ダンジョンでLv.6を目指すのは間違っているだろォか 作:syun zan
恩恵とやらの説明を一通り受けたが…
どォやら身体強化を付与すると同時に、その強度やその他の能力などを何らかの方法で測定・数値化するっつゥことみてェだな。
「じゃあ、早速刻印しようじゃないか。アクセラ君、上着を脱いでここに座ってくれ」
「あ?オレの分をやンのは後じゃねェのか?」
「いやいや、そんなわけないさ。ボクはじゃが丸君はバターの乗っている方から食べる神だよ?
より面白そうな方からやってしまうのは娯楽に飢えている
オイオイ、楽しそうとか面白そうとかで順番を決めンのかよ。
と、思ったが別段おかしな事じゃァねェな。
順番が逆でも結果が変わらねェタイプの実験ならオレだって面白いヤツからやることがねェわけじゃァねェからな。
「よし、じゃあ始めるよ。」
背で行われてるから何をやってるかはよく分からねェが…触感だけでも少しは理解できる。
何らかの液体を背中に落とし、指、もしくは棒かなンかを使って液体を広げるよォになぞっていやがる。
この液体に《身体強化》を発現させるための何かが含まれてンのかも知れねェな。
「なぁ、アクセラ君。キミはここで何を為したいんだい?」
クソガキが尋ねてくる。自分の派閥に入れるんだから目的や素行の調査ぐれェは普通はすンだろ。
ここは弱小だからか、なンの調査もしてねェだろうオレを入れるくらい手当たり次第な感じだったけどなァ。
まァ、嘘を言う必要もねェだろ。
「強くなることだ。それこそ『最強』どころか『無敵』になるぐれェまでなァ」
「『無敵』!?キミもとんでもないものを追い求めてるね」
「そうだろうなァ。それでも求めなきゃいけねェンだよ。」
「ま、事情は聞かないよ。話してくれるまでね」
聞かれても答えるつもりはなかったけどなァ。
まァ、聞かねェで置いてくれるンなら、ありがたく受けとっておくか。
「そうだ、アクセラ君。キミの名前のことなんだけど…」
「一方通行にしといてくれ。昔の名前はもう捨てたンでなァ」
「名前は大切にするべきだとボクは思うけどね」
「大切なもンだからこそ捨てたンだよ」
「これについても話す気はなさそうだね」
「まァな」
そンなことを話しているうちに『神の恩恵』の刻印は終わった。
途中で一度クソガキが変な反応をしやがったが、まァ何事もなく終わった。
「……なぁ、アクセラ君。キミは一体何者だい?」
「ハァ?何者もなにも、オレは一方通行だぞ?」
「まあ、分からないなら分からないでもいいんだけどね…。
とにかく、これがキミの【ステイタス】だ。これでキミもボクのファミリアの仲間だよ。
しっかり覚悟しておいてくれよ、これから大変で、面白い日々が始まるんだからね!」
【ステイタス】ねェ… 一体どんなふうになっているやら。
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一方通行【 ・ 】
Lv.1
力:I0 耐久:I0 器用:I0 敏捷:I0 魔力:I0
《魔法》
《スキル》
【
・ありとあらゆる
・演算能力により効果上昇。
・スキルを信じる心より効果上昇。
「…ハァ?」