怪獣と骸骨の異世界蹂躙物語   作:きょろりん

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やさしい怪獣ゾルディオさん!

※誤字報告がありましたので、訂正しました!



4章 蜥蜴人の村と王国最大の危機!
46話 食事と交流


半月ぶりに自分の部屋に戻った俺は誰も部屋にいないことを確認し、ベッドに飛び込んだ。

 

「ああ~、久しぶりのマイルームだ~」

 

俺たち「ユグドラシル」はアダマンタイト冒険者になってから、今日までずっと依頼をこなしていた。だが、今日は依頼がなく珍しい休日となった。

 

「休息は今日だけなんだし、有意義に過ごさなくては・・・」

 

そう考えた俺は、起き上がり《伝言》を使った。

 

 

(アインズさん)

 

(・・・はい、なんですか?今、アルベドと報k)

 

(あ、もしかしてアルベドと何かしてました?)

 

(え?別にn)

 

(そうでしたかー。すみません、お邪魔でしたね。ではかけなおしますねー)

 

(ちょちょちょ、待ってください!何もないですって!)

 

(冗談ですよー。それだけ焦ったの久しぶりですねww)

 

(もう・・・で、用件はなんですか?)

 

(はい。俺たちって、冒険者としてだけど実質今日一日まるまる休日ってことですよね?)

 

(そうですね)

 

(そこで提案なんですが、第6階層の闘技場を借りて、冒険者の姿での戦闘訓練をしませんか?)

 

(あ、それいいですね!俺もやりたかったところなんですよ!)

 

(それはよかった!)

 

(じゃあ、この報告会が終わったらすぐにやりましょう!)

 

(あー、いやその前にですねこれからちょっと自分、いろいろとやることがありますので)

 

(そうですか。じゃあ、準備が出来たら《伝言》で)

 

(了解ですー)

 

 

・・・よし。じゃあ、動きますか。

そう思い、俺はベッドから起き上がり部屋を出た。

久しぶりにナザリックに帰ってきたんだ。丁度昼になることだし、まずは食事してからだな・・・と、そこまで考え足を止めた。

そういえば、どこで飯食えるんだ?基本的に食事は一般メイドに自分の部屋に運ばせて食事をしているからなー。ここは誰かに聞くしか・・・お?丁度良く一般メイドが。

 

「少しいいですか?」

 

「!これはゾルディオ様!何かご用でしょうか?」

 

「いえ、用と言うほどではないのですが・・・メイドの皆さんは普段どこで食事をしているのですか?」

 

「はい!あちらに従業員用の食堂があります!」

 

「ありがとうございます。引き留めてすみません」

 

「いえ!お役に立てて光栄です!」

 

そう言い、メイドはまるでスキップをするような足取りで仕事場に向かっていった。

 

「さて、向かいますか・・・」

 

 

 

 

 

「ここか・・・」

 

俺は扉を開けた。食堂にはたくさんの一般メイドが料理をビュッフェ形式に取って、それぞれ好きな場所で食事をしていた。

これはまた圧巻だな。皆本当にそんなに食べきれるのか?ってくらいに皿に盛っている。

それにしても、今更だがこうしてみるとみんな可愛いなー。流石はヘロヘロさん、ク・ドゥ・グラースさん、ホワイトブリムさんだ!いい仕事をする!特にホワイトブリムさん!あのメイド服のデザインは個人的にもグッジョブだ!

と、俺が食堂の光景に唖然としていると、

 

「!?」

 

メイドたちが俺の存在に気付いたのか、全員その場で立ち上がり頭を下げようとした。そこを俺は手を上げて制した。

 

「そのまま食事を続けてください。私は皆さんの食事を止めに来たわけではありません。たまには皆さんと同じ食事をし、交流を深めたいと思い来たまでです。なので、どうぞ私のことはお気になさらず食事を続けてください」

 

そう言うと、メイドたちは気にはするが食事を続けた。

さてと、俺も料理取って食うか・・・と思った時、

 

「ゾ、ゾルディオ様!」

 

後ろから声をかけられた。振り向くとそこには、

 

「おや?ユリにシズ。貴方たちも食事ですか?」

 

と俺が二人に訊くと、ユリが驚いた表情で

 

「は、はい、そうですが、何故ゾルディオ様がこのような場所へ?」

 

「久しぶりにナザリックに戻ってきたので、食事をいただこうかと」

 

「それでしたら、私共に仰っていただければお部屋にお届け致しますが・・・」

 

「その必要はありません。私は皆さんと共に食事をし、交流を深めたいと思ってここに来たのです」

 

「ゾルディオ様、とてもお優しい」

 

「こら、シズ!偉大なる至高の御方の前で――」

 

「いえいえ構いませんよ、ユリ」

 

「しかし」

 

「むしろ今はそれくらいで構いません。私としても、そのほうが嬉しいです」

 

「そう、ですか。わかりました」

 

「では、ここで話していると他のメイドの方のご迷惑になります。料理を取って、食事にしましょう」

 

と、そう言い料理の列に並ぼうとした時

 

「ゾルディオ様!何もゾルディオ様ご自身でお料理をお取りすることはありません!それは私が――」

 

「いいんですよ、こういうビュッフェ形式は自分で好きな物を取って食べるのが一番おいしいのです」

 

「うぅ・・・わかりました」

 

ユリが分かってくれたようで、俺は料理を取り、空いている席を探した。お、ここ空いてるな。でも、先客がいるみたいだな。

 

「失礼、お隣よろしいですかな?」

 

「ど!どうぞ!是非!」

 

「ありがとうございます」

 

ふう、良かったー。もし断られたらどうしようかと・・・まあ、そんなことは無いだろうけどさ。

俺が席に着くと、後から来たユリとシズも隣に座った。

 

「では、いただきましょう」

 

そう言い、俺たち三人は食事を始めた。

久しぶりのナザリックの食事だ!味わって食べなくては!・・・うむ!やっぱりウマすぎる!エ・ランテルの料理も少し食べたけど、やっぱりナザリックが一番だな!・・・ん?

 

「ユリは少食ですか?」

 

「私ですか?いえ、普通くらいかと思います。なぜですか?」

 

「いえ、他のメイドの方々はたくさん食べるものですので、ユリの食が少なく見えたのです」

 

「ああ、それは彼女たちは『ホムンクルス』ですので、普通よりも多く食べるからです」

 

「ああ、そうでしたね。そうとも気づかず、失礼しました」

 

「い、いえ!とんでもない!」

 

「ですが、女性にそういった指摘をするのは失礼というもの。ですので、私の謝罪を受け入れてほしいのです」

 

「ゾルディオ様が、そう仰るのであれば私は・・・」

 

「ゾルディオ様、とても謙虚。私、尊敬します」

 

「ええ、私もそう思います」

 

「ふふ、ありがとうございます」

 

と、昼食はユリとシズと一緒に食べた。その際に、何か聞きたいことはあるかと訊いたら、二人とも至高の41人の話が聞きたいと言って、食事中の会話はかつての仲間たちの話で盛り上がった。

 




ユリとシズは昼食を終え、長い廊下を歩いていた。
ユリ「はぁ、まさかゾルディオ様が従業員の食堂に来られるなんて」
シズ「うん、私もびっくり。でもゾルディオ様、物凄くお優しい御方」
ユリ「ええ。模擬戦でのゾルディオ様は、戦闘をしていない私達が恐怖で震えていたのに対して、普段のゾルディオ様はとてもお優しく、慈愛にあふれる御方ね」
シズ「私、ゾルディオ様のこと、とても尊敬してるけど、それと同じくらい、好き」
ユリ「ふふ、私もよ」
知らないところで好感度を上げていたゾルディオであった。

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