これは8話の前に入るシャルティア戦・前編です!
いきなり話が飛んでわからなかった方も多いと思われます!
この度は本当に申し訳ございませんでした!
※誤字報告がありましたので訂正しました!
「ゾ、ゾルディオ様!修復、か、完了しました!」
「ありがとう、マーレ。それでは観客席に戻ってください。危険ですので」
「は、はい!わかりました!」
マーレは本当に素直ないい子だなぁ。もちろんアウラも。
「・・・さて、本気を出していきますか」
ゾルディオが闘技場に入ると、そこはさっきの戦いが嘘のようになくなった大地だった。すごいな。もうクレーターがなくなってるよ。
・・そんじゃ、シャルティアを呼ぶか
「みなさん、お待たせしました。闘技場の修復が終わりましたので、これより始めたいと思います」
そう言うと歓声が鳴り響き、シャルティアが入ってくる。
「・・・ゾルディオ様。手加減無用でお願いするでありんす」
「こちらからも手加減無用で頼みますよ、シャルティア」
「その点に関しては・・・」
その瞬間、シャルティアは真っ赤な鎧に包まれ、「スポイトランス」を手にしている。
「元よりする気はないでありんす!」
そう言うと同時にシャルティアは一直線に突っ込んできた。
それをギリギリまで引き付け、「スポイトランス」による攻撃と同時に《
そしてそのまま手刀を叩きつけるが・・
「!ふん!」
「!?」
繰り出そうとしている手刀を「スポイトランス」で弾かれた。だがそれだけでは終わらない。
そのままシャルティアの後ろに転移し、蹴りを繰り出した。
「!ぐっっ!」
(まさか・・もう見極められようとしているのか?)
そんな少しの焦りを感じたゾルディオは転移を繰り返し攻撃をしていく。その攻撃にシャルティアは翻弄され続けた。だが、少しずつ防御していくシャルティア。
(まさかこんなにも早く対応されるなんて・・・流石は守護者最強)
このままではいずれ反撃されると思ったゾルディオは転移攻撃を中断し、距離を取った。
「流石ですね、シャルティア。早くも私の転移攻撃に慣れるとは」
「お褒めいただき光栄でありんす。しかし完全になれる前に距離を取ったのは、この「スポイトランス」による攻撃に恐れたんでありんすか?」
こうもあっさり見破られると言うことないな・・・
「・・ふふ、本当にそう思っているのですか?」
「え?違うんでありんすか??」
「え、ええ。違います」
うわ、言っちまったよ。どうしよう。完全に考えてねぇ。何とかしなければ。
「そ、それは・・・」
「それは?」
「・・こ、こういうことです!!」
とりあえずやけくそに気味に《一兆度の火球》をシャルティアめがけ飛ばした。シャルティアはすぐに回避し、そのまま攻撃に転じた。ゾルディオは飛行し、回避するもそのあとをすぐにシャルティアは追ってきた。
「逃がさないでありんすよ!ゾルディオ様!」
ゾルディオは振り返り、「ウルトラブレスレット」に触れた。
「そんな腕輪に何の意味が・・!?」
ゾルディオが左のブレスレットに触れた瞬間、ブレスレットは形を変え、十字架の槍になった。
「気を付けろ・・・こいつは痛いぞ・・」
ゾルディオはそのまま全速力で向かってくるシャルティアに投げた。
「そんな槍に何の効果があると・・!?がはっ!?」(し、神聖属性!?)
ゾルディオが投げた槍はそのままシャルティアの体を貫通した。しかし・・
「・・やはりそのスキルを使いますか・・」
シャルティアは貫かれた瞬間、《時間逆行》を使い、ダメージを元に戻した。
「はぁ・・はぁ・・い、今のは?」
「今の槍は「ウルトラクロス」と言いまして、カルマ値が低ければ低いほど威力が上がり、さらに神聖属性持ちです」
まさかあんな隠し玉を持っているなんて・・・
「ですが、それも性能をわかってしまえば対処はたやすい。なぜ教えになったでありんす?」
「それは・・・」
再びブレスレットに触れ、形状を変えた。今度は先とは違う槍だ。
「!?」
「こういうことです!!」
そのまま槍をシャルティアに向け、突撃した。
「くぅぅ!!」
槍で貫きつつ、地面に急降下した。そしてそのままシャルティアを地面に叩きつけた。
そこでも小さなクレーターができていた。ゾルディオはすぐに槍を抜きシャルティアから離れた。
叩きつけた際に土煙が舞い、姿が見えない。しかしそこに、光る槍が姿を見せた。
(!!あれは・・・)
ゾルディオは見た瞬間にわかった。あれは避けきることができないと。そして光の槍はゾルディオを貫通した。
「ぐっ!」
シャルティアが使用したスキルは《清浄投擲槍》。1日3回しか使えないスキルだが、その威力は高く、さらにMPを消費することにより、必中となる。そのスキルを知っていたゾルディオはあえて槍を受けた。
「・・なぜおよけにならないでありんすか?」
「・・・そのスキルは確か必中にもなるはず。転移を使う私にとってもそのスキルは受けざるを得ないからです」
「でも必中じゃないかもしれませんぇ?」
「あなたのことです。必ず必中にすると思いました」
ならあえて受けることにより無駄なMP消費を抑えたほうが得だ。
「ふふふ、流石はゾルディオ様!感服いたしますぇ。しかし、おしゃべりもここまで!」
そう言うと次の槍を投げた。ゾルディオは最低限の動きで避ける。だがやはり必中になっている。当たらなかった槍は軌道を変えゾルディオを貫いた。
(くっそ!これ結構痛ぇ!)
痛みに怯んだゾルディオは僅かな隙が生まれた。そこにシャルティアはゾルディオの真上に移動し掌を向けた。
「《不浄衝撃盾》!」
「!?しまっ・・」
ゾルディオにシャルティアの《不浄衝撃盾》が炸裂した。ゾルディオはそのまま地面に叩き付けられ、クレーターを作った。
《不浄衝撃盾》は1日に2回使える攻守が優れたスキルだ。手を前に出し赤黒い衝撃波を放つシャルティアの切り札の一つだ。
まさかこのタイミングで使ってくるとは・・・。一気にカタをつけるつもりか。
「あははは!もうお終いでありんすか!」
(痛ぇぇぇ!あんなに痛ぇのかよ!くそ!かなり持ってかれたな・・・)
ゾルディオは少しふらつきながらも立上がった。
「今のはかなり食らいましたよ。流石は守護者最強。少し侮っていました」
「光栄でありんす」
「しかし、本番はここから・・・」
「・・・え?」
「さあ、久しぶりにお見せしましょう・・・私の本気の姿を!!」
ゾルディオ「なんで7話飛ばしたん」
きょろりん「え、いや・・その・・」
ゾルディオ「・・次からちゃんと確認しよーや」
きょろりん「はい・・・」