[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界 作:ゆーこー
今戦っているのは孫悟空さんと人造人間19号。
それを見守るのは、ドクターゲロと俺、ヤムチャ師匠、ミネラさん、ジンジャー、ラディッツ、ナッパ、孫悟飯、クリリン、天津飯、ピッコロ、バーダックである。
悟空さんと19号の戦いはとても激しいものだった。
もっとも、肉眼での戦闘の把握は久しぶりにやるので苦労した。
最初は悟空さんの方が有効打を与える場面が多かったが、時間がたつに連れて、19号の有効打が増えていった。
そしてついに、悟空さんは19号に首を捕まれてしまった。
「まっまずい!孫を助けに行くぞ!」
ピッコロが19号に攻撃を仕掛けようと前に出ると、その前にドクターゲロが現れ、ピッコロを地面に叩き落とし、一撃でダウンさせた。
「貴様らから提案したものだろう?邪魔はしないでもらおうか」
ゲロにそう言われて踏みとどまろうとするが、あのバーダックが突っ込んだ。
「邪魔だぁどぉけええ!」
ドクターゲロの右腕の攻撃を完璧に避け、そのまま人造人間19号の背中を右足で蹴りあげた。
ラディッツが放り出された悟空さんを救出、なおラディッツがドクターゲロを突破するためにジンジャーが足止めをした。
俺は家族の絆というものを見ていた。
悟空さんはエネルギーをかなり吸収されていたのに加えて、心臓病が発生した。
仙豆を食べても治らず薬を出すように言うと、家においてきたと言うでバーダックが驚くべき速さで悟空さんを抱えて飛んでいった。
バーダックってあんなキャラだっけ?何だかんだでどこのお父さんも子供を大事にするんだな。
さて、こうなると人造人間と戦うのは誰になると言う話になる。
「俺にやらせてくれ」
どこかで聞いたセリフを本人が言っていた。そう、ヤムチャ師匠である。
人造人間との実力差は、悟空さんの気を吸収したのも含めてさらに広がっている。
しかし、次の相手はヤムチャ師匠がすることに決まった。
「さあ!どこからでもかかってきやがれ!」
狼牙風風拳の構えを取るヤムチャ師匠。19号は先程よりさらに速い速度でヤムチャ師匠に接近してきた。
「新狼牙風風拳!」
そのスピードと五分五分に殴り会う新狼牙風風拳、足元が多少お留守になっているが、恐らく何か仕掛けているだろう。
あった。19号が足払いを仕掛けた瞬間、ヤムチャ師匠の足付近で爆発が発生した。
あれは、小繰気爆弾の爆発だ。ヤムチャ師匠は自分の体付近に小繰気爆弾を仕込んでいたのだ。そして、爆発でできた一瞬の隙をついて、新狼牙風風拳は19号に炸裂した。
右、左、右と続くパンチのラッシュ、そしてとどめに蹴りを入れ、19号は吹き飛ばされた。
「はぁはぁ、どうだ!」
若干息の上がったヤムチャ師匠は、気でとらえられない敵を必死に探していた。
砂ぼこりが収まる前に19号はヤムチャ師匠の背後を取ろうと回り込んできた。
「ハイィ!」
真後ろにひじ打ちを決めたヤムチャ師匠。なんかこれもどっかで見たことあるな…天下一武道会の天津飯戦か?
しかし、19号の体力の衰えは全く見られなかった。このままでは負けてしまう。
「ちぃ、とっておきを見せることになるとはな」
そう言うとヤムチャ師匠は、悟飯さんが超サイヤ人になるかのように力を入れ始めた。
そして、目が僅かに赤くなり、赤い気のオーラを全身に纏った。
あれは、ブーストモード(命名俺)
「狼牙手装拳…行くぜ!」
狼の牙が19号に剥いた。