超次元機動戦士ネプテューヌ   作:歌舞伎役者

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はー、終わり終わり!ちゃっちゃと次からイチャイチャね!早くぷるるんにも会いたいし!


バンシィ・ノルンーNT-Dー

ビームサーベルを持ったバンシィが背中のアームドアーマーDEで上乗せされた機動力で接近してくる。

ネプテューヌは太刀で受け止めたがその勢いを抑えられずにバンシィに押されてしまう。

 

「く、く、く………!」

「お前が、全ての元凶かっ!」

「ああっ!」

 

バンシィに蹴飛ばされる。

なんとか停止するネプテューヌだったがその頃にはもうバンシィはネプテューヌの後ろに回っている。

 

「フンッ!」

「きゃあっ!」

 

背中から切り抜けられる。バンシィは切り抜けた後に振り返り、両手でビームマグナムを構える。

 

「うおおおおっ!」

「くっ!」

 

紙一重で避けるがビームマグナムは紙一重では足りない。その衝撃だけでネプテューヌが吹き飛ばされる。

 

「あああっ!」

「その程度かッ!」

「くっ!」

 

瞬時に体勢を立て直してビームサーベルを受け止める。

 

「来るな、来るなァッ!貴様と出会わなければ、ミズキはこんなことにはならなかったんだ!」

「っ、だから助けに来たのよ!」

「その資格が、お前にあるのかァァァッ!」

(っ、推力が足りない!)

 

ブースターを全開にしたバンシィをいなす。勢いそのままに背中を向けたバンシィを追う。

振り返ったバンシィはビームマグナムで受け止めようとした。

 

「もらった!マグナムごと!」

「甘いんだよッ!」

 

ビームマグナム下部のリボルビングランチャーの4つの穴の1つからビームジュッテが飛び出して太刀を防いだ。

 

「なに⁉︎」

「帰っちまえよッ!その程度なら、尻尾巻いて帰っちまえェェッ!」

 

ビームサーベルで切り上げられ、その腹にビームマグナムの引き金が引かれた。

 

バキューーーーンーーーッ!

 

「うああああッ!」

 

ネプテューヌはそのビームをもろに食らって吹き飛んでしまう。

だがプロセッサユニットの出力を上げて急停止する。

 

「けほっ、けほっ、ごほっ!」

 

だがあの時のミズキのマグナムほどダメージはない。それはネプテューヌの心が強いのが要因だ。

 

「負けられないん、だからっ!」

 

ネプテューヌが円陣を蹴って急加速、バンシィへと一直線に向かう。

バンシィはネプテューヌの太刀をビームサーベルで受け止めた。

 

「なんなんだ……なんなんだよ、お前はッ!そんなにミズキを苦しめたいかッ!」

「違うっ!」

「なら何故ここに来た!ミズキを苦しめるためだろうが!」

「違う!私はミズキを、助けに!」

「寝言をォォッ!」

「どっちが!」

 

ネプテューヌがほんの少し下がって剣の間合いを取り、剣を2度振るう。バンシィはそれを全てビームサーベルで弾いた。

 

「気付けよっ!お前がミズキを苦しめたんだろうがっ!」

「そんなこと……!わかってるわよっ!」

 

バンシィがビームマグナムでネプテューヌの頭を殴る。

 

「うあっ!」

「図々しいんだよ、お前!」

 

怯んだネプテューヌにビームサーベルを叩きつけるがネプテューヌは太刀で受け止める。

 

「お前さえ……!お前さえいなければ、ミズキはこの世界で静かに暮らしてたんだ!」

「わかってるッ!」

 

ネプテューヌがバンシィを蹴飛ばす。

 

「わかってるわよ、アナタなんかに言われなくてもそんなことくらい!」

「なら!」

「何にも知らずに助けられて……!何にもわかろうとしなくて……!だから、助けに来たのよ!」

「罪滅ぼしのつもりかァッ!」

「恩返しのつもりよッ!」

 

追うネプテューヌにバンシィは後退しながらリボルビングランチャーの武装の1つ、ボップミサイルで迎撃する。

ネプテューヌはその爆発を避けながらバンシィに迫る。

 

「恩返しなんかじゃない!お前がやろうとしていることは、焼き直しだ!」

「そんなことは私がさせない!」

「いいや、起こる!苦しんでいたミズキをお前がまた苦しめて……!そしてまたミズキが起きても!お前がまた繰り返す!」

「私は!ミズキの家になるの!ミズキの友達になるの!」

「お前がここに来たことで現在(いま)が狂いだす!その狂った歯車、俺が止めてみせる!」

 

太刀を振るうネプテューヌをビームサーベルで軽く払う。

そしてバンシィはまるで猛るように、雄叫びをあげるように首を振る。

 

「NT-D……!応えろ、バンシィ!」

 

バンシィの全身の黒い装甲が拡張し、その中から黄色に輝くサイコフレームが露出する。顔はガンダムフェイスに変わり、背中のアームドアーマーXCが拡張して頭のツノは割れた。その姿はまるで獅子のようだ。

デストロイモードになったバンシィはビームサーベルを腕のサーベルラックに戻してアームドアーマーDEを腕に装備して盾にする。

 

「そんな、あいつも……!」

「お前にミズキと共にいる資格はない……。お前がミズキを苦しめたくないと言うのなら!」

「ああっ!」

 

盾でタックルされ、ネプテューヌが怯む。

そこにバンシィがマグナムを構える。ネプテューヌは防御魔法を展開するが撃たれたのはビームではなく、リボルビングランチャーから撃ち出された青く光り輝く弾だった。

 

「っ、なに⁉︎」

 

後退しているネプテューヌの防御魔法に減り込む青い光弾。それが弾けて爆発した。

 

「きゃああっ!」

 

ネプテューヌの防御魔法が砕ける。撃ち出したのは瞬光式徹甲榴弾だった。

 

「帰れ!お前がそうやってミズキといるから、ミズキが苦しむんだ!休ませてやれよ、ミズキをっ!」

「こんなの、休みなんかじゃない……っ!くっ!」

 

デストロイモードになったバンシィの機動力はユニコーンモードとは比較にならない。

黄の軌跡を残しながら迫ったバンシィが右腕のビームトンファーでネプテューヌを突く。ネプテューヌは太刀でいなしてバンシィと肩でぶつかり合う。

 

「こんなの、死んだも同然よ!休むならせめて、言いたいこと言わせて!やりたいことやらせて!それなら休ませなさいよ!」

「その時間を失くさせたのはお前達だ!」

「だから私が今から作るのよ!」

「そうすればミズキが苦しむ!」

「じゃあ、私はどうすればいいのよ!」

「帰れと言ってるんだよォッ!」

「それは出来ないって、言ってるでしょッ⁉︎」

 

バンシィのバルカンがネプテューヌに降り注ぐ。怯んだネプテューヌにバンシィは膝蹴りを脇腹に食らわせて離れる。

 

「分かれよ……分かれよッ!起こせばミズキがまた苦しむって、何故分からない⁉︎このままが、このままが1番幸せなんだ!」

 

再び0距離でビームマグナムを撃つ。ネプテューヌは吹き飛ばされて機体の残骸の中にその身を埋めた。

 

「ぐっ……!何が幸せよ……!そんなの、ミズキだって望んでない!」

「ミズキが望むことを何もかもやらせれば!アイツは自分を傷つけていくんだよッ!」

 

またバンシィがビームマグナムを撃つ。

ネプテューヌは飛び上がって避け、またバンシィに向かっていく。

バンシィは腰の後ろから予備のビームマグナムのマガジンを装着してまたネプテューヌに発射する。

ネプテューヌは円陣を蹴ってそれを避け、バンシィに向かう。

 

「アイツが望むままにした結果がコレだ!望むままにさせれば、ミズキはいくらでも自分を傷つける!傷つけて傷ついて、その分命を救って!もうそんなのは沢山なんだよッ!」

「だけど……!」

「お前だって傷つくミズキなんて見たくないはずだ!笑ってるミズキを見つめてたいんだろ⁉︎」

「くっ……!」

「なら!その胸の中にある笑顔だけで、妥協しとけよッ!何も死に顔を見ることもないだろうがァッ!」

 

盾を前に構えてバンシィがネプテューヌに突進してくる。

ネプテューヌは太刀を振るうが盾で払われた。その腹に右腕のビームトンファーの斬撃が入る。

 

「うああっ!」

「お前が家になろうが、友達になろうが!」

「あうっ!」

 

その腹に左手のシールドを打ち付けて前進。

シールドに内蔵されているメガ・キャノンが撃たれる。

そのビームで吹き飛ばされるネプテューヌを逃しはしない。アームドアーマーDEを逆さにしてその首に突く。

 

「あうっ、あっ!うぐっ!」

「ミズキが苦しむことには変わりはない!」

「くっ、うっ……!」

 

そのままバンシィは前進して戦艦の残骸にネプテューヌが押し付けられた。その首にアームドアーマーDEが減り込む。

ネプテューヌは太刀を手放してそれを離そうとするがビクともしない。

 

「ミズキを苦しめたくないのなら、ここで消えろ!」

「私は……っ、ミズキを助け、に……来たの……!」

「助けなんかじゃない!お前の伸ばす手は、戦火に引き込む悪魔の手だ!」

「私、は……!ただ……!助け、助け、に……!」

「まだ言うか!」

 

歪む視界の中でネプテューヌはバンシィの奥にミズキを感じた。

私の助けはミズキのためにならないのか。眠らせておいたほうがミズキのためなのか。ミズキは苦しむ運命なのか。

 

「そんな、悲しいこと……!」

「悲しいなァ⁉︎だからここでその物語は終わりだ!悲劇の物語は、ここで俺が終わらせてやる!2度と悲劇は起こさせない!」

「終わりなんか、させない……っ!」

 

ネプテューヌがゆっくりとアームドアーマーDEを押し返していく。

 

「なにっ⁉︎」

「私が、私と、紡ぐのよ……!1人で眠らせなんか、するもんですか……!」

 

アームドアーマーDEを跳ね上げてネプテューヌがバンシィの腹に拳を叩き込む。

怯んだ隙に太刀を掴んだ。

 

「いつも!私が一緒にいるの! 1人になんかさせない、ミズキが何処に飛び込んだって!どんなに苦しんだって!私はそこに着いて行く、一緒に感じる!」

「お前がミズキに追いつけるかァッ!」

「眠ってるこの隙に追いつくのよ!先には行かないわ、しっかり叩き起こして手を繋いで仲良くゴールするのよ!」

「お前っ、ふざけるなァァァァッ!」

「私はミズキと一緒にいる……一緒にいたい!2度と1人にはさせない!」

 

ネプテューヌはバンシィのビームマグナムを太刀で弾き飛ばした。

 

「お前ェェッ!」

「ただ、私は!一緒にいて!ミズキが苦しんだ時に、いつもこういうのよ!」

 

ネプテューヌが前に太刀を向ける。それはバンシィに向けたものではない。その後ろ、優しい男に向けたもの。

 

 

「ミズキ!私が、助けに来たわよ!」

 

 

「やめろ……やめろ……!しゃべるなぁぁぁぁああ!」

 

バンシィがそれに気圧されるように後ろに下がる。

ネプテューヌは右手の甲に熱さを感じた。声は聞こえないし、見えもしない。だけど感じる。わかる、何もかも!

 

 

ーーーー『RX-0』

 

 

変身(change)、NEXT!」

 

ネプテューヌの背中に2つのブースターとサーベルラックが装備されたプロセッサユニットが装着される。

さらにネプテューヌの左手には真っ白な盾、そして太刀の刃はピンク色に光り輝いた。

 

「まだよ、まだ変身できる……!NT-D……!」

 

ネプテューヌのスーツに紫の輝く筋が入る。プロセッサユニットには新たに2つのブースターが展開され、サーベルラックが立ち上がる。そして盾はNの字に拡張し、太刀も紫のフレームを見せて長くなった。

 

「これで互角よ……!かかってきなさい!」

「そんな、そんな、答え……!間違ってる!」

「間違ってるかどうかは、2人で決める!」

 

ネプテューヌが紫の軌跡を残してバンシィに接近する。

ネプテューヌが振るう太刀をバンシィは盾で受け止めた。

 

「く、ぐ……!俺は、2度と!ミズキをッ!」

「わかってるわよ!全部わかる!でも、私にも譲りたくないものがある!」

「ぐうううおおおおおああああああッ!」

 

バンシィがビームマグナムを捨て、背中からビームサーベルを引き出す。ネプテューヌはそれを盾で受け止めた。

バンシィはバルカンをネプテューヌに撃つがネプテューヌは怯まない。

 

「通してもらうわよ!アナタの奥に、ミズキがいる!私はミズキに会う!」

「会わせないッ!起こさせないッ!そんなこと、許さないッ!」

 

ネプテューヌのプロセッサユニットがさらに唸りを上げてバンシィを押す。

ネプテューヌはバンシィを押し飛ばしてもう1度太刀を構えた。

 

「これで決める!覚悟しなさいッ!」

「やらせない!うおおおおっ!」

 

バンシィはアームドアーマーDEを背中にマウントして機動力を上げる。

ネプテューヌは円陣を蹴って突進するバンシィと正面からぶつかり合う!

 

「ぐっ、うっ!」

「はあああああッ!」

 

太刀がビームサーベルで受けたバンシィを吹き飛ばす。

後退したバンシィはビームサーベルで追撃を受けようとするがその前にネプテューヌがビームサーベルを持った右腕を切り裂いた。

 

「ぐうっ!」

「まだ、抵抗するならっ!」

 

左腕のビームトンファーでネプテューヌを斬りつけようとしたバンシィの左肩を断ち切る。

バルカンで最後の抵抗をするバンシィを蹴飛ばしてその腹に太刀を投げて突き刺す!

 

「ぐっ、うああっ!」

「この想いは、誰にも譲らないの!」




ネプテューヌが言ってたのはウサギとカメです。
悲しいなぁ。

これで同じようなバトルはお終いです。闇リディの叫びを再現できたでしょうか。あ〜、NサブNサブ。
女神達はそれぞれミズキに対して答えを出しました。支えて癒して共に戦って一緒にいて。
そのうちきっとみんなもうちょっと武器が増えるかと。ハイマットフルバーストとか最大出力とかライザーソードとかビームマグナムとか。

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