ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

腰を痛めたQooオレンジでございます。


今回は幕間となります。
大暴れしているにこちゃん、絵里さん、ソラ。
その一方で海未さん達は…。












それでは 幕間「私は少し強くなれた」 始まります。
















幕間「私は少し強くなれた」

開幕とほぼ同時にいきなり東條先輩が放ったサテライトリボルバーの一撃。

 

そのサテライトリボルバーの一撃が通り過ぎて出来上がった“道”を青空、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長(仮)の三人は突き進んで行きました。

 

青空達三人が目指すのはこの場所から三時方向に展開している大規模な集団。

 

三人はそこで大暴れする為にそれぞれの機体を駆り駆け抜けて行きます。

 

そんな三人を見送った私達はと言うと…

 

[[ん?げっ!?ちょっ!?た、大変ですよ!?周りの中規模な集団がみんな一斉にこっちに向けてやって来ちゃってますよ!?]]

 

何故か周囲で戦闘を繰り広げていた中規模な集団か一斉に私達の居る場所へ向けて移動して来ると言う真姫的に言えばイミワカンナイ!な状況でいきなりの窮地に立たされ様としていました。

 

[[あー、これはアレやね?ちょい派手にヤり過ぎてもうたかも?]]

 

「派手にやり過ぎた…?あっ!」

 

派手にやり過ぎた。

 

東條先輩がポツリと呟いたそんな言葉を聞いて、私も何故周囲の中規模集団がこちらへと一斉に向かって来ているのかがわかってしまいました。

 

簡単な事です。

 

周囲の人達は先程、一撃で中規模集団を壊滅させてしまった危険な相手…つまりは東條先輩のドム・ハーミットを真っ先に潰そうと群れを成してこちらへと押し寄せて来ていると言う事です。

 

胸囲度の…もとい、脅威度の高い相手を真っ先に潰す。

 

実に的確な判断ですね。

 

「とか呑気に地の文で言っている場合ではありません!」

 

早々に窮地に立たされていると言うのに呑気な事を言っているだなんて、私も穂乃果の穂乃果(アホ)が本格的に感染して脳がイカれてしまったのかもしれませんね。

 

って!だーかーらー!今はそれどころでは無いんです!

 

早く後退を…いえ!ここは後退するよりも寧ろ迎撃を優先した方が良いかもしれませんね。

 

今回のバトルでは例え撃墜されてもゲームオーバーにはならずに再出撃する事が出来るのです。

 

それならば多少危険でも一機でも多くの敵機を撃墜する為に、臆せず!前に!です♪

 

そうと決まれば迎撃準備ですよ!

 

「花陽!何処が一番早くこちらへと到達するかわかりますか!」

 

この場での迎撃を決意した私は花陽へと何処が最も早くこちらへと辿り着くか?と問い質します。

 

[[はひ!?えっ?まさか海未先輩!迎撃とかしちゃう感じですか!?]]

 

「当たり前です!それに後退してもどうせ何れは追い付かれてグダグダと戦闘になるんです!ならば体勢を整えて迎え撃った方がマシです!」

 

[[イヤイヤイヤ!絶対に逃げた方がマシですよ!!!]]

 

花陽は相変わらず逃げ腰ですね。

 

まぁ敵と見るなり突撃しようとして、真姫の百式に首根っこを掴まれて阻止された穂乃果に比べれば幾分かはマシですが。

 

「迎え撃つにしろ!後退するにしろ!今は問答している暇はありません!余り何時までもグダグダと言ってるとその胸肉を引き千切りますよ!!!」

 

[[ひぎぃぃぃ!?削ぎ落とすから引き千切るになったぁぁぁぁ!?うぅ~…わかりました!まかりましたよ!!!えーっと…さっきまで9時方向に居た中規模集団が12時方向に移動して来ていて、そこが1番移動速度が速いみたいです!次は東條先輩のサテライトリボルバーで壊滅的な状況になってる3時方向、そして最後に5時方向の集団が遅れて到着しそうです!]

 

ふむふむ。

 

十二時(元九時)方向、東條先輩のサテライトリボルバーの一撃で壊滅的な状況になっている三時方向、最後に五時方向…ですか。

 

ならば…!

 

「総員!傾注!まずは十二時方向の敵集団を迎撃します!穂乃果と真姫は前衛を!私と東條先輩が中衛に入ります!凛は単機で五時方向の敵集団を押さえて下さい!花陽は周辺の状況を探りつつ凛の援護を!ことりは遊撃をお願いします!良いですか!ことりはくれぐれも!くーれーぐーれーも!!!味方機を巻き込まない様に自由に派手に立ち回って下さい!」

 

最も移動速度の速いという十二時方向の敵集団を穂乃果と真姫の二人で掻き乱し、私と東條先輩の二人で援護をしつつ殲滅。

 

移動速度の遅い五時方向へは最も堅牢な凛のベニャッガイを単機で送り込んでふるぼっこにさせる事で抑え込みます。

 

凛のベニャッガイならば余程の攻撃力がある相手が居ない限りは単機でも耐える事が可能な筈です。

 

凛のベニャッガイの装甲をつらぬけるだけの攻撃力を持った相手が居る場合の事を考えて、花陽には一応は凛の援護をさせましょう。

 

機動力と火力、その両方が高いことりには何時も通りに遊撃として動いて貰います。

 

ことりに遊撃を任せると調子に乗って味方機を巻き込んでしまわないかが心配ではあるのですが…。

 

とにもかくにも!方針は定まりました!

 

さぁ!将門公に捧げる花のお江戸の戦祭り!精々派手に参るとしましょう!!!

 

「状況開始ですよ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして始まった“μ's”初心者組+α部隊の戦闘。

 

十二時方向へと向かった私、東條先輩、穂乃果、真姫の四人組の先陣を切ったのはやはりと言うべきか当然と言うべきか、みなさんご存じ突撃大好きな穂乃果でした。

 

エールストライクガンダムの背中のエールストライカーから盛大に噴射光を吐き出し嬉々として突撃を開始した穂乃果。

 

そんな先陣を切って突撃して行った穂乃果のエールストライクガンダムを狙って無数の攻撃が放たれます。

 

[[ (穂乃果!見えてる攻撃全部にホノカが避ける順番を付けたからその通りに避けて!) りょーかい!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

突出した穂乃果のエールストライクガンダムを狙って次々と迫り来る剣林弾雨…の主に弾雨。

 

驚くべき事に大量に降り注ぐビームや実弾、ミサイル等の雨霰を、穂乃果は的確に一つずつ、あるいは数発同時に避けて、どんどんと先へと…敵集団の真っ只中進んで行ってしまったのでした。

 

[[穂乃果先輩!ちょっとは待ちなさいよ!あー!もう!あの頭穂乃果先輩はほんっと!突っ込むコトしか頭にないんじゃないの!?]]

 

そんな穂乃果のエールストライクガンダムの後を追って、真姫の百式が左手に持ったビームライフルを乱射しながら斬り込んで行きます。

 

真姫は相変わらず謎の回避力で全ての攻撃を避けて見せながら突撃を続ける穂乃果が十二分に掻き乱した戦場を更に掻き乱します。

 

穂乃果が引き付け真姫が墜とす。

 

そんな流れがこの二人の何時ものパターンになりつつありますね。

 

同じ前衛として穂乃果と組む事が多い真姫は何時も何時も何だかんだと文句を言いながらも、穂乃果の後を追従して確りとサポートをしてあげているのですよね。

 

穂乃果のお世話(?)を私とことり以外が行うと言うのは…なんと言うか…少し寂しい様な…はたまた嬉しい様な…。

 

複雑な感じです。

 

それはまぁ後で考えるとして…何時も通りに突出する穂乃果とそれをサポートしながらも確りと戦果を稼ぐ真姫の二人を追い掛けて、私と東條先輩も戦闘へと突入します。

 

[[さぁ~て♪片っ端からぎっちょんちょんやでぇ~♪]]

 

穂乃果ほ突撃で混乱した戦闘地域へと私とほぼ同じタイミングで突入した東條先輩は、乗機のドム・ハーミットの背中に背負った自称ヤドカリ(私的には蟹の様にみえるのですが?)の両側面からにょきりと巨大な鋏を展開させて、それを振り回して次々と周囲の敵機を殴り潰しています。

 

巨大な鋏の圧倒的な質量で殴り付けられた周囲の敵機達はひとたまりもありません。

 

東條先輩のドム・ハーミットが振るう巨大な鋏の前では、ガンダムタイプの機体であろうが非ガンダムタイプの機体であろが、そんなのは関係無く問答無用でぐしゃりと押し潰されてしまっています。

 

中には当然ですがフェイズシフト装甲の防御アビリティを保有している所謂SEED系の機体も居ましたが、そんな機体達は巨大な鋏の一撃は耐えれても、巨大な鋏の直撃の衝撃によって体勢を大きく崩してしまった瞬間に、ドム・ハーミットが両手に持つ多目的シールドから放たれたビームキャノンに貫かれてしまいました。

 

東條先輩のドム・ハーミットはサテライトリボルバーのド派手な見た目と圧倒的な火力に目を奪われがちになりますが、それ以外を抜きにしても十二分に高い殲滅力を持っていたりするんですよね。

 

基本的な機体性能も実は青空のザク・リヴァイブの次に高かったりしていますし。

 

にこ先輩や忌々しい以下略な生徒会長(仮)と合わせて、“μ's”の三年生組は本当に頼りになります。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長(仮)が頼りになるのはちょっと所ではなく釈然としませんが。

 

そんな事を思いながらも、私も目の前の敵機へ向けて乗機であるジム・スナイパーⅡの右手に握らせた刀を振るいます。

 

青空が好んで使うザクっぽい見た目(後で花陽に聞いたらこの機体は“ハイ・ザック”と言う機体でした)へ向けて横薙ぎに振るわれた刀の一閃は、見事にその胴体を上下に両断しました。

 

私は続け様にビームサーベルを上段に構えてこちらへと一本踏み込んで斬り掛かろうとしているガンダムタイプの機体 (後に花陽に以下略、G3ガンダムと言う機体でした。) へと、シールドを構えつつ背中のバーニアを噴射させて一気に突っ込みます。

 

そして相手がビームサーベルをこちらへと振り下ろすその前に、そのまま強引にシールドを用いた体当たりをぶちかましました。

 

今、まさにビームサーベルを振り下ろそうとしていたその時に私からの体当たりを受けた相手のガンダムタイプの機体は、虚を突かれた事で踏ん張る事が出来ずに体勢を崩して尻餅をついて倒れてしまいました。

 

私は尻餅をついて倒れたそのガンダムタイプの機体の胴体部分のコックピットへと容赦無く刀を突き刺します。

 

そんな私のジム・スナイパーⅡを狙い、今度は大きなシールドを構えたジムタイプの機体 (花陽以下略、ジム・ガードカスタムと言う機体でした。) が突っ込んで来ました。

 

先程の私と同様にシールドを用いて体当たりをするつもりの様ですね。

 

私は機体を少しだけ後退させながら刀を一度腰の鞘に戻します。

 

そして…

 

「破ッ!!!」

 

大きなシールドを構えて突っ込んで来たジムタイプの機体へ向けて、腰の鞘から刀を抜き放ち居合いの一閃を放ちました。

 

私の放った居合いの一閃はこちらへと突っ込んで来たジムタイプの胴体を構えていた大きなシールド諸とも一刀で両断。

 

両断されたジムタイプの機体はその機能を完全に停止し、力無く大地へと崩れ落ちました。

 

この時点で周囲の機体は続け様に三機の機体を斬り倒した私を警戒してか、こちらへと向けていた足を一斉に止めてしまいました。

 

そんな周囲の機体達の様子を見た私は軽く溜め息を一つ吐きます。

 

戦闘中にも関わらず私が溜め息をついた理由…それはただ単に余りにも手応えが無さ過ぎるから。

 

慢心、と言う訳では無いのですが、青空やあの忌々しい以下略な生徒会長、そしてにこ先輩や東條先輩に比べると、どうしても今現在相手をしている目の前の方々は弱く感じてしまうのです。

 

青空に比べて遥かに遅い。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長に比べて遥かに脆い。

 

にこ先輩に比べて攻めが単調。

 

東條先輩に比べて行動が読みやすい。

 

結果、目の前で私程度に臆しているこの方々は総じて弱い…そう思えてしまうのです。

 

いえ…。

 

恐らくは私がキ○ガイ染みた強さを持つ青空達を相手に日々修練を積んで来たから、この目の前のこの方々が弱く見えてしまうだけで、実際には皆さんそれなりの力量を持ったガンプラファイターなのでしょう。

 

世間一般から見れば決して弱くは無い。

 

ですが…青空達を相手に修練を積んた私の強さの基準では物足り無いのもまた事実。

 

そう思える程度には私は強くなっていた様です。

 

そう…どうやら私は…

 

「少しだけ、強くなれた…。」

 

…みたいです。

 

自惚れでも慢心でも無く。

 

ただ純然たる事実として。

 

私は少し強くなれた。

 

その実感を噛み締めつつ、私は物足り無くなってしまった愛機と共に戦場を駆け抜けます。

 

いつの日か、あの人達の隣で堂々と強さを誇れる様に。

 

そんな“いつか”を目指して。

 

屠った命を次なる強さへの糧として。

 

私は戦場を駆け抜けます。

 

「さぁ!臆せず!雄々しく!かかって来なさい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



次回も幕間の予定でございます。
海未さんが成長を実感している一方、単機で後方から迫る敵集団を足止めへと向かった凛ちゃんは…。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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