幻想殺しと電脳少女の幻想郷生活 作:軍曹(K-6)
プロローグ 湧いてでた間欠泉
雪が降り、すっかり辺りも寒くなってきた冬。
夏に一度『異変解決ごっこ』なるもので倒壊した博麗神社だったが、今はしっかりと直り元の姿を取り戻していた。
―――そんなある日のこと。
一番初めに見つけたのは貴音だった。博麗神社の近所で突然、白い柱が立ち上がったのだ。
上条当麻が神々の義眼で見たところ、それは間欠泉であった。
誰かが掘り当てたのか、という話題から発展し。収入の話になった。
温泉は誰もが入りたがるもの、私有地にしてお金を取ればそれなりの儲けになるはずだった。
・・・・・・間欠泉から湧き出た物が、温泉水だけだったらの事なのだが。
案の定というか、
異形の者達。地霊―――地底に住む者達であった。
「・・・じゃあ地底
「副音声!! 副音声が聞こえてくる!」
「相変わらず物騒なんだぜ・・・」
「っていうか、前より物騒じゃない?」
前。というのはもちろん馴染異変の後、所謂エピローグで起きた1つの出来事より前のことだ。
上条当麻の精神が閉鎖空間に閉じ込められ、その中で数えたくなくなるほどの長い年数を過ごして帰ってきた事件。
4京3985兆4956億4724万5908年。そう上条自身は語る彼が過ごした年数。虚言なのか、真意は定かではないがその時間は途方も無く、人間が過ごして言い時間では決して無いことがよく分かる。
改めて言うが、考えてもみて欲しい。
だが、
上条当麻はどうだったのだろうか。
もしかしたら、何もない場所にたった一人だったのかもしれない。その真相は上条当麻
しか分からないが、ただ
「・・・待ちなさい当麻」
「・・・・・・何だよこれからって時に。邪魔すんじゃねーよ紫」
「良いから。とりあえず、地下に行く前に地上からサポートしてもらえるようにしてから行きなさい」
「・・・・・・それってさ。俺の
「・・・・・・・・・例えそうだとしても、よ」
「分かってると思うが一応言っとくぜ。今の俺は神々の義眼を常時発動してる。隠し事はできないと思え」
「プライバシーの侵害ですよ!?」
「・・・・・・見られて困るもんでもないだろ?」
「・・・乙女の秘密を見てるんですよ!?」
「乙女ねェ・・・」
呆れたようにそう呟く上条だったが、渋々それを了承した。
霊夢の陰陽玉が改造され、上条当麻の周りを浮く仕組みになり。
上条自身もヘッドフォンを着けることで貴音の声を聞き取るようにしていた。
「ホンジャマカ。行ってくる」
「えぇ! ・・・・・・ん? ホンジャマカ?」