召喚したらチートだった件   作:uendy

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少しではあるが、着実に増えている お気に入り数に

感謝!・・・・圧倒的 感・謝ッ!!


二話~ ところで、呼び出した理由は?

 

いやー、焚きつけたのは俺だけど 盛大に食いついたこいつ等

やっぱり問題児だな ウン

『彼らもマスターにだけは』言われたくないと思いますよ』

えー、そういうこと言っちゃう? 傷ついちゃうなー

『自らの行動を顧みてから仰って下さい。というか、そろそろ話を進めましょう』

あー、そだね

 

「あー、とりあえずみんなそろそろ話聞かない?・・・飽きてきたし」

「そうね。・・・飽きてきたし」

「そうだな。・・・飽きてきたし」

「そうだね。・・・飽きてきたし」

「黒ウサギの素敵ミミを散々モフッておいてその発言はひどいのです!

というか、皆さんだいぶ前から飽きておりましたよね!?」

 

「「「「 否定はしない 」」」」

 

「このおバカ様方ーー!!」

 

 渾身のハリセンが閃く―――――――が届かない。

 

「まー、まー、落ちついて。とりあえず、それ解いて話聞くから。」

 

 なおも、ハリセンを振り回す黒ウサギをなだめつつ、草を解いていく。

 どんな話が飛び出すのか、そんな好奇心を膨らませながら。

 

******

 

「―――あ、あり得ない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはきっとこのような状況を言うに違いないのデス」

「いいからさっさと進めろ」

 

 半ば本気の涙を瞳に浮かばせながらも、黒ウサギは話を聞いてもらえる状況を作ることに成功していた。

 四人は黒ウサギの前の岸辺に座り、彼女の話を『聞くだけ聞く』という姿勢にはなっていた。

 そんな四人に、黒ウサギは気を取り直し、咳払いをして両手を広げる。

 

「それではいいですか、皆様方。定例文で言いますよ? 言いますよ? さあ、言います! ようこそ”箱庭の世界”へ! 我々は皆様にギフトを与えられた者だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼンさせていただこうかと召喚いたしました!」

「ギフトゲーム?」

「そうです!既に気づいてらっしゃるでしょうが、御四人様は皆、普通の人間ではございません!その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』はその恩恵を用いて競い合うためのゲーム。そしてこの箱庭の世界は強大な力をもつギフト保持者がオモシロオカシク生活できる為に造られたステージなのでございますよ!」

 

 両手を広げて箱庭をアピールする黒ウサギに、飛鳥は挙手して質問を投げかける。

 

「まず初歩的な質問からしていい?貴女の言う〝我々〟とはあなたを含めた誰かなの?」

「YES!異世界から呼び出されたギフト保持者は箱庭で生活するにあたって数多とある”コミュニティ”に必ず属していただきます♪」

「嫌だね」

「属していただきます!そして『ギフトゲーム』の勝者はゲームの”主催者ホスト”が提示した賞品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております」

 

「………”主催者”って誰?」

「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティの力を誇示するために独自開催するグループもございます。特徴として前者は自由参加が多いですが〝主催者〟が修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解な者が多く命の危険もあるでしょう。しかし、見返りは大きいです。〝主催者〟次第ですが、新たな”恩恵(ギフト)”を手にすることも夢ではありません。後者はチップを用意する必要があり、参加者が敗退すればチップは全て主催者のコミュニティに寄贈されます」

 

「後者は随分俗物ね……チップには何を?」

「それも様々ですね。金品・土地・名誉・権利・人間、そしてギフトを賭けることも可能です!新たな才能を他者から奪えばより高度なギフトゲームに挑むことも可能でしょう。ただし、ギフトを賭けた戦いに負ければ当然ご自身の才能もう失われるのであしからず」

 

 愛嬌たっぷりの笑顔だが、明らかに挑発的。

 そんな笑顔に同じく挑発的な声色で飛鳥が問いかける

 

「なら最後にもう1つ、ゲームそのものはどうやったら始められるの?」

「コミュニティ同士のゲームを除けば、それぞれの期日内に登録していただければOK!商店街でも商店が小規模のゲームを開催しているのでよかったら参加していってくださいな」

 

「・・・・つまり『ギフトゲーム』とはこの世界の法そのもの、と考えてもいいのかしら?」

 

 お? と驚く黒ウサギ

 

「ふふん?中々鋭いですね。しかしそれは八割正解の二割間違いです。我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、金品による物々交換も存在します。ギフトを用いた犯罪などもってのほか!そんな不逞な輩は悉く処罰します―――が、しかし!『ギフトゲーム』の本質は全く逆!一方の勝者だけが全てを手にするシステムです。店頭に置かれている商品も、店側が提示したゲームをクリアすればタダで手に入れることも可能だということですね」

「そう。中々野蛮ね」

「ごもっとも、しかし”主催者”は全て自己責任でゲームを開催しております。つまり奪われるのが嫌な腰ぬけは初めからゲームに参加しなければいいだけの話でございます」

 

 一通りの説明を終えたのか、黒ウサギは一枚の封書を取り出す。

 

「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭世界における全てを説明する義務がございます。が、それらを全て語るには少々お時間がかかるでしょう、新たな同士候補である皆さんを何時までも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが………よろしいです?」

「待てよ。まだ俺が質問していないだろ」

 

 今まで静聴していた十六夜が声を上げた。

 黒ウサギに視線を定めて。

 

「・・・・どういった質問です?ルールですか?ゲームそのものですか?」

「そんなのは()()()()()()、腹の其処からどうでもいいぜ、黒ウサギ。ここでお前にルールを問いただしたところで何かがかわるわけじゃない、世界のルールを変えるのは革命家の仕事であって俺みたいなのの仕事じゃねえ。俺が聞きたいのは1つ、手紙に書いてあったことだけだ」

 

 視線を黒ウサギからそらし、他の2人を見まわし、巨大な天幕によって覆われた都市に向ける。

 何もかも見下すように、その所業に生き様に相応しい高圧的な態度で。

 

 

「この世界は・・・面白いか(・・・・)?」

 

 

 ほかの二人も、その問いの答えを待つ。

 彼らを呼んだ手紙には、全てを捨てて箱庭に来いと書かれていた。

 ならば、それに見合うだけの催し物がなければならない。全てを捨てさせたのだから、その全てに見合うだけのものを提供してもらわなければならない。

 三人にとっては(・・・・・・・)最も重要な問いかけに、黒ウサギは笑顔で頷く。

 

「―――YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」

 

******

 

なるほどねぇ、「数多あるコミュニティから」か・・・

蓋を開けてみれば存外興醒めかな・・・

『お気持ちはわからなくもないですが、一つだけ疑問点が残っております』

あぁ、わかってる。何故呼び出せたのか(・・・・・・・)?だろ?

『はい、少なくとも我々を呼び出さなければならない状態(・・・・・・・・・・・・・・)でどうやったのか。これだけは推測の域を出ません』

まぁ、その辺はおいおいね。

それに、大本の原因だってわからないんだ。その部分に期待させてもらいましょうかねぇ。

 

 その内面を誰にも悟らせぬまま、俺は黒ウサギの後を着いていった。

 

 

 

 

 




最後のほうに伏線という名の風呂敷を広げたのはいいけれど、どうやって包もうかなコレ(後悔)

まぁ何とかしてくれるでしょ(視聴者様のアイデアが)

と、他力本願を起こしつつ 
では、また次回

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