今思えば苦悩続き、不幸続きの人生だった。人よりも物覚えが悪く、大切な場面でいつも問題に巻き込まれ、それによっていくつものチャンスを棒に振った。それでも、悪くない人生だったと思う。努力を認めてくれる人がいた、俺の片思いの相手が、俺の成功を自分のことのように喜んでくれた。そして何より、その人たちを守れたんだから。
ただ一つ悔いがあるとすれば、
――――――――最後の最後に彼女を泣かせてしまったことぐらいか・・・・・
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まだ意識があるのか目を開けることができたが、そして目に映ったのは真っ白な空間だった。病室のように清潔感を意識し、純白にした空間というわけではなく。正真正銘真っ白なだけの空間が目の前に広がっていた。・・・・これはもしかしなくても―――――
「目が覚めましたか?」
「!?」
真後ろにはいかにも好青年といったような男が立っていた。 いや、いかにもという言葉は不適切かもしれない。青年纏う雰囲気はカリスマと呼ばれる、それこそ《神々しい》という形容がよく似合っていた。
「あぁ、そんなに警戒なさらないでください。危害を加えるわけではありませんから。」
「・・・・・・とりあえず決まり文句として、『ここはどこ?あなたはだれ?』」
「・・・フフッ それでしたら『ここはどこ??私はだれ?』のほうがお約束のように思いますが? まぁお察しの通り〈神〉という存在ですね。
「確かに察しはしたが、こんなに丁寧な好青年のようなカミサマは想定していなかったよ。
で?、こんなことになってるということは死神が記入ミスでもしたのか?」
「いえ、あれは記入ミスではありません。あなたが死んだこと、というよりあなたの人生そのものがこちらのミスのようなものですね。」
「? 俺は本来生まれていなかったと?」
「そうではなく生まれるときに、必要なものを渡し忘れたというほうが正確です。 〈畑〉と我々は呼んでいるものです。」
「・・・何を耕す〈畑〉なんだ?」
「・・・〈才能〉です。あなたは
「の割には、それなりの・・人並みの成功を収めているが?」
「ええ、ですからこちらにお呼びしました。あなたは自らの力で畑を耕し、芽を出させた。だからこそ、これから
前置きが長くなりましたが、改めまして『汝の願いを二つ叶え、その上で好きな世界に転生さよう。さあ、願いを聞こうか』」
「―――
まず1つ目は『転生したらスライムだった件』の主人公リムル・テンペストと同じ能力
2つ目は「ありとあらゆる
この二つをで。」
「フム、1つ目の願いですが、《擬態》と《分身体》は自らの血液を用いて、《
「あぁ、構わない。あと転生先だが、決められないからランダムで。ただ、この能力を生かせる世界で頼む。」
「あと、容姿はどのようにしましょうか?」
「ウーン 折角だし原作みたいに中性的な感じで頼む。」
「わかりました。では、準備はよろしいですね? では、二度目の生に幸があらんことを。」
「ああ、ありがとう。あと、別に一度目の生も悪くなかった。なんてったってカミサマからのお墨付きももらえたんだからな。じゃあな。」
――――――――――
「・・・・あぁ、それは良かった。 本当に良かった」
〈神〉はそういって今まで重くのしかかっていた荷物を下ろした顔をした。人の努力を、可能性を愛するが故に、その尊さを知っているが故に、それを潰した彼は少なからず憎く思われることを覚悟していた。しかし、あの人間はそれをしなかった。それだけでも、十二分重荷がなくなった。
しかし―――-
「クフフ『能力を生かせる世界』ですか、ええ任せてください。力を全力で奮えるようにしますから」
どれだけ常識的な態度であろうと、彼の知識通り
――――――――――――――――――――――
あれから十と余年 もう少しで大人の仲間入りを果たせるだけの年月が過ぎた。
そんななかで俺の目の前には 白い雪原と凍る湖畔、そして水平に太陽が廻る世界が広がっていた。
「――――マジかー」
そんな中俺はある意味項垂れていたもちろん、
何故なら―――――――
【夜刀神 零仁】
―ギフトネーム
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とりあえず、こんな感じの駄文をダラダラと書いていこうかと考えております。
では、また次回