[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界 作:ゆーこー
魔神ブウ復活を阻止しようとライア達が動いてた頃、天下一武道会は白熱のバトルを続けていた。
「さあ続いての対決は、孫悟空選手対ベジータ選手です!」
一回戦第五試合。ベジータが待ち望んでいた孫悟空との戦いが始まる。
「カカロット!超サイヤ人で戦えないのが残念だが、今日こそ貴様を倒してやる!」
「おう!おらも久し振りにおめぇと戦えてワクワクしてんだ!」
試合が開始されると、両者は最高のライバルに隙など無いと判断し、真っ向からぶつかりにいった。
腕と腕、足と足、腕と足がぶつかり合う。
互いに一歩も引かず、インファイトな状態が続いた。
ほんの僅かなリーチの差で、悟空がベジータに有効打を与えることに成功した。
「ちぃ!はあぁぁ!」
気功波を悟空に向かって放つベジータ。観客がとても危険である。それに対して悟空もかめはめ波で応戦。観客への被害は無かった。
「あぶねぇぞベジータ!」
「うるさい!ならば空中で勝負だ!」
周りの心配をあまりしないですむ空中に移動した二人は再び激しい格闘戦を始めた。
悟空の腕を掴み、腹に膝蹴りをし、挟み込むように悟空の背中に両手を組んで打ち下ろした。
そして気功波で悟空を自分の横側の方向に飛ばし、ビッグバンアタックを放った。対する悟空はかめはめ波が間に合わないと判断し瞬間移動でベジータの真後ろに移動。これを読んでいたベジータは回し蹴りで悟空を攻撃した。
「ととめだカカロット!」
渾身の踵落としで悟空を地面に叩き付けた。
「ふん!やはり貴様とはこんなお遊びでは本当の決着が着かないようだな」
「ベジータ選手の勝利です!」
観客はもはや考えるのをやめた。先程から目の前で起きている勝負は自分達の知っているものとは遠くかけ離れていた。
「やるなぁベジータ!完全におらの負けだ」
「ふん!下らん。カカロット!この後人のいないところで全力で勝負だ!わかったな!」
「ああ、わかった!」
「続いての対決は、ラディッツ選手対バーダック選手です!」
「親父、今日は勝たせてもらうぜ!」
「ふん、超サイヤ人に元々なれないお前からすれば有利になったと思っているなら大間違いだ。これでやっと互角だ」
戦闘が始まるとすぐにラディッツが新狼牙風風拳で攻撃を仕掛けた。
隙の無い攻撃なのだが、バーダックは熟練の技でその攻撃を全て最小限の被害に抑えた。
ラディッツが蹴りを行った瞬間、隙だらけの股の間を蹴り上げ狼牙風風拳の類いが使えなくなる空中に移動させた。
「ちぃさすが親父だぜ…容赦がねぇ」
「甘いぞラディッツ!そんなことでは一生俺には勝てんぞ!」
「くぅ!どうなっても知らんぞ!」
ラディッツは殺傷性の高い狼牙手装拳を使った。
が、バーダックに当たらない。バーダックはそんな攻撃で傷を追うことに恐怖しておらず、そもそも攻撃は当たらない自信があった。
どんな手を打っても返り討ちに合うラディッツは、意を決してノーガードの接近戦を挑んだ。
この試合で初めてバーダックに有効打が決まった瞬間であった。
そこからのラディッツは素晴らしかった。すぐに有利な地上戦に持ち込むべくバーダックにダブルサンデーを浴びせ地面に落とし、新狼牙風風拳を放った。
多数の有効打を浴びたバーダックがやっと体制を整えたとき、ラディッツは止めを刺そうと少々モーションの長い大技の準備をしていた。
「未熟者が!」
バーダックはその隙をついてゼロ距離からライオットジャベリンを放った。
防御出来なかったラディッツは武道会場の外まで飛ばされてしまった。
「しよ、勝者バーダック選手です!」
「ちっ、あれじゃいつになっても嫁の尻に敷かれっぱなしだな。ナッパに勝ったときは一人前になったと思ったんだがな」
「続いての勝負はナッパ選手対ジンジャー選手です!」
「くっそう!ムシャクシャするようなムラムラするような!」
「はぁ?あんたまだ未練残ってんの?意外とそういうところあるんだね」
「うっせぇ!恋した女でも容赦はしないぜ!」
「そうさ、それでこそナッパさ!」
「試合開始です!」
「うおおお!」
「単細胞!」
試合が始まるとドスドスと足音を立てながらジンジャーにタックルでも仕掛けようとしていたナッパに、ジンジャーは自慢の俊足で後ろを取りナッパの勢いをそのままもらう形で後ろから蹴り飛ばした。
「うおおお!」
蹴り飛ばされて体が回転し、頭が地面の方向に向いた瞬間に口から気功波放ったナッパ。
ジンジャーの追撃を妨害しようとしたのだが既にジンジャーはナッパの横に着いていた。
ジンジャーはナッパの横腹を思いっきり蹴った。
タフなことに定評のあるナッパ。ここでジンジャーの足を掴むことに成功した。
「ぐへへ!これでやりたい放題だぜ!」
足を持ったままぐるぐるとジンジャーを回すナッパ。
一回転するごとにタイミングよくパンチをジンジャーの体に当てていく。
「ちくしょう、さっきから俺の雄の本能が騒いで騒いで仕方無いぜ!さっさと終わらせないと勢い余ってヤッちまいそうだ!」
ジンジャーの頭を片手で掴み、余った手で気功波を浴びせた。
「勝手に一人で興奮してろ!」
ジンジャーは体も衣装もボロボロになりながらも戦闘続行は可能だった。
気弾をナッパの顔面にぶつけ、思わず手を離した隙にナッパから距離を取った。
「たく、ほんと猿野郎だぜナッパは」
ナッパは自慢の広範囲の攻撃が使えないため正直不利であった。
しかし今の攻撃でジンジャーの体力を大きく奪えた。
「くっそ!服がボロボロじゃんか!…まだ直せるかもな」
そういうとジンジャーはボロボロになった服を脱ぎ、審判に預けた
「な、なんとジンジャー選手服を脱いで下着姿になった!これはお色気作戦でしょうか!?」
「アホか!あれ以上ボロボロになったら困るから脱いだだけだよ!」
「きっ、汚ねぇぞジンジャー!そんな格好になりやがって!」
「お前もお前だな…さっさと試合再開するぞ!」
ジンジャーが狙ったわけでは無いのだが、ナッパはこの姿でも結構効いているようだ。
ジンジャーの攻撃では僅かなダメージしか与えられないが、確実にナッパにダメージを与えていった。
ナッパは防戦一方だった。が、
「こんな負け方したら、ベジータに殺されちまうぜぇ!」
何とか、戦意を取り戻した。
エネルギーを辺り一体に放ち、接近していたジンジャーは衝撃で地面に叩き付けられた。
「へっ、そうこなくっちゃな」
ここからの戦いは、ナッパがジンジャーを捕らえるのが先か、ジンジャーがナッパの体力を削りきるのが先かの勝負となった。
俊足で動き一撃離脱戦法を取るジンジャーを掴むのは至難の技であった。
攻撃を喰らってからその場所に手を伸ばしてもそこにはいない。
気で者を見るのがナッパにとってとても不利な条件だった。
ナッパは目を閉じた。精神を集中させ、身体中を目にした。
目を閉じてから何発も攻撃を喰らったがじっと耐え、ジンジャーを捕らえられるようにその時を待った。
「……そこか!」
自分の左足のふくら脛側、そこを蹴ろうとしていたジンジャーを捕らえた。
「くっ、ここまでか」
「いい勉強になったぜジンジャー。これからもラディッツと娘さんと幸せにな」
ナッパは優しく場外にジンジャーを置いた。
「勝負あり!勝者はナッパ選手です!」
唐突に描きたくなった。それだけです。
本当は他のところにも描きたいところはたくさんあるのですが、画力が必要なため出来ない状態です。