ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
最近、午後になると左目の奥と左側の首がとても痛くなるQooオレンジでございます。
これ、何かヤバい病気でしょうか…。
今回も海未さん主役の第10話となります。
海未さんVS獅電。
それでは 第10話「青の理由」そのなな 始まります。
多数のMSが入り乱れて争う戦闘宙域へと近付いた私と青空に向かって来たのは二機の小豆色のMS。
青空曰く“獅電”と言う名前のMSの様です。
そのこちらへと向かって来た“獅電”と言う名の二機の小豆色のMSの内、片方は青空のザク・リヴァイブが裸絞めの体勢から首を捻る様にもぎ取って、そのもぎ取った首の付け根の内部構造部分へとハンドグレネードを押し込んで爆発させると言う方法で撃墜しました。
残るもう一機の“獅電”が私の受け持ちと言う事です。
サクッっと脳天ぶち抜いて撃墜してしまいたい所なのですが、どうやら青空の話ではこの小豆色のMS“獅電”にはビーム兵器での攻撃が効かないと言う事なので、その他の攻撃手段で相手をしなければいけないらしいのです。
私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)に搭載されているビーム兵器以外の武装は“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に入れてあるブルバップマシンガンと、腰のサイドアーマーに取り付けてある刀が一振りのみ。
ブルパップマシンガンで牽制しつつ、接近して刀で仕留める…と言うのが最も理想的な形になるのでしょうね。
まぁ理想的な形とか言っておいてアレですが、牽制しつつ接近して…なんて事はポイント制のバトルロイヤルでは迂遠に過ぎますのでしませんが。
相手の小豆色のMS“獅電”はバットの様な殴打武器を持っています。
と、言う事は、あちらは私に対して近接戦闘を仕掛けて来る気マンマンと言う事です。
わざわざブルパップマシンガンで牽制しつつ接近して近接戦闘を仕掛けずとも、あちらから接近してくれると言うのですから迂遠な事はせずにあちらに合わせてこちらも初めから近接戦闘へと打って出れば良いだけです♪
そんなワケなので…
「護国の剣士の御業!その身で篤と味わいなさい!!!」
斬り捨て御免ですよ♪
相手とは通信回線を繋いではいませんので勿論私の先程の口上は聞こえてはいないと思いますが、小豆色のMS“獅電”はまるで私の声に呼応するかの様にスラスターを噴射させてその機体をこちらへと加速させて来ました。
相手の狙いは勿論、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)との近接戦闘。
青空のザク・リヴァイブによって僚機が既に撃墜されているにも関わらず、臆せずに挑み掛かって来る…その勇敢な姿勢には敬意を表します。
ですが…
「踏み込みが甘い!!!」
バッド(の様な殴打武器)一本で私に近接戦闘を挑むには、お世辞にも技量も工夫も足りていません。
私と相対した“獅電”は、先程青空のザク・リヴァイブが撃墜したもう一機の“獅電”と同じ様に、左手のシールドを機体前面に構えながら右手に持ったバッド(の様な殴打武器)を大きく振りかぶって襲って来ます。
私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の近接戦闘武器が腰の刀だけなのを見て、シールドを機体前面に構えてコクピット部分を防御すれば、早々簡単に撃墜されない…と高を括ったのでしょうね。
その判断は堅実です。
堅実ではありますが…
「破っ!!!!!」
世の中には堅実を容易く凌駕する非現実的な戦闘力…なんて事も良くあるのですよ?
シールドを構えて襲い掛かった来た“獅電”に対して私が放つのは毎度お馴染みの居合の一撃。
そんな毎度お馴染みなジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の腰の鞘から解き放たれた神速の銀閃は“獅電”が構えたシールドを斬り裂き、ついでとばかりに胴体までもを両断してみせました。
「鈍器や殴打武器で殴り殺すつもりならばもっと躊躇無く踏み込むべきでしたね。」
まぁこんな事を言っても既に撃墜済みなのでもう聞こえはしていないでしょうが。
[[うへぇ…シールドごとぶった切るとか、海未さん相変わらず怖いわー。]]
むぅ。
恋する乙女を捕まえおいて怖いだなんて失礼な。
そもそも、あの程度ならば多少鍛練をすれば誰でも簡単に出来ちゃいますよ?
鉄芯を仕込んだ木刀で素振りを一日一万回も十年位続ければ誰でも♪
≪アラート。12時方向より敵機接近。数は17。マスター、ウミが恐ろしい存在なのは今更なのでさっさと迎撃準備を進めて下さい。≫
[[だな。]]
「ちょっと待って下さい!アイリまでさらっと人の事を恐ろしい存在だなんて!私はちっとも恐ろしくなんてありませんよ!?何処にでも居る極々普通の女子高生ですから!」
[[海未さんが普通の女子高生?無いな。]]
≪えぇ。あり得ませんね。≫
「二人とも即答!?」
[[ほれ!んな事よりも新手がわんさかお出ましだ!あの嫁斬丸とか言う怪しいポン刀が欲しいならくっちゃべってねぇーでサクサク行くぞ!]]
「うぬぬぬー!乙女的には物凄く訂正して謝罪を要求したい所ですが…嫁斬丸は是非にでも欲しいです!ですが!後で私が怖いとか恐ろしいとか!そこの所をきっちりと話し合いますのでそのつもりで!」
[[へいへい…ったく…。]]
[青空!お返事は一回!]
[[へーい。]]
全く…。
それでは気を取り直して…
「待っていて下さいね!嫁斬丸!私の邪魔をしやがります有象無象は問答無用で全て片っ端から斬って斬って斬り殺して♪すぐに私の物にして上げますからねぇ♪♪♪」
[[海未さん、やっぱこえーわ。]]
≪こればかりはマスターに同意です。≫
なんやかんありながらもバトルフィールドの中央付近へと辿り着いた私と青空は、そのまま周囲の敵機を片っ端から墜とす事にしました。
[[邪魔くせぇ!一気に斬り散らかすぞ!アイリ!!!]]
≪Are you ready?≫
[[“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]
口火を切ったのは“soar”を連続で発動させて剣戟の嵐を巻き起こす青空の必殺技“Rrapid acceleration”。
絶え間なく鳴り響く“soar”発動時特有の爆発音が響き渡る度に周囲のMS達が斬り捨てられて行く中、私も青空に負けじと右手に握った刀を振るい奮戦します。
私はまず手始めに真っ白い一本角のMS(後から聞いた話ではユニコーンガンダムと言う名前だそうです)が何やら赤い光と共に変形?しようとしている所へと強襲しました。
真っ白いMSは赤い光を放ちながら、機体の各所が展開して行き、やがて額の一本角が割れてガンダムタイプ特有のVアンテナが現れました…が、その直後…
「せいっ!!!!!」
私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が袈裟斬り気味に振るった一閃が右肩から胴体にかけて斜めに斬り裂いてしまいました。
きっとあのまま変形?が完了してしまっては面倒臭い事になってしまっていたのでしょうから、残念ですがその力を発揮させる前に斬り捨てさせていただきました♪
良くわからない物は取り敢えずは斬り殺す♪これが一番ですよね♪
真っ白い一本角のMSを斬り捨てた私は、今度は右手に見えたと幅広のとても大きな剣を携えた青いMS(後から以下略、ガンダムアストレイ・ブルーフレームセカンドリバイと言う長い名前だそうです)を次なる標的へと定めます。
私は次なる標的を定めると、早速とばかりにその幅広の大きな剣を携えた青いMSへと、先程斬り捨てた真っ白い一本角のMSの残骸を左手に取り付けてあるシールドで弾き飛ばして牽制代わりとします。
これに対して、青いMSは携えたいた幅広の大きな剣を振り抜き、その広い腹の部分で真っ白い一本角のMSの残骸を目の前から弾いたのでした。
幅広の大きな剣を振り抜いた際の遠心力で生まれた一瞬の隙。
その隙を逃す手はありませんよね?
と、言うワケで、私は乗機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の背中の高機動パックのスラスターを盛大に噴かして、青いMSへ向けて一気に機体を加速させます。
青いMSは幅広の大きな剣を振り抜いた体勢ながらもこちらの動きに気付き、すぐに頭部の両側面に内蔵されているバルカン砲(後から以下略、イーゲルシュテルンと言う名前のバルカン砲だそうです)で応戦して来ました。
私は青いMSの頭部から断続的に放たれるバルカン砲の弾丸を左手のシールドで防ぎながらも加速を続けます。
そしてあと少しで手にした刀の間合いに入る…と言う所で、青いMSは機体各所の姿勢制御スラスターを駆使して、幅広の大きな剣を振り抜いて崩してしまっていた体勢を立て直して来ました。
体勢を立て直した青いMSは幅広の大きな剣を頭上へと構え、目の前に迫っていた私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)目掛けてその大剣を勢い良く振り下ろします!
私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)へと振り下ろされた幅広の大きな剣に対して、私が取った行動は…
「早々簡単には!させません!!!」
左手のシールドでの打ち払い。
私は青いMSが振り下ろした幅広の大きな剣の腹の部分目掛けて左手のシールドを力一杯に振り抜き、その強烈な斬撃の軌道を反らす様に打ち払います。
そして…
「ったぁ!!!」
続け様に右手に握った刀の切先を、青いMSの胴体のど真ん中…コクピット部分へと突き刺します。
コクピット部分へと切先を突き刺された青いMSは一瞬だけ身震いするかの様な動きを見せた後、ガンダムタイプ特有のツインアイの光が消え失せてその機能を停止しました。
ふぅ…どうやら何とか屠れたみたいですね…。
今の攻防は中々に際どいタイミングでした。
少しでもシールドでの打ち払いのタイミングを間違えれば、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)はあの幅広の大きな剣で真っ二つに両断されていたかもしれません。
今さらですが先程の攻防はシールドでの打ち払いではなく、幅広の大きな剣での一撃を掻い潜って、その懐へと入り込むと同時に体当たりを仕掛けて、相手の体勢をもう一度崩してから余裕を持って攻撃をしても良かったかもしれませんね。
ちょっと反省です…と、思ったのも束の間、右手側から新手が襲い掛かって来ました。
襲い掛かって来たのは両手にそれぞれ意匠の異なる直剣を構えた黒いガンダムタイプのMS(後から以下略、ストライクフリーダムガンプラを中二病全開で改造したガンプラらしいです)。
[[勝つのはこの僕と僕のダークリバルサーガンダムだ!!!喰らえ!必殺!スターバースト…]]
何やら全周波通信まで用いて必殺!とか叫んでいますが、多数のMSが入り乱れる乱戦の最中、一瞬でも気を抜いてしまいあの様な意味不明な輩による奇襲を許してしまったのは私の不徳の致す所です。
タイミング的には回避も防御も、そして恐らくは反撃も間に合いません。
あの様な意味不明な輩に…と言うのは気に入りませんが、全ては私が戦場にも関わらず一瞬でも気を抜いてしまったからです。
この場で儚く華を散らすのも致し方ありません。
でも…
[[ストリー[[うるせぇ!黙って死ねや!ボケカスがぁ!!!]]うわぁぁぁ!?]]
私は一人で闘っているのではないのです。
そう…私には…
[[ケッ!ヒトのツレに手ぇ出すなんざぁ一億と二千年早ぇってんだよ!クソが!死んでもっぺん死んで全裸で詫び入れながらクソ垂れ流してまた死んでさらに腐れ死にやがれ!!!ド腐れクソ虫野郎が!!!]]
頼りになる仲間が…青空が居てくれるのです!
まぁ…ご覧の通りチンピラ丸出しで非常に口は悪いですが…。
[[おう!大丈夫か!海未さん!]]
「はい!助かりました!ありがとうございます!」
私の窮地に駆け付けてくれたのは頼れる元チャンピオン、青空とその愛機“ザク・リヴァイブ”でした。
青空は何やら必殺とか叫びながら私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)へと斬り掛かって来ようとしていた黒いMSを、ザク・リヴァイブの両手にそれぞれ握られたビームブレードで一瞬の内に斬り刻んでバラバラに解体してしまいました。
マグロの解体ショーも真っ青な実にお見事な手際ですね♪
[[無事で何よりだよ。ま、あのド腐れクソ虫野郎がヒトのツレに手ぇ出しやがろうとしててかなりイラッとしたから思わず介入しちまったけど、あの程度のクソが相手なら奇襲されたとしても海未さんなら余裕で捌けただろ?]]
「そう…でしょうか?」
機体の反応速度がもっと高ければ確かに何とかなったかもしれませんが、私的には今のはかなり危なかったと思っています。
[[イヤイヤイヤ。海未さんなら余裕だろ?海未さん相手にアホ面下げて近接戦闘を仕掛けるなんざ自殺志願者だけだっての。]]
うーん?前から思っていたのですが、何と言いますか…
「青空の私に対する評価が随分と高いような…?」
気のせい…ではありませんよね?
[[イヤ、だってほら?海未さんだし?]]
「何ですか?その意味不明な理由は?」
真姫的に言えばイミワカンナイと言った所でしょうか?
[[ま、とにかく、だ!海未さんのコト、頼りにしてるってコトだよ!]]
頼りに…ですか。
そうですか…頼りに…青空が私を頼りに…………うふふ♪
「はい♪頼りにしちゃって下さい♪全身全霊の全力全開で添い遂げちゃいますから♪」
幾久しく…未来永劫♪
ずーーーっと、ですよ♪
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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