[完結]師匠はヤムチャ!突然来たドラゴンボールの世界   作:ゆーこー

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第106話 最終決戦‼ すべてを終わらせろ、ライア‼

 状況は最悪という言葉を使うのすら生ぬるい状況だった。最後の希望ゴテンクスがフュージョン前に吸収され、残っているのは界王拳でぼろぼろな俺ライムチャだけ。身体はろくに動かせないが気を扱うことはできる。

これが最後の最後、とびっきりのとっておきだ。

 

「ひひひ、さっきまではよくもやってくれたな……だがもうお前は虫の息。俺が受けた屈辱をたっぷりと返してからぶっ殺してやる」

 

ブウは足で俺の腕や足、顔を踏みつけた。

 

「うぐ、ぅぉぉぉぉぉ」

 

「かははっ! なんて情けない声だ!」

 

「……」

 

「もう声も出ないか‼」

 

ブウは足裏でぐぎっと音を立てて俺の左足を折った。

 

「ぐあぁぁ‼ぁぁ」

 

「次は右足だ‼」

 

宣言通り俺の足が折られる。あまり痛覚に意識を取られたくない。何故なら……とっておきがばれちまうかもしれないからな‼

 

「ブウ、俺に夢中でお留守になってるところがあるぜ? どこかわかるか?」

 

「しゃべったかと思えば、はったりか?」

 

「おつむがお留守だぜ?」

 

「…? っ!まさか」

 

「超マイクロ、繰気弾!」

 

 俺は密かに、万が一に備えて恐ろしく小さく凝集した繰気弾を再生時に仕込んでおいたのさ。悟天たちまで吸収されたのは誤算だったが、ばれない様にこっそりと内部で吸収されたみんながいる場所を探していたのさ。最も、これはライムチャだからできた繊細な作業、今しかできない技だ。

そして今、魔人ブウを含めて全てを切断した。

 

「お、おまえ……なんてことを‼ お前のしたことの意味が分かっているのか⁉」

 

「ああ、わかってるさ。お前は純粋ブウに戻る。ゴテンクスが無事ならそこで楽勝だったんだがな……」

 

 

 ほどなくして、ブウから蒸気が溢れ俺は武空術で距離を取った。ブウの姿が現れる直前、フュージョンが解けた。

不思議なことに俺の身体は無傷であった。足も折れていない。不思議に思っていると後ろからか細い声がした。

 

「あとは任せたぞ、ライア」

 

ヤムチャさんの身体はぼろぼろだった。両足とも折れている。まさか、フュージョン時の傷を全て請け負ったのか。

 

「ヤムチャさん、あなたはほんと……」

 

俺はそれ以上何も言わず、グッドマークを出してブウに向かって飛んで行った。

いきなり地球を破壊させたりはしないぞ‼

俺はブウをぶっ飛ばした。

 

「さあブウ、最終決戦と行こうぜ‼」

 

「ぎぃぃぃ‼」

 

ブウは破壊しようとしたところを邪魔されてイライラしている。

 

「ブースト&界王拳三倍だぁぁ‼」

 

最初からエンジン全開ガチンコ勝負。ブウのパンチを避けて側面からエネルギー波で攻撃する。一瞬だけ界王拳を四倍に上げて回り込み、かめはめ波で挟み撃ちにする。ブウの背中がドロドロに溶ける。ブウは再生させながらこちらに振り向き突っ込んでくる。

 

「はぁぁぁ‼ 真狼牙風風拳‼」

 

打撃でブウの身体にダメージを蓄積させることを目論む。

急がないと、また体が持たなくなる‼

俺は満を持して両手でブウを上空に吹っ飛ばした。

 

「これで終わりだ魔人ブウ‼ 五倍界王拳かめはめ波だぁぁぁ‼」

 

ブウも即座に対抗のエネルギーボールを出した。

だが、もう無駄だ‼

かめはめ波はブウを完全に覆い隠し消していく。だがまだ消し切れていない。

 

「ダメ押しの界王拳六倍だぁぁ‼」

 

「ぎゅぇぇぇぇ‼」

 

「はぁ……はぁ…」

 

力を出し切った。もう動けない。地球にいるのは俺とヤムチャさん。あと未確認だがMr.サタンがいるくらいか。

 

 

 

「よ、よかった。おおーい‼ ライアさぁぁん、ヤムチャさぁあん‼」

 

この声は、界王神様……無事だったのか。でもあの人に回復能力はないし、まいったなぁ。

 

 

 

 

「おやおやこれは、随分と荒れ果てていますねえ」

 

聞き覚えのない声が界王神様とは違う方向からする。誰だ。

 

「う、ウィスさん……それにビルス様。ど、どうしてこちらに」

 

ウィス?それに……ビルスだって?




本編大詰め‼
次回、最終回‼

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