ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
今年最後の更新なQooオレンジでございます。
皆様、本年も一年間お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
来年も引き続きお付き合いいただけましたら幸いでございます。
今回も本編11話となります。
それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうはち 始まります。
「それで?結局は希の作ったエネルギー制御プログラムを使ってそのサテライトチャージ?ってヤツを使うと、エネルギーを湯水の様に使い放題になって素組のミキシング機でも私のヴァルキュリアを圧倒でちきゃうくらいのバカみたいなパワーが出せるってコト?」
「はい!出せるってコトです!穂乃果!がんばりました!」
ドヤ顔の園田さんの執拗な口撃にもめげずにおうちかえりたいモードからなんとか復帰した私は、さっきまでのバトルで高坂さんのソルストライクガンダムが使っていた“サテライトチャージ”についてまとめるコトにしたわ。
まとめるコトにしたのはいいんだけど…かなりむちゃくちゃよね、コレ。
うん。
ぶっちゃけ…こんなの!ぜーーーーったいに!なっ!と!く!い!か!な!い!!!!!
サテライトチャージ?ナニよ!?その超お手軽なバーストモードは!?
それってつまりはあれでしょ?ガンプラの完成度が高いとマザーシステムからご褒美よ♪的に付与される“限界突破(リミットバースト)”とかそこら辺の強化アビリティをサテライトシステムでチャージしたアホみたいに膨大なエネルギーで無理矢理に再現しました♪ってコトでしょ!
そんなのホイホイとこうも簡単に出来ちゃったらもう誰もマトモにガンプラなんて作らないわよ!
みんな胴体をガンダムXやタブルエックスにしてサテライトシステム使ってサテライトチャージ?を使ってエネルギーごり押しバーストモードで無双しちゃうわよ!
「うーん…多分やけどな?ソレ、ムリやで?」
えっ?無理なの?なんで?
「まず第1にうちの作ったエネルギー制御プログラムとトントンのモノが無いとチャージしてそのエネルギーを機体強化に使おうとした段階でドカン♪になるんよ。」
ドカン?
「そ♪ドカン♪サテライトキャノンとしてすぐに放出する分には問題ないんやけど、機体内部に留めて尚且つそれを機体強化に使おうちゅーんわちょい無理があるんよ。」
あー、なるほど…。
サテライトシステムでチャージするエネルギーって本来ならサテライトキャノン用のエネルギーだもんね。
そりゃ確かにチャージしたまま…しかもそれを機体強化に使うとなると素組のミキシング機程度だと機体の方が持たないわよね。
「ソレに…これも多分やけど、エネルギー制御プログラムがあったとしても、普通の人が高坂さんと同じコトをしようとても、強化状態の機体の制御がよう効かんで暴走しちゃうやないかなぁ~って思うんよ。」
暴走…?
「そ、暴走。」
なんで暴走?
「軽トラにF1のエンジン積んでる様なもんやから。」
軽トラにF1のエンジン?????
「あんな?高坂さんってアホやアホやって言われてるけど、あれでいて結構ヤる子なんやよ?」
高坂さんが結構ヤる子??????
「(もっとも…あの無理な強化状態を制御して維持してるのは高坂さんや無いっぽいんやけどね…。高坂さんじゃない高坂さん…高坂さんからは魂の鼓動が2つ聴こえて来るん…高坂さんの中には高坂さんや無いもう1人の“誰か”が居るんは確定なんやけど…ナニもんなんやろ?) まぁ今はそのコトはどーでもえぇんかな?そのうちわかるやろうし。」
うん。
取りあえずはえりーちかも良くわからないってコトはわかったわ。
とこで希…
「ん?」
前回も言ったけどお願いだから一人称の文と会話しないで…。
「ほ~い♪」
やれやれ、ね。
と、まぁそんなこんなでみんなで大金星をあげた高坂さんと、その高坂さんの新しいガンプラに対してあれやこれやと大騒ぎをしていたんだけども、その時に西木野さんがポツリとあるコトを呟いたの。
それは…
「ねぇ…サテライトシステムってヤツ、確か月が出てないと使えないのよ?ならそのサテライトチャージってヤツも月が出てないと使えないんじゃないの?」
と、言うコトだったわ。
そう言えばサテライトシステムは月か出てないと使えないわよ。
となると当然…
「うん。穂乃果のソルストライクのサテライトチャージもお月さまが出てないと使えないんだー!」
ですよねー。
「んにゃ?それじゃお月さまが出てないと時はどーすんだにゃ?」
「え?普通にファイトだよ!だよ?」
「ファイトだよ!とかイミワカンナイ。にゃ。」
「ちょっと凛!それって私の真似でしょ!止めてよね!」
「ほーい♪」
ちょっと星空さんがチャチャを入れたけど、結局はあの強化状態はサテライトシステムが根本であるんだから、ソルストライクガンダムのサテライトチャージはお月様が出てないと使えないってコトよね?
しかもサテライトチャージが使えないとソルストライクガンダムは普通の素組のミキシングになっちゃうっぽい…のよね?
「月が出ていなければ超パワーを発揮出来ないだなんて、なんだか微妙に役に立つ様で役に立ちませんね。」
「あはは…まぁぶっちゃけ海未先輩の言った通りですねー。」
「だいじょーぶ!穂乃果!お月さまが出てなくても負けないもん!」
うん。
それってあんまり大丈夫じゃない気がするわ。
「まぁそこら辺の問題はストライカーパックとか装備を換装する形でおいおい解決していけばえぇやん。せっかく2つ穴のジョイントを使える様になったん♪色々と楽しいコト出来そうでうちはワクワクさんやで♪」
みんなが半目で高坂さんを見ていると、希がソルストライクガンダムの背中側を見ながらそんなコトを行ってきたわ。
希のその言葉に釣られて私もソルストライクガンダムの背中側を見てみると、ソコには確かに2つ穴ジョイントを備えたバックパックが取り付けられていたの。
このバックパックの形状は…確か…
「それってGM/GMのバックパックですよねー。」
そう。
高坂さんのソルストライクガンダムの背中に取り付けられていたバックパックは、何年か前にガンプラマフィアがテロっぽいナニかを起こした時にAI制御で使われていたガンプラマフィアの量産型MS“GM/GM”のレプリカキットのモノだったの。
この“GM/GM”のバックパックなんだけど、ジム系の何の変哲もないバックパックに見えて何気に3mm穴のジョイントが多く設けられていて使い勝手が良かったりするのよね。
「既存のストライカーパックは1つ穴ジョイントやからちょい弄らんとこの子には使えんやろうけど、最近のガンプラの2つ穴ジョイントのバックパックやオプションセットを流用してオリジナルのストライカーパックを作って取り付けたりする場合にはこっちの方が便利やから、うちはこのGM/GMのバックパックを使ってるんのはえぇ判断だと思うんよ。」
「ストライカーパック次第で戦術の幅が広がるのがストライク系の良いトコですもんね!その良いトコを潰さずに受け継ぐ様にミキシングした何て穂乃果先輩なのにスゴいですね!」
「うにゃ。よくわからんちんだけどなんか穂乃果先輩のクセにスゴいにゃ。」
「そうですね。穂乃果の癖に凄いですね。」
「やった!なんだか穂乃果!みんなにほめられた!」
「……ねぇ…本当に誉められてるの?」
「うーん…?そこそこディスられてるような?」
高坂さんは“ほめられたー!”って喜んでるけど、私と西木野さんだけは高坂さんがディスられてるんじゃない?って思っちゃったわ。
ま、まぁ高坂さんが喜んでるなら良いのかしら?
「高機動型、近接格闘戦型、遠距離砲戦型…まずはそこら辺の既存のストライカーパックと似たような性能のオリジナルストライカーパックを作ったらえぇんとちゃうん?」
「エール、そーど、ランチャーの3種をリスペクトしつつオリジナル要素を盛り込んだ穂乃果先輩だけのストライカーパック作成ですね!自分だけのとかそこら辺のワードに1ガンダムファンとしてはワクトキモノですよ!!!」
高坂さん実はディスられてる問題を華麗にスルーして、話は高坂さん独自のオリジナルストライカーパックについて…になっていたわ。
会話を先導する希はエール、ソード、ランチャーの既存の3種類のストライカーパックを踏襲しつつ、高坂さん独自の要素を盛り込んだオリジナルストライカーパックを作ったら?と提案。
その言葉にいち早く反応したのは何故かソルストライクガンダムの持ち主に高坂さん本人ではなく、むっは♪むっは♪と鼻息を荒くしている小泉さんだったわ。
まぁ小泉さんの言ってるコトも理解できなくはないのよね。
自分専用とか自分だけのとか、そこら辺のワードってなんだかとってもワクワクしちゃうもん。
「穂乃果だけのストライカーパック…。」
そして小泉さんの勢いに負けて乗り遅れはしたけど、自分だけのオリジナルストライカーパックって言葉にワクワクしているのは当の本人である高坂さんもだったわ。
「うん!穂乃果!作ります!穂乃果だけの!穂乃果のストライカーパックを!」
「その意気やヨシッ!やね♪」
「はひ!花陽もお手伝いしちゃいますんでがんばりましょう!穂乃果先輩!」
「モチのロンでうちもお手伝いしちゃうやん♪」
「はい!よろしくお願いします!花陽ちゃん!東條先輩!」
さて…話も纏まったコトだし…それじゃ♪
「高坂さん?もう一戦、次は月の出て無いステージで付き合って貰うわよ?」
お月さまの出ていないバトルフィールドで高坂さんのソルストライクガンダムがどれだけヤれるのかを確かめて見なきゃね♪
べ、別にさっきのバトルで初見殺し的なサテライトチャージにヤられちゃったからその仕返しよ!ってコトじゃないんだからね!
性能評価をするならちゃんとサテライトチャージが使えない状態でもヤらないとダメじゃない!
だからホントのホントに仕返しなんかじゃないんだからね!!!
「ベテラン(笑)とか颯爽と出撃してサクッ♪っと初心者に墜とされて恥を掻いた腹いせに今度はサテライトチャージでの強化モードが使えない状況で仕返しをする腹積もりですね。実に卑怯で姑息で最低最悪な思考回路で見下げ果てた先輩サマです♪いっそのこと清々しいまでに下衆ですね♪」
「あ♪海未先輩♪“見下げ果てた先輩”とか花陽的に高ポイントのセリフですね♪ね♪絢瀬先輩♪」
「ちょ!?ち、違いわよ!えりーちか!そんなコトはこれっぽっちも考えてないわよ!!!あと小泉さん!“ね♪”とか見下げ果てた先輩って言われた本人に可愛らしく聞くのはえりーちか的にはどーかと思うわよ!」
「慌てて否定する辺りが実に怪しいです。」
「これっぽっちも怪しくないわ!!!」
「そうですか?それでは嘘としか反応が出ない冤罪犯を量産する為に作られた某国の秘密警察の特別製な嘘発見機にでもかけてみましょうか?」
「ヤダ、ナニソレ怖い。」
某国ってドコよ!某国って!
秘密警察ってナニ!?秘密警察って!?
怖いから!某国とか秘密警察とかホントに怖いから!!!
そもそも某国ってホントにドコの国よ!
そんな怖いコトを平然とする秘密警察のある某国って……………あれ?もしかして…もしかしなくても…その冤罪犯を量産する嘘発見機とか使っていたりしそうな秘密警察のある某国って………
「ロ○ア?」
内心で祖国の隠された真実(?)に戦々恐々としながらも、お月さまの出ていないバトルフィールドを選んで再戦を始めた私と高坂さん。
選んだバトルフィールドはお月さまの出ていないと言う条件を満たす為に昼間の荒野フィールド。
別にコロニー内のバトルフィールドとかでも良かったんだけど、コロニー内だと内壁を破壊すれば外に…つまりは宇宙へと出れるから止めにしたの。
だってコロニーの内壁を破壊して宇宙へ出ちゃったらお月さまがあってサテライトシステムが使える様になっちゃうもん。
別にもう高坂さんのソルストライクガンダムの手の内はわかっちゃったから、サテライトチャージを使われても負けない自信はあるけど、今回はサテライトチャージを使わない状態での性能評価が目的だからあえて完全にお月さまの出ていないバトルフィールドを選んだのよ。
そうして始まった高坂さんのソルストライクガンダム(サテライトチャージ未使用)と私のトールギス・ヴァルキュリアとのバトルなんだけど…
「サテライトチャージをしていないと本当にただの素組のミキシング機って感じね…。」
ほぼ私の予想通りな展開になっていたわ。
そう…サテライトチャージを使用していない状態のソルストライクガンダムだとぶっちゃけ相手にならないのよ。
パワーもスピードも足りない。
高坂さんの持ち味である異常なまでの反応速度の速さでなんとか私のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを躱し続けてはいるけど、ソレもランスチャージを続けて段々とスピードが乗って来たらいずれは回避が間に合わなくなるのは目に見えているわ。
高坂さんの課題はサテライトチャージ未使用時での戦闘力の向上…となるとやっぱりストライカーパックの作製は急務ね。
さて、と。
検証はこの辺でもう十分そうね。
それじゃ…
「悪いけど…終わらせるわよ!!!穿ち!貫け!ヴァルキュリア!シュトゥールム!!!!!」
<<BATTLE END>>
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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