ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
雪が少なかったのに例の寒波で一気に冬景色になったQooオレンジでございます。
雪かきで腰が…。
今回も閑話になります。
それでは 閑話「試してバッテン⑧」 始まります。
いつものグダグダをしていたらいつの間にか敵がこちらへとヤって来ていた…そんなまぁいつも通りと言えばいつも通りな流れで戦闘に突入した私たち。
ちょっと悔しい?情けない?のは、グダグダしている内に敵に近付かれていた事に気付かず、挙げ句の果てには1番おバカなハズの凛が真っ先に敵の接近に気付いちゃったって事ね。
まぁ完全な奇襲で壊滅しちゃうよりはマシなんだろうけど、それでもやっぱり…って思っちゃうのよ。
それはそれとして、私たちは迫って来た敵…まぁ毎度お馴染みの“ハイ・モック”なんだけど…を相手に戦闘を開始したわ。
「凛は前に出て!壁役!お願い!」
[[にゃ!がってんしょーちのすけだにゃ!]]
私たちの中で1番防御性能の高い凛の“ベニャッガイ”にいつも通りに前衛へと出て貰い、その堅さを活かして後衛を守る壁役に。
「花陽は下がってさっきみたいに私たちを巻き込まないように気を付けながら片っ端から撃ち墜として!また巻き込んだりしたら明日からはお米抜きにするわよ!」
そして新しい機体“リ・ジェ”に乗り換えたコトで私たちの中では1番火力が出せる様になった花陽は後衛からの殲滅担当。
気になるのはさっきのメガビームバズーカ?とかって言う手持ちの大きな銃器の試射の時みたいに、前衛に出る私と凛を巻き込んで攻撃しないか…ってトコなのよね。
花陽のコトを信じるしかないんだけど…。
[[はひ!お米抜き=花陽死亡のお知らせなので今度はたぶん大丈夫です!任せてください!]]
たぶん大丈夫って…いまいち不安な返事よね。
でも今はそのいまいち不安な返事を信じるしかないわ。
前衛で壁役を担当する凛。
後衛で“ハイ・モック”の殲滅を担当する花陽。
そして残って私はと言うと…。
「花陽が撃ち漏らしたヤツは私が片付けるわ!」
残敵掃討…とでも言えばいいのかしら?
後衛に下がった花陽が撃ち漏らした敵機の掃討が私のお仕事よ。
“ハイ・モック”が相手だから余裕よね。
そんなこんなで始まった大量のハイ・モックを相手にした戦闘は、何の波乱もなく順調に進んで行ったわ。
[[にゃっはーーー!!!そんなマメテッポーなんて凛の“ベニャッガイ”にはミジンコ効かねぇーだにゃっはーー!!!]]
私の指示を聞いた直後、前衛へと駆け出して行った凛の“ベニャッガイ”は、その堅牢な装甲を遺憾なく発揮して“ハイ・モック”たちの攻撃を引き受けてくれていたわ。
もちろんそれだけではなく、両手の肉球?からビームを放ち、近付かれれば肉球?パンチで“ハイ・モック”を粉砕。
見ているとただ両腕をバタつかせてじたばたしている様にしか見えないんだけど、確実に1機ずつ自機に群がって来ている“ハイ・モック”を倒していっていたわ。
凛っておバカなのに案外と堅実よね。
そんな感じに意外に堅実に”ハイ・モック”と凛が戦っている一方で、後衛へと下がった花陽はと言うと…
[[ヒャッハーーー!!!汚物は消毒ですよぉーーーー!!!]]
新型機“リ・ジェ”に乗り換えたコトで以前よりも圧倒的に増した火力を全力で振り回して次々と“ハイ・モック”を撃ち落として行っていたわ。
花陽の“リ・ジェ”はバックパックに取り付けられたビームキャノンとガトリングランチャーを絶え間なく撃ち続けて、前衛で壁役を担っている凛の“ベニャッガイ”へと群がって来ている“ハイ・モック”を片っ端からどんどんと撃墜して行っていたの。
どうやら手に持っているメガビームバズーカは使わないみたいね。
さっき威力を見誤ってや私と凛まで撃墜しちゃったから使わないつもりなのかしら?
って言うかアレって威力調整とかすれば普通に使えるんじゃないの?
花陽には下位とは言えちゃんとした電子精霊が4体も憑いてるんだから、戦闘中でもその子たちにお願いして威力調整すればイケると思うのは私だけかしら?
どうして契約している電子精霊に調整をさせなかったのか…この私の疑問についての答えはバトル終了時にわかるコトになったわ。
それも割りと意外な…と言うか、予想外な答えとして。
凛と花陽がそれぞれの役割をこなしている中で、もちろん私も自分の役割をしっかりとこなしていたわ。
スラスターをひと噴かしして花陽が撃ち漏らした“ハイ・モック”の1機へと一気に肉薄。
私の接近に気付いて手にしていた小型の手斧のモックアックスを振り上げた“ハイ・モック”の懐へと入り込んで…
「はっ!」
刀を一閃。
“ハイ・モック”のコアのある胴体部分を両断。
両断した“ハイ・モック”の脇をすり抜けて再びスラスターをひと噴かしして次のターゲットへと加速。
私の“百式”の動きに気付いた数機の“ハイ・モック”たちが両側からモックライフルを撃って来る中を掻い潜って次の獲物に決めた“ハイ・モック”へと接近。
そしてさっきと同じ様に“ハイ・モック”の懐へと入り込んで…
「せいっ!!!」
刀を一閃。
結果はさっきと同じで胴体を上下に両断。
姿勢制御用のスラスターを駆使して機体を反転させて次のターゲットへ。
斬っては次へ。
斬っては次へ。
私は淡々とその作業を繰り返していたわ。
私の役割的にはホントなら後衛の花陽に“ハイ・モック”が近付かない様に気を配らなきゃダメなんだけと、正直言って今の花陽ならたかが“ハイ・モック”相手に多少群がられた程度で簡単に墜ちるようなコトはないでしょうから、私は私でこの毎回ムダに多い“ハイ・モック”の掃討に集中していたわ。
[[ちょっ!?真姫ちゃん!?こっちに“ハイ・モック”が来ちゃってますよ!?]]
「その程度のザコ!花陽ならどうとでもなるでしょ!」
[[なりますよ!なりますけどー!!!]]
「なら何とかしなさい!」
[[真姫ちゃんがキビシー!!!]]
私の予想通り、花陽の“リ・ジェ”へと近付いて行った数機の“ハイ・モック”たちは、“リ・ジェ”のバックパックから伸びるサブアームに取り付けられたシールドによって叩き潰されていっていたわ。
やっぱり騒ぎながらでも花陽は花陽でちゃんと接近された敵機の対応が出来てるわね。
花陽は少し前までなら“ハイ・モック”が相手でも接近されたりしたら悲鳴をあげて逃げ回っていたのに、今ではちゃんと自分1人で対応出来る様になったなんて立派に成長してる証よ。
[[ぎゃーーーー!!!また来ましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!]]
うん。
成長………してるわよね?
たぶん。
花陽の成長(?)を感じながら刀を振るい続けていると…
[[にゃーーー!!!コイツら!弱いクセにうざってーにゃー!!!]]
相変わらず大量の“ハイ・モック”に群がられ続けていた凛が突然そんな事を言い出したの。
[[こーなりゃみんなまとめてぶっ飛ばしてヤるにゃ!!!!!]]
あ。
これはまた自爆するパターンね。
そう判断した私は咄嗟にコンソールを操作して、あらかじめ入力させてあった凛の”ベニャッガイ”の自爆の効果範囲をサブモニターへと表示させたわ。
結果、私の“百式”はバッチリ凛の“ベニャッガイ”の自爆範囲内。
「はぁ…まったく!」
まだかなりの数の“ハイ・モック”が居る中で、今から“ベニャッガイ”の自爆の範囲外へと離脱するのはちょっと無理そうだわ。
なら前に出て凛のおバカの自爆を止めるしかないわね。
そう判断した綿は目の前の“ハイ・モック”を斬り捨てて、“百式”の進路を凛の“ベニャッガイ”へと向けさせたわ。
“ベニャッガイ”への進路上には大量の“ハイ・モック”が居るけど…
「花陽!“道”作って!!!」
花陽に任せれば大丈夫でしょ。
[[はひっ!ロングレンジ・ビームキャノン!チャージマシマシで!ふぁいやー!!!]]
さっきまで“ハイ・モック”に接近されて騒いでいた花陽だったけど、“リ・ジェ”のバックパックのビームキャノン(ロングレンジ・ビームキャノンが正式名称みたいね)を使って私の期待通りに“道”を作り出してくれたわ。
花陽の“リ・ジェ”のロングレンジ・ビームキャノンの一射によって大量の“ハイ・モック”の中に作り出された1本の“道”。
私はその“道”を駆け抜けて凛の“ベニャッガイ”へと近付いて…
「コラッ!このバカ凛!!!アンタの自爆は洒落にならないんだから!そうポンポン簡単に自爆なんてするんじゃないわよ!!!」
そう叫びながら刀をおもいっきりぶん投げてやったわ。
くるくると回りながら飛んで行った刀は…
[[あいたっ!?だにゃ!?]]
今にも自爆しようとしていた凛の“ベニャッガ”の頭に突き刺さったわ。
「あ…ご、ごめん…!」
刀をおもいっきりぶん投げて私だったけど、それがまさかちょうど良く頭へと突き刺さるだなんて思ってもなかったわ…。
[[にゃにしやがんだにゃ!この真姫っぱち!]]
真姫っぱちってナニよ、真姫っぱちって。
私はとりあえず心の中で突っ込みをいれながら、さっきぶん投げた刀の代わりを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中から取り出して鞘から引き抜き、近付いて来ていた“ハイ・モック”のうちの1機を斬り捨てたわ。
「だからごめんって謝ったでしょ!」
[[ごめんなさいしてなんでも許されるんならお巡りさんはいらねぇーだにゃ!!!]]
「そりゃそうだけど…」
そもそも凛が自爆しようとしたのが悪いんじゃない。
そう言いたかったけど、それを言ったら確実に戦闘中でも問答無用でグダグダになっちゃうわよね。
[[凛はげきおこだにゃ!!!キシャー!!!]]
はぁ…しょうがないわね…。
「悪かったわよ。合宿から帰ったらラーメンおごるわ。それで手打ちにしてちょうだい。」
凛にはラーメン。
花陽ならお米。
物で釣るのはどうかとも思うけど…
[[にゃ!しゃーねぇーから許してやるにゃ!]]
これが非常に…そう、ものすごーーーーーーく非常に…これでもかってくらいに効果的なのよ。
[[にゃっはーーー!!!ヨコハマちゅーか街のバリクソお高いラーメンが凛を待ってやがるだにゃーー!!!]]
ホント、やれやれだわ。
でもまぁラーメンなんかで機嫌なおしてくれるだなんて凛らしいって言ったら凛らしいわね。
[[ニャッハッハッハーーー!!!バリクソお高いラーメン確定な今の凛はハイパームテキ一直線!!!矢でもテッポーでと持って来やがれだにゃーーー!!!あ"っ…!]]
獅子奮迅。
そんな言葉が似合い程度には大暴れを始めた凛だったけど、その動きが急に止まって“あっ”と呟いたの。
「ちょっと!“あっ”ってナニよ!“あっ”って!!!」
大体“あっ”とかって言う時はナニかやらかした時よね?
今回はナニをやらかしやがったのよ!
そう問い質そうとしたその時…
[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!]]
耳をつんざく凛の悲鳴と共に、私の乗る“百式”のメインモニターが真っ白に染まったわ。
これ、なんかちょっと前も似たようなコトがあったような……。
案の定と言うべきかやっぱりと言うべきか、メインモニターを染め上げていた閃光が収まるとそこに表示されるのは撃墜されましたの一言。
「はぁ…またなの…。」
なんとなくだけど撃墜された理由はわかるわ。
たぶんあれよね?
凛の“ベニャッガイ”の自爆。
止まったハズのその自爆が何らかの形で発動して、至近距離に居た私の“百式”は物の見事に巻き込まれた…ってワケよね。
撃墜された理由はなんとなくわかったけど、どうして止まったハズの自爆が決行されちゃったのかしら?
ぽちぽちとコンソールを操作して再出撃の準備をしながら、私はどうして自爆が決行されちゃったのかについて思考を巡らせたわ。
あの時の凛の“あっ”って反応は、自分でも予想外のコトが起きたって感じだったわ。
なら自爆システム(?)が誤作動でもしたとか?
普通は自爆システム(?)って誤作動しない様に何重にもプロテクトが掛けられているモノなんでしょうけど、アレを作ったのは花陽って時点でもうそんなプロテクト?ナニそれ?美味しいの?って感じよね。
技術的には信頼出来るけど、倫理的にはこれっぽっち信用出来ない。
それが花陽よね。
うん。
なんかやっぱり自爆システム(?)の誤作動って線が濃厚だわ。
再出撃の準備をしながらそんなコトを考えていると…
「メール?」
合宿の間、寝間着代わりに使っているスウェットのポケットに入れてあったスマホがプルプルと震えたの。
スウェットのポケットからスマホを取り出してみると、そこにはメールの着信を知らせる表示。
メールの送信者は花陽。
まだバトルをしているハズの花陽からメールって…ナニかしら?
スマホを操作してメールを開くと、ソコには…
「えっ?終わり?」
今日の“リ・ジェ”のテストはもう終了する…そんな内容だったわ。
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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