[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界   作:ゆーこー

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お久し振りです。設定を忘れかけていますが何とか見返したりして続きを書きました。


第92話 あいつが闇落ち!?ライア、苦渋の戦闘!

次の部屋に進んだ俺達を待っていたのはダーブラだった。

界王神様は恐れているが、俺でも悟飯でも、ギニューだって戦闘力だけを見れば負けていない。

何てったってセルくらいの戦闘力だからな。

「悟飯、お前がどれだけ平和ボケしていたか見たい。あいつの相手はお前がやれ」

「わかりました」

俺はこの世界の悟飯は鍛練しているのではないかという微かな望みに賭けたのだが、どうやらこの世界の悟飯もかなり平和ボケしていたようで、ダーブラ相手に苦戦。あれは完全に戦いの勘を忘れている。

 

苦戦しているとはいえ中々決着の着かないダーブラと孫悟飯の戦い。突然ダーブラが部屋を抜けた。

確か、原作でベジータが闇落ち(自分の意思)をするんだったな。

俺はまだギニューが野心を持っているのではないかと不安になり、ギニューに変化がないかを観察していた。

 

「うっ!?うぅ…」

苦しそうな声の主は、コウだった。

「大丈夫かコウ!頭痛か?」

「恐らくバビディの洗脳です!気を静めさせてください!」

出来ればそうしてるさ界王神様。だが子供にそんな精神のコントロールを要求しても無理だ。

最後まで呼び掛けて見たのだが効果は無かった。

コウの額にMの文字が浮かび上がった。

 

「コーーウ!」

近付こうとするホーディッシュを俺は止めた。

「危険だから近付くな」

これは親である俺が責任を持って片付ける。

「界王神様達は先に下の階に向かってください」

「ですが、まだ扉が開いていません」

「なら、扉の近くで待機しててください。バビディ!聞こえるか!ここじゃ狭すぎる。もっと広くて誰もいない場所に俺とコウを移動させろ!」

 

バビディは俺とコウを荒野に移動させた。

「さて、親子水入らず、勝負といこうか!」

「ちっ!ムカつくやつだ!」

コウの奴、洗脳されてるからだよな?そんな悪い口の聞き方して。

バビディが何かしたのだろう。コウの力は今までのそれとは桁が違った。元々気の技術力だけで何倍もの戦闘力の相手と戦えてたコウがこれほどの力を着けたとすれば、ノーマルの俺では苦戦するかもしれない。

 

先に仕掛けてきたのはコウだった。俊足を使い俺との間合いを一気に詰めて、俺が迎え撃つ構えをした瞬間に太陽拳を使った。

目をやられた俺は気でコウの位置を探った。俺の真後ろ!

攻撃の気配を感じ取り、左腕でガードした。

!?

俺の腕に確かに斬られる感触があった。

幸いにも気づいた瞬間に腕の位置をずらしたことにより完全切断には至らなかった。これは、狼牙手装拳じゃないか。今ので俺の左腕はまともに使えなくなった。

 

「どうしてブーストモードにならないんだ!」

ならないんじゃない。なれないんだ。

ブーストモードは、純粋な善の心でなければならない。

もし、ブーストモード中に悪の心を持ったならば、自身の体を滅ぼすことになる。これは界王拳も同様だ。

俺にはとても愛する息子を悪の心無くして攻撃するだけの勇気が無かった。

俺は、今この戦いでとあることに気付き始めていた。

悟飯が平和ボケしていたと言ったがそれは俺も変わらないんじゃないのか?俺は家族やラディッツ等、いろんな奴と平和な時も組み手をしていた。

だが、そこには存在しないものがひとつある。殺意だ。

俺は今、コウに殺意を向けられている。それは組み手では決してありえない。だが、今の俺にはそこまでしか気付けなかった。

 

 

「なあコウ、お前の心の中の闇はなんだ?」

「ふん。親なのにそんなことにも気付けないのか」

「すまん。俺にはわからない。教えてくれ」

「…悔しかったんだ」

「悔しい?」

「サイヤ人達に勝てないのが悔しかったんだ!ホーディッシュ達は俺がいくら技術を磨いても力でねじ伏せてくる。俺は力が欲しかった!もし、父さんか母さんがサイヤ人だったら、俺はもっと強くなれたのに!親が地球人なばっかりに俺はあいつらに追い付けないんだ!」

そこまで言うとコウは俺に気円斬を繰り出した。

上空に飛んで回避したら、左側から繰気弾が向かってきた。左足で繰気弾を弾き、戻ってくる前に右手で繰気爆弾を作り再び接近する繰気弾にぶつけ相殺した。

 

コウ、俺はお前に何をしてやれなかったんだ…


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