俺が、至高の存在なのは間違っている   作:貝柱

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オリキャラが出ます。


第2話

異世界に来て一ヶ月ほど立ち現在ナザリックでは、特に問題なく過ごしていた。この間に、人間や亜人など様々生き物がいることを確認する。改めて異世界だと感じる。

 

(現実世界に、あまり未練は無いな。基本的には、俺に会いたくない人ばっかりだからな。)

 

ハチマン自身、帰りたいという気持ちがあまり無く、特に未練も感じられなかった。

 

この一ヶ月間で、デミウルゴスには、ユクドラシルで使われていたアイテムの代用品を探すように命令している。まだ、アイテムの在庫が、たくさんあるとはいえ消耗品だ。いつかは、無くなる。早めに対策をして損は無いだろう。

 

また、セバスという白髪と白ひげを生やした見た目の年齢は60代の執事のNPCがいる。しかし、体は筋肉で引き締まっておりレベル100で肉弾戦では、トップクラスで性格はナザリックでは数少ない善よりの性格をしている。また、種族は竜人である。ナザリックのNPCは基本的は性格は悪よりの性格をしており、人間を下等種族と認識している。

セバスとシャルティアとプレアデスという戦闘メイドのソリュシャンで、消えても問題ない悪人から金や資材を奪いつつ情報を集めてもらっている。ソリュシャンは、金髪縦ロールでグラマラスな体型をしている美しい女性だか、正体は、スライム型のシュゴスという種族だ。

 

コキュートスには、ナザリックを守護。アウラは、使役している魔獣達と一緒にナザリック周辺探索。マーレは、ナザリックの守護兼、他の各階層守護者の手伝い。アルベドは、ナザリックで司令官として周りの者に命令を出している。

 

そして、この一ヶ月でナザリックのNPCことが、大体分かった。NPCは、基本的には俺の命令は絶対である。恐らく死ねと命令すれば、躊躇なく自害するだろう。まあ、そんな命令はしないが。後、俺の事を神の様に崇めており、忠誠心のゲージが振り切れている。そして一番の不安は、アルベドとシャルティアだ。時折潤んだ瞳と赤く染まった頬で、接触を図ってくるため、健全な男して色々大変なのである。まあ、伊達に理性の化け物とは言われてませんよ。

 

因みに俺は、遠隔視の鏡《ミラー・オブ・リモート・ビューイング》という西洋風の鏡のアイテムを使っている。これを使って遠くの景色が見ることが出来る。ただ、これは探知阻害のアイテムや魔法で簡単見えなくする事出来るため、ユクドラシル時代じゃ、あまり役に立つことは無かった。今では、こうして役に立って、遠くの景色を見ることが出来る。

 

しばらく探索していると村を発見するが、異変が起きていた。騎士が村を襲っていた。

 

(どういうことだ…)

 

人が殺されているのを見て、特に何も思うことが無く、死んでいるなぐらいしか思わなかった。まるで、ゲームや漫画で人が死んでいるシーンを見ているようだ。

 

(異形種だからかな)

 

見た目は、比企谷八幡だか種族は魔人という異形種なので、肉体が精神に影響を与えているのか、と考えていると姉妹だろうか、金髪の女性が赤い髪の女の子抱えて騎士に追われていた。

 

「川崎…」

 

二人の姿が高校時代の知り合いに一瞬重なった。見た目は、全然似てないが、川崎は銀髪だったしな。川崎には、弟や妹がいた。俺にも妹がおり、互いにシスコン、ブラコンって言い合ったこともあった。

その事を思い出すと、どうしても鏡の中の女性が死んでしまうのが惜しくなった。

 

「千葉の兄は、妹を大事するものの味方だからな」

 

この二人が姉妹か分からないがハチマンに見捨てると選択は無くゲートを開く。一応念のために、とあるNPCにメッセージを飛ばし二人の元へ行く。

 

金髪の女性、エンリ・エモットは、妹である赤髪の女の子、ネム・エモットを抱え走っていたため追いつかれ背中を切られ、膝を着いてしまう。

 

(どうか、ネムだけは助けないと。)

 

エンリは何とか妹だけでも助けようするも傷付いた身体では上手く逃げる事が出来ず、無常にも騎士は剣を振り下ろそうとする。

 

「グラスプ・ハート」

 

ゲートから出て来たハチマンは対象の心臓を具現化し握り写しとった心臓に効果を与える即死魔法を放つ。例え死ななくてスタン効果与えることが出来る魔法だ。だが騎士の心臓は呆気なく潰れ死んでしまう。

 

「大丈夫か? ……怪我をしているな」

 

騎士を殺した後、二人の様子を見ると女性の方は傷を負っており、ハチマンは回復の魔法を唱え傷を治す。

その結果にエンリはとても驚いた。傷があっという間に治り痛みも無くなっており、最初から傷が無かったよう。彼女にとって、こんな魔法は初めてだったから。

 

ゲートから二つの影が出て来き、ハチマンの前に平伏する。

 

「来たか。カエデ、ツバキ」

 

ハチマンが声を掛けると二人は顔を上げる。カエデは青髪のポニーテールで青味がかった鎧を着ており、騎士の様な格好をしている。ツバキは、赤髪短髪で赤色の忍び装束を着ている。二人は、ハチマンが作った女性NPCであり、この世界着た時ナザリックの周りを確認してもらった。

カエデが猫又でツバキが人狼という種族である。

 

「二人共、そこの鎧と同じものを着ている奴が、この先にいる。殺せ」

 

命令を受けた二人は直ぐに行動し、村へ向かっていく。

 

「さあ、行こうか」

 

二人が行動した後、軽く互いに自己紹介を済ませ、エンリに声を掛け、一緒に村へ向かう。エンリは頷き、ハチマンの後をぴったりと付いて行く。

 

ハチマンが村に着くと先ほど襲われた村静かになっており、死体の山が出来ていた。二人は、ハチマンが来たことが分かると傍に寄ってきた。

 

「ハチマン様、言い付けを守りました。褒めて下さい」

 

「ハチマン様、ご命令の通りいたしました」

 

ツバキが犬のように、擦り寄って来るのに対して、カエデは平伏し答える。とりあえず、ねぎらう言葉を掛け二人を傍に付かせた。頭を撫でたい衝動に駆られたが周りの目もあるので、抑える。

 

エンリに村の代表者を連れてきてほしいと頼むと、エンリが老齢の男をハチマンの所に連れてくる。男は、この村の村長で、まずハチマン達に礼を言う。ハチマンは、礼をそこそこにしてもらい、今の状況を訪ねる。

村長もよく分からないと言い、ただ襲ってきた騎士が着ていた鎧は、帝国の鎧だと答えるのみ。しかしハチマンはまだ知りたいことを知れていないとばかりに質問を続ける。周りの地形を訪ね、アウラが調べた情報と照らし合わせる必要があるからだ。そして次にこの国で強い人物を尋ねてみると、王国騎士団長ガゼフ・ストローノフという名を知る。冒険者というカテゴリーでは、朱の雫や蒼の薔薇と言う人達の名をよく聞くそうだ。

 

(なるほど……色々情報が得られるな)

 

全部が正しい情報かと言われると怪しいが、この世界のことを知らない俺達に有益なものだ。知っているのと知らないのでは差があり、知っていると対策を立てられる。

 

(冒険者か、厄介な存在になるか。一度調べてみるしかないな)

 

気になるのは、冒険者の存在だ。冒険者は、モンスターと渡り合うというイメージがある。大体の力量を調べないと足元を掬われる可能性がある。

 

こうしてハチマンと村長が話していると、村人が慌ててここに向かってくるのが見えた。

 

「また騎士みたいな格好の人達がここにやって来るぞ!」

 

 

 

 

 

 




読んで頂きありがとう御座います(。・_・。)ノ

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