪って奪って奪って奪って、奪った奴の金を使って海を渡って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って、兎に角奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って奪って、
上に立った。兎に角奪った。奪って、奪って
最後に、
何も奪うものが無くなった。
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「イラッシャイマセ。おやおや、どうなされましたかお客様?」
「...った。奪うものが無くなった!! どうしてくれんるんだ!! 何もない、優越感に浸れない!! 負け組を見て優越感に浸れない!!」
「ふむ...成る程。忠告を無視するのですね?」
男は正体を現す...
「な、何だ!? 俺は勝ち組...」
男は答える...
「残念ですが忠告を無視した場合、追加料金が発生します」
「追加料金だと...忠告を無視しただと...だから何だ!! お前に何がわかる!! 俺は、負け組だった、親に捨てられ、1人で生き、いじめられ、頭も顔も運動神経も良くない!! 何も無いあの日々の恐怖の何がわかる 俺はもう二度とあの日に戻りたくないから奪っていった。優越感に浸ったんだ!! 最初から上から見下して、嘲笑って、どうせ恵まれた勝ち組だろうお前に何がわかる!!」
「ええ、確かにその負け組な境遇は可哀想...
悪魔は笑い出す
「お代は、貴方の魂とさせていただきます」
「や、やめろ!? 来るな!? 奪うな、奪わないでくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ...l
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「ノコルタマシイハあとむっつ」
今日も彼は店を営む
ありとあらゆる商品が並ぶ悪魔の店を営む...
本編には余り関係ない裏設定
【店員が接近戦より魔術を用いた遠距離戦を得意とする理由】
何故かと言うと、そもそも店員は生まれつき虚弱体質で肉弾戦が不得手だから(生まれつき虚弱体質な理由に関しては原因不明だが、恐らく天使の血と悪魔の血という相反する性質が体内を循環しているからという説がある)。そのせいか、今でこそ黒い髪に染めているが若い頃は白みがかった金色の髪をしていたらしい。早い話アルビノの様なものである。故に地獄の日々を送ってきた若かりし彼は、ひたすら血反吐を出す様な(それこそ下手しなくても死ぬ様な)ハードな鍛錬を自ら課して行ったとか...
その結果多少マシになったが、今でも肉弾戦は比較的不得手である。
どのくらい不得手かというと、魔術を一切使わない御体のみの肉弾戦の場合、せいぜいドラゴンボールに出て来る破壊神や天使を瞬殺でき、尚且つ大神官相手はほぼ互角で、悪魔としての修行時代の同門である死神には遠く及ばない程度しかない...
...うん、言いたい事はわかる。充分どころかめっちゃ得手じゃん接近戦!!