※誤字報告がありましたので訂正しました!
~第6階層闘技場~
「・・・モモンガさんうまくいったみたいだな。でもあの忠誠心はヤバいな。一歩ミスったら一気に評価駄々下がりすんじゃね?」
闘技場ではまさに今守護者達がモモンガさんに対する思いを聞いているところだ。モモンガさんかなり動揺してるなー。これちょっとやばいかもな。
・・お!メッセージが!じゃ、覚悟決めていきますか!
「わかった。お前たちの考え、十分に聞かせてもらった」
・・そういえばどんな感じで登場しよう?普通に歩いて出るか?
「そんなお前たちに報告せねばならないことがある」
・・なんかざわめきだしたな。あー、急に緊張してきた。大丈夫かなぁ?・・・ま!なんとかなるよな!
「では、入ってきてくれ」
~~~~~
モモンガ様から我々にご報告なさるとは・・・。これはよからぬことでも起きたのでしょうか。しかし、モモンガ様の態度から考えるに、恐らくあれは吉報な気がしますね。
ですがモモンガ様がお喜びになるようなことを、我々は行ったのでしょうか・・?モモンガ様がここ第6階層に来られて、我々をお呼びした本当の目的なのかもしれません。
だとしたら余計な詮索は不敬に当たるもの。ここはモモンガ様のお言葉をお聞きしましょう。
「では、入ってきてくれ」
そうモモンガ様がおっしゃられたと同時にモモンガ様の後ろの通路に3つの光が見えます。あれは・・・?モモンガ様が「入ってきてくれ」とおっしゃった以上、誰かをお呼びしたのでしょう。ですが、ナザリックに仕える者にあのような光を放つものはいなかったはず。・・・待てよ、モモンガ様が歓喜してここに迎え入れ、さらにナザリックの者でないとすると・・・!?まさか!?あの光の正体!!いえ!!あのお姿は!!!
「ゾルディオさんがナザリックに今帰還した」
「みなさん、遅くなって申し訳ありません。ナザリック末席、ゾルディオ。ただいま帰還しました」
私は、いえこの場にいる守護者たち全員は驚愕に包まれています。まさか、至高の御方の1人、ゾルディオ様がご帰還なさるとは!!これはモモンガ様がお喜びになられるのも無理はありません!!我々も心よりご帰還をお喜びします!!
「ゾ・・ゾルディオ様!!よくぞ・・よくぞナザリックにご帰還してくださいました!!守護者を代表して、お喜び申し上げます!!」
「ありがとう、アルベド。そして守護者のみなさん。この度は私が急に去ってしまい、申し訳ございません。あなたたちには、いえ、ナザリックの者に心から謝罪します」
「そ、そんな!!我々に謝罪など!!そんなことは!!!」
「いいんですよデミウルゴス。私はあなたたちにこれほどの心配をかけてしまいました。さらには不在の中、最後までモモンガさんを守ってくれていたではないですか。それに私は感謝しているのです。よくモモンガさんを守ってくださいました。ありがとうございます」
・・・な、なんという勿体なき御言葉。私はその御言葉に涙を流してしまい、コキュートスは全身を震わせ拳を強く握り、アウラとマーレは嗚咽を隠さず泣いていた。シャルティアも嗚咽を漏らして涙を拭い、セバスは拳から血が出るほど握り涙を堪え、アルベドは口を手で押さえながら涙を流していた。それもそうだ。至高の御方から謝罪の御言葉とともに、自分たちの仕事を褒めて下さったのだ。ここで感動しないものはナザリックに誰一人としていないだろう。
「皆、ゾルディオさんがナザリックを離れた理由を知りたいだろうが、その説明はこの後行われるナザリック全体の集会で話してもらう。そこでお前たちには他の者に玉座に集まることを伝えて欲しいのだ。時間は・・・そうだな・・・今から1時間後だ」
「みなさん。大変ですがお願いします」
なるほど。モモンガ様はこのために我々をお呼びしたのか!これは早急に伝えなければ!
「では、解散」
~~~~
「はぁ・・・あいつら・・・マジだ」
「本当に半端ないですね。あの忠誠心」
てかあれはこっちのにもかなりのプレッシャーだよ。胃が痛くなる・・・。って怪獣に胃は・・・あるな。一応生物だし。それになんだか腹も減ったような・・・。
「とりあえず私室に向かいましょう・・」
「そうですね・・・」
「あ、ゾルディオさんも一緒じゃバレますね。いること」
「あー・・そうだった。じゃあ自分の部屋に行きます。たぶん誰もいないでしょう」
「それがいいですね・・・はぁ。胃が痛くなりそう。胃、無いけど」
「お互いに無理のないように頑張りましょう・・」
「はい・・・」
これは疲労やばそうだなぁ・・・
~第6階層闘技場、モモンガとゾルディオが去ったあと~
「す、すごく怖かったね、お姉ちゃん」
「ほんと。あたし押しつぶされるかと思った」
「流石はモモンガ様。私達守護者にすらそのお力が効果を発揮するなんて・・・・・」
「至高ノ御方デアル以上、我々ヨリ強イトハ知ッタイタガ、コレホドトハ」
「それにゾルディオ様が帰って来て下さるなんてね!あたし驚いて口開いちゃったよ!」
「モモンガ様ガオ喜ビニナラレルノモ無理ハ無イ」
「う、うん。でも・・・」
「ん?どうしたのマーレ?」
「何カ言イタイコトガアッタラ言ウベキダ」
「え、えーと・・・その・・・モモンガ様に比べて・・ゾ、ゾルディオ様の・・その・・・」
「なるほど。マーレの言いたいことはわかるよ。でもそれは間違いというものだね」
「そうね。それは間違いだわ」
「?どういうこと?デミウルゴス、アルベド」
「いいですか、マーレ、アウラ。私たちはただでさえモモンガ様のオーラであのざまなのだよ?」
「そこにゾルディオ様のオーラが加わればどうなるか・・・わかるわね?」
「私たちはまず持たないだろうね」
「な、なるほど・・・」
「シカシ、ナゼ」
「それは簡単なことさ、コキュートス」
「ゾルディオ様は私たちのこと思ってわざとお出しにならないのよ。そうなるとわかって」
「ナント!」
「なんて慈悲深い御方なのでしょう・・」
「ええ・・本当に・・・そして我々に感謝までされるとは」
「これからは御方々にさらなる忠誠をせねばなりませんな」
「全くその通りだよセバス。おや?シャルティア、どうしたんだい?」
・・・・
・・
・
モモンガ「そういえばアルベドのことなんですが・・」
ゾルディオ「え?」
モモンガ「実は設定を勝手に変えてしまいまして・・・」
ゾルディオ「あー、まあ別にいいんじゃないですか?タブラさんも許してくれますよ」
モモンガ「ならいいんですが・・・」
タブラ「?なにやらいいことが起こった気が・・・」