ダンジョンでLv.6を目指すのは間違っているだろォか 作:syun zan
「朝ですよ、神様!一方通行さん!早速ステイタスを更新しましょうよ!」
朝っぱらからクラネルの声が響く。
まったく、うるせェもんだ。
こいつ、今何時だと思ってんだ?
まァ、とにかく音も軽減しとくとするか。
……うン、少し聞こえっけど、寝れる程度にはなったな。
そいじゃァ、おやすみっと。
「ベル君……今何時だと思ってるんだい?」
「え?7時ですよね?」
「そう、7時だ。そしてボクたちが寝たのは5時半。一時間しか眠れてないんだよ?なんでそんなに早起きなんだい君は!!」
「い、いつもの癖で?」
「はぁ……ま、頷いちゃったし、仕方ないか。」
「?神様、今なんて」
「いや、別にどうでもいいことだよ。それより、【ステイタス】の更新がしたいんだろう?なら早く準備してくれよ。ボクは終わったらもう少し寝る事にするから。」
「本当にすみません、神様……」
「いいってことさ。それじゃあ、先にアクセラ君のから終わらせることにしようか!さぁ!起きてくれアクセラ君!!」
……なンでだ。
クラネルの声は半分ぐらいに軽減できてるんだが、クソガキの声は普通に聞こえてきやがる。
これも、超越存在デウスデアたるが故ってかァ?
チッ、とにかく全然眠れねェ。
さっさと起きて、終わらせて二度寝だなァ。
「なるべく早く終わらせてくれよ?オレもあと10時間程寝たいからなァ」
「10時間は流石に寝過ぎだと思うけど、眠いのは同感だからね!手早く終わらせるとしよう。さ、横になって?」
言われた通りに寝転がると、前回と同じく謎の液体、確か神血イコルだったか、を落として指で背中全体に広げる。
相変わらずまったくもって解析不能な物質だ。
クラネルの話によれば、神血はそのまま神の流す血らしい。
指も、血も、声すらも解析できねェ存在。
コイツの事を解析できれば絶対能力者進化レベル6シフトも大分進むんだろうが……動き、意思のある生物である以上それだけの間接触してられそうにねェな。
まァ、地道に雑魚を解析してけばイイだけだ。
地道な実験は苦手じゃねェからなァ。
「はい、終わったよ。アクセラ君、今日は口頭で【ステイタス】の内容を伝えていいかい?」
「そっちのほうが早いンならな」
「じゃあ伝えるよ───
一方通行【 ・ 】
Lv.1
力:I8 耐久:I14 器用:I22 敏捷:I21 魔力:I68
《魔法》
《スキル》
【一方通行アクセラレータ】
・ありとあらゆる向きベクトルを感知し、操作する。
・演算能力により効果上昇。
・スキルを信じる心より効果上昇。
───ってところだね。……にしても、偏りすぎじゃないかい?」
「それ以外なかなか使わねェからな」
「やっぱり、向きの操作なんてとんでもレアスキルなだけあってそれ相応の
「はい!神様!」
───────その後、クラネルの【ステイタス】の伸びにクソガキが驚いたり、
二人で6階層まで行ったということにクソガキが怒ったり、
ヘスティアがパーティーに行くことを伝えたりしたらしい。
オレは寝てた。