特別S級隊員比企谷八幡   作:ケンシシ

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三浦隊①

『ゲート発生ゲート発生 遠征艇着艇します 付近の隊員は注意してください』

 

ボーダー本部中央、外部からは見えない場所にゲートが開き長らく行っていた遠征艇が帰ってきた。

 

 

 

 

「皆ご苦労だった。無事の帰還何よりだ」

 

遠征に向かっていたS級、比企谷八幡とA級1位太刀川隊隊長 太刀川慶 A級2位冬島隊 隊長代理 当真勇 A級3位風間隊隊長 風間蒼也はボーダー本部司令室に呼び出されていた。

 

「今回の遠征で入手したトリガーです。お納めください」

 

風間が仰々しく渡す。

 

「ご苦労。鬼怒田開発室長、先に持って行ってくれ。比企谷は後で向かわせる」

 

「了解です」

 

鬼怒田はトリガーを受け取ると開発室に向かった。

 

「それでは本題だが……元鈴鳴支部所属葉山隊の葉山隼人、雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣の3人が密航する事件が起きた」

 

驚く4人に

 

「比企谷、おまえは何か知っているか?」

 

「いえ、何も。知っていたら始末しています」

 

底冷えするような冷たい目をして話す八幡。敵対しなければ基本的に人畜無害だが、親の夢を邪魔するかもしれない者には例え可能性であっても一切の容赦をしない八幡の本性である。

 

「(流石の比企谷、冷や汗がでるな)」

 

「(相変わらず鋭利な目だ)」

 

「(いつ見てもこの目には慣れないぜ)」

 

太刀川、風間、当真の3人はそれぞれ八幡の目を見て思う。

 

「だろうな……本題はこれからだ。恐らく年内、年を跨いだとしてもそう遠くない時期に再び大規模侵攻が起きる」

 

その言葉に全員が驚く。

 

「そのきっかけは恐らく、先の3人の渡航。その時点で大規模侵攻の予知が確定した」

 

今はまだ頭に入れておけばいい、そう城戸司令は伝えその場は解散となった。

 

 

開発室にて

 

「お疲れ様です」

 

そう挨拶しながら開発室に八幡が入ると、中は早速持ち帰ったトリガーの解析に移っていた。

 

「おぉ、八幡。遠征ご苦労だったな」

 

「いえ、今回は温和な国だったのでまだ楽でしたよ。少し距離がありましたけど」

 

「そうか、しかし来てもらって悪いが今はまだ八幡の手を借りる状況じゃない。早く小町ちゃんに顔を見せてやれ」

 

「了解です」

 

八幡は鬼怒田の気づかいに感謝し、開発室を後にした。

 

 

玉狛支部

 

「こんにちはー」

 

八幡が入ると

 

「お兄ちゃん!!」

 

小町が真っ先に抱きついてきた。

 

「ただいま、小町」

 

小町の頭を撫でながら言う八幡。

 

「やっと帰ってきたわね!さぁ!私と勝負しなさい!!」

 

小南が来て言うが

 

「すまんな桐絵、今勝負したら俺は死ぬんだ」

 

「え!?ご、ごめん。今日は諦めるね」

 

しおらしい桐絵は可愛いとか思っていると

 

「何ヒキオ嘘ついてるし」

 

「ハッハッ、その程度で死ぬ玉ではあるまい」

 

三浦と材木座も出迎える。

 

「ご苦労だった、はちまん」

 

らいじん丸にまたがり陽太郎も出迎えた。

 

「だ、騙したわね!!」

 

小南は怒ると八幡に噛み付く……物理的に

 

「小南、その辺にしといてやれ」

 

木崎が小南を止めようとするが止まらず

 

「小南先輩、長く小南先輩に噛まれると比企谷先輩は動けなくなるらしいですよ」

 

「え!?ごめん八幡。なんでもっと早く教えないのよとりまる!」

 

慌てて離れる小南、八幡が逃げたのを確認した烏丸は

 

「まぁ、嘘ですけど」

 

「だ、騙したわね!?って八幡いないし」

 

一旦小南は落ち着き

 

「比企谷くんなら今、小町ちゃん達と大事な話をしてるよ」

 

そこにきた宇佐美が教える。

場面はかわり八幡は……

 

「ヒキオ、あーしと材木座と姫菜と小町ちゃんでチームを作るのを許して欲しいし」

 

三浦、材木座、小町、海老名と話をしていた。


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