怪獣と骸骨の異世界蹂躙物語   作:きょろりん

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ともだち

※誤字報告がありましたので、訂正しました!


48話 喧嘩するほど仲の良い二人とカルネ村の監視役

今、俺とシャルティアは第6階層の闘技場に向かっている。

 

「そういえば、これから行う戦闘訓練にアルベドも参加するようです」

 

「な!?アルベドもでありんすか!?」

 

「まあ、仕方がないでしょう。仲良くやりましょう」

 

「仲良くできればいいんでありんすけど・・・」

 

と、そんな話をしている間に闘技場についた。闘技場には、すでにアインズさんとアルベドがいた。

 

「アインズさん、お待たせしました」

 

「いえ、こちらも今来たところです」

 

「今回の戦闘訓練はアルベドとシャルティアが参加ということで、二人ともよろしくお願いしますね」

 

「はい。アインズ様のお役に立てる訓練ができるように、頑張らせていただきます」

 

「あ~ら、防御しか能のないただの筋肉ゴリラが、アインズ様に前衛としての戦い方をお教えできるんでありんすかねぇ?」

 

「あ゛あ゛?」

 

・・・これは早速嫌な予感。

 

「その点、私は前衛としての戦い方を熟知しておりんすので、アインズ様のお役に立てると思いんす」

 

「はっ!人間に洗脳された吸血鬼の小娘が何をほざくか!」

 

「あ゛あ゛ん?今なんつったゴラ?次同じこと言ったらその大口縫い合わせるぞ」

 

「やれるもんならやってみなさいよ。この無能吸血鬼」

 

「あ゛?」「お゛?」

 

あー、始まったよ。着いて早速か。そう思いながら、俺はアインズさんに小声で

 

「先に装備しておきましょうか」

 

「ですね。止めるのはその後にしましょう」

 

んじゃ、ぱっぱと着替えますか。

 

装備の変更は数分も経たずに済み、アインズさんと俺は冒険者の姿になった。

 

「さて、じゃあどうします?アレ」

 

「うーん、そうですね。止めようかと思いましたけど、このままだと訓練始めても喧嘩しそうですよね」

 

「「うーん」」

 

「あ」

 

「どうしました?」

 

「そういえばゾルディオさん、カルネ村の監視役に誰を向かわせました?」

 

「あー、それについては大丈夫ですよ。カルネ村には、恐らく人間と友好関係を築けるであろう星人と、ンフィーレアとその祖母のポーション作りに()()()力になれるであろう星人を送ったので、問題ないはずです」

 

「そうですか。それなら安心ですね。あ、それと定期的に村の様子や情報、ポーション作りの成果を報告するように言ってくれませんか?」

 

「あ、わかりました。それなら、一度、俺が聞いてアインズさんに報告すればいいですか?」

 

「ええ、それで構いません」

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――場所は変わって一方カルネ村

 

「おーい!」

 

ネムは村の畑仕事を手伝っている金髪で大柄な男性に声を掛けた。そのネムを、後ろからエンリが歩いてついてきている。

 

「ん?お!エンリにネム!どうした?俺に何か用か?」

 

「うん!これから森にお花摘みに行くんだけど、一緒に行こ!」

 

「おう!この手伝いが終わったらいいぞ!」

 

「すみません、ご迷惑をおかけして・・・」

 

「いや、構わねぇよ。陛下にこの村の人たちと仲良くやれって言われてるしな。それに、俺はあんたらの世話役だ。これくらい任せとけって」

 

「ありがとうございます、ババリューさん」

 

「だからいいって!言うなら陛下に言ってほしいぜ」

 

「あ、では次ゾルディオ様に言っておいてくれませんか?私じゃ、またお会いできるかわかりませんし・・・」

 

「おう!任せときな!」

 

とエンリとババリューが話していると、

 

「おーい!エンリー!」

 

嬉しそうな顔をしてンフィーレアは走ってきた。

 

「どうしたの?ンフィー?」

 

「こ、これからどこかで、お、お茶でもしないかい?僕、今休憩中でさ」

 

「でもンフィー、ポーション作りで忙しいんじゃないの?」

 

「それが、ゾルディオ様の部下の方のおかげで研究は順調なんだ。だから、ちょっとした休憩を貰ってるんだ」

 

「そうなんだ・・・そうね、家事も一通り終わったし、一緒にお茶にしようか!」

 

「!う、うん!」

 

「あ、そういえばンフィーの家にいる部下の方ってどんな方なの?」

 

「え?ああー、そういえばエンリは会ったことなかったね。じゃあ、ちょっと会ってみる?」

 

「え?いいのかしら・・・休憩のお邪魔になったりしないかしら?」

 

そうエンリが悩んでいるとババリューが

 

「ああ、大丈夫大丈夫。あいつならたぶん――」

 

 

 

―――ンフィーレアと祖母の家

 

「・・・この世界は美しい。人間はむやみな自然の破壊をせず、緑にあふれている」

 

外の景色を眺めながら、異形種がのんびりしていた。

 

「ただいま。タルデさん、少しいいですか?」

 

「おや、なんですか?ンフィーレアさん」

 

「紹介したい人がいまして・・・」

 

「は、初めまして。ンフィーの友達のエンリです」

 

「こちらこそ初めまして。私はゾルディオ陛下によって生み出された、メトロン星人のタルデと申します。以後、お見知りおきを」

 

「こ、こちらこそ!お、お見知りおきを!」

 

「ふふふ、面白い女性ですね」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「いえいえ。あと、そんなに緊張しなくてもいいですよ。それとも、私の見た目が良くなかったですかな?」

 

「い、いえ!そんなことありません!ただ、ババリューさんと同じ人間みたいな方かな?と思っていたので・・」

 

「なるほど、そうでしたか。それは確かに驚くのも無理は無いですね」

 

「す、すみません!失礼なことを・・」

 

「構いませんよ。それが普通の反応なんですから。むしろ怖がられなくて、内心ほっとしています」

 

「そんな!この村を救ってくれたゾルディオ様の部下の方を怖がるなんて!そんなの失礼です!」

 

「ふふふ、そうですか。陛下はとてもお優しく、慈悲の深い御方です。これからもよろしくお願いします」

 

「はい!こちらこそよろしくお願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

「っと、それはまた後で話すとして」

 

「これ、どうしますか・・・」

 

そう悩んでいると、アインズさんが何かひらめいたかのように

 

「あ、そうだ!」

 

「お!流石はギルマス!何か思いついたんですね!」

 

「はい!えっと・・・・」

 

そう言いアインズさんは俺に耳打ちをし、解決策を教えてくれた。

 

「・・・っというのはどうでしょう!」

 

「おおー、いいんじゃないですか!これならいけるかと」

 

「よし!じゃあ・・・・・オホン!そこまでにしておけ、お前たち」

 

アインズさんがいつもの支配者ロールの口調に戻り、二人を仲裁した。

 

「「も、申し訳ございません!」」

 

「うむ、許そう。では、これより私の前衛戦闘訓練を始める」

 

「「はっ!」」

 

「今回の訓練内容は、私とゾルディオさんが一対一で戦い、それをお前たちが見て思ったことを私にアドバイスしてくれ」

 

「私たちはそれだけでよろしいのですか?」

 

「うむ。これが初訓練だからな。最初は、普段冒険者として共に戦っているゾルディオさんと模擬戦を行い、徐々にお前たち守護者とも模擬戦をする。今後、空いている時間を見つけ訓練を積んでいく予定だ。その際に、また頼む」

 

「・・・畏まりました」

 

「承知しましたでありんす」

 

「では、お前たちは観客席で見ていてくれ」

 

そう言い、アルベドとシャルティアを観客席に移動させた。

 

 

(何とかなりましたね)

 

(ですね。でも、ああ言った以上は、他の守護者たちにも手伝ってもらうしかありませんね)

 

(ま、それもいい経験ですよ)

 

(守護者たちと軽い模擬戦やるまでには、なんとか動きだけでもマスターしてみせます)

 

 

と、お互い《伝言》による会話を終わらせ、お互いに離れた。

少し離れると、アインズは大剣二本を両手に持ち、構えた。ゾルディオは、鞘に手を添え居合の構えを取った。

 

「では・・・」

 

「やりますか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「・・・勝負!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




《星人創造》の隠し要素(転移後の)
宇宙人を創造する際に、頭に浮かんだイメージの性格がそのまま創造する宇宙人の性格に反映される。この要素は怪獣にはない。
例:メフィラス星人→初代に登場したような紳士的かつ悪魔的思考の持ち主
メトロン星人→「オーブ」に登場したような、自然を愛する礼儀正しい紳士のような性格 

など・・・

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