ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ   作:JINISH

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今回はウルトラシリーズの劇場版に出て来る怪獣が登場します。


蘇る魔獣、イビロン

シン達はまのんの案内で真理奈の家に到着する。

その後、まのんは家の中も丁寧に案内した。

そして、ついに『ディメンジョンゲート』が設置されている部屋に入る。

『ディメンジョンゲート』が設置されているのは地下室になっている。

 

えりか「うわぁ・・・広いね・・・」

いつき「ありすの家といい勝負だよ・・・」

なぎさ「もうありえない・・・」

 

なぎさ達は地下室の中を見て呆気をとられる。

 

ほのか「あのアーチのような物が『ディメンジョンゲート』なの?」

まのん「はい。妖精の世界に行く時、これを使ってきたんです。そこのパソコンに入力することで入ることができます。」

 

まのんは『ディメンジョンゲート』を見てそう言う。

 

まのん「えーっと、確かこの引き出しに・・・あった!」

 

まのんはパソコンが置いてある机の引き出しから一枚の紙を取る。

 

シン「何があったんだ?」

まのん「パスワードです。『ディメンジョンゲート』を開けるにはこれが必要ですから。」

 

まのんは椅子に座り、パソコンに入力し、パスワードを打ち込む。

 

まのん「よし、後は・・・」

 

まのんはパソコンの横にある手の平の形をした枠が描かれていた装置に手を置く。

よって『ディメンジョンゲート』の内側から光が広がっていき、全て覆った後、内側から無人島の草原が見えてくる。

 

シン「すげぇっ!」

真琴「本当に繋がった・・・!」

 

シン達は目の前で起きた光景に驚きを隠せなかった。

 

まのん「フゥ・・・コンピュータには詳しくないから上手くいくか不安だったけど、なんとかなったね・・・」

 

まのんは椅子にもたれかけ、ホッと溜息を吐きながら、安心する。

 

 

 

 

 

 

その頃、真理奈とクルルは小泉学園に帰って来た。

 

真理奈「やれやれ・・・変わったお店だったね、あのスイーツショップ。」

くるる「キュ?」

 

真理奈は手に持っている手提げを見て、苺坂自然公園で見たスイーツショップを思い出す。

 

真理奈「あそこどう見ても人間が造ったものじゃないわよ。そもそも公園にスイーツショップを建てること自体、変だわ。」

?「あっ!真理奈ーっ!」

 

真理奈は思っていたことを口にしている途中、後ろから声をかけられ、振り向くと、咲と舞がいた。

 

真理奈「日向。美翔。」

咲「真理奈、咲って呼んでよ。」

真理奈「だから、下の名前で呼び合うほどの仲じゃないって・・・それより、なんでここに?」

 

真理奈は咲と舞が小泉学園に来た理由を尋ねる。

 

咲「この前、ありすの家で『ディメンジョンゲート』の事を話したよね。それってどんな装置なのかなって気になっちゃって。」

真理奈「まぁ、気にならないって言ったら嘘になるわね。まぁ早い話、私の家にある『ディメンジョンゲート』を見せてくれってことよね?」

 

真理奈は咲と舞が小泉学園に来た理由を知る。

 

真理奈「本当は知られちゃいけないことだけど、あんた達はプリキュアだ。科学者の関係者じゃなくても秘密にしてくれるから信じられるよ。一緒に行こう。」

舞「いいの、真理奈さん。」

真理奈「えぇ。母さんと父さんは買い物に行ったし、母さんの助手の皆も他にやることがあっていないしね。それにライブや遊園地の礼もまだだったからお礼代わりとして自宅の事も教えるよ。」

咲「ありがとう、真理奈!」

 

咲と舞は真理奈の案内で家に向かう。

 

舞「ところで真理奈さん、あなたの家はどんな家なの?」

真理奈「まぁ、一言で言うならノートルダム大聖堂のようなデザインなのよね・・・」

 

真理奈は呆れた顔をして言う。

 

舞「ノートルダム大聖堂ってフランスの!?」

咲「マジ!?」

真理奈「自分でもびっくりなんだよね・・・祖父ちゃんの好みに合わせて建てたって聞いてたけど、私からしてみれば贅沢過ぎってちょっと思うくらいなのよね・・・」

 

真理奈は苦笑いしながら言う。

 

真理奈「ウチには母さんの助手が何人か住んでるから仕方ないことだけど、流石にあの外観は驚くよ。」

 

真理奈と咲と舞が会話してから十数分後、真理奈の家に到着する。

 

咲「うわあぁ~~~!でっか~い!」

舞「本当にノートルダム大聖堂のような建築ね・・・」

真理奈「やっぱり驚くよね?」

 

真理奈は咲と舞の反応を見て苦笑いする。

 

真理奈「まぁ、外観は豪華だけど、中は質素だから期待外れになっちゃうけどね。」

 

真理奈はそう言いながらドアを開ける。

 

真理奈「あ、そうだ。『ディメンジョンゲート』を潜るとすぐに無人島に入るから、そこに行くつもりなら靴持って上がってくるように。」

 

真理奈は咲と舞にそう言い、靴を脱いだ後、その靴を手に持ち、中に入る。

 

舞「え、えぇ・・・」

咲「家は豪華なのにそう言われると品格が損なうように聞こえるよ・・・」

真理奈「悪かったわね!?品がなくて!?」

 

真理奈は咲の言葉に不貞腐れる。

咲と舞は家に入って真理奈に案内される。

 

真理奈「あとは地下室の方ね。そこに『ディメンジョンゲート』があるの。」

咲「この家、地下室もあるんだ・・・」

 

咲は真理奈からこの家に地下室があることを知る。

その時、家の中が響く程の物音が聞こえた。

いや、物音と言うより、獣が吠えるような声が聞こえた。

 

咲「えっ!?」

舞「何なの!?」

真理奈「地下からだ!」

 

真理奈は今の声は地下から聞こえるのを気付き、急いで駆け付けた。

 

舞「真理奈さん!」

咲「待つナリ~!」

 

咲と舞は真理奈を追う。

 

 

 

 

 

 

 

真理奈が帰宅する前、シン達はまのんと一緒に『ディメンジョンゲート』の先に繋いでいる無人島に足を踏み入れた。

 

えりか「自然豊かでいいじゃん!」

なぎさ「風も気持ちいいね!」

つぼみ「この畑やログハウスはこの家に住んでいる人が?」

まのん「はい、パパとママは妖精の世界を研究しているけど、研究の他にこの無人島に町づくりをやってるんです。人間の世界の人達が妖精の世界に来れた証として。」

 

まのんはつぼみが指した畑とログハウスの事を話す。

 

まのん「トランプ共和国に比べれば小さい規模ですけど・・・」

 

まのんは苦笑いしながら言う。

 

?「でも、誰も成し得なかった人と妖精達と共に生きる事を成し得ようとする事は決して悪い事ではありません。」

 

まのんは後ろに振り向くと、ディアーナがいた。

 

まのん「ディアーナ!」

ディアーナ「今日はお友達と一緒に来て下さったのですね。」

いつき「まのんさん、この人がディアーナなの?」

まのん「はい、ジュエル鉱国の王女、ディアーナです。」

ディアーナ「お初にお目にかかります。」

 

ディアーナはシン達に自己紹介する。

 

まのん「ディアーナ、このお兄さんが前に話した別の世界の戦士様だよ。」

ディアーナ「初めまして。あなたの事はまのんから聞いておられます。伝説の戦士プリキュアと一緒に戦ってくれていると。」

 

ディアーナはシンに手を差し伸べる。

 

シン「あぁ。俺はウルトラマンゼロ。この姿ではモロボシ・シンって呼ばせている。」

ディアーナ「では私もあなたの事をシンと呼ばせてもらいますわ。」

 

シンはディアーナと握手する。

 

まのん「ところでディアーナ。どうして地上に?」

ディアーナ「あ、はい。伝えなければならないことがあり、あなたの元に来たのです。」

まのん「伝えなきゃならないこと?」

 

まのんはディアーナが伝えようとした事を聞く。

 

ディアーナ「・・・とうとうイビロンが目覚めてしまいました。」

まのん「えぇっ!?」

 

まのんはディアーナからイビロンが目覚めた事を聞いて驚く。

ディアーナの後ろから一匹のカーバンクルが現れ、そのカーバンクルの額の赤い宝石が紫に変わり、その宝石から映像を出す。

その映像から白衣の男が装置を運んでいる所を映す。

 

ほのか「この人は?」

まのん「多分、ママが言ってたヤマザキさんだと思います。」

いつき「この男が真琴さんの誘拐を手引きした・・・」

 

まのんは映像に出てきた白衣の男をヤマザキだと断定する。

 

ヤマザキ『この辺りでいいな・・・』

 

ヤマザキは装置を置いて、その装置から針のような物を地面に突き刺す。

 

ヤマザキ『コンテナに閉じ込めたプリキュアのエネルギーをデータ化し、そのエネルギーをマイナスに変換、そしてマイナスに変換されたプリキュアのエネルギーを地底に注ぎ込む。そうすればキュアエレメントが封印したという化け物が蘇るだろう。効果は期待できるはず。』

 

ヤマザキはにやけながら地面を見る。

 

真琴「なっ!?」

シン「そのために真琴をコンテナに閉じ込めたのか。」

 

シン達はヤマザキが誘拐犯達を手引きして真琴をコンテナに閉じ込めた理由を知る。

そして、地鳴りが発すると同時に地面が割れはじめ、そこから黒く大きい翼が生え、八つの足をもつドラゴンが現れる。

このドラゴンこそが魔獣イビロンである。

 

なぎさ「これが・・・」

ほのか「イビロン・・・」

シン「映像から見てもすげぇ邪気だぜ。」

 

なぎさ達はイビロンの姿を見て呆気をとられる。

 

ヤマザキ『フフフ・・・成功だ。やっぱりマイナスエネルギーで復活することができた!あとはデニーズ・ポーカー殿が手に入れたあらゆる獣を操る杖・モンスターズルーラーの力で!』

 

ヤマザキは背負っているリュックから紫の水晶が付いている禍々しい形をした杖を取り出し、頭上に掲げると、イビロンの動きが止まる。

 

ヤマザキ『フヒハハハハ!すごい!本当に操ることができるとは!これが地上を制圧するために作られた神器モンスターズルーラーの力!』

 

ヤマザキは狂ったような高笑いを上げる。

そして、イビロンは翼を羽ばたかせ、宙に浮いたかと思うと、八つの足が鋭利な触手となり、両翼の翼も2つに分かれ、蛇竜のような姿に変わる。

 

つぼみ「姿が変わりましたよ!?」

えりか「そんなのあり!?」

 

イビロンはその触手でヤマザキの前に置いた。

ヤマザキはイビロンの触手を捕まる。

そしてイビロンはヤマザキと一緒にどこかに飛び去った。

カーバンクルから流れた映像はここで消える。

 

シン「アスカとムサシが言ってた杖、そいつが持っていたなんてな。」

つぼみ「しかも真琴さんの力を利用してイビロンを復活させたなんて・・・」

ほのか「モンスターズルーラーを手にしたという事はもう一つの秘宝も・・・」

 

シン達は今の映像を見て考え込む。

そんな中、真琴は深刻に俯いている。

 

シン「真琴?」

 

シンはそんな真琴に気付き、声をかけようとする。

その時、どこからか怪獣の咆哮が聞こえる。

 

シン達「!?」

メップル「あそこだメポ!」

 

シン達はメップルが指した方向に振り向く。

シン達が見た先には時空の歪みが生じている所である。

その歪みから4本の触手と全身の棘が生えていた怪獣が現れた。

いや、これは怪獣ではなく、超獣である。

その正体は究極超獣Uキラーザウルス。

ウルトラマン、セブン、ジャック、エースの4人と月面で対峙した超獣である。

4人のファイナルクロスシールドで神戸の海に封印された。

 

シン「Uキラーザウルス!?面倒な奴が出てきやがって!」

なぎさ「どんな怪獣なの!?」

シン「奴は超獣っていう怪獣を上回るバケモンだ!親父達と互角に渡り合える程手強い奴だ!」

えりか「うぇぇぇっ!?それはやばいっしょ!?」

つぼみ「え、えりか!?なんで私の後ろに隠れるんですか!?」

 

えりかはシンの言葉を聞いてつぼみの後ろに隠れながら言い出す。

 

?「みんな!」

 

シン達は振り向くと、咲と舞と真理奈が駆けつけて来た。

 

なぎさ「真理奈!咲!舞!」

舞「大丈夫ですか!?」

ほのか「えぇ!」

咲「うわぁ・・・今まで倒した怪獣達より強そうナリ・・・」

 

咲はUキラーザウルスを見て引き気味になる。

 

シン「だが、奴の好きにさせるわけにはいかねぇ!イビロンをぶっ倒すには不足はねぇぜ!」

真理奈「本当に根拠のない言い方するわね・・・けど、この島を壊すわけにはいかないのは事実ね!」

 

シンはウルトラゼロアイを、真理奈はスパークレンスを取り出す。

 

いつき「真琴さん。」

真琴「大丈夫よ、分かってるわ。」

まのん「くるる!」

くるる「キュゥ!」

 

くるるはまのんの元に駆け付ける。

なぎさ達も変身アイテムを手に取る。

 

なぎさ、ほのか「デュアル・オーロラ・ウェイブ!」

咲、舞「デュアル・スピリチュアル・パワー!」

つぼみ、えりか、いつき「プリキュア・オープンマイハート!」

真琴「プリキュア・ラブリンク!」

 

なぎさ達はプリキュアに変身し、シンと真理奈もゼロとティガに変身する。

ゼロ達はUキラーザウルスを見上げ、戦闘態勢と取る。


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