超次元機動戦士ネプテューヌ   作:歌舞伎役者

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また間が空きました〜…。
とりあえずこれで13話が終わり…かな?まだまだ閑話は入れますけど。


2度目までは正直できないっす

ネプテューヌはピーシェと手を繋ぎ、遺跡の中を歩き回っていた。

そしてついに見つけたのだ、キラキラと光る花、その名も……。

 

「ワタシタチハマタイツデモアエル花!よっしゃ噛まずに言えた!」

「わた……わたぬき?」

「ぴー子、それ違うから!」

 

ガシャドクロの女の子と恋に落ちてしまう。

それはさておき、ネプテューヌとピーシェはせっせとそのキラキラ光る花を集めていく。

 

「ふぃ〜、こんだけあれば十分でしょ」

「はい、ねぷてぬ!あげる!」

「おお、サンキュー!後は帰るだ……け……」

「ねぷてぬ?」

 

立ち上がったネプテューヌがギギギと固まる。

 

「ぴー子……後ろ」

「うしろ?」

 

ネプテューヌが指差す先、ピーシェが振り向くとそこには。

 

「ガルルルル……」

「……おっきい!」

「おっきいなんて言葉で済む大きさじゃないよ〜!デカい、デカすぎるぅ〜!」

 

ネプテューヌの何十倍もある大きさのドラゴンが遺跡の壁を削りながらやって来た。

そしてネプテューヌと目が合う。

 

「目と目が合う、瞬間、好〜きだと気付〜いた〜」

「ガルル……」

「ごめんなさい冗談です許して〜!」

「グアァァァ!」

「ゆるされなかった!」

「逃げるよぴー子ぉぉ!」

 

歌ということなのでピンク髪のヒロインの如く歌ってみたものの、不評だったようで。

ピーシェの手を引いて必死に逃げる。その逃げようたるや、モンハンの最初の方の採集クエスト。

 

「勝てない勝てないって!でも上級者さんは倒しちゃうんでしょ⁉︎んで防具とか作っちゃうんでしょ⁉︎マジ信じられないよ〜!」

「ねぷてぬ、ひはいた!」

「火吐いた⁉︎きゃあああああ!」

 

ジャンプして火の玉を避ける。

しかしこの火の玉、当たってしまえば自分はともかく花が焼けてしまう。

 

「む〜……!ねぷてぬ、いじめないで!」

「ぴー子!」

 

ピーシェがドラゴンの前に立ちはだかる。

ピーシェの体が光に包まれた。

 

「へんしん!」

 

髪も身長も伸び、胸も大きくなる。スーツに身を包み、やってきたプロセッサユニットが分解されて両手と背中に装備される。

 

「行くよ!おりゃあっ!」

 

イエローハートとなったピーシェがドラゴンに飛んで行く。

そしてその顔面に、

 

「グアッ⁉︎」

 

飛び蹴りをかます。

ピーシェの凄まじいパワーでドラゴンは蹴飛ばされ、地面に背中を打った。

 

「ぴー子!」

「ねぷてぬ、先に行って!」

「うん!ありがと!」

 

ピーシェがウィンクしてくる。

それに応えてネプテューヌも後ろを振り向かずに走り始めたが、十字路に差し掛かる。

 

「えと、確か来る時はここを左に曲がったから……右!多分!」

 

ネプテューヌが右に曲がる。

しかし、その後ろ。左側に巨大なクジラ型モンスターがいた。

 

「っ……!」

 

ネプテューヌが気付いて振り向いたが、時すでに遅し。

クジラが大口を開けてネプテューヌを飲み込もうとーーー!

 

《伏せてネプテューヌ!》

「はいぃ!」

「グオオッ⁉︎」

 

声に従って反射的に頭を下げると頭上を巨大なハンマーが飛んで行く。ハンマーといってもブランが持つようなアレではなく、モーニングスターのようなアレだ。

それが自分でジェットを噴射しながらクジラに向かって飛んでいき、見事その顔面に減り込む。

 

《確実に、仕留める!》

 

さらに頭上を変身したミズキが飛んで行く。またターンエーに変身したようだ。

ターンエーが鉄球に繋がれた鎖を掴んで振り回し、もう1度叩きつける。

 

「グオッ⁉︎」

 

クジラは消えてしまった。

 

「さすがミズキ!いいとこで来るね!」

《ギリギリだよ……。あれ、ピーシェは?》

「あ、ぴー子!」

 

ネプテューヌとターンエーが移動してさっきの場所に戻る。

そこではまだピーシェがドラゴンと戦っていた。

 

「んっ、んりゃ〜!」

 

着実にダメージを与えているようだが、決定力に欠ける。

ドラゴンが吐いたブレスがピーシェを掠める。

 

「んっ、あつっ!」

「ガア……!」

「ぴー子!」

《ンッ……!》

 

怯んだ隙にドラゴンがピーシェに向かって爪を振り上げている。

ターンエーがハンマーを振り回してドラゴンに飛ばそうとした矢先、後ろから縄のようなものが飛んできた。

 

「ひゃっ⁉︎なにこれ⁉︎」

「んもう、手間がかかる子ねぇ」

 

その縄がピーシェの手を搦め捕り、こちらに引っ張る。そのためにドラゴンの手は空を切った。

 

《これ、鞭……ってことは……》

「ぷるるん!」

「さっきぶりねぇ、ねぷちゃあん」

 

プルルートが舌舐めずりをして立っていた。

 

《プルルート、なんで……》

「私が黙って言うこと聞くように見えるぅ?」

《……クス、全然見えない》

「よねぇ」

「あ、あの〜……これ取ってくれない?」

 

ピーシェが鞭の絡まった左手をプラプラさせる。

 

「あら、ごめんなさいねぇ。今取ってあげるから……」

「え、や、あれ、ちょ⁉︎」

 

プルルートが空中に飛んで鞭を振り回し始めた。

 

「回る回る回る回る回るぅ〜!」

「あはは、飛んでぇ〜⁉︎」

「ぷるるんそれ順番逆だから!『飛んで飛んで』から『回る』だから!ていうかぴー子ぉ⁉︎」

 

プルルートがピーシェを遠心力のままに投げ飛ばしてドラゴンにぶつけた。

涙目になりながら飛んだピーシェはしっかりとドラゴンの腹に人間弾丸となって直撃してくれる。

 

「グアッ⁉︎」

「あは、女神の弾丸なんて贅沢ねぇ……」

「ちょ、ぴー子⁉︎生きてますか〜!」

《伸びてる……》

「あぅ〜……」

 

ドラゴンは光になって消えてくれたが代わりにピーシェも目を回して伸びてしまう。

 

《……っと、介抱してる暇はなさそうだよ》

 

奥の方から新たなドラゴンが1、2、3匹。

さっきのドラゴンよりも体躯が大きく、手強そうだ。

 

「ど、どうすんの⁉︎ぴー子気絶してるのに!」

《ネプテューヌが取り敢えず連れて行って。僕とプルルートが……》

「食い止めるぅ?」

《いや……暴れる!》

 

景気付けにハンマーを叩きつけると、遺跡の床が破片を飛ばす。

そして2本ビームサーベルを引き抜いて構えた。

 

 

ーーーー『Final sure〜おお、再臨ありやと〜』

 

 

《うずうずしてたんだ……!暴れさせてもらうぜ!》

「………ん?『ぜ』?」

 

瞬間、ネプテューヌの脳裏に浮かぶのはあの苦い記憶。封印しかけていた、鬼ミズキの記憶。

 

「す、すぐに帰らせてもらうでありますです!ぴー子、ほら、歩いてよ〜!」

「きゅ〜……」

「重っ!胸重っ!こんなん無くなっちまえばいいのに〜!」

 

ネプテューヌがピーシェを引きずって退がる。後頭部に柔らかな膨らみが当たって幸せそうでもあるし悔しそうでもある複雑な顔をなさっておる。ふぉっふぉ。

それを見届けてからプルルートの体が光に包まれた。

 

《それ……》

「ちょっとはモノにしてきたのよ?だから私も……暴れるわぁ」

「ひぃ!変身したぷるるんと鬼ミズキの共演なんて、地獄だよぉ〜っ!」

 

プルルートのボンテージのようなスーツの上に幾重もの薄い装甲が重ねられる。手にした剣からは何本ものビームの刃が発振された。胸には小さなドクロが装着された。

 

「あの時のアナタと同じ……フルクロス、だったかしらぁ?」

《正解。お互いに1匹倒すとして、ラストはどうする?》

「競争。負けた方はなんでも言うこと聞くってことで」

《上等だぜェッ!》

 

ターンエーが大きく飛び出した。同時にプルルートも飛び出す。

プルルートの剣が分解され、伸びる。

 

《まるで魚の背骨だなぁ、おい!》

「そんなこと言ってるとぉ……私の巻き添えにされるわよ⁉︎」

 

プルルートが鞭を大きくX字に振るう。

ドラゴンAの腹に大きくXの文字が刻まれた。ドラゴンAが呻いて倒れるが、まだ生きている。

 

《くたばりな!デカブツ!》

 

ドラゴンBがブレスをターンエーに向かって吐いてくる。ターンエーはビームサーベルを手首で回転させ、ブレスを弾いていく。

 

《弱い弱い弱い!雑魚どもは、消えちまえ!》

 

ターンエーが地面に降り立ち、砂埃を巻き上げながらブレーキをかける。

狙うは足。ターンエーはドラゴンBの足の間近で跳び退きながら切りつける。

 

《大男!総身に知恵が回らずってなぁ!》

 

そのまま2本のビームサーベルを束ねる。

足を切られて前にふらついたドラゴンBの腹に!

 

《二刀合わせて!一刀両断ッ!》

 

ドラゴンBが真っ二つに切り裂かれた。

そしてドラゴンBが光になって消える瞬間にプルルートが前に出ている。

 

「あはぁ……!ほらほらほらぁ……!」

 

ヒールのかかとの部分でドラゴンAの傷口を痛めつけるように踏みつける。耐えきれなくなったようにドラゴンAも消えた。

 

「グオオオオアッ‼︎」

 

《さて……残りは1匹だが》

「派手に決めましょうか」

 

ターンエーは胸のマルチパーパスサイロからミサイルの弾頭を、プルルートは腰から中世の海賊が持つような古い拳銃を取り出した。

 

「うふふ……1度使ってみたかったのよねぇ」

《汚ねえ花火、打ち上げてやろうじゃねえか》

 

ターンエーは野球のピッチャーのように振りかぶる。球はミサイルの弾頭だ。

プルルートは先込め式の拳銃なので、銃口から弾を入れる。それも何かの弾頭だ。

 

《聞こえねえとは思うが……全員に告ぐ》

「一応、忠告しておくわねぇ」

 

 

『核を使う』

 

 

《せーのっ》

「ばぁん」

 

なんとも気の抜けた気合と共にターンエーの手からは核ミサイルが投げられ、プルルートの拳銃からは核弾頭が撃たれる。

 

そしてーーーー!

 

ーーーーーーーー

 

 

 

ねぷ「ひいっ、ひいっ、はぁ〜っ!い、生きてるよね、私!」

ぴー「はぅ〜……」

 

ネプテューヌと目を回したピーシェがみんなと別れた地点にまで戻ってきた。

汗だくで生きている喜びを噛み締めていると先に帰っていたらしいノワール組、ブラン組、ベール組がやってきた。

 

のわB「ちょ、何よそれ!変身して気絶してるって……敵⁉︎」

ねぷ「いや、敵というか、敵ではないというか〜……」

のわB「すぐ行くわよ、助けに……!」

ねぷ「ああ、ダメダメ!絶対ダメ!行かなくていいから!ていうか行っちゃダメ!あそこには悪魔が2人いるから!」

のわB「悪魔ぁ?」

ぶらB「一体あそこには何が……?」

ねぷ「な、何がって……」

 

 

 

 

ねぷ「あわわわわわわわ」

ぴー「ぶぃぃぃぃぃぃぃ」

べるA「ネプテューヌの歯の根が合わないどころの話ではありませんね……。どれだけ震えていらっしゃいますの」

べるB「ピンク色の卵型の小さなリモコンで動く機械でも入れられました?」

のわA「ちょっと!R18にしないでよ!」

ぶらA「ついでにネプテューヌに触れてるピーシェまで震えてるし……」

 

考えてしまった。

もう、どれだけの惨劇かは筆舌に尽くしがたい。

もうあんなことやこんなことの末にさらにああなってこうでこうなればああなる。

なに1つ伝わんないな。

 

ねぷ「へ、へ、へへへ変身した、プルルートとね……?」

のわB「うんうん」

ねぷ「鬼ミズキが……」

 

3人『あっ(察し』

 

のわB「鬼ミズキ?」

ぶらB「何よそれは……」

べるB「彼が鬼の末裔……な訳ありませんわよね。そういう乙女ゲーは好みなのですけれど」

ぶらB「それはただの薄い桜の鬼よ」

 

ネプテューヌの震えの意味を察した3人と察せない3人に分かれる。

 

のわA「……こればっかりは、知らぬがシャングリラよ」

ぶらA「少女はお人好しでは生きていけないの」

のわB「どういうことよ。さっぱり意味がわからないんだけど」

べるA「頭と体を使えば勝てます。シャングリラでは……そうやって生きてきたんですわ」

ぶらB「………?」

 

揃って疑問符を浮かべる3人と震える3人。

あと気絶してるのが1人。

すると唐突に耳をつんざく爆発音。

 

ーーーーーーーーーーーー‼︎‼︎

 

ぴー「ひゃああっ、なになに⁉︎なにごと⁉︎」

ミズキ「あはははっ、やり過ぎた!あははっ」

ぷる「やり過ぎたね〜」

 

びくーんとピーシェが起き上がるのと同時にミズキとプルルートが帰ってくる。

 

ぶらB「なに、今の……」

ミズキ「核」

のわB「核ゥ⁉︎」

ぷる「あ、ねぷちゃ〜ん、花は〜?」

ねぷ「ぶ、ぶ、ぶるるるるぁ!」

ぷる「?」

ねぷ「ぶ、無事なのです!」

ぷる「そっか〜、良かった〜」

 

アナゴになるのか電になるのかハッキリしてほしい。

ネプテューヌはまだ震えているが他の3人はミズキが元のミズキに戻っているようでほっと胸を撫で下ろす。

 

ミズキ「それじゃ、帰ろっか。あそこだよね、出口」

ぷる「……ね〜え〜、2人には〜」

ミズキ「わかってるよ。せめて、2人きりの時にね」

 

コショコショとプルルートとミズキが話していたが特に気にせずワープポイントの前に進む。

ネプテューヌが1階に降りる方のスイッチを掴んだが……。

 

ねぷ「ガクガクブルぶるるるるぁ!」

ミズキ「やっぱセルなのか……」

 

ネプテューヌの震えは最高潮。

その震えが機械に伝わり、ワープ装置がバチバチと音を立てた。

 

ミズキ「んっ……これ」

べるB「これは……次元がつながった?一体どこですの?」

 

誤作動を起こしたらしく、壁の一部が虹色に光って向こう側にあるはずのない景色を映し出している。

 

ミズキ「見覚えあるね。ここは……」

のわA「トゥルーネ洞窟……の跡地ね」

ミズキ「ああ、そうそう。ここでノワールを介抱したんだっけ」

 

脇に崩れたトゥルーネ洞窟が見える。どうやら次元と次元が繋がってしまったらしい。

 

ミズキ「さすが主人公だね。クスクス……」

ねぷ「ひゃ、ひゃい………」

のわA(重症ね、これは)

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

一応、ワープポイントを使ってまだ神次元のプラネテューヌ。

すぐにでも帰ることはできたが、別れくらいちゃんとしなければ。

 

ミズキ「それじゃ、またね、みんな。また遊びに行くから」

 

4人は次元ゲートの中に立っている。

ふと、ネプテューヌは寂しそうな顔をしているピーシェに気付いた。

 

ねぷ「また会いに行くね、ぴー子!」

ぴー「ねぷてぬ……うん!」

 

ミズキ「それと、2人には帰ってから話があるんだけど……時間ある?」

のわA、ぶらA「(ビクーーン!)」

 

そう言われて2人は思い出す。

塔の中で生じた疑惑。それが予想の通りだとすれば……。

 

ミズキ「クスクス、とりあえずは妹達の病気が治ってから、ね?」

 

2人はガチガチに固まってしまう。

 

いーすん「そろそろ時間です!行きますよ!」

ぷる「ミズキ君〜、また会いにきてね〜」

ミズキ「もちろん、約束だよ」

 

プルルートが小指を出してくるので、ミズキも小指を出す。

そしてその指同士が交わった瞬間。

 

ぷる「えい」

ミズキ「え」

 

全員『あ』

 

プルルートがミズキを引っ張る。

引っ張られてミズキが1歩前に出ると、みんなが消えた。

 

ミズキ「………またやられた⁉︎」

ぷる「えへ〜」

のわB「ちょ、アンタ、ええ⁉︎なにやってんのよ!」

ぷる「独り占め〜。だって〜、いいでしょ〜?」

ミズキ「いや、帰らなきゃなんだけど……。塔まで行かせて……くれないみたいだね」

ぷる「そうよぉ?行きたいなら〜、私を超えて行きなさい?」

べるB「なんで変身するのですか……」

ぶらB「まさか、ここで……」

ミズキ「クスクス、勝てると思うの?」

ぷる「足腰立たないくらいにしてあげるわぁ!」

ミズキ「上等!」

 

教訓。

プルルートは別れ際に何するかわかったもんじゃない。




ウチのプルルートだけですけど。

さてさて、ここからがノワールとブランとミズキのあんなことやこんなこと。

んで、今やってるmk2ですけど……アレがいません。アニメ未登場の味方キャラ?つまりは…日本一からがすと……その他諸々。多すぎるとセリフがわかんなくなるんで…アイエフとノワールが同時にいるだけでわかりにくくなる。ギルティ。コンパとネプギアですら口調が似てるというのに。あれだけキャラ入れたらまた台本形式になっちゃいます。それは個人的に嫌だったんで…すいません。そのあたりのキャラが好きな人は申し出てください。閑話でやります。自分はあのあたりのキャラではケイブ好きです。しぬがよい。

そんなわけで、リクエスト募集してます。気軽にコメントしてください。では。

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