幻想殺しと電脳少女の幻想郷生活   作:軍曹(K-6)

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FinalStage VS. 鉄血にして熱血にして冷血の伝説の吸血鬼

「いいいいいいいいいいいいいいいやっほお!!!」

 

夜、上条は忍にお団子(両腕)と、心臓を渡した。

心臓についても説明して。

 

「なるほどのう。まさか、儂の心臓があの小僧に抜き取られておったとは。してやられたのう!」

 

能天気に忍は言った。

 

「なぁ忍」

「ん? 何じゃ? あるじ様よ。ここまでしてもらったお礼が欲しいのか?」

「そうだな」

「何でも言うが良い! 今の儂にできぬことなどない!」

「勝負だ忍」

 

上条はいつも通り、自信満々にそう言った。

 

「突然どうしたんじゃ?」

「勝負だって言ってるだろ? 俺が勝てば、お前は俺の言うことを何でも聞け。お前が勝ったら、俺はお前の言うことを何でも聞く」

「・・・あるじ様に勝てば、そなたを好きにできるのか?」

「ああ、何でも言う通りにしてやる」

 

「乗ったぞその賭けとやら! 必ずやあるじ様を我がものにしてくれようぞ! 五〇〇年以上生きて、このような思いをさせるやつをみすみす逃してなるものか! 忍野忍の名において、必ずやあるじ様を手に入れようぞ!」

「・・・元気なのは良い事だな」

 

境界門を潜った先に創られた、結界で囲まれた異空間。強大な力のぶつかり合いなどに使用される。

 

ルールは簡単。この空間で相手が降参するまでの殴り合い

制限は無し。上条当麻も忍野忍も全力を出せる。

 

「行くぞ。お前様」

「来いよ、忍」

 

二つの強大な力が激突する。爆発が空間を揺らし、地面にクレーターが出来る。

一方から血が吹き出る。もちろん忍の方だ。上条の拳は人間時のそれ。到底誰かに看破できるものでは無い。

だが、肉体装甲はそうはいかない。上条の体にも少々の打撲痕が出来ていた。

 

血で血を洗う戦い。身体のどこかが千切れ、潰れ、抉れても、吹き飛んでも、再生し、何時までも続く戦い。終わりが見えない。

 

「は! ははは! あはははははははは! いいぞ! とてつもないぞお前様よ! こんなにも気持ちが高ぶる殺し合いは初めてじゃ!」

「そうかそうか。お互いまったくといって良いほど死なないがな!」

 

まともにやり合っていたら。

 

 

 

上条は数発のダメージを覚悟で飛びだした。右腕左腕、腹部全てが吹き飛び再生する。再生した瞬間。彼は忍の唇を奪っていた。舌を入れるディープキス。

 

暫くしていつの間にか気を失っていた忍。所謂オーバーキルを上条は執行していた。

 

「・・・オイ忍」

「・・・・・・な、何じゃお前様」

「お前の負けだ」

「・・・そのようじゃな。何でも命令せい」

「そうだな。じゃあ能力押さえてロリ化してくれない?」

「・・・・・・何故じゃ!? やっとこさ戻ったのに!」

「能力押さえなくても良いよ。いつもの忍に」

「何故じゃ!?」

「それは至極簡単。たった一つの簡単な答えだよ忍」

 

上条はもったいぶってそこで切る。忍は息をのんだ。時間が嫌にゆっくりに感じられる。

 

「―――俺が」

「・・・・・・・・・ゴクリ」

 

 

 

 

 

「―――俺が小さい子が大好き(ロリコン)だからだよ。忍」

 

 

 

 

「・・・思いの外しょうも無い理由じゃった!?」

「ンだとコラ。俺がただ、ボンキュボンのダイナマイトセクシーボディより、膨らみかけやペッタンコが好きなだけって話だろ!?」

「それがしょうも無いというておるのじゃ!」

「じゃあもう知らね。忍なんか嫌いだ。もう頭なんか撫でてやんね」

「ッ?!」

 

忍は何を思ったか慌てすぎて関係ないポーズを取りながらも何とかロリに戻った。

 

「ど、どーじゃあるじ様!」

「・・・ん。ちょー可愛い」

「そうか!! ・・・しかしあるじ様? お前様は十七ほどの私を見て綺麗と言っておったではないか?」

「俺は年上が苦手なんだ。何だろう。もしかしたら自分より背の低い人が好きなのか?」

「・・・ふむ」

 

と、そこまで考えた所で上条はふと、今の季節を思い出した。

 

「・・・なぁ忍。今は春だよな」

「当たり前じゃろう。これ以上無い春じゃ」

「じゃあ何で。向日葵が咲いていたんだ?」

「・・・あれ? そう言えばおかしいのう」

「まさか」

「これは」

「「異変か(じゃ)!」」

 

以前より強い関係で縛られた二人は現在進行形で起きている異変を解決する為に飛びだした。

 




本物のロリコンは自分をロリコンとは認めない。

だって小さな女の子を立派な成人女性と同じように見ているのだから。

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