超次元機動戦士ネプテューヌ   作:歌舞伎役者

48 / 212
はい、終わり!次からはたくさんイチャイチャさせて!それからアニメに行きましょう!


いつもに帰ろう

目を覚ました時、女神達は同じ空間にいた。

 

「あら……みんな、終わったの?」

「ええ。だいぶ手こずったけどね」

「ですが、言ってることは正しかったとも思えます。彼らも、確固たる心の力を持って私達を退けようとしていました……」

「だからって、コッチも譲る気はねえだろ」

 

みんな新たな姿でその空間に漂っていた。さっきまで戦っていた場所と同じようで違う場所。さっきまでと違うところは、この宇宙が静かだということだ。

 

「あら、ブラン。アナタ、少し胸膨らんだ?」

「んだよ、ネプテューヌ。皮肉……か……?」

 

ネプテューヌの言葉にチラリと胸を見てみると確かに、巨乳とはお世辞にも言えないものの膨らみが大きくなっている。

 

「……アイデンティティが壊れた気がするが、まあ素直に嬉しいぜ」

「ブランだけズルいですわ。私ももうちょっと……」

「テメエは地獄に落ちてろ」

「はいはい、喧嘩しない。ミズキを探すわよ」

 

中指を○ァック!と立てたブランをノワールがなだめて周りを見渡す。

するとネプテューヌが引き寄せられるように漂った。

 

「ネプテューヌ?どうかしたの?」

「……多分、これよ」

 

ネプテューヌが掴んだそれは結晶の欠片だった。薄い青色のそれは脈動しているように光り輝いている。

 

「ネプテューヌ、わかるのですか?」

「ええ。……なんとなく、だけど」

「で?私達はそれをどうすればいいんだ?」

 

ブランの疑問に全員が黙り込む。そういえば、全く聞いてなかった。

 

「と、とりあえずセーブしましょう。それから一旦ここを出て……」

「………マズいわね……はぁ」

「ネプテューヌにもわかりませんの?」

「え?えと、う〜ん……」

 

ネプテューヌは手に持った結晶を色んな方向から眺めるが特にこれといって変なところもない。

 

「……私達ってよ。つまりは、ミズキがやってくれたことを人工的にやってるわけだよな?」

「あ、ああ、そうですわね。つまり、ミズキ様と同じことをすればいいと。頭いいですわ、ブラン」

「ミズキってあの時何をしてたかしら」

「……手を繋いだわ」

 

その言葉に女神達が目を合わせて頷く。

そして結晶に全員が触れた。

 

「……………!」

 

瞬間、女神達は光に飲み込まれた。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「っ⁉︎」

 

バッとネプテューヌは目を覚ます。

体を見ると変身が解けている。

それどころかここはさっきまでいた宇宙ではない。

部屋だ。多分、ミズキの部屋。

キョロキョロと周りを見渡すが誰も周りにはいない。

ネプテューヌはベッドの側に座っていたから、恐らくミズキの手を握ったことは本当だ。

……そうだろうか。全部、夢?

 

「な〜ははは、なわけ!」

 

ネプテューヌは笑いながら立ち上がる。だが周りに全く人の気配がない。

ネプテューヌの笑いは段々と乾いていく。

 

「そんな、わけ……」

 

するとネプテューヌは笑い声を聞いた。

聞き覚えのある声の中に1つ、懐かしい声がする。

 

「っ!」

 

バンとネプテューヌはドアを開けてリビングへ駆け出す。

焦る足が何度ももつれて転びそうになる。その度に壁に手をついてリビングへ、声のする方へ!

 

「ミズキ、ミズキ………!」

 

笑い声はどんどん大きくなる。声の数はどんどん増えていく。

ネプテューヌの顔に抑えきれない笑顔と涙が浮かぶ。

 

「ミズキっ!」

 

リビングへ到着する。

その名を叫びながら。ネプテューヌの前には座ってコントローラーを握ったミズキがいた。

 

「ミズキ、ミズキ……!」

「クスクス、やっと起きた?ネプテューヌ」

「普段グータラしてるから起きるのが遅いのよ」

「悪いわね。もう満員よ……」

「ネプテューヌはしばらく順番待ちですわ」

 

そこには女神も女神候補生もアイエフもコンパもイストワールもジャックもいる。

 

「っ、〜〜〜っ!」

「うわっ!」

「ミズキぃぃぃ〜〜っ!」

 

ネプテューヌは感極まってミズキに飛び込む。

ミズキはそれを受け止めたがひっくり返ってしまった。

 

「ミズキ、ミズキ!ミズキ〜〜っ!」

「……クスクス、ただいま。ネプテューヌ」

「う、う、うわあぁぁぁぁん!」

「わ、わ、泣かないでよ、ネプテューヌ……」

「あ、ミズキさんがお姉ちゃんを泣かせた〜」

「女泣かせね、ミズキさんも」

「え」

「執事さんの甲斐性なし〜!」

「甲斐性なし……!」

「ちょ、2人ともそんな言葉どこで覚えてきたの⁉︎」

「少しそうやって反省してなさい。みんなに心配かけたんだから」

「ねぷねぷは任せたですよ〜」

「な、そんな〜……」

「ところでミズキ様?コントローラーを握り直した方がいいのでは?」

「もう……瀕死……」

「ええっ⁉︎」

「手加減はしないわよ!そりゃ〜!」

「の、ノワールもタンマ!ね、ネプテューヌ一旦離れてよ〜!」

「やぁぁぁぁだぁぁぁぁ!」

「幼児退行⁉︎」

 

めでたし、めでたし。

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「〜♪アニメじゃない♪アニメじゃ……うん」

 

ミズキは胡座をかいて膝の上のビームソードの柄を確かめる。

ちなみに場所はネプギアの部屋、隣にはネプギアもいる。ビームソードはネプギアのものだ。

 

「こんなものじゃないかな。出力を調整できるようにして、燃費を良くして……」

「へえ〜、一見変わりないように見えますけど……」

 

ネプギアが試しにビームソードの出力を最大にして剣の部分を展開してみる。

 

「えっと……こう」

「あ」

 

ビームソードの剣がまるで如意棒の如く伸びて天井に突き刺さった。

 

「…………何もなかった。いいね?」

「アッハイ」

 

ネプギアは返事して出力を最低にしてビームソードをしまった。

 

「ところで、さっきからネプテューヌが静かだね。仕事でもしてるの?」

「あ〜……いや、今からすることになると……」

「?」

 

 

 

 

「聞いていますか、ネプテューヌさん!」

「き、聞いてるよ!うん!いい加減釘宮病のワクチンを作らないとって話だよね!」

「まったく関係ありません!釘宮病は不治の病なんです!ってそんなことより!」

 

厨二病も不治の病です。致死率は80%。釘宮病なら99.9%です。

いつものイストワールの説教タイムだ。

ネプテューヌは床に正座させられている。ミズキ救出の時はまだ許してもらえたがミズキが無事な今、言い訳が効かない。

 

「マジェコンヌの時はあまりシェアが下がらなかったからいいものの……!またシェアが緩やかな下降をしているのですよ!」

「は、はい、すいません……」

 

すると部屋のドアが開く。

 

「クスクス、またお説教?やっぱり変わらないね、ここは」

「み、ミズキも何か言ってよ〜!」

「シェアが下がるのは困るしね……。僕も手伝おうか?」

「ダメです!あんまりミズキさんに手伝ってもらうとネプテューヌさんが仕事しなくなります!」

「そんな〜!」

「クスクス……」

 

さらに開いた扉からネプギア、その後にジャックも入ってきた。

 

「お姉ちゃん、私も手伝うから!」

「うう〜、助けてネプえもん〜!」

「それ名前的にはお姉ちゃんも含まれるんだけど……」

 

妹に泣きつく姉。威厳/zeroである。

 

「そうイストワールもカンカンするな。小ジワが増えるぞ」

「な、なんですって〜⁉︎」

「冗談だ、冗談。落ち着け、どうどう」

 

ジャックがイストワールの文句を受け流している。だが決してイストワールも嫌なのではない。

 

「クスクスクス……!」

 

ミズキは笑いを抑えきれないようで声も抑えずに笑った。

そして指を立てる。

 

「イストワール、提案。ネプテューヌと模擬戦して、ネプテューヌが勝ったら僕が仕事をするよ」

「では、ミズキさんが勝ったら?」

「ネプテューヌ1人で今日はお仕事祭り」

「それはいい考えですね」

「ねぷっ⁉︎マジ⁉︎分が悪くない⁉︎」

「ならネプギアも一緒にする?その場合は勝率が上がるけど、仕事にネプギアを巻き込まれる」

「やらせる!」

「躊躇ないね……。ネプテューヌには損がないもんね……」

 

にしても遠慮とかないのか。

 

「ネプギアは?」

「願ってもない機会です!やります!」

「オッケー。じゃ、外で始めようか」

 

ミズキとネプテューヌとネプギアがドアから外に出て行く。それとすれ違いにアイエフとコンパが入ってきた。

 

「あれ?イストワール様、ネプ子達は何を?」

「模擬戦です。お仕事を賭けた」

「あ〜……2対1ですか?」

「はい」

「2人とも、勝てるでしょうか……」

「まあ、十中八九……」

 

 

ネプーーー⁉︎

キャアーー⁉︎

 

 

 

「……ああなるだろうな」

「じゃあ今日はねぷねぷ達はお仕事ですか?」

「そうですね。どうせ、ミズキさんは手伝うでしょうけど」

「そればっかりは仕方ないですよ」

「ああ、仕方ない。それがクスキ・ミズキという男だ」

 

4人は顔を見合わせて笑うのだった。




次回予告

「ウルト○マンより遅いだなんて……そんなのただのバイクじゃないか!」

伝説の光の戦士を越えようとするミズキとアイエフ。

「……エロいな」「……エロいですね」

ネプギアの未発達のプロポーションが内なる欲望を爆発させる。

そしてミズキの国巡り。泣いたり、落ち着いたり、怒ったり。宮永ロムと宮永ラムの実力は。ベールの指がピーーを示す。

次回、超次元機動戦士ネプテューヌ。閑話祭り、です。


ーーーー


アニメじゃない。いいね?
釘宮病とは日本に蔓延している恐ろしい病気です。未だ有効なワクチンや治療法が解明されておらず、(社会的な)致死率99.9%です。症状としては突然くぎゅううううと叫び始めること。ハガレンの弟が好きなアナタ!アナタも釘宮病ですよ!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。