[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界   作:ゆーこー

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第67話 そして悲劇は続く

タイムマシンは完成に近付いてきた

 

昨日のチチさんの様子を話した結果、牛魔王さん共々神殿に身を移すことになった

 

 

コンコンとドアを叩く

「た、大変だぁ!ライア君!チチが…チチがぁ!」

 

「ぎゅ、牛魔王さんどうしたんですか!?」

 

「昨日から帰ってきてねぇんだ!」

 

な、チチさんに限って殺されたりは…まさかセルが近くに来ていたのか?

しかし、そんな気は全然…

 

 

「し、しまった!」

 

悟飯を吸収したんだよな、なら間違いなく気を隠せるじゃないかっ!

 

「す、すぐに探してきます。もしかしたら近くにいるかもしれないので」

 

「すまねぇライア君、チチの事をたのむだぁ」

 

 

 

しばらく探すとチチさんが倒れていた

 

「チチさん!」

 

 

 

「待っていたぞ、ライア・レウスぅ!」

 

「お前は…セルか!?」

 

「そう、私がセルだ」

 

 

俺の知っているセルとは若干違った

 

限りなく完全体に近いのだが尻尾が長い

考察だが18号を求めて本能的に伸びているのだろう

 

 

「なるほど、チチさんをおとりに俺らの内の誰かを誘い込むつもりだったのか」

 

「まあ、間違ってはいないな」

 

この野郎…俺はこれ以上誰も不幸にしたくないんだ!

 

 

「やってやるぜ、セル」

 

「そうこなくては面白くない」

 

セルの構えはどこか悟飯に似ていた

 

 

 

「いくぞぉ!」

 

最初からブーストモードに真狼牙風風拳を使っているのにまだセルには勝てない

 

 

「どうしたぁ?ライア・レウスその程度か?」

 

「チチさんをエサにしやがって!狼牙手装拳!」

 

「おっと、そいつはこうだ!」

 

狼牙手装拳を使った瞬間に溝にひじ打ちを決められた

 

そうか、こいつはピッコロを吸収していないんだ

 

 

「界王拳二倍!」

 

 

純粋に近いブーストモードならこれくらい・・・

 

「ブルアァ!」

 

 

 

「こ、これは!?」

 

背後から腹を突き刺された

 

おかしい、セルは目の前に…

 

「ギィギィ!」

 

セルJr.か…やられた、予め隠れていたか

 

 

「まさかセルJr.を使うことになるとはな、だがここで死んでもらおう!」

 

「ち……き…しょぉ」

 

ビュゥゥン

 

「な、消えた!?ライア・レウスだけではないチチまでいなくなっているとは」

 

速さが自慢のキャスアさんが俺を見つけて助けてくれた

 

 

 

「キャスアさん……すいません」

 

「君が謝ることはない、こちらこそ救助に遅れてすまなかった。さあ仙豆だ」

 

 

「ありがとうございます」

 

「牛魔王殿も神殿に運んだ、安心してくれ」

 

「はい、ところでよくセルを巻けましたね」

 

「私のスピードは通常の三倍と自負している」

 

「で、種は?」

 

「簡単さ精神と時の部屋での修業に君から教わった界王拳をスピード特化型に改良。それだけさ」

 

 

「さすがキャスアさんだ」

 

 

あっという間に神殿に着いた

 

 

 

「おいライア聞いてくれ!」

 

いきなりジンジャーさんが話しかけてきた

 

「タイムマシンに必要な道具が、ど~してもカプセルコーポレーションにあるってんで護衛で行ったらよ、何があったと思う?」

 

「その喜びようは…ジンジャーさんが地球に来てから気に入ってるウサギの縫い包み?」

 

「そうそう!まさか残って…アホか!あれは元から持ってるわ!」

 

いや、持ってるのかよ…

 

「へっ冗談はさておき、このギニューが部下の形見として取っておいた宇宙船さ」

 

「なんとぉ!」

 

「そして、残念なお知らせだ」

 

神様!?

 

「どうやら私の寿命がもうすぐのようでな、私はピッコロと融合することに決めたんだ」

 

「ドラゴンボールが無くなるから、ジンジャーにはそれに乗って宇宙のどこかにいるナメック星人達を探してもらうつもりだ」

 

「……わかりました神様。今までありがとうございました。そしてすいませんでした」

 

「気にするな。地球のことは頼んだぞ」

 

 

この日、地球からドラゴンボールが無くなった

 

だが、本当の悲劇はそこではなかったんだ


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