怪獣と骸骨の異世界蹂躙物語   作:きょろりん

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モンスター無法地帯

※一部文章を訂正しました!


22話 初陣

「動いたな」

 

そう言いながら、ルクルットはさっきまでと違い真剣な表情でいた。全員すぐにルクルットの視線を向けるほうに武器を構えた。

 

「どこだ?」

 

「あそこだよ、あそこ。さて、どうする?」

 

「・・こっちから突っ込むわけにはいかない。森から出てこないのなら無視する」

 

そんな会話をしていると、森がざわめき、ゆっくりとモンスターたちが現れる。

 

それは子鬼(ゴブリン)が十五匹と、人食い大鬼(オーガ)が六体の団体であった。子鬼(ゴブリン)は、片手に木で作った棍棒に小型の盾(スモールシールド)を持ち、人食い大鬼(オーガ)は、木をそのまま毟り取ったような棍棒を持っていた。モンスターたちは敵意を露わにしながら歩いてきた。

 

「・・これは戦闘は避けられそうにないな」

 

「みたいだな。モモンさん、半分受け持ってもらうってことですが、どう分けましょうか?」

 

「そうですね。今回は初陣、ということでよろしければ私達だけで任せてもらってもいいでしょうか?」

 

「え?でも・・・」

 

「大丈夫です。あれくらいならすぐに片付きます」

 

「・・わかりました。ですが危険と判断したらすぐに支援します」

 

「構いません。では、行くぞ」

 

「了解」「了解っす!」「はい」

 

そう言うとチーム『ユグドラシル』の全員がモンスターたちのほうに向かった。

 

 

 

 

「では、私とザムシャーさんで前の人食い大鬼(オーガ)をそれぞれ二体ずつやりながら、近づく子鬼(ゴブリン)をやる。ナーベとルプーはそれぞれ魔法で人食い大鬼(オーガ)を一体ずつ仕留め、残りの子鬼(ゴブリン)の討伐を行ってくれ」

 

そう指示され、アインズとゾルディオは人食い大鬼を二体ずつ相手にした。

 

アインズはグレートソード両手に一本ずつ持ち、人食い大鬼(オーガ)を袈裟斬りし、続けざまにもう一体の人食い大鬼(オーガ)を水平に切り、両断した。

その隣ではゾルディオが背中の刀「星斬丸」を抜き、人食い大鬼(オーガ)を目に見えぬ速さで切り刻み、すぐにもう一体の人食い大鬼(オーガ)をすれ違いざまに一撃で斬り倒していた。

 

「す・・凄すぎる」

 

「なんて剣速である・・・」

 

「ぜ、全然見えませんでした・・」

 

「・・・信じられない。オリハルコン・・・いや、まさかアダマンタイト級!?」

 

ンフィーレアと『漆黒の剣』の面々が驚愕している中、ナーベラルとルプスレギナも魔法で人食い大鬼(オーガ)を相手していた。

 

ナーベラルは指を前に突き出し魔法を唱えた。

 

「《電撃(ライトニング)》」

 

そう言うと、指先から電撃が放たれ、人食い大鬼(オーガ)の腹を貫通した。

 

ルプスレギナは手を前に向け魔法を唱えた。

 

「《火球(ファイヤーボール)》」

 

すると、ルプスレギナの手から火の玉が飛び出し、人食い大鬼(オーガ)に命中。爆発音とともに、燃やし尽くした。

 

「ナーベちゃんとルプーちゃんもすげえな・・」

 

「ええ、まさかこれほどとは・・・」

 

人食い大鬼(オーガ)を全員討伐したアインズ達は、そのまま子鬼(ゴブリン)を一体残らず討伐した。

 

 

 

討伐が済むと、子鬼(ゴブリン)人食い大鬼(オーガ)の耳を切り落として回り、再び移動を開始した。

馬車に戻ると

 

「モモンさん!凄かったですよ!まさか人食い大鬼(オーガ)を一刀両断するなんて初めて見ましたよ!それにザムシャーさんも!あんなに速い太刀筋見たことないですよ!同じ剣士としてお二方に憧れます!」

 

「ナーベちゃんとルプーちゃん連れてるだけあって、すごい金持ちかと思ってたけど、それだけじゃないんだな。あの剣や刀はどこぞの一品?」

 

「どちらもかの王国戦士長にも匹敵する強さであるな」

 

と賛辞の嵐であった。筋力そのままでやるとあんなになんだな。

 

と俺とアインズさんが褒められるところを見てナーベラルはふふんと鼻高々という態度をとり、ルプスレギナは自慢するかのような態度を取っていた。

いや、主人が褒められるのが嬉しいのは分かるけど、そんなあからさまな態度とるんじゃないよ。

 

こうして俺たちはカルネ村までの道中、強さの秘訣やらどうやって鍛えたのか訊かれながら移動した。

 

・・・ついでにルクルットのナンパも復活していた。

 


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