ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
バレンタインシンダラ欲しさに貯まった石を全放出した挙げ句に入手出来なかったQooオレンジでございます。
バレンタインガチャなんて嫌いだ…。
今回も本編15話となります。
それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅういち 始まります。
“ソードエクシア”を撃墜すると同時に終わりを告げたバトルロイヤル。
バトルの終了と共にゆっくりとコンソールの灯りが消えて行くガンプラバトルシミュレーターの筐体。
そんな消え行く灯りを見ながら、私は先程までのバトルロイヤルを思い返していました。
思い返していましたとは言っても、今日のバトルロイヤルでやっていた事と言えば撃って斬ってといつも通りの事だけなのですが。
それでも例のGN粒子なる謎粒子のお陰でガンプラバトル内でも護国の剣技を再現出来た事は大きいですね。
剣気を使わない通常の剣技ならば今までも使えてはいましたが、これからは剣気を伴った剣技も使用可能になったのです。
GN粒子を使って護国の剣技を放った時に青空が何処か納得が行かないと言った様子なのが少し気にはなりましたが、まぁそれはそれ。
出来てしまったので良しとしましょう。
そもそも真姫だって真姫の新しいガンプラ“紅姫”で護国の剣技を使ったと言っていたので、私と私の“アルテミスガンダム”が使えたとしても何の問題も無い筈です。
問題無いったら無いのです。
そんな事をグダグダと考えていると、ゴンゴンとガンプラバトルシミュレーターの筐体を外から叩く音と共に、青空の声が聞こえて来ました。
「おーい海未さーん。はよ出て来ーい。」
本当はもう少し先程までのバトルロイヤルについてアレコレと思考に耽りたかったのですが、青空が呼んでいるとあらば行かなければなりませんね。
なので私は青空の声に応える為に、筐体の扉の開閉ボタンを操作して外へと出る事にしました。
プシュ♪っと空気の抜けるような音を響かせたながらゆっくりと開く筐体の扉。
扉が開くと共に暗転していた筐体の中に外の光が入り込んで来ます。
その光の中には私の居る筐体の中を覗き込むような形の青空が見えました。
「お。やっと出て来たな。」
「やっと出て来たなと言われても、私としてはそこまで待たせたつもりは無かったのですが…?」
「その割には出て来るまで地味に時間掛かってぞ?」
「そうなのでしょうか?」
「そうなんっすよ。」
そんな比較的どうでもいい事を話ながら、私は筐体から出て自身のGPベースを手に持ち部屋に備え付けられている椅子へと向かいます。
一方の青空は同じく部屋に何故か備え付けられている台所へと向かって行きました。
青空は棚からマグカップを二つ取り出して、同じく棚から取り出した紅茶のティーバッグをマグカップへと入れてポットからお湯を注ぎます。
そしてお湯が注がれて湯気が立つ二つのマグカップを手に、私の座る椅子へとやって来ました。
「とりま、お疲れさん。」
青空はそんな事を言いながら、手に持ったマグカップを一つ私へと渡して来ます。
「砂糖とかミルクとか欲しかったら棚から持って来てくれや。」
「いえ、このままで大丈夫です。」
「そ。で?どうだった?新しいガンプラでの初バトルは?」
「そうですね…」
私が“アルテミスガンダム”での初戦闘の感想を言おうと口を開き掛けたその時…
「たのもーーーー!!!」
「だにゃ!!!」
部屋の扉をバーン!と開け放って、穂乃果と凛がやって来ました。
「ほんっと、イミワカンカイ。」
穂乃果と凛の後ろには半目で呆れ顔の真姫の姿も見えます。
あの様子なら真姫はこの目の前で無駄にドヤ顔をしているアホ二匹に巻き込まれただけの様ですね。
憐れな…。
とは言え恐らくは私も今からこのアホ二匹に巻き込まれる運命に在るのでしょうから、私自身も憐れな存在になるのでしょうね。
私がある種の悟りを開いている一方で、件のアホ二匹の穂乃果と凛は私と青空が何かしらの反応を返してくれるのを今か今かと待ち構えていました。
これ、もしかしてこのままスルーしたらこの後に待ち受けているであろう厄介事を回避出来たりしませんかね?
「ちら♪ちら♪」
「にゃ!にゃ!」
………なんかもう軽くイラっとして来たので真面目にこのままスルーしてしまいましょうか…。
ですが私の経験上、ここでこのアホ二匹…特に穂乃果の方をスルーしてしまうと、それはそれで後からさらに厄介な事態に発展して後始末が途方もなく面倒な事になってしまうので、まだ厄介事が軽微な今のうちに対処してしまった方が後々の事を考えると楽なのですよね…。
なので…
「何事ですか?」
仕方なくではありますが、私は目の前でドヤ顔待機中なアホ二匹に対して話し掛けてあげる事にしました。
そりゃもう仕方なく。
「たのもーーーー!!!」
「だにゃ!!!」
「いえ、それはもういいので、ナニをたのもー!でだにゃ!なのですか?私にもわかるように主語をお願いします。」
「しゅご?」
「ってなんだにゃ?」
「…………」
コノアホドモ…キリコロシテヤリマショウカ…
「ちょい海未さん海未さん。気持ちはわからなくもねぇーけど、可愛い顔が般若みてぇになってるぞ。」
「はっ!?」
あ、危なかったです!
余りにもアホ二匹にイラっとしてしまって危うく修羅道に堕ちてしまう所でした…!
それはそうと。
「もう♪青空ったら♪可愛い顔だなんてそんな本当の事を言っておだてても結婚届しか出ませんよ♪」
「なんか海未ちゃんがことりちゃんみたいなコト言ってる。」
「しゃらっぷ!うっさいですよ!穂乃果!」
「あれー!?なんか怒られたー!?」
「またグダり掛けてるから話の流れを無理矢理気味に戻すけどよぉ、結局はアホ乃果とアホネコは何のために来たんだよ。」
「むっ!またそら君がアホ乃果って言った!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!」
「凛もアホネコじゃねぇーにゃ!!!」
「穂乃果はそら君に対しててーせーしてごめんなさいをよーきゅーするよ!」
「てーせーしてごめんなさいをよーきゅーするにゃ!」
「ほんっと、イミワカンカイ。」
「このやり取りも何だか久し振りな気がしますね…。」
「だな。」
初期の頃は割りと頻繁に行っていた気もしますが、最近は私達初心者組の乗り換えが続いてそこそこ真面目(?)にガンプラバトルが続いていましたからね。
「それで真姫。これは何がどうなっているのですか?」
目を離した隙に再びグダりそうになったので、グダり再発防止の為に話し掛けると問答無用でグダグダし始める穂乃果と凛を放置して何故か一緒に来ていた真姫に何がどうなっているのか理由を問う事にしました。
私から説明を求められた真姫はと言うと、心底めんどくさそうな顔をしながらもぽつりぽつりと例のアホ二匹が何の為にここまでやって来たのか事のあらましを説明し始めてくれました。
「新しいガンプラに乗り換えた同士でタッグを組んでバトルがしたいんだって。」
説明してくれたのですが、その内容は文字にすればたった数十文字で終わってしまうような内容でした。
要は新しいガンプラに乗り換えた初心者組でバトルがしたい…そう言う事らしいです。
穂乃果、凛、真姫、そして私の四人でチームを組んでのバトルですか。
そうなると近接戦闘に特化した真姫の“紅姫”と、にこから飛行可能なストライカーパックを譲り受けたオールラウンダー気味な穂乃果の“ソルストライクガンダム”改めて“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の二機が前衛で、高機動型の凛の“Gケット・シー”が遊撃。
そして私の“アルテミスガンダム”が後衛でしょうか。
部隊指揮は頭の中身がアレな穂乃果と凛のアホ二匹は初めから除外なので、私か真姫かのどちらかですね。
とは言え、真姫は前衛で近接戦闘特化なので、この面々ならば後衛である私が部隊指揮を引き受けた方が良さそうですね。
目を離せばすぐに突撃する穂乃果と目を離せなくても突撃する凛を何処まで御せるか…。
そんな感じに四人でのバトルについてあれこれと思考を巡らせていると、穂乃果がとんでもない事を言い出して来ました。
「穂乃果と凛ちゃんの“豆フェス2”タッグとしょーぶだよ!海未ちゃん!真姫ちゃん!」
「しょーぶだにゃ!リアルブシドーコンビ!!!」
「えぇーっと…つまりは…」
どうやら私達初心者組四人でチームを組んでバトルに出撃するのではなく、穂乃果&凛VS私&真姫でのバトルと言う事…みたいです。
「ってか“豆フェス2”ってなんだよ。」
「にゃ?そりゃーおめー、凛と穂乃果ちゃんが原作のラブライブ!の方でCD出したマーメイドフェスタのぼるつーの事に決まってるにゃ。」
「ア、ハイ、ソーッスカ。」
上で凛の言ってる意味がイミワカンカイな方はY○uTubeで豆フェス2検索してみて下さいね♪
穂乃果と凛のデュエットソングが聴けちゃいますよ♪
ちなみに同時期に発表された私と真姫と絵里の三人で歌ってるソルゲもかーなーりー良い曲なので是非とも未視聴の方は一度聴いてみて下さいね♪
何処かの青トンガリのオレンジジュース野郎は毎朝出勤の時にソルゲを聴きながら通勤してる程度には良い曲ですよ♪
あとついでに希とにこの乙女式も聴いてあげて下さい♪
三曲全てY○uTubeで聴けるので、三曲聴いたらどの曲が好みだったか教えてくれると嬉しいです♪
もちろん私達のソルゲが1番ですよね♪
ね♪
ね♪
ね
ね♪
ね♪
そーですよね♪
そーに決まってますよね♪
そーじゃなかったら…うっふふふふふふ♪
「てなワケで凛と穂乃果ちゃんの“豆フェス2チーム”VS“海未ちゃんと真姫ちゃんのソルゲ組マイナス絵里ちゃんチーム”とでしょーぶだにゃ!!!」
「いや、そこはもう“豆フェス2チーム”とか“ソルゲ組マイナス絵里さんチーム”とかあきらかにめんどい言い方しねぇーで、普通にほのりんチームVSうみまきチームで良いんじゃねぇーと。」
「うっせぇーにゃ!!!こーゆーのは気分の問題なんだにゃ!!!凛の気分はこの世のナニよりも最優先される超法規的最優先事項なんだにゃ!!!ってか自分で言ってて意味わかんねぇーにゃ!!!」
「そこは真姫っぽくイミワカンカイじゃねぇーのかよ。」
「にゃ!真姫ちゃん的イミワカンカイって言うのふつうに忘れてただけにゃ!ツッコミ不要だにゃ!!!」
「ア、ハイ。ソーッスカ。」
凛と話していた青空の顔が先程から何だかチベットスナギツネみたいになってますね。
まぁわからなくもないですが。
そんな顔面チベットスナギツネ化している青空を眺めていると…
「それでどうするつもりよ?ヤる?ヤらない?私はどっちでも別にいいから海未が決めちゃって。」
真姫が私の隣へとやって来てそう聞いて来ました。
ふむ。
私が決めちゃって、ですか。
ではどうしましょうか…?
真姫と組んで穂乃果と凛の二人とバトル…ですか。
そうですね…
「それはそれで面白そうですね。」
新しいガンプラに乗り換えた者同士…しかもガンプラバトル初心者同士(凛は微妙にガンプラバトル初心者ではありませんが…)でのバトル。
中々に良い刺激になりそうですね。
「その挑戦!受けて立ちましょう!」
「やるんだ…。」
「もちろんです!真姫も護国の剣士ならば売られた喧嘩は転売価格で買い取ってさらに転売価格で売り返す位の事はしなければ行けませんよ!」
「転売価格で買った喧嘩をさらに転売価格で売り返すって軽く地獄みてぇーな景色確定じゃねぇーか…。」
「青空!うっさいですよ!」
「ア、ハイ。サーセン。」
む?
また青空が顔面チベットスナギツネ化してますね。
青空の中で流行っているのでしょうか?顔面チベットスナギツネ化が。
それにしても…
「穂乃果もたまには良い提案をするのですね。」
穂乃果は有史以来ほぼ決まって毎度毎度ろくでもない事を提案して来ますからね。
それがどうでしょう?今回は中々に面白い提案をして来てくれました。
個人的にははなまる海未ちゃんをあげたい位です♪
えっ?変ですか?はなまる海未ちゃん?
にこのはなまるにこにーを真似てみたのですが…まぁにこの真似をしても私のイメージでは無いかもですね。
「やたっ!穂乃果!海未ちゃんにほめられたー!」
「うにゃ?今のは別にほめられてはねぇーと思うのは凛の気のせいかにゃ?」
「気のせいじゃねぇーだろ。」
「ほんっと、イミワカンカイ…。」
と、言うワケで、急遽次のバトルが決まってしまいました。
カードは私と真姫の護国の剣士コンビVS穂乃果と凛のアホアホコンビ。
凛に言わせれば“豆フェス2チーム”VS“ソルゲ組マイナス絵里チーム”らしいですが。
ぶっちゃけどちらでも良いですよね。
「真姫!ヤるからには勝利あるのみです!気合いを入れていきますよ!」
「わかってるわ。穂乃果と凛の2人に負けるのはちょっとどころじゃなく癪だもんね。」
「うっしゃーおらー!ぬっこぬっこにしてやんにゃ!!!」
「ぬっこぬっこだー!」
「んじゃまぁ俺は茶でもシバきながら見学しとくとしますか。どっちもテキトーに頑張ってくれや。」
次回!
護国の剣士コンビVSアホアホコンビ!
世紀の大決戦のはじまりはじまりですよ♪
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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