超次元機動戦士ネプテューヌ   作:歌舞伎役者

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最カッコいいアイツの登場。ドSのあの人も登場。


赤龍降臨

「アンタ、どうして⁉︎」

「あの島には万が一のために抜け穴が掘ってあってな。私はそこからまんまと逃げおおせたというわけだ」

 

マジェコンヌの体には傷1つなく、怪我は完治したらしい。

 

「何度来たって無駄よ、おばさん!またネプ子やネプギアがアンタを倒すわ!ミズキだって……!」

「………その口を少し塞ぐ必要があるようだな」

 

マジェコンヌが一歩アイエフに近付く。その雰囲気にアイエフは身を強張らせた。

拷問だってされても不思議ではない。痛みには慣れている方だが、アイエフは唾を飲み込んだ。

マジェコンヌがアイエフの頬を掴んで口を開けさせる。

 

「むむ……むぐ……!」

「これでも、食らえ!」

「っ⁉︎む〜〜っ!」

 

アイエフの口に(本当に)ナスが食らわされ、(物理的に)口が塞がれた。

抵抗するアイエフだったが新鮮なナスはアイエフの口の中にめり込んでいく。抵抗できずにアイエフはナスを飲み込んでしまった。

 

「げほっ、げほっ、げほっ!な、なにすんのよっ!この年増!」

「ほう。またナスが欲しいようだな」

「ちょ、やめ、ん〜っ!」

 

酷い、あまりにも残酷な拷問だ。いくらナスだと言っても生で食わされる身にもなって欲しい。しかもまるごと。これはさすがにアイエフにもキツかった。

 

「ほおら、全部食え、残さず食え。ナスの皮にはポリフェノールがいっぱいだぞ〜?」

 

そこにネプテューヌとネプギアの声がこだまする。

 

「やめなさい!」

「アナタの相手は、私達です!」

「ネプ子、ネプギア!」

 

ネプテューヌとネプギアが変身して空を飛び、アイエフの元へとやってきた。

その声にマジェコンヌが振り返る。

 

「ふん、来たか」

「アナタ……マジェコン……!うっ!」

「お姉ちゃん⁉︎」

 

突然ネプテューヌが苦しんで口を抑える。

 

「ごめんなさい、ちょっと、ナスの匂いが……!」

「ナス⁉︎」

「フハハ!今頃気づいたか!女神の弱点は既に調査済み……このナス農園は私が買い占めたのだ!」

 

それに声に周りを見渡すとまあ、ナスナスナス。ナスだらけでナスパラダイスだ。

 

「バカ言わないで!いくらナスが嫌いだからって、それだけでやられるわけないでしょ⁉︎」

「それはどうかな?行けっ、我が紫のしもべ達よ!」

 

マジェコンヌが収穫したナスが空中に向かって投げられた。

それはポポポポンという音を立ててモンスターへとなる。羽の生えた馬に乗り、ナスの体で槍は尖ったズッキーニだ。精霊馬ってモンスターになるとこうなるのだろうか。それぞれは小さく戦闘力が高いとは思えないが数が多い。油断すればあっという間に崩されてしまうだろう。

 

「ええいっ!」

 

ナスが苦手なネプテューヌに変わってネプギアが射撃で数を減らす。だがほとんど当たらずにたくさんの精霊馬が向かってくる。

 

「くっ!」

「ヤダ、来ないでよっ!」

 

ネプテューヌが太刀で精霊馬の1匹を叩きつける。するとその精霊馬が破裂した!

 

「うっ!」

「お姉ちゃん!」

 

破裂自体にダメージはないがネプテューヌの顔全体にナスの汁が飛びかかる。

 

「フハハ!どうだ、女神!新鮮なナスは匂いからして違うだろう!」

「うっ、くっ………うぷっ」

 

ネプテューヌが口を押さえて苦しみだす。

 

「っ、あっ!」

 

そして変身が解けてしまった。ネプテューヌが真っ逆さまにナスが生い茂る農園の中に落下していく。

 

「きゃあああっ!」

「お姉ちゃん!」

「余所見をしている暇があるのか、女神候補生!」

「くっ!」

 

助けに行きたいがネプギアのところにも精霊馬がやってくる。ネプギアはそれの相手で手一杯だ。

 

「いたた……いいっ⁉︎」

 

地面に落ちたネプテューヌにも精霊馬が向かっていく。

 

「いや〜っ!ナス怖いナス嫌い〜!」

 

ネプテューヌは精霊馬から逃げて右往左往。

 

「お姉ちゃん!えいっ!」

 

ネプギアは精霊馬を減らしていくがキリがない。その上……。

 

「ううっ!前が……!」

 

スプラッシュするナスの汁。ネプギアは攻めあぐねていた。

 

「頑張りなさいよネプ子!こんなおばさんが作ったモンスターなんて……!」

「まだ言うか!」

「えっ、ちょ、ん〜〜っ!」

「せっかくだからナスを食べさせ続けてやる!」

「ん〜〜〜っ!」

 

アイエフの口の中にナスがひたすら放り込まれ続ける。

 

「ひゃ〜っ!来ないで〜!」

 

ネプテューヌはひたすら精霊馬から逃げ続けている。

 

「くっ!」

 

ネプギアは精霊馬に囲まれて苦戦している。

その戦場に2本の緑のビームが差し込まれた。

ネプテューヌと精霊馬の間に牽制するように落ちたビームが地面を焦がす。

 

「これ……ミズキ!」

 

後ろを振り向くとそこに白い装甲から赤いフレームが見えるガンダムが接近していた。

背中には紫に輝く3本の剣。そして腰には本来モビルスーツが持たないはずの日本刀が装備されていた。

機体の名はアストレイレッドフレームレッドドラゴン。

その頭ーードライグユニットーーのV字型のアンテナの後ろからまるで炎が揺らめくようにビームアンテナが展開された。

レッドドラゴンは左腰の菊一文字の日本刀、『ガーベラ・ストレート』を構える。

 

《ガーベラ・ストレート……!》

 

勢いを緩めることなく精霊馬の大群へと接近、そしてすれ違う。

すれ違った時には既にガーベラ・ストレートがほとんど鞘に収まっていた。

まるで時が止まったかのように動きを止める精霊馬。そしてガーベラ・ストレートの鍔が鞘にぶつかって音を立てる。

 

チン………ッ…………。

 

《秘技、微塵切り……なんてね》

 

精霊馬がバラバラになって消えていく。

 

「破裂……!……しない……?」

 

身構えたネプテューヌだったが精霊馬は全て破裂することなく消えていった。

 

《こいつの破裂を防ぐ方法は2つ。モンスターが破裂する前に一瞬で倒し切るか……》

 

ネプギアの周りを飛び回っていた精霊馬の1匹が打ち落とされた。

その鞭のような剣が飛んできたところをネプギアが見ると、そこには紫の長い髪、グラマラスな体格、蝶のようなプロセッサユニットにボンテージや下着のような形のスーツを身につける見知らぬ女がいた。

 

「死ぬ寸前まで上手に痛めつけて……行動不能にするか、よねぇ……」

 

女がじゅるりと唇を長い舌で舐める。

 

「ええっ⁉︎誰あれ⁉︎」

《プルルートだよ?》

「わっつ⁉︎ぷるるん⁉︎アレが⁉︎」

《うん、あれが》

「お姉ちゃん以上の変貌ぶり……」

 

それは変身したプルルートだった。ネプテューヌも変身すれば別人のようだがプルルートに至っては面影すらない。

 

「だぁかぁらぁ。アイリスハートだって言ってるでしょ?」

《ごめんごめん。でもいいじゃないか、同一人物なんだし》

「あらあら……生意気な子ねぇ」

《まずはこのモンスターを痛めつけることから始めよう?》

「……ま、楽しみは後にとっておいてあげるわ」

 

アイリスハートは嗜虐的に笑って剣を構える。剣は中に糸のようなものが通っていて刀身が分裂するようになっていた。

 

 

ーーーー『赤い一撃』

 

 

「来たか、白いの。付き添いも1人いるらしいが?」

《クスクス、プルルートを舐めない方が身のためだよ》

「フン、減らず口を!今度こそ地獄に送ってやる!」

 

マジェコンヌが腕を振ると一斉に精霊馬が飛びかかってくる。

 

「そらっ!」

 

アイリスハートが鞭のリーチを活かして遠くの敵まではたき落としていく。

 

「ちょっとぉ……脆すぎじゃない?」

「私も……負けられません!」

 

ネプギアもNEXTへ変身してシグルブレイドで精霊馬を切り裂いていく。スパローの機動力のおかげで精霊馬が破裂する瞬間にはネプギアはもう遠くへと切り抜けている。

 

「うわわっ!ミズキ、後ろ!ナスが来るよぉ!」

「問題ないよ。『カレトヴルッフ』の射角なら!」

 

背中にマウントされた3本の剣のうち、両端の2本が後ろから迫る精霊馬に矛先を向けた。その穴からはなんと、ビームが発射され精霊馬を撃ち落とす。

カレトヴルッフは銃と剣の形態を取る、万能武器なのだ。

ミズキは3本のうちの中央のカレトヴルッフを引き抜いてS(ソード)モードに組み替えた。

 

《ふんっ!やあっ!》

 

飛び上がって精霊馬を縦横無尽に切り刻んでいく。接近する敵も背中のカレトヴルッフが撃ち抜いていき、隙がない。

 

「ねえ、ぜんっぜん物足りないんだけど?」

《クスクス、拍子抜け?》

「こんなんじゃいつまで経っても絶頂できそうにないわよ」

 

精霊馬はまるで虫でもはたくかのようにプルルートに打ち落とされる。

 

「ならば、奥の手だ。これを見ろ!」

《っ⁉︎》

 

マジェコンヌが懐から取り出したのは赤く光るクリスタルの欠片。

 

《それは、アンチクリスタル⁉︎》

「ウソ⁉︎あれ全部砕けたんじゃないの⁉︎」

「ククク……出でよ、EXナス!」

 

死ぬほどダサい名前ではあったもののナスモンスターが3匹、アンチクリスタルの欠片に触れる。

するとナスがみるみるうちに巨大化していき、体色は赤黒くなる。

 

1匹は巨大な本当の精霊馬。足は割り箸のようになってはいるものの、グネグネ曲がる。

さらに1匹は人型。縦にしたナスから割り箸の手足が生えて顔のような切れ込みができる。

そして最後の1匹はただただ巨大なナスだった。

 

《また、EXモンスター……!》

「あら。さっきよりは手応えありそうじゃないの〜」

「ミズキさん、連携で!」

「私も戦う!変身!」

 

ネプテューヌが変身して空へ飛び上がる。

 

《大丈夫なの、ネプテューヌ》

「あれだけ大きいともうナスって気はしないわ。赤黒いし。それに、嫌いとか言ってられる状況じゃないもの」

《なら、信じるよ!》

「私はあの人型貰うわよ?邪魔したら許さないんだから」

 

プルルートが円陣を蹴って凄まじい速度で人型ナスへと向かっていく。ナスは無数のナスミサイルを生み出してプルルートへと撃ち出した。

 

「アッハハハハ!当たらな〜い!」

 

プルルートはバレルロールしながらミサイルを避けつつナスへと接近する。そして接近して剣を鞭にして振るう。

 

「そぉれっ!」

「ーーー!」

 

人型ナスは声も上げずに倒れる。

 

「バカな!」

「アハ、おっきい体ね!イジメ甲斐があるわぁ……!」

 

プルルートは倒れたナスを嬲るように鞭を打ち据えていく。

 

「楽しんでるみたい……」

《負けてられないね。2人とも、合わせて!》

 

レッドドラゴンが背中にはカレトヴルッフを背負い直して飛び上がる。カレトヴルッフはミラージュコロイドというガスを散布でき、そのおかげで慣性力をコントロールして機体姿勢を制御できるのだ。

レッドドラゴンの背中のカレトヴルッフから撃たれるビームとネプギアのM.P.D.B.Lが馬型のナスを牽制していく。

 

「お姉ちゃん、今!」

「任せて!クロス・コンビネーション!」

 

ネプテューヌの十字の斬撃がナスを切り裂く。だがナスが巨大であるが故に斬撃が浅く、大きなダメージにならない。

 

「フハハ!お前達の攻撃は通用しない!」

「なら、何度だって切りつけるまでよ!」

《ネプテューヌ、下がって!》

 

再び接近しようとしたネプテューヌがミズキの声に振り返る。

ミズキは背中のユニットをパージしてゆっくりと歩いてナスに向かう。

 

「ふん、観念したか?」

《冗談。見せてあげるよ、僕のとっておき……!》

 

空中から降り立つのは日本刀。それをレッドドラゴンがしっかりと掴む。

日本刀だ。日本刀ではあるものの……。

 

「な、なんだこの大きさは⁉︎」

 

全長、15m。ビル4階建くらいだと言えばわかりやすいか。いや、わかるか。

 

《一発逆転!150(ワン・フィフティ)ガーベラ!》

 

それを抱きかかえるように持って振り上げる。

 

「み、ミズキさん……凄い……!」

「さすがにこれは冗談だと思いたいわ……」

 

《そおおおおりゃぁぁぁぁぁぁッ!》

 

ナスは、縦に真っ二つに裂かれた。




ミズキはガンダムの約10分の1なので15mでしたが本当なら150mあるそう。しかもとんでもない切れ味の。アホか。
アストレイはにわかでよくわからんのです……。レッドフレーム、フライトユニット付けて、150ガーベラが振れないからPレッドフレームになって、それを通常時でも振れるようにパワードレッドになって、それにフライトユニットとカレトヴルッフを取り付けたのがレッドドラゴン……なんすかね?

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