ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

彼女の誕生日用にニャオハ(桜の姿)を作ったQooオレンジでございます。
春限定のリージョンフォーム?と言う事で…。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのにじゅう 始まります。



















第15話「月華繚乱」そのにじゅう

囮として夜空へとスラスターを噴射させながら颯爽と飛び立った凛の“Gケット・シー”を見送った私は、狙撃ポイントを探すべく早速行動を開始しました。

 

狙撃ポイントはこの大量に乱立している廃墟のビルの何れかが良いでしょうが…さて、どの廃墟ビルにしましょうか。

 

狙撃ポイントに最適な廃墟ビルを探しながら廃都市をさ迷っていると、ふと私の脳裏にある疑問が湧いて来ました。

 

それは“ここって何処なんでしょうか?”と言うモノでした。

 

現在は廃墟とはなっていますが、これだけ巨大なビルが乱立していた都市ならば、かつてはさぞや栄えた都市だったのでしょう。

 

日本で言えば東京…それも都心部とかなのでしょうね。

 

あとは…私自身は残念ながら行った事はありませんが、安直にアメリカの都市部とかはこんな感じに背の高い巨大なビルが大量にあったりするのでしょうか?

 

アメリカを舞台とした映画とかでは、巨大なビルが建ち並ぶこのような光景をよく見掛けるので、なんとなくではありますがそんなふうに思ってしまいました。

 

そんな四方山話的な事をあーだこーだと考えながら廃都市を警戒しつつさ迷っていると、上空で二条の閃光が交差して夜空を明るく照らすのが視界の片隅に入って来ました。

 

「ビームの光?」

 

夜空を明るく照らしたあの二つの光条…あれは恐らくビームライフルから放たれたビーム光…ですよね?

 

と言う事は、上空で凛の“Gケット・シー”が、凛の“Gケット・シー”同様に高速で飛行出来る穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と接敵して交戦していると言う事です。

 

そんな事を考えている最中にも、上空では幾条ものビーム光が飛び交って夜空を照らし続けていました。

 

私の想定よりも早く戦闘が始まってしまいましたね…。

 

戦闘が始まってしまったのならば早く狙撃ポイントを定めなければいけませんね。

 

ですが急ぐあまり警戒を疎かにして奇襲を受けてしまっては本末転倒でもあります。

 

地上には当然ですが今回の穂乃果の僚機である真姫が居るはずですからね。

 

刀を使った純粋な近接戦闘ならばまだまだ真姫に負けるつもりはありませんが、真姫の“紅姫”が持っている例の強化アビリティ…確か“烈火装”でしたでしょうか?

 

あれを発動させた状態での真姫の“紅姫”との戦闘になれば、強化アビリティで性能が上昇した機体性能で押し切られてしまう可能性が高いです。

 

“アルテミスガンダム”に搭載されている例の“トランザムシステム”とか言うヤツを使えば、“烈火装”発動状態の“紅姫”にも対抗出来るかもしれませんが、私はまだ“トランザムシステム”を一度も試してはいないのです。

 

そんなモノを実戦で、しかもぶっつけ本番で使用して…だなんて、不確かな事はあまりしたくはありませんね。

 

そんな事をつらつらと考えていると、私の目の前に一つの巨大なビルが現れました。

 

造りも中々に頑丈そうですね…。

 

「戦闘も始まってしまっています…もうここにしちゃいましょう。」

 

まだ廃都市の半分も見回ってはいないのですが、既に上空では凛の“Gケット・シー”が穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と交戦を開始してしまっています。

 

既に戦闘を開始してしまっている凛をあまり待たせるのも悪いので、私は取りあえずはこの目の前の大きな廃ビルに陣取る事を決めました。

 

丁度良い事に、目の前の廃ビルは中央部分が空洞になっており、しかも各階はモビルスーツを潜伏させられる程度の広さはある様です。

 

と言いますか…モビルスーツが普通に潜伏可能なビルってぶっちゃけあり得ないですよね…。

 

ま、まぁバトルフィールドはガンプラバトルの為だけに構築された仮想空間なので、多少(?)はファンタジー要素があっても問題は無い…と思いたいです。

 

それはそれとして。

 

私は“アルテミスガンダム”を浮遊させて、空洞になっている廃ビルの中央部分を進んで行きます。

 

 

GNドライヴ搭載機はスラスターを噴射させて大きな音を立てながら飛翔しないでも、ふわっと浮くように浮遊出来るので色々と便利ですねー…とか考えていると、いつの間にか空洞部分を抜けて廃ビルの屋上へと出ていました。

 

廃ビルの屋上には何か小屋のような建物?が設置されており、身を隠すのに使えそうな塩梅でした。

 

私はその小屋のような建物?に“アルテミスガンダム”を隠すと、大型ビームスナイパーライフルを構えながら頭部の狙撃用スコープを展開させます。

 

狙撃用スコープの効果により拡大されたモニターを睨みつつ、これからどうしましょうか?と割と今さらながらにはなりますが考えてしまいました。

 

現在進行形で上空を高速で飛び回っている凛に何かしらの合図を送って、穂乃果を引き連れて来てくれれば…とも思いましたが、凛が気付けるような合図ならば当然ですが穂乃果や真姫にも気付かれてしまう可能性が非常に高いです。

 

なので凛に合図を送って…と言った方法は取れません。

 

ほんと、どーしましょ?と、思考を重ねていると…

 

「あっ…。」

 

展開させた狙撃用スコープで拡大されているモニターに、穂乃果の駆る“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が映し出されました。

 

偶然なのでしょうが、これは非常に僥倖です。

 

私は夜空を駆け抜けるその姿が視界に入った瞬間に、ほぼ脊椎反射のレベルで穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと狙いを定め、あらかじめ“アルテミスガンダム”に構えさせていた大型ビームスナイパーライフルのトリガーを即座に引き絞っていました。

 

バシュ!っと短い射撃音を辺りに響かせて大型ビームスナイパーライフルから発射された黄色のビームは、闇夜を切り裂きながら真っ直ぐに上空の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと進んで行きます。

 

都合の良い事に穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は丁度こちらに背を向けている形で飛行しています。

 

勿論、穂乃果はこちらには一切気付いてはいません。

 

背を向けている状況での不意打ちの狙撃。

 

しかも狙いは完璧です。

 

これはもう決まりましたね。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を貫く為に夜空を切り裂きながら追い縋る黄色の閃光。

 

黄色の閃光がいよいよ穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を貫こうとしたその時…

 

「は?えっ?」

 

突如としてそれまで真っ直ぐに飛行していた“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が、左側に備え付けられているスラスターやバーニアの推進機の類を一斉に噴射させて、ほぼ直角に近い形で進行方向を無理矢理に変更させたのです。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が進行方向を急激に変更させた結果、私の放ったビームはただただ虚しく夜空を照らし続けながら突き進むだけに終わってしまいました。

 

確実に直撃するであろうタイミング…しかも背後からの完璧な不意打ちでの狙撃。

 

当たって当然だった私の攻撃はあり得ない事に回避されてしまったのです。

 

その光景を見送りながら、私の脳裏にはそう言えば穂乃果は時折、背中に目でもあるのかと言うレベルで気配(?)を察知して振り向きますねー…と、言う事が浮かびました。

 

そして穂乃果は反射神経も無駄に高いんですよね…。

 

そんな謎穂乃果のに高い気配察知(?)と無駄に高い反射神経。

 

この二つが合わさった結果が完璧な不意打ちでの狙撃を回避されてしまった現状のこの有り様なのでしょうねー…って!そんな呑気に考察してる場合ではありません!

 

狙撃が回避されたと言う事は、こちらの位置が穂乃果や真姫にバレてしまった可能性がひっじょーーーーに!高いです!

 

ましてや今回のバトルフィールドは夜なのです!

 

夜だとビームライフル系のビーム兵器の類いは、使用時のビームの発光で目立ちまくってしまいます!

 

そりゃもーここに居ますよー♪って宣伝してるよーなモノです!

 

と、言う事は…

 

[[海未ちゃんみっーーーけ!]]

 

と、なるワケです。

 

完全なる不意打ちの狙撃を謎の超反応で回避してみせた穂乃果は、射撃位置がバレてしまった私の隠れている廃ビルへ向かって機体を旋回させて向かって来ようとしていました。

 

この場に留まって迎撃…と、一瞬そんな事も思考しますが、それだと先程の狙撃でこちらの位置を察知したであろう地上に居る真姫と、現在進行形で上空から迫り来る穂乃果に上下から挟撃されてしまいます。

 

「ここは移動の一択ですね。」

 

決して逃げるのではありません!

 

これはあくまでも“移動”なのです!

 

逃げるんじゃありませんからね!

 

脳内でそんな誰に言うでもない言い訳?をまくし立てながら、私は廃ビルから一気に飛び降りました。

 

廃ビルから飛び降りる際に地上を確認した所、まだ真姫の“紅姫”はここまで来てはいないようです。

 

ならば!と言った具合で、私は飛び降りながら上空から迫る穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと大型ビームスナイパーライフルを向けます。

 

ただ真正面から攻撃しても早々当たるモノではありませんが牽制にはなります。

 

上空へと大型ビームスナイパーライフルを構え終えると素早くトリガーを三度引き絞り三連射。

 

バシュ!バシュ!バシュ!と短い射撃音を三度辺りに響かせて、上空へと構えた大型ビームスナイパーライフルの銃口から黄色の閃光が三つ放たれて行きました。

 

[[そんなの!当たんないもん!!!]]

 

旋回を終えてこちらへと迫り来る穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は、大型ビームスナイパーライフルから放たれた三発のビームを軽やかに回避。

 

[[今度は穂乃果の番だよ!うりゃ!うりゃ!うりゃーーー!!!]]

 

三発のビームを回避してみせた穂乃果は、反撃として右手に持たせているビームライフルを矢鱈目鱈に乱射して来ます。

 

相変わらずちゃんと狙っているのですか!?と言いたくなるような射撃ではありますが、その何発かは奇跡的(?)に廃ビルから飛び降りて降下中の私の“アルテミスガンダム”への直撃コースを辿っていました。

 

下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる…と言ったヤツですね。

 

私の“アルテミスガンダム”は装甲値自体はそこまで高くはありません。

 

なので穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の持つビームライフルから放たれるビームが直撃したならば、間違いなく致命傷になってしまいます。

 

なので…

 

「GNフィールド!展開です!!!」

 

“アルテミスガンダム”に備わっている防御アビリティ“GNフィールド”を展開させます。

 

両腕の小型シールド“GNバックラー”で弾いても良かったのですが、地上から真姫がやって来るかもしれない現状では出来るだけ両腕は自由にしておきたいのです。

 

なので私はここは防御アビリティに頼る事にしました。

 

“GNフィールド”がどれくらいの防御力を持っているのかも確かめておきたかったかので丁度良いタイミングでしたね。

 

そんなワケで“アルテミスガンダム”から放出されたGN粒子が球状に形成される事で展開された防御フィールド“GNフィールド”。

 

薄い緑色の膜のように展開された“GNフィールド”は、果てしてどれ程の防御力を誇るのでしょうか?

 

その疑問は間もなくわかるハズです。

 

ややして、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が乱射したビームライフルのビームの内の数発が“GNフィールド”に着弾しました。

 

見た目はただの薄い緑色の膜なのであっさりと貫かれてしまうかも?と、実は内心でこっそりと思っていたのですが…

 

[[うわっ!?ナニソレ!当たったけど当たってない!?]]

 

数発のビームは薄い緑色の膜のような“GNフィールド”に触れると、私の心配とは裏腹に簡単に弾いて防いでくれたのでした。

 

“GNフィールド”…十分に使えそうですね。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が使用しているほぼ素組のビームライフルのビームが数発程度ならば、“GNフィールド”で問題無く弾いてくれそうです。

 

最も、確りと手が加えられたガンプラファイター達が使うビームライフルは、素組のモノとは当然ながら威力も桁違いなので、“GNフィールド”の防御力を過信し過ぎると痛い目にあってしまうでしょうね…。

 

余り過信し過ぎず、使用には十分に注意を払いましょう。

 

あくまでも攻撃は回避が前提ですね♪

 

そうこうしている内に、廃ビルから飛び降りて降下中だった“アルテミスガンダム”が地面へと辿り着きました。

 

着地の衝撃を緩和させる為にスラスターを噴射させようとした瞬間…

 

[[そのスキ!逃さないわよ!!!]]

 

真姫の“紅姫”が強襲して来たのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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