ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
新年明けましておめでとうございますなQooオレンジでございます。
改めまして皆様、明けましておめでとうございます。
本年もエタらず完結を目標に毎週更新を欠かさずに頑張りたいと思います。
今年も何卒ガンプライブ!をよろしくお願いいたします。
今回も閑話になります。
それでは 閑話「試してバッテン④」 始まります。
花陽から援護を開始するって通信が入った直後、真っ白に染め上げられた私の“百式”のコクピット。
私はこの事態に一瞬だナニが起こったのかまったく理解出来なかったんだけど、すぐにメインモニターに自機が撃墜されたって表示が表れてようやく状況を理解したわ。
正確には自分が“撃墜された”って事は理解したんだけど、“どうして撃墜されたか?”って事はまだ理解出来てはいなかったわ。
だってただの“ハイ・モック”相手に撃墜される理由が無いんだもの。
仮にあるとしたら、例えば撃墜判定になった直前に斬り倒した“ハイ・モック”の爆発にでも巻き込まれた…とか?
でも撃墜した“ハイ・モック”の爆発に巻き込まれたにしてはコクピットにはほぼ何の衝撃も無かったよね?
うーん…どう考えてもさっきまでの状況で私が撃墜判定になった理由がわからないわ…。
「はぁ…とりあえずは再出撃しなきゃ…。」
私はコンソールの灯りだけが光る暗いコクピットの中でため息を1つ軽くつくと、再出撃のためにぽちぽちとコンソールを操作するわ。
そうするとすぐにメインモニターには“再出撃しますか?”と表示されて、私は続けて表示された“YES”と“NO”のうち“YES”を選択。
“YES”を選択した瞬間、コクピットに灯りが戻り、私は再びさっきまで戦闘を繰り広げていた宇宙空間へと“百式”と共に戻っていたわ。
再出撃が終わった事を確認した私はすぐさまサブモニターに広域レーダーを表示させて現在の位置を確認。
サブモニターの広域レーダーの表示を見ると、どうやらさっき撃墜された地点から少し初期出撃地点側に戻った位置みたいね。
そのままレーダー表示を見ていると、私の“百式”のすぐ近くに味方機を示す青い光点が現れたわ。
これって凛の“ベニャッガイ”か花陽の“リ・ジェ”のどちらかが私と同じように再出撃して来たってコトよね?
凛の“ベニャッガイ”も花陽の“リ・ジェ”も、どっちの機体も装甲が厚くて防御力に秀でたタイプだから、それが撃墜されて再出撃して来たってコトは相当な事態が起こったってコトになるわね…。
ホント、さっき私が撃墜された時にナニが起こったのかしら…。
思案しながらも私はコンソールを操作して再出撃して来たばかりの味方機へと通信を繋ごうとしたんだけど…。
「通信障害?あ…これってミノフスキー粒子の濃度が濃いから通信出来ないのね。」
いつの間にかミノフスキー粒子の濃度がかなり濃くなっていて、通信がマトモに繋がらない状況になっていたわ。
そう言えば広域レーダーの表示も近場の部分以外は表示出来なくなってるわね。
私が再出撃して来た直後まではこんなにミノフスキー粒子の濃度は濃くはなかったんだけど…どうして急にこんなに濃度が濃くなっちゃったのかしら?
撃墜されちゃった理由とおんなじでコレについても理由がわからないけど、とりあえずは再出撃した来た方と合流してから今後の行動や撃墜されちゃった理由とか色々なコトを判断しましょ。
そう決めた私は、ミノフスキー粒子の影響下でもまだかろうじて表示されている味方機を示す青い光点へ向けて“百式”のスラスターを噴かして移動を開始したの。
移動を続けているとすぐに私と同じように再出撃して来た相手がメインモニターに写し出されて来たわ。
メインモニターに写し出された再出撃した来た機体。
それは…
「“ベニャッガイ”?凛もヤられたの?」
メインモニターに写し出された再出撃して来た機体は凛の“ベニャッガイ”。
ってか防御力に特化した凛の“ベニャッガイ”も墜とされていたの?
凛の“ベニャッガイ”ってかなりの固さだから、“ハイ・モック”程度の攻撃じゃそう簡単には墜ちないわよね?
例え“ハイ・モック”が自爆したり撃墜時の爆発に巻き込まれたとしても、凛の“ベニャッガイ”なら装甲表面が焦げてクロネコになっちゃうくらいで済むハズだわ。
それが再出撃して来てるってコトは撃墜されちゃったってコトよね?
私が防御力が自慢の凛の“ベニャッガイ”が再出撃して来た相手だったコトに戸惑っていると、どうやら凛も私の“百式”に気付いたようでこちらへと呑気に手を振って来たわ。
そのままお互いがお互いへとそれぞれの機体を近付かせて、互いに差し伸べた手を取ると…
[[にゃ。凛だけじゃなく真姫ちゃんもヤられてたんだにゃ?]]
と、私の“百式”のコクピットに凛の声が響いて来たの。
これってあれよね?
通信障害が発生している時に機体同士を直接接触させて使う“お肌のふれ合い通信”とかってふざけた名前の通信よね?
[[とりま真姫ちゃんはさっきナニが起こったのかわかるかにゃ?]]
「どうして撃墜されたのかよね?それならまったくわかんないわよ。気付いたらコクピットが真っ白に染まって撃墜判定になっていたんですもの。」
[[んー、にゃんか真姫ちゃんの葉梨を聞くと、どーやらそっちも凛とおんなじ感じっぽい?]]
「おんなじ感じっぽいってコトは凛も気付いたら撃墜されていたの?」
[[にゃ。こーてーだにゃ。]]
こーてーって多分“肯定”ってコトよね?
小学生レベルの脳ミソしか無い凛なのに“肯定”とか難しい言葉使うなんてとりあえずはソコにびっくりだわ。
[[にゃんかしつれーなコト考えてねぇーかだにゃ?]]
「………気のせいじゃないの?」
[[その間がジミーに気になるけど突っ込まないでおいてヤるにゃ。]]
「そ。アリガト。」
凛のクセにムダに鋭いわね。
野生動物とか野良ネコ的な直感ってヤツなのかしら?
それはそうと…
「凛まで撃墜されちゃってたってコトは花陽は今は1人なのよね?大丈夫なのかしら?」
あの花陽の“リ・ジェ”ってゴツい新型。
どう贔屓目に見ても近接戦闘には向いてないわよね?
見るからに後衛の機体が“ハイ・モック”相手とは言え前衛無しで1人取り残されているとなると…。
[[うにゃぁ…まぁほぼ間違いなくふるぼっこにされてるかのーせーが大だにゃ。]]
「そうよねぇ…。」
絶対に花陽は凛が言うように“ハイ・モック”に囲まれてぼこぼこに殴られて“ダレカタスケテー”って言いながら泣いてるわよね。
[[にゃ!早くかよちんを助けに戻んなきゃヤバいにゃ!真姫ちゃん!]]
「はぁ…了解よ。」
どうして私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”が撃墜されちゃったのか、その理由が未だにサッパリわからないのがちょっと…ううん、かなり不安ではあるんだけど、それでもまずは確実に“ダレカタスケテー”状態な花陽と合流して花陽を助けてあげなきゃ。
音声通信だけで顔は見えないけどニュアンス的にお互い頷きあった私と凛は、それぞれの機体を操りさっきまで私たちが戦っていた宙域を目指して機体を進め出したの。
そんな感じに私と凛はそれぞれの機体を最大限に加速させて、“ダレカタスケテー”と泣いているであろう花陽の所へと急いだんだけど、やがて見えて来たのは予想外な光景だったわ。
[[………にゃあ真姫ちゃん…。にゃんかかよちん、みょーに元気そうにこっちに手を振ってねぇーかにゃ?]]
私の“百式”に近付いて来てそっと機体に手(にくきゅう?)を触れされて、再度“お肌のふれ合い通信”を繋いで通信を送って来た凛は、砂漠でカッパでも見たような何とも言い難い声色で私へと声を掛けて着たわ。
凛の言う通り、私にも花陽の“リ・ジェ”って新型機が妙に元気そうにこちらへと手を振っている姿が見えたのよ。
てっきり“ハイ・モック”に囲まれてぼこぼこに殴りて“ダレカタスケテー”と泣いている光景を予想していた私は、その姿を見て一瞬“あれ?幻覚でも見てるんじゃ…?”って思っちゃったわ。
でも…
「凛にもそう見えるってコトは私の幻覚ってワケじゃないみたいね…。」
ってコトで良いのよね…?
[[うにゃー…まだしゅーだんげんかく?とかってヤツのかのーせーもワンチャンあるかもしれねぇーにゃ?]]
「集団幻覚って…」
あ。
も、もしかして夜ご飯にナニかヤバい薬物が入ってたとか?
[[とにもかくにもまずはかよちんとごーりゅーしちまおーだにゃ。]]
「そうね…。仮に幻覚だったとしても合流しちぇばどうなってるかわかるものね。」
[[うにゃ。]]
って言うかまだ10機以上残っていたハズの“ハイ・モック”がドコにも居ないわね?
まぁそこら辺も花陽と合流したら話を聞いてみましょ。
そんな話をしながら私と凛はそれぞれの機体を未だに手を振るい続けている花陽の“リ・ジェ”へ向けて加速させたわ。
さっきまであれだけ居た“ハイ・モック”の姿がドコにも無いから、一応は周辺を警戒はしているけど…。
うん、やっぱり不自然なほどにこの宙域には何にも無いわね。
ナニが不自然かって言うと、私と凛が倒した“ハイ・モック”の残骸すらドコにもないのよ。
コレってちょっと変じゃない?
今回はただの練習モードの設定だったハズなんだけど………ナニかヤバいコトが起こっていたりしないわよね?
私は内心でちょっとだけ不安になりながらも機体を先に進めて、ようやく花陽の“リ・ジェ”と合流を果たしたわ。
そして凛と共に花陽の“リ・ジェ”へと手を触れて例の“お肌のふれ合い通信”ってヤツを繋いだの。
「花陽?大丈夫?」
[[かよちん、“ハイ・モック”にふるぼっこにされてダレカタスケテーじゃねぇーのかにゃ?]]
[[はへ?2人ともなんで怒ってないんですか?]]
「えっ?」
[[にゃ?]]
[[はひ?]]
あれ?
なんかコレって私と凛と花陽の間でナニか認識が食い違ってない?
ってか私と凛が怒ってないってどういうコト?
「………とりあえずはお互いナニが起こったのかちゃんと確認しましょ。」
[[にゃ。真姫ちゃんにさんせーにゃ。]]
[[えぇー…ナニが起こったのか確認しちゃったら絶対に花陽が怒られちゃうパターンじゃないですかー…。]]
絶対に怒られちゃうパターンって花陽のヤツ…この様子じゃナニかやらかしたわね。
んっふふふ♪
そこら辺のコト、キッチリと聞き取りしなきゃダメそうね♪
「は♪な♪よ♪」
[[かーよちん♪]]
[[は、はひ…?]]
「ナニをやらかしたか…」
[[ごはん粒1つ残さずぜーんぶゲロるにゃん♪]]
ごはん粒1つ残さずゲロるってイヤな表現ね…。
まぁいいわ。
「それじゃ花陽はサクサクと吐いちゃってね♪」
[[ゲロゲローだにゃん♪]]
[[お、お手柔らかにお願いしまぁーすぅぅぅぅ…。]]
お手柔らかに?
うん♪
ヤ♪ダ♪
「は?」
[[にゃ?]]
凛と2人でナニが起こったのかを花陽を問い詰めた結果。
[[えーっと、だから…思っていた以上に“リ・ジェ”のメガビームバズーカの威力が高過ぎて、援護のつもりでぶっぱ~♪したら真姫ちゃんと凛ちゃん&オマケの“ハイ・モック”もろともぜーーーんぶ消し飛ばしちゃいました♪てへぺろ☆ミ]]
と、言う何ともアレな結果だったの。
そう…私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”が撃墜されちゃった理由って、花陽からの誤射(?)のせいだったのよ。
誤射(?)で味方の私たちを撃墜ってなんだかことりみたいな理由よね。
あー、でもことりの場合は誤射じゃないわよね?
あの娘の場合は味方機が居ても容赦なく殺意増し増しでバスターライフルをぶっ放して来るもの。
それに競べたらまだ威力が高過ぎて巻き込んじゃったって理由はかわいらしいわ。
けど花陽のヤツ…さっき私と凛に怒られちゃうとか言ってのはコレが原因だったのね。
流石にことりみたいにこっちを殺る気マンマンでぶっ放して来たって言うならゲンコツの1つも覚悟して貰わなきゃだけど、テスト中の新型機の武装の威力が想定よりも高過ぎたって理由なんかじゃ怒ったりしないわよ。
花陽の中の私のイメージってナニかやらかしたら怒鳴り散らす怖いヤツって感じなのかしら?
ちゃんとした理由があれば別に怒ったりしないのに…。
「はぁ…故意じゃ無いなら別に怒ったりしないわよ。ね?凛?」
[[にゃ。まだその“リ・ジェ”ってヤツは色々とテスト中なんだから、ちょっとくらい失敗したってしょーがねーだにゃ。]]
[[ううっ…真姫ちゃぁん…凛ちゃぁん…!]]
色々と最悪な事態を考えていたけど、結果的には花陽のやらかしだけで済んでよかったわ。
私はてっきりまたあの“魔女”とかってクソ女がナニかして来たのかって思ったわよ。
でもこれでこの宙域に“ハイ・モック”の残骸すら残っていない理由がはっきりしたわね。
花陽の“リ・ジェ”が携えているメガビームバズーカとかってヤツ…私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”にその他大勢の“ハイ・モック”とその残骸もろともナニもかも消し飛ばしちゃったとか凄い威力よね。
火力だけならことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のバスターライフルを軽く越えちゃってるんじゃないの?
そんなのが味方なら頼もしい限りだわ。
今回みたいにこちらに誤射しなきゃだけどね。
「さて、と。色々あったけどとりあえずは無事に合流出来たから、サクッとテストの続きをしちゃいましょ。」
[[ぎょいぶっちゃー!だにゃ。]]
[[ぎょいぶっちゃー!でっす!]]
「………ぎょいぶっちゃーってナニよ?」
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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