[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界 作:ゆーこー
再生の連続使用により体力が消耗したセルの次の相手はこの俺、ライア。
今、原作とは全く異なった戦いが始まっているんだ。
「ふふ、貴様も中々やるようだが…フルパワーの私を倒せるかな?」
セルは最初から持てる力の全てを出している。
「ブーストモード、界王拳三倍!」
セルに対して勝ち目があるのは早期決着、ならば…
「さらに界王拳四倍だぁぁぁ!」
衝撃で武道会場が大きく破損する。
「面白い、私はお前を見くびっていた。最高の勝負がしたい、だからもう武道会場はいらんな」
セルは舞空術で空を飛び、武道会場を破壊した。
「いいのかセル?これでお前は死ぬしか無くなったんだぜ?」
「それはこちらのセリフだ、ライア・レウスぅ!」
これ以上の長話はセルの体力を回復させるだけだな。
「勝負開始だ!真狼牙風風拳!」
「ならばこちらは三倍狼牙風風拳!」
自分で開発した技に押されるってのはこんな気持ちなのか…悔しいような、ちょっと嬉しいような…
セルの体は俺らと構造が違う、だから関節の損傷を考えること無くあの技を使える。
「どうしたライア!先程の威勢はどこへ消えた!」
答える暇はない、あの技を決めたい、たった一度でいいからあの技を…
セルの繰り出す高速の拳の前に防戦一方になってしまっている。
「界王拳五倍、いや六倍だぁぁ!」
セルの拳をものともせず、強烈な右ストレートが、セルの顔面に入った。
「左手だけ…狼牙手装拳!」
即座にセルの左腕を切断、右手で気功波を放ち細胞ごと消滅させる。
次は右腕、次は…
「調子に乗るなぁぁ!」
セルの右膝が俺の腹にめり込む、戦闘力的にはあまりダメージが入らない計算だが、界王拳の使用によりボロボロな体にはかなり答えた。
「ナメック星人の細胞…ほんと厄介だぜ」
「強がっているようだが…界王拳はそれ以上上げられないのだろう?」
「勘違いするなよ…界王拳十倍!」
今の実力差なら、セルも木っ端微塵に出来るはずだ!
セルに攻撃をしようとした瞬間、セルの姿が消えた。
まさか、瞬間移動か!
ミネラさん達のいる方を向くと、クリリンさんの後ろにセルがいた。
「クリリンさん!後ろ!」
俺の想像だとクリリンさんを殺すと考えていた。だが違った。
再び瞬間移動したセルは俺の背後を取り、狼牙手装拳を使い俺を襲ってきた。
「その技まで使うのか!」
ギリギリのところで回避したものの、また瞬間移動してあれをやられたらたまったものじゃない。
「ところでライア・レウス、俺はどこから来たか知っているか?」
「はぁ?トランクスを殺して卵に退化して…それでこの世界に来たんだろ?」
俺の知っている世界ではそう、だが何故そんなことを聞く?
「ハズレだ!俺は未来から来たトランクスのタイムマシンに潜り込んでいたのさ!」
「アホ言え!トランクスが見逃すわけ無いだろ!」
界王拳を一度三倍まで落としてこの会話の中で隙を伺う。
「私はな、未来のチチの子宮の中にいたのさ!」
セルの言っている意味がわからなかった。
「私はチチを利用して生れたセルの子供、セルJr.なのだ!」
混乱した。と言うか今はそんなこと気にしている場合じゃない!
バレないように繰気弾を二つほど出し、見えないようにしながらセルの後ろに潜り込ませる。
「驚くなよ?俺はチチを洗脳したセルがチチに産み付けたセルJr.なのだよ」
俺の心を揺さぶりに来ているのか?
それとも界王拳に邪心があってはならないのを知っていて、俺を界王拳に飲み込ませようと…
「やってることがセコいぜセル!まあ俺も少々セコいことをさせてもらったがな!」
セルの後ろから現れた二つの繰気弾はセルの背中を直撃、そのまま俺の方にセルを押し込む。
「界王拳十倍かめはめ波!」
「なっ!しまったぁぁ!」
セルを完璧に捉えたかめはめ波はセルを呑み込み
セルの姿は見えなくなった。