ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

浴衣アンスリアをお迎えして闇古戦場の準備も残す所はシスの最終回解放のみとなったQooオレンジでございます。
次なイベントでダマカスカスを交換すればそれも…ぐふふ…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
次々とその数を減らす前衛組。
今回は…。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑪ 始まります。

















第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑪

自身の電子精霊”ぽち“に命じ、エールストライクガンダムの出力リミッターを解除する事で機体を暴走状態にさせて青空へと挑んだ穂乃果でしたが…

 

[[歯ぁ喰い縛れやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]] 

 

[[ウソ!これでもパワー負けしちゃうの!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

それでもなお青空と青空のザク・リヴァイブには届きませんでした。

 

穂乃果のエールストライクガンダムは青空のザク・リヴァイブに押し負ける形で、そのままビームブレードで両断されてしまったのでした。

 

[[さぁーて、お次の獲物はどこーかな?ってか。]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムを斬り捨てた青空は、ザク・リヴァイブのモノアイをぐぽーんと光らせて次の獲物を求めて辺りを見回します。

 

東條先輩を探しているのでしょうね。

 

そんなお次の獲物に定められた東條先輩はと言うと…

 

[[お探しのお次の獲物はこっちやで!!!]]

 

モノアイをぐぽーんと光らせて辺りを見回していた青空のザク・リヴァイブの真下から、両腕に取り付けてあったシールドをナックルガードへ変形させて殴り掛かって行ったのでした。

 

さらには…

 

[[ハーミットユニット!パージ!自立機動モードでゴー!!!!]]

 

ドム・ハーミットの背中に背負っていたバックパックを切り離して青空のザク・リヴァイブへと突撃させたのでした。

 

[[ちょいゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

なんともまぁ気の抜ける様な掛け声と共に青空のザク・リヴァイブへと殴り掛かる東條先輩のドム・ハーミット。

 

そしてそのドム・ハーミットに追従するヤドカリ(?)型のバックパックブースター。

 

この二機(?)の強襲に対し青空は…

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

“soar”を連続で使用する“Rrapid acceleration”を発動させたのでした。

 

今回のバトルで三度目の発動となる“Rrapid acceleration”の超高速の剣戟の嵐が、東條先輩のドム・ハーミットと分離したヤドカリ(?)型バックパックブースターへと襲い掛かります。

 

まず先に“Rrapid acceleration”の剣戟の嵐に斬り裂かれたのは、まるで身を呈する様にドム・ハーミットの前へと躍り出たヤドカリ(?)型のバックパックブースターでした。

 

凄まじいまでの加速力によって威力が増したザク・リヴァイブの斬撃は、容赦無くヤドカリ(?)型バックパックブースターの装甲を、そして巨大な鋏をも両断して行きます。

 

ほんの一瞬でボロボロに斬り刻まれてしまったヤドカリ(?)型バックパックブースターの次に凶刃が狙うのは勿論、東條先輩のドム・ハーミット本体。

 

一度加速状態へと突入してしまった青空のザク・リヴァイブを止める事は理不尽な火力を有する東條先輩でも不可能です。

 

しかし、東條先輩は数多の剣戟がその身を斬り裂く直前…

 

[[園田さん!あとはよろしくやん!!!]]

 

私へ向けて合図を送ったのでした。

 

その合図を受け取った私は…

 

「その献身!決して無駄にはしません!」

 

身に纏ったステルスマントを勢い良く脱ぎ捨てると同時に頭部のスコープバイザーを展開し、構えた大型スナイパーライフルのターゲットスコープを覗き込みます。

 

狙うは先程、東條先輩が勇ましく無謀な突撃を慣行する穂乃果へ向けて振られた手のついでに放られた小さな銀色の弾丸。

 

東條先輩謹製の“高圧縮エネルギーカートリッジ”。

 

「コンセントレーション!!!」

 

極限まで集中力を高めて…

 

「“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!」

 

切り札を切ります。

 

極限の集中力がもたらす知覚の拡張。

 

武を極めた者が行き着く極地のひとつ。

 

“零の領域”。

 

色を失い、音が消え去り、全てがゆっくりと動き出す世界。

 

そんな“零の領域”がもたらす全てが非常にゆっくりと動く拡張された私の知覚の中でも、“Rrapid acceleration”を発動させた青空のザク・リヴァイブを視認するのは困難でした。

 

止まったと思ったら次の瞬間には消えて別の場所へと現れる。

 

そして再び消えてまた別の場所へ現れる。

 

成る程…“零の領域”の中に居る今の私でも捉えきれないと言うのは確かに理不尽極まりない存在ですね。

 

ですが、今は青空のザク・リヴァイブを捉える必要はありません。

 

私が今捉えるべきは東條先輩の放った高圧縮エネルギーカートリッジです。

 

“Rrapid acceleration”の超高速の剣戟の嵐によって斬り刻まれて行く東條先輩のドム・ハーミットを尻目に、私は鋭さを増す知覚の中で小さな小さな銀色の弾丸を探します。

 

焦る気持ちを無理矢理に落ち着かせ、貫くべき銀色の弾丸を探すこと数瞬。

 

「(見付けました!)」

 

私はようやく漆黒の宇宙を漂う小さな銀色の弾丸を見つけ出す事に成功しました。

 

しかも、私が見付けた高圧縮エネルギーカートリッジは丁度良い事に斬り刻まれている東條先輩のドム・ハーミットの近くにあります。

 

東條先輩のドム・ハーミットの近くと言う事はドム・ハーミットを現在進行形で“Rrapid acceleration”の剣戟の嵐で斬り刻んでいる青空のザク・リヴァイブの近くと言う事です。

 

まさに千載一遇のチャンス。

 

凛のベニャッガイを斬り刻まれ、真姫の百式を斬り刻まれ、花陽のジム・カーバンクルを貫かれ、穂乃果のエールストライクガンダムに斬り捨てられてもなお、乾坤一擲の一撃を信じて身を潜めていた甲斐がありました。

 

さぁ…今こそ…

 

「乾坤一擲の一撃を放つその時です!」

 

青空?お覚悟はよろしいですか?

 

まぁお覚悟がよろしく無くても容赦はしませんけど♪

 

「穿ち貫け!我が一撃よ!一射一倒!必閃必中!!!」

 

これぞまさにラブアローシュート♪ですね♪

 

我が大型スナイパーライフルの引き金を引こうとするその時、対する青空は花陽から借りていたステルスマントを私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が脱ぎ捨てた事でようやくその存在に気付いた様で、東條先輩のドム・ハーミットを斬り刻んだザク・リヴァイブがこちらへ向けてモノアイを光らせていました。

 

そして“零の領域”の拡張された知覚の中で、青空は機体をやや前傾姿勢にさせています。

 

恐らくは“soar”を使ってこちらへと一足飛びに向かって来るつもりですね?

 

ですがもう遅いです。

 

“soar”が発動されるよりも速く、私の一撃は東條先輩の遺品である高圧縮エネルギーカートリッジをぶち抜きます♪

 

と、言うワケで…

 

「ぶち抜きなさい!!!!!」

 

青空が“soar”を発動するよりも早く、私は大型スナイパーライフルの引き金を引きます。

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が構えた大型スナイパーライフルの銃口から解き放たれた一条の光は、漆黒の宇宙空間を眩く照らしながら目標である高圧縮エネルギーカートリッジへ向けて突き進みます。

 

[[ハッ!残念でした大ハズレってか?ドコ狙ってやがんだか!!!]]

 

青空のザク・リヴァイブに当たりそうで当たらない。

 

そんな絶妙な位置に漂う高圧縮エネルギーカートリッジへと向けて放たれたビームを見て、青空は私がザク・リヴァイブへの一撃を外したと思ってくれた様です。

 

早々簡単に私が狙いを外すと思っているのですか?

 

残念ですが狙いは上々ですよ♪

 

私が内心でほくそ笑んでいると…

 

≪おや?アレは…。≫

 

青空の電子精霊であるアイリがナニかに気付いてしまいました。

 

そして恐らくはアイリが気付いたのは私が狙ったモノだけではなく…

 

≪我が親愛なるクソマスターへととてもとても楽しいご報告をいたします。本機の後方にノゾミが使用している高圧縮エネルギーカートリッジを発見しました。ウミの狙いは恐らくは本機ではなくそちらですね。何と言ってもドンピシャの直撃コースですから。≫

 

狙ったモノを…つまりは高圧縮エネルギーカートリッジを貫いて起こる結果についてもでしょうね。

 

私の推察通り…

 

≪と、言うワケでウミの放ったビームで高圧縮エネルギーカートリッジがぶち抜かれれば当然ですが大爆発が発生しここら辺一帯は塵も残らず吹き飛ぶ事が予想されますので、さっさと全力の“soar”での離脱を強くオススメいたします。≫

 

アイリは淡々と青空へとこの場からの退避を進言します。

 

アイリの進言によって私の狙いを知った青空はと言うと…

 

[[狙いはソレか!!!チッ!ドクソがぁ!!!!!]]

 

何時もの淑女である私が決して口にしてはいけないク◯が!と言う例の下品な物言いにさらにドを付けたド◯ソが!と言う青空としては恐らく最上級の暴言と共に、“soar”を発動させその場から離脱を計ろうとしました。

 

ですが…

 

≪着弾します。≫

 

時、既に遅し。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が構えた大型スナイパーライフルから放たれた一条のビームは、見事に標的である小さな銀色の弾丸を…高圧縮エネルギーカートリッジを貫いたのでした。

 

その瞬間、私の視界は貫かれた高圧縮エネルギーカートリッジが放つ真っ白な閃光に覆われたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪では我が親愛なるクソマスター?ここは一つギアを上げて参りましょうか?≫

 

[[おうよ!逝くぞ!クソ相棒!“high Accel”!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高圧縮エネルギーカートリッジを貫き巻き起こった大爆発の眩い閃光が収まると、そこには文字通りナニもありませんでした。

 

無惨に斬り刻まれた穂乃果達の機体の残骸も、青空のザク・リヴァイブも。

 

あの場に存在していた全てのモノが、膨大なエネルギーの暴発が巻き起こした大爆発によって何もかも消し飛ばされてしまったのです。

 

流石の青空でもアレだけの近距離で巻き起こった大爆発からは逃れられなかった様ですね。

 

策を弄したとは言え、こうして終わってみれば随分とまぁ呆気ないモノでしたね。

 

目にも止まらぬ速さで移動する“soar”を自在に使いこなす青空は確かに十分理不尽な存在ではありましたが、理不尽度で言えばサテライトリボルバー等と言ってキ○ガイな高火力を連射して来やがる東條先輩とドム・ハーミットの方が余程理不尽な存在だった様に思えます。

 

青空と青空のザク・リヴァイブの速さは確かに驚異的ではありますが、今回のバトルの様に上手く策を弄すれば意外と何とかなってまうモノなのです♪

 

やはり大切なのは作戦ですね♪作戦♪

 

どんな強敵でも必ず何かしらのウィークポイントはあるモノなのです♪

 

要はそのウィークポイントを如何に見抜き、如何に攻略するか、ですよ♪

 

この調子であのガチムチ防御特化の忌々しい以下略な生徒会長もいずれは滅ぼして差し上げちゃいますよ♪

 

凛的に言えばぬっこぬっこにしてやんよ♪です♪

 

それにしても…

 

「バトル終了のお知らせが有りませんね?」

 

青空のザク・リヴァイブの撃墜でバトルは終了の筈なのですが…?

 

「バトルシステムの不具合でしょうか?」

 

この時の私は先程の高圧縮エネルギーカートリッジの暴発が引き起こした大爆発で、青空のザク・リヴァイブを消し飛ばした…と、そう思っていました。

 

ですが…

 

[[バトルが終わらねぇのはなぁ!アンタにゃまだ倒すべき敵が残ってるからだってんだよ!!!!!]]

 

青空はまだ生きていました。

 

突如コクピットに響いた青空の声。

 

「なっ!?」

 

倒した筈の青空の声に戸惑いながらも、私は辺りを見回してザク・リヴァイブの姿を探します。

 

一体何処に…?

 

そもそもあれだけ至近距離で起こった大爆発からどうやって…?

 

私がそんな事を考えながらもザク・リヴァイブの姿を探していると…

 

「えっ…?」

 

コクピットにけたたましいアラートが鳴り響きました。

 

鳴り響くアラートはダメージアラート。

 

つまりは告機体にダメージが発生したと言う事です。

 

そんな突然鳴り響いたダメージアラートに驚きながらも、私は手早くサブコンソールを操作して機体のどこにダメージが発生したのかを調べます。

 

未だにその姿を見せない青空のザク・リヴァイブを警戒しながらも、サブモニターに表示されたダメージチェックの結果を確認すると、そこにはにわかには信じられない結果が表示されていました。

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右腕が失くなっていたのです。

 

「な、なにが起こってるのですか!?」

 

右腕が無い?

 

自然に外れた…なんて事ではありませんよね?

 

そうなると考えられるのは…

 

「まさか…青空に斬られた…?」

 

“soar”を使った超高速の斬撃。

 

その一撃で右腕を斬り飛ばされたと考えるのが妥当です。

 

と言いますか、今はどうやって右腕を切断したかとか呑気に考えている場合ではありません!

 

青空が生きていたのです!

 

ならば早く迎撃しないと!

 

でも何処に…あっ!

 

「みのふすきー粒子?なる謎粒子の濃度はさほど高くはないのでレーダーを使えば!」

 

レーダーを使えば良い。

 

そんな単純な結論に行き着いた私はすぐにサブコンソールに表示させていたレーダー画面を確認します。

 

そこには確りと敵機を示す赤い光点が一つ表示されていました。

 

こちらの後方…それもかなり遠くです。

 

これだけ距離が離れていれば、“soar”を使ったとしても早々簡単には間合いを詰められる事はありませんね……と、言うのはどうやら甘い考えの様でした。

 

[[“high Accel”!!!]]

 

コクピットに青空の声が響いた直後、すっかりと聞き慣れた“soar”の発動を告げるドン!という爆発音が“重なって”聞こえたのです。

 

次の瞬間…

 

[[オルゥラァァァァ!!!]]

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の左足が斬り飛ばされたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


前衛組はあえなく全滅。
そして希さんの作戦もソラの奥の手にてこれまたあえなく失敗となりました。


次回も海未さんsideのお話となります。
ソラの奥の手であるもうひとつの“soar”により窮地に陥った海未さん。
果たして逆転の一撃は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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