セブンスターを喫う先生、あるいは黄金瞳の   作:ishigami

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 You have to show them that you're really not scared
 You're playin' with your life, this ain't no Truth or Dare
 They'll kick you, then they beat you, then they'll tell you it's fair
 So beat it,
 But you wanna be bad

   ―――Michael Jackson/Beat It


















■■32 大いなる跳躍、さもなくば死を3

 

 

 

 時の視座を巻き戻す。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 第二アリーナ――

 

 

 爆発。裂帛の声。

 激突音が響く。

 

 宙を駆る二つの影は「(しょうねん)」と「赤紫(しょうじょ)」の。爛々たる機械鎧(マシンボディ)(よろ)った手には刀剣、ないし青龍刀を握り締め、奮起し立ち向かうは「白銀」の襲撃者。

 

 絶えず補填され尽きることのない空中爆雷を意のままに従え、敷いた布陣はさながら竜巻、己が身をその中央に据えることで矛と盾の両立を可とし、真紅の機械眼を輝かす「白銀」のヒトガタは悠然とそこに佇んでいる。

 

 近づけば逃げられ爆撃され、遠ざかれば追われ爆撃される。

 

 難攻不落を相手取る二人に、しかし悲観の色はなかった。

 

「一夏! 『サブマリン』!」

 

「おう!」

 

 高域音。不可視の弾丸雨飛が薙ぎ払い、「白」はサイン(・・・)を受けて瞬時加速(イグニッション・ブースト)。中央一角の円盤が撃墜されると同時、生み出された道筋を爆炎すらも追い越して食らいつく――「白銀」へ。

 

 火花。

 

「ち――ぃイッ、」

 

 届かない。僅差で防いだのは、「白銀」の手の中の刀剣。「雪片弐型」とそっくりの贋作(モドキ)

 

 警告(アラート)

側面から。

 

「――!」

 

 即、回避運動。

急速接近/高域音。

 

 炸裂――だが爆雷は爆風圏外で即座に撃ち落とされ、「白」は残り一機を瞬時加速(イグニッション・ブースト)で擦れ違いざまに両断、魔の手を抜き去って離脱した。

 

 僅か三秒の攻防。

 

 追撃は、ない。

 

「惜しかったわね――」

 

「ああ、もう少し引き付けなくちゃだが……」

 

 「白銀」を挟んで交わされた、即応可能な距離を維持する二人の息は荒かった。動力(シールドエネルギー)も両人共に半分を下回っていたが、しかし口調に沈んだものはなく、傍からすれば、むしろ弾んでいるとさえ感じれただろう。

 

 事態を楽観視しているわけでは、ない――コイツは舐めてかかるべき相手ではない、そんなことは重々承知だった。それでもこうして向かい合っていると、少年と少女の裡には根拠もないのに不思議と「なんとかなる」という気力が湧いてきて、重くのしかかる疲労から、さながら一本の太い柱が内向きに倒れるのを支えてくれているような効果をもたらしていた。

 

 それほどまでに彼らの心境が変化したきっかけは、やはり「甲龍(シェンロン)」のパイロット凰鈴音(ファン・リンイン)が思いついた作戦が理由の筆頭に挙げられるだろう。

 

 学園を混乱に陥れた元凶の一つ、「白銀」の襲撃と共に個人間秘匿通信(プライベート・チャンネル)は使用不可能となり、意思疎通の手段が開放回線(オープンチャンネル)に限定されたことで作戦は筒抜けになってしまうかに思われたが、そこで凰鈴音は発想を逆転させた。

 

 聞かれたってべつに構わないようにすればいいじゃない、と。

 

 つまりは「暗号」――合言葉の活用である。

 

 しかし「暗号」とは事前に了解されていなければ意味がない。それを取り決める時間は戦闘中の彼らには、確かに無かった。

 

 だが、彼らは過去にそれを生み出していたのだ。

 

 織斑一夏と凰鈴音に共通する記憶――幼馴染として積み重ねてきた時間のなかに、彼らの精神的余裕を好転させるに足るだけの理由は存在した。小学生時代、中学生時代に少年少女が共に過ごしてきた学び舎での活発な日常、たとえば体育の授業や休み時間での「遊び」の記憶である。

 

 多数対多数の戦いにおいてより効果的に、より狡猾に相手の裏を掻くべくして取り決められた「暗号」は当時、学生間で大いに流行りを見せた。織斑一夏と凰鈴音も例に漏れず、ばかりか少女のほうは男子に混ざって試合したがる性格であったため勝利への拘りはひとしおであり、また中学生になると織斑一夏と組む機会も増えていった。

 

 そうして必然、二人の間には数多の「暗号」が了解され――現在「白銀」を相手に「暗号」は何年経てども錆びつかずに効果を発揮していた。発揮するほどに両者の連携は時を遡るようにますます洗練されてゆき、自分たちの過去が、絆が、憎むべき敵を翻弄し始めている事実に痛快喜悦を感じそれで更に奮起するという理想的な好循環が生み出されつつあったのである。

 

 なんせ「白銀」は二人の間で交わされたこの息の合った「秘密」を看破する(すべ)を持たないのだから――!

 

「一夏!」

 

 少女は思う、呼べば声が返ってくる、それの、なんと心強いことか――心地よいことか! 少年も同じだった、胸が震える、興奮と歓喜で、表情は噛み締めた希望で明るい。

 

「ああ……『西高東低』もいい感じだ。『田植え』の仕上がりは上々だな」

 

「うん、そろそろ『刈り入れ時』で行きたいところよね!」

 

 先程から二人で試して(・・・)いたのだ、勝利への糸口を。そして確かめたのだ、手応えは十分であった。

 

 そも、幾ら「暗号」が成果を上げていると言えども戦局そのものを覆すほどの効果はない。しかし「暗号」がもたらした精神的余裕と時間的猶予は、少年たちに「白銀」をより詳しく観察させるだけの(いとま)を許していた。

 

 まるで隘路に差し込んだ光のようであった。「赤紫」が援護し「白」が斬り込む、何度目かの突撃の際に、少年が極単純な事実に気がついた。今までも目の前にありながら理解していなかった――見落としていた――見過ごしていた――ある事実に辿り着いたのだ。

 

 

 ――こいつは、「零落白夜」を警戒(・・)している。

 

 

 何を今更と言われかねないほど極、極々当たり前(・・・・)の事実である。だが初めは自身の考えを疑った、何故なら「白銀」は訳の分からない常識の通用しない「怪物(モンスター)」であるという固定観念を抱きつつあったからだ。だというのに急にその訳の分からない怪物がどうしてだかこちらを「警戒」していることに気づいてしまったのだ。

 

 なぜ警戒する必要があるのか。そこに思い至ればあとは単純な話だ、呆れるくらいに明快な理由だ。

 

 ――「零落白夜」がISにとっての天敵(・・)であるからだ。

 

 天敵。つまりは「白銀」にとっても脅威(・・)なのだ、「白銀」が常に警戒(・・)していなければならない攻撃なのだ、絶対に(・・・)受けてはならない攻撃なのだ。

 

 要するに――

 

 

 ――倒せるんだ、一撃を入れれば!!

 

 

 無闇矢鱈に斬りつけてそれで本当に(・・・)効いているのかどうかさえ定かではなかった、「白銀」を前にして寒空の予測困難の常闇を灯りの頼りもなくいつ終わるとも知れず歩き進むような不安感が絶えず少年らの奥底には――逃げ出したくなるような恐怖、目を逸らしたくなるような毒の誘惑が――存在していた。

 

 だが、なれど、かくて光はこうして差し込んだ! 自分たちは通用するのだ、勝てない相手ではない――悲観する必要もない!

 

 視野が広がった瞬間であった。すると冷静に「白銀」を観察することができた。敢えて「白式」を囮にし、「零落白夜」に意識を割かせた背後から衝撃砲で削り、かと思わせれば積極的に瞬時加速(イグニッション・ブースト)で肉薄したりと、いつの間にか「白銀」の攻撃に後手〃々であった悪状況からも脱することができた。それが更なる「自信」に繋がった。自分たちの「努力」によって状況を変化させることができるという大きな「確信」を得ることができた。

 

 迷う必要はなかった。戦場を半ば支配していた「白銀」の牙城を切り崩すべく、大胆にも突撃に見せかけて情報を引き出し、実証を重ね――対「白銀」戦術を強化した。やろうと思えばそれができた(・・・)

 

 試合と同じ(・・)だ。戦う前から気持ちで負けていたのだ。「勝てる」。何よりもまず、そう信じる。今日という瞬間まで積み上げてきた自分の力を「信じる」――信じずしてどうするというのだ。

 

 気分はすこぶる冴え渡っていた。不快なのは、粘性の唾液が喉に引っかかることくらいだ。織斑一夏はその不快な唾を飲み干すと、情報を整理する。仕上げ(・・・)の瞬間へと思い巡らせながら。

 

 ――あいつの空中爆雷は最大同時で四七個だ。

 

 爆雷は、外のほうは満遍なく厚い代わりになかが薄い。暗号名「西高東低」のとおりである。自爆傷を嫌っているのだろう、加えて「甲龍」が執拗な削り(・・)を強いたことで計画通りに釣り出すことができた。

 

 ――動力(シールドエネルギー)の残りが少ない。でも、まだまだ俺たちには余裕がある。それどころか、お前(・・)の動きにも慣れてきた。

 

 ――お前(・・)はどうだ? 正直えげつないって思うくらい畳みかけたんだ、余裕なんて、もうあんまりないんじゃないか?

 

 左手が痒い。汗ばんでいた。大事な場面になると特に左手(・・)が痒くなる。強く握り締め、開いた。腕に張り巡らされた血管の収縮を感じる。その感触を確かめるように、何度か繰り返す。いよいよだ。深く息を吐いた。吸う。無意識に口端が吊り上がる。鼓動の激しさを聞きながら、乾いた唇を動かして言った。

 

「そうだな、俺も『刈り入れ時』で行きたいと思ってた」

 

「へえ? ――方法は?」

 

「『暴れ猪』、なんてのはどうだ」

 

 告げると、少女が息を呑んだ。驚いたような顔。口を開こうとするも直後、アリーナに響いた音割れした声がそれを遮った。

 

「一夏、無理はするな! 部隊の突入まで生き延びることだけを考えろ!」

 

 ()の声だった。管制室にいる、織斑一夏の姉――織斑千冬(ブリュンヒルデ)の声だ。

 

「千冬姉……?」

 

「お前が倒す必要はないんだ! 今シールドを解除するために大勢が――」

 

 尊敬する姉の、咎めるような声。

 

「……なに言ってんだよ」

 

 少年は、愕然と叫んだ。そそけ立つような感覚。まさか、信じられない、という想いと共に。

 

なに言ってんだよ(・・・・・・・・)千冬姉!?」

 

 その言葉は――織斑千冬の、織斑一夏が打って出ようとしたのを察して思わず止めなくてはならないと考えて出たその言葉は、紛れもなく織斑一夏の身を案じたが故の発言なのだろう、背景に希少な男性IS操縦士であるだとかの打算や計算は含まれない、血の通じた、本心から心配しているからこその発言なのだろう。

 

 だが。

 

 ――違うんだよ。

 

 同時に少年の奮起に寸前で水を差したその言葉は、少年の裡に「裏切られた」という強い憤りと、どうしようもない反発心とを燃え上がらせる結果となった。

 

「あと少しなんだ……もう少しで、勝てそうなんだぞ!? なのになんで止めるんだよ!」

 

「危険だと言っている! そのISは普通ではない、お前たちは持ち堪えるだけでいいと――」

 

「そんなのッ……そんなの何時になるか分かんないだろ!? だったら俺たちがやるほうが確実だろ!?」

 

「お前たちが勝てるという保証がどこにある!?」

 

「勝てるさ!!」

 

 切羽詰った声。それは今にも巨岩で押し潰されようとしている人間の必死な叫びそのものだった。

 

「馬鹿者! これは試合(・・)じゃないんだ!」

 

 しかし織斑千冬は弟の懸命の主張を惑うことなく否定(・・)した。何故なら少年の行動は間違っており、自分が正当であるという確信を持っていたからだ。間違いは正されなくてはならない、ましてや生命に関わるようなことであれば尚更に、そうだ。

 

 現実問題として。織斑千冬の主張は圧倒的に正しい理屈であった。どうしてわざわざ危ない橋を渡る必要がある、別の、もっと安全で確実な方法があるのだから、そちらを選べばいいだろう。理性を使えば使うほどに、最適解がどれであるかなど自ずと知れたはずである。

 

 けれど少年にとっては、それ(・・)これ(・・)とは、まったく別の問題なのであった。

 

 ――()しかないんだ。

 

 歯軋り。止めろ(・・・)と、お前には無理(・・)だと、自分が守りたいと思っている人が無慈悲にも告げる。清涼とは真逆の、焦慮な感情が胸中を犯した。お前はせいぜい大人しく守られるだけの存在でいろと、そう告げられているようで。

 

 自分がこの瞬間まで「白銀」と渡り合ってきた時間、経験すべてが無意味だと否定されているようで。

 

 ――でもこれはチャンス(・・・・)なんだ。

 ――ここで逃げたら、何も変わらないだろ!?

 

 弱い(・・)、ままで――

 

「一夏!」

 

 はっとする。

 

 声。

 警告(アラート)

 

「――ッ!」

 

 回避運動。射出された円盤は五つ――「龍砲」が撃ち落とし、撃墜を免れた二つが接近。高速追尾。

 

 ――やれるんだ、俺にだって。

 ――俺にだって(・・・・・)!!

 

 急速方向転換。強引な操作に酔い(・・)が起こるも構わずに推進翼全開、向かい討つ。瞬時加速(イグニッション・ブースト)。擦れ違いざまに振り下ろした。二等分断。円盤二つを唐竹割にし、爆風から離脱。ダメージはほぼ皆無。

 

「鈴!」

 

 少女を呼んだ、声には様々な感情(ねつ)が込められていた。

 

「一夏……」

 

 同じように無傷で爆撃を凌いだ少女は、呼ばれ、目を合わせ、その縋るような感情(ねつ)を読み取り、そして考えるように僅かに俯き、それから面を上げた。固唾を呑んで待つ、彼へと向けて。

 

 凰鈴音(ファン・リンイン)らしい――自信たっぷりの、挑発的な笑みを作って。

 

「そう、ね。このままおとなしく引き下がっていろだなんて――そんなのあんまりよ、一夏。ええ! やってやろうじゃない!!」

 

「鈴……っ!」

 

「あんたね、なに泣きそうな顔してるのよ!」

 

「してねえよそんな顔!」

 

 笑った。胸が熱くなる。氷の腕によって抉られた想い(じしん)が、彼女の力強い声によって補填され、確かなものが広がるのを感じた。

 

 血潮が滾る。まさに、今の自分が、そうだ。

 

 ――そうさ、やれるさ。

 ――俺にだって、やれる!

 

「一夏、私の話を――」

 

「千冬姉」

 

 声を大にして遮り、偉大な姉に対して少年は当てつけ(・・・・)のように言い放った。自分を操ろうとした存在の思惑から外れてやったときの快哉(かいさい)な感情を音に乗せて。

 

 目の前の戦いに、これまでの生涯で最も熱中(・・)しながら。

 

「千冬姉は、そこで見ててくれよ――俺たちがコイツを倒すところを」

 

 織斑千冬が盛大にしかめ面をし、中央制御室でアリーナ奪還作戦を進行中の更識楯無に通信を繋いだことに、ついぞ気づかぬまま――

 

 戦局(ゲーム)が、動こうとしていた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 中枢制御室。

 

「レベル(ファイブ)のシールドを突破する装備……なら、有る(・・)ぞ」

 

 入力盤(パネル)に、隣の生徒があんぐりとしてしまうような恐ろしい速度(スピード)入力(タイプ)している白雪軍人(しらゆきむらと)が、こちらも恐ろしい速度で文字列が変化する空中画面(ウインドウ)から目を離さずに、それでもよく通る声をして言った。

 

 陣頭指揮を取っている更識楯無の動きが、またしても止まり――

 

「雫」

 

 はたと気づいたように、浅い褐色肌の、小柄な黒髪の少女へと視線を寄せた。

 

「……そうよ、『ディープ・インパクト』」

 

 モニターに映っている、織斑千冬の顔が引き攣っていた。

 

 一同が思い返したのは、先日のクラス代表決定戦で第三アリーナの地面を滅茶苦茶に掘り返し、暫らく使用不可能にさせた大問題児。対IS広域殲滅用兵器を謳う、IS企業キサラギ社のとっておき(・・・・・)にして、ISの高度な処理演算能力を併せることで現代に実現した、全長一二メートルの多薬室砲。

 

「『ディープ・インパクト』なら――」

 

「可能だ」

 

「だったら! 今すぐ借り受けて……」

 

「無理だ。『ディープ・インパクト』はセキュリティの都合上、雫にしか使えない。此処のセキュリティと同じだ、しかも登録するには特殊なツールが要る」

 

「で、でもそうなると戦闘は避けられません。一般生徒の協力の範疇を超えています……」

 

 聞いていた一人が、尻つぼみになりながら言った。今一度少女へと視線が集まる。

 

「雫さん」

「雫ちゃん……」

 

 少女は。普段と変わらない口調で、

 

「イェス。マスター(・・・・)がそう在れと仰るのなら。私は、必ず」

 

「―――」

 

 白雪軍人の顔は、異国の、褐色の少女からは窺えない。彼の視線はモニターへ向けられている。だから、彼がどんな表情をしているのかも、少女には分からない。ただ。

 

 答えるまでに少し、躊躇うような、思い詰めたような()があった。常日頃、白雪軍人のことを意識の隅に置いている彼の妹だけが気づけたサイン(・・・)

 

 それだけで十分だ、と少女は思う。私のことを想ってくれている――それだけで十分すぎる。

 

 たとえ彼が、「私」を通じて別の「誰か」を想っているのだとしても。

 

 十分だった。そして、それでもきっと気にするのだろう彼のことを想って、しかたのない人、と切なさと愛おしさを覚えた。

 

 やがて――長く、短い間を置いて――彼が言った。

 

「……命令(オーダー)だ、雫。『ディープ・インパクト』の使用及び戦闘を許可する。侵入者を撃滅してこい」

 

 雫は。

 

 すべてを受け入れたうえで抱擁するような微笑みを浮かべながら、応えた。

 

 

 

すべては貴方のために(Yes, my pleasure)

 

 

 

 そして。

 更識楯無は――

 

「一夏くん、聞こえる? 私、更識楯無。生徒会長よ。前に会ったわよね」

 

 最後の説得(・・)を試みる。

 

「生徒会長……?」

 

織斑くん(・・・・)、今から少しキツイこと言うわ。よく聞きなさい」

 

 そう前置きしてから、

 

 告げた。

 

 

 

「ままごとやってんじゃないわよ。あなたにヒーローは任せられない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






















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