「結衣!!」
「久しぶり〜優美子」
まるで裏切った事などなかったのように明るく言う由比ヶ浜。
「私ね、あっちで力を手に入れたんだ!そしてヒッキーが私に振り向いてくれないこんな世界壊しちゃうんだ」
そう言ってケタケタ笑う由比ヶ浜に三浦は怒りが湧いてきた。
「結衣はあーしが1発ぶっ飛ばしてやるし」
「優美子程度じゃできないよ、私とこの射撃トリガー『スフェラスキロス』の相性抜群なんだ」
そして由比ヶ浜は大きめの二丁のハンドガンを構えて三浦に放った。
「そんなの当たらないし」
散放たれた弾丸は犬のような形になり飛んでんできた。弾丸を飛びのいてかわすがそれらは三浦を追尾してきた。
「追尾弾か……問題ないし」
迫り来る弾丸を切り落とす三浦。
「ヒキオや小町のバイパーに比べたら単調で遅いし」
そして三浦は由比ヶ浜に向かった。
「葉山殿、よくもノコノコと出てこれたでござるな」
「えーと、君は?」
葉山は面識がなかった材木座に気持ち戸惑う葉山
「そうだな、面識はなかったでござるな。我はかの室町幕府第十三代将軍、足利義輝の生まれ代わり、剣豪将軍、材木座義輝であり……」
材木座は一息つき
「三浦優美子嬢率いる三浦隊の1人である。我の仲間を泣かせた貴殿は絶対に許さん」
「いわゆる厨二病ってやつかな?君みたいなのと組むなんて優美子らしくないな」
蔑んだ目で材木座を見る葉山だが
「カンラカンラ、そんな事は言われ慣れておるわ。では参る」
居合の構えをした材木座は葉山に飛びかかり
「『一閃』」
ただの居合切りだが技名を叫び斬り裂こうとしたが
「『ヘリオクシオス』……そんな程度じゃ俺には届かないよ。将軍くん」
光る剣で受け止めた葉山が言う。
「逆であるな。この程度でやられるようなら拍子抜けも良いとこである」
そして材木座は一呼吸おくと
「いくぞ、裏切り者よ。我の怒りを受けてみよ!!」
「『氷棘』」
雪ノ下がブラックトリガーである氷の剣を振るうと八幡の周囲に大きな氷の結晶のような物が浮かびあがりそこから大きく鋭い形をした氷が飛び出すが
「攻撃が丸見えだ」
シールドを張るまでもないとした八幡は身を捻りかわすと
「『グラスホッパー』『スラスターON』」
グラスホッパーとレイガストのスラスター機能を使い一瞬で間合いを詰め斬りかかる
「『氷剣』」
雪ノ下は巨大な氷の剣を出現させ受け止めるが
「大気中の……いや正確には水分を氷つかせ操るブラックトリガーか。それは剣というよりは操るための指揮棒といったところか」
「……それはどうかしら」
雪ノ下は正確な指摘に一瞬驚いてしまうがすぐにとぼけたように言うが八幡には十分であった。
「『アステロイド』」
八幡は雪ノ下を弾くと光の砲口を出現させ雪ノ下に撃ち込んだ。
「くっ……」
雪ノ下は氷剣を残し飛び退く。瞬間あっさりと剣は砕かれた。
「トリオンが少ないのか、氷だから脆いのか。いずれにしろ大した耐久力はないみたいだな」
余裕そうに、実際余裕なのだが八幡は構え
「雪ノ下。おまえじゃ俺には勝てない」
「舐めないで!!」
先ほどの巨大な氷剣を2本作り出し振り下ろす雪ノ下だが
「こんな程度か?俺の知ってるブラックトリガーはもっと理不尽に強いぞ?」
片手で受け止めた八幡はバイパーを撃ち出し氷剣をあっさり崩し去った。
「このっ!このっ!このっ!」
顔を憤怒に染め雪ノ下は怒涛の攻撃を仕掛けるが八幡には躱され砕かれていった。
「貴方みたいな人にこの私がぁ!!」
一際大きな氷剣を振り下ろす雪ノ下だが
「終わりだ……」
真正面から雪ノ下ごと切り飛ばした。
「わ、私が負けた……?」
トリオン体が解けた雪ノ下は茫然としていた。
「どこでどう歪んだか知らないけどな今度こそ現実をみるんだな。雪ノ下、お前は敗者で罪人だ。どうなるか分からないけど裁かれる事だな」
「っぐ……ひぐっ…」
悔しさからかこれから裁かれる恐怖からかはたまた後悔か雪ノ下は涙を流した。
「こちら比企谷、裏切り者でブラックトリガーを所持していた雪ノ下を撃破。回収してください」
本部に連絡し雪ノ下を切り飛ばした時に離れ飛んだブラックトリガーを回収しに行こうとした時
「まだまだでしたな、ユキノお嬢さんは」
「予想通りです」
「では予定通り、金の鳥を捕獲するぞ」
ブラックトリガーの場所にゲートが開き、好々爺然とした老兵ヴィザ、ワープを使うブラックトリガーの女性ミラ、そしてアフトクラトルのリーダー、ハイレインが出現した。