[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界   作:ゆーこー

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第96話 地球人対サイヤ人?バトルロイヤル!

「続いての試合は皆様お待ちかね!Mr.サタン選手対クリリン選手です!」

 

その時、天下一武道会場にいるZ戦士達は巨大な気の出現に気付いた。

「まさか、この気が魔神ブウなのか!?」

ヤムチャは驚いた。

想像を絶するその気の大きさに。

「兄ちゃん!おらに掴まってくれ!」

悟空は共に一回戦で敗北した兄のラディッツと共に気の発生源に向かおうとした。

「待てカカロット!俺も行くぞ!」

「ベジータ、でもおめぇまだ大会が」

「あんな下らんお遊びにいつまでも付き合ってられるか!」

「わかった。じゃあいくぞ!」

 

三人は瞬間移動で消えた。

「えーとMr.サタン、実は二回戦進出者が数名辞退しておりまして…どうします?」

「ふん!きっと私の力に今更恐れをなして逃げたに違いない!ならば残った勇敢な者達でバトルロイヤルをするのはどうかな?」

「な、なるほど!わかりましたそれでは早速用意しますね」

 

 

 

「さあ!急遽バトルロイヤルに変更されました天下一武道会決勝戦!戦うのはクリリン選手、ヤムチャ選手、バーダック選手、ナッパ選手、そしてMr.サタン選手です!」

 

「「サーターン!サーターン!」」

 

「ふん、うるさい奴等だな」

バーダックは観客のサタンコールに少々苛立ちを覚えつつ、最初の標的を決めていた。

「クリリン、どうする?」

「そうですね、あの二人がチームを組まなければいいんですが…」

「とりあえずこっちは組もうな」

 

「試合開始です!」

「さぁぁあ!どこからでも掛かってきなさい!」

大声で叫ぶサタンだったが、四人は見向きもせず四人で戦闘を始めた。

「あっあれぇ~…きっと一対一で私と戦いたいんだな。うんうん、さすが逃げずにここにいる者達だがーはっはっは!」

 

 

サタンを他所に空中では激しい戦闘が繰り広げられていた。

実力では劣るクリリンは後ろからバーダックに気功波を浴びせて妨害している。

「いいぞクリリン!」

お陰でバーダックはヤムチャにまともな攻撃を仕掛けられないでいる。

「ちぃ小賢しい!」

「えっ!?うわぁ!」

ヤムチャに隙を見せるのを覚悟でクリリンを地面に叩き落としたバーダック。これでヤムチャと一対一になった。

 

ナッパもバーダックと一対一で戦いたいらしく、先程から戦いに手出ししないでいる。

そしてクリリンがヤムチャの支援に向かおうとしているのを封じ続けている。

「地球人最強の男なのだろう?俺と一対一が怖いか?」

「お前が怖いというよりクリリンが敵に回る方が厄介だっただけさ」

「ふん、あんな奴が厄介か」

 

会話は終わった。ヤムチャの鋭いパンチがバーダックを襲った。

寸前で避けたバーダックの戦闘服の一部が欠けた。

「速い、それにパワーもある。だが」

ヤムチャの右ストレートの攻撃を最小限の動きで避け、即座に反撃を行う。

「体がお留守だ…っ!?」

がら空きだった右の横腹を殴ったバーダックの右の拳は、ヤムチャの左手に捕まれていた。

「俺だっていつまでも空き巣泥棒されるわけじゃないんだ!」

「充分戦士として成熟しているな。面白い」

ヤムチャが攻撃しバーダックはそれを避け反撃、それをヤムチャは確実に受け止める。

この流れが長く続いた。両者全く譲らない。

「繰気弾!」

ヤムチャは距離を取り、五つの繰気弾を放った。

バーダックは全ての繰気弾を避けるのに精一杯で思うようにヤムチャの元に近付けなかった。

「地球人は技術的に優れているとはラディッツからよく聞くが、本当だな」

バーダックは腕にエネルギーを溜め、繰気弾を打ち返した。

繰気弾は直ぐに軌道をバーダックの方向に戻して迫ってくるがバーダックは確実にヤムチャに近付いていった。

ヤムチャは繰気弾の操作を全て空に放棄し、格闘戦の準備を取った。

「これで終わりだぁ!」

バーダックは右腕に気を溜めて殴りかかった。

ヤムチャは狼牙手装拳、狼の口の構えを取った。

狼の鋭い牙を持つ口はバーダックの腕を喰らった。

ヤムチャは空中で指示を失っていた繰気弾に脳で再び指示をだし、バーダックに襲い掛からせた。

これによりバーダックの体力はかなり削られた。

「ぐっ!まだだ!ライオットジャベリン!!」

狼の口を強引にこじ開けようと爆発が起きる。

バーダックの追い込まれたときの切り札であるライオットジャベリン。しかしヤムチャはこの技を噛みきった。

「いただき!」

力を使いきったバーダックをかめはめ波で場外に出したヤムチャは、地上でクリリンの妨害をしているナッパ目掛けて急降下した。

ナッパはそれに気付かず後頭部にヤムチャの攻撃を受けた。

持ち前のタフさで耐え抜いたが、今のは相当のダメージであった。

「ヤムチャか、確か戦ったのは一度きりだな。そんときゃたしか俺様が勝ったよなぁ?」

「そうだな、だが今日は俺が勝つぜ!」

クリリンは自分の出番は無いと考え二人から離れた。

 

「新狼牙風風拳!」

素早い攻撃がナッパのバランスを徐々に崩していく。

そして体勢が崩れた瞬間、蹴りを放った。

「カパッ」

ナッパの口から気功波が放たれた。

ヤムチャはかめはめ波でこれを相殺した。

そろそろヤムチャの体力が厳しくなってきていた。

 

「これで蹴りをつける!繰気弾乱舞!」

ヤムチャは六つの繰気弾を放ち、バラバラにナッパに攻撃を仕掛けた。

「くっ、こんな技で!」

隙の無い連続攻撃にナッパは成す統べが無かった。

最後の意地でヤムチャに捨て身の特攻を仕掛けてきた。

六つの繰気弾にノーガードでぶつかりつつ尚もヤムチャへの突撃を止めないナッパ。

ヤムチャはかめはめ波の構えを取った。

ナッパも両腕から巨大な気を溜めている。

「かーめーはーめー……はぁぁ!」

両者の気がぶつかり合い、激しい衝撃波が発生した。

衝撃波が収まると、ナッパが場外に出ていることに気が付いた。

 

「やりましたねヤムチャさん!あれ?ヤムチャさん!?」

ヤムチャもまた場外に飛び出していた。

 

「さぁ!残っているのはMr.サタン選手とクリリン選手です!果たしてどちらが勝者となるのか!」

 

クリリンは18号が客席から自分を呼んでいることに気が付き急いで向かった。

 

「なんですか18号さん」

…………………

「わ、わかりました」

 

 

武舞台に戻ったクリリンはMr.サタンに絞め技を使い、金の交渉をした。

18号の指示により、2000万ゼニー貰う代わりに優勝を譲る交渉をしてこいと言われたのだ。

 

Mr.サタンはこの交渉に応じ、見事優勝したのであった。

 

 

 

 

 




実は一度完成したつもりで読み返してたらナッパを忘れているというミスをしてましてね。
出すまえだったので良かったですがあえてここで言っちゃいます。

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