超次元機動戦士ネプテューヌ   作:歌舞伎役者

61 / 212
短め。
バトルは次回から。


へ〜んし〜ん!

 

翌日の朝早くに教会でイストワールが話をしている、が。

 

「………というわけらしいです。なので、一刻も早くその大きな存在を……って聞いていますか?」

 

ネプテューヌはテレビに向かって真剣にゲームをしていてネプギアはNギアをピーシェに取られて追いかけっこの最中だ。

 

「は、はい!すいません!聞いてます!あ、もう返して〜!」

「聞いてる聞いてる〜!とりあえず大きな反応はないよ〜!」

「まだ教会から出てもないじゃないですか……」

 

だがネプテューヌはゲームをポーズ画面にしてイストワールの方を向いた。

 

「ミズキは?」

 

ピタリとネプギアも動きを止める。ピーシェが不思議そうにネプギアを見た。

 

「今ジャックさんと話しています」

「………そっか」

 

次元の崩壊が起こるかもしれないなんて話を聞いたらミズキの心境も穏やかではないだろう。

もう2度と起こさないと決意しているはずだ。

するとミズキが部屋に入ってくる。

 

「ん、話終わった?」

「ミズキさん、あの……」

「ミズキ」

 

ネプテューヌとネプギアがミズキの前に立つ。ミズキはクスリと笑って2人を抱きしめた。

 

「大丈夫だよ。頼りにしてる。力を貸してくれる?」

「もちろん、貸すよ!」

「任せてください!」

「クスクス、ありがと」

 

もう1人では行かないと2人の頭を撫でる。その様子をプルルートがじっと見ていた。

 

「それじゃ、私はとりあえず調べてきますね」

「はい。いつもいつもすいません」

「いいんですよ。……あっ、そうだ」

 

出掛けようとしたアイエフが立ち止まる。

 

「コンパもこれから仕事でしょ?後ろ乗ってく?」

「はい。じゃあお願いするですぅ」

「了解よ」

 

アイエフとコンパも部屋を出て行く。

 

「僕はトレーニングしてくる」

 

ミズキも部屋を出て行く。それを見たプルルートはふらりとミズキについて行ったのだった。

 

 

ーーーーーーーー

 

「………なんか今日はやたらと工事が多いわね」

 

コンパを後ろに乗せたアイエフがバイクに乗って道路を走っている。

だがさっきから通行止めばかりで迂回するしかない。

 

「ごめんなさいね、送るって言ったのに遅れちゃって」

「いいですよ。あいちゃんと一緒なら楽しいですぅ」

「そ、そう?」

 

アイエフは顔を少し赤らめてバイクを走らせる。

まあ、リミッターを解除すれば空を飛んでどこまでもなのだが滑走路がいるし、何より後ろにコンパを乗せて落ちてしまっては大変だ。

しかし、それを抜きにしてもこのバイク性能がいい。ブレーキはしっかり効くし音も小さくなったし燃費も良くなった。アイエフは結構このドライブをたのしんでいた。

スピードを上げて急ぐがいきなりバイクを包む空気が紫に染まった。

 

「っ⁉︎」

「きゃああ⁉︎」

 

バイクに急ブレーキをかけて止まる。だが勢い余って紫の空気の中に入り込んでしまう。

 

「コンパ、口を塞いで!」

「………すぅ……」

 

アイエフはすぐに口を押さえるがそれが遅れたコンパがすぐに眠ってしまった。

 

「コンパ………!」

「ククッ、案外簡単に引っかかったな」

「アンタは……!」

 

目の前にはローブを被った女と小さいネズミ。

まさか、あの時、死んで………た……。

 

アイエフの視界が歪んで暗闇に消える。アイエフが聞いたのはバイクと共に自分が倒れる音だった。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

ミズキは教会の外に出て立ち止まり、体操を始めた。

 

「で、どうかした?プルルート」

「あ〜、やっぱり気付いてた〜?」

「もちろん。何か、話があるの?」

 

壁の陰に隠れてたプルルートが出てくる。

 

「あるけど〜、トレーニング終わってからで〜、いいよ〜?」

「……それじゃ、公園までついてきてくれる?僕はまず、ランニングの前に公園まで歩くんだ」

「いいよ〜。一緒に行こう〜?」

 

2人並んでゆっくりと公園まで歩く。

 

「ねえ〜、ねぷちゃんとか〜ぎあちゃんとかと、何があったの〜?」

「………やっぱり、気になるよね。クスクス」

 

公園まで歩きながらこれまでの経緯を話す。

出会いのこと、アンチクリスタルのこと、みんなに助けてもらったこと。

ちょうど公園に辿り着く頃にはプルルートに全てを話し終わっていた。

 

「そんなことが〜……あったんだ〜」

「うん。だから、プルルートの次元も絶対に崩壊なんてさせたくない。プルルートにはあっちにも友達がいるんでしょ?」

「いるよ〜。ノワールちゃんとか〜、ブランちゃんとか〜、ベールちゃんとか〜」

「へ〜。みんなあっちの次元でも女神をやってるんだ……」

 

もしかしたら、別次元の僕達もいるのかとしれないとミズキは思った。

きっとその次元では、みんな平和に暮らせていればいいなとも。

すると空間からジャックが現れた。呼んではいないはずだが。

 

「どうかしたの?ジャック」

「これを見ろ、ミズキ」

 

ジャックは有無を言わさずに空中に写真を映し出す。

そこには杭に縛り付けられたアイエフがいた。

 

「アイエフ⁉︎」

「ひどい〜……!」

 

気絶してはいるようだが怪我はないようだ。

 

「既にネプテューヌとネプギアが向かった」

「わかった。場所は?」

「ここだ」

 

ジャックが映し出した地図には現在地と目的地が映し出された。場所はプラネテューヌの外れ、農園地帯だ。

 

「ここからじゃ少し時間がかかるか……!すぐに行くよ!」

「頼んだぞ」

 

ジャックが空中へ消えていく。

 

「どうするの〜、ミズキくん〜?」

「助けるに決まってる。変身、出来るね?」

「うん〜。でも〜、出来るだけ変身するなって〜……」

「友達を助ける以上の理由が変身に必要?」

「……ないよ〜。わかった〜。へ〜んし〜ん!」

「………変身」

 

2人の体が光に包まれた。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「う……う………!」

 

縛り付けられたアイエフが目を覚ます。食い込んだ縄が痛い。

目の前にはとんがり帽子を被った魔女のような女。アイエフにだって見覚えがある。女神や女神候補生を追い詰め、アンチクリスタルを集めていた……!

 

「アンタ……マジェコンヌ!」

「ククク………復讐の時だ」

 




いや、次の機体はマジで知識がない。wikiでもなんでも使ってお勉強です。
でも日本人の鑑みたいなガンダムなんで、カッコよく書きたいなあ。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。