ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

この度、ドロイデン様が連載なさっておられます“ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~”とのコラボが決定いたしましたQooオレンジでございます。
投稿日時等の詳細は未定でございますが、ドロイデン様も既に執筆を開始して下さっております。
そして恐れ多い事ながら、私もガンプライブ側の導入部分の執筆をさせていただいております。
もちろん私の方の内容は相変わらずのグダグダでガバガバなのですが…。
詳しくはまた後日、日を改めましてご報告させていただきます。
ちなみに…今回のコラボではなんとびっくり。
本編で未だに登場していない主人公ソラのガンプラ“ザク・リヴァイブ”が先行して登場する予定となっております。
是非ともご覧下さいませ。

さて、今回はいよいよにことりコンビと魔女さんとのバトルも決着となります。
ただし…その決着は皆様が予想だにしない結末に…。
それでいいのか主人公。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅういち 始まります。






















第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅういち

<<増幅フィールド形成。>>

 

「“クサナギノツルギ”!全力!全開で!クソキ○ガイを…ぶ!ち!ぬ!っけぇぇぇぇ!!!!」

 

攻撃、防御、そしてサポート。

 

多目的の名が示す通りに色んなことができちゃう多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”が、6基全基で形成した増幅フィールドを突き破るようにして放たれたまばゆい一撃。

 

それは矢澤先輩の操る“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の最大火力。

 

今回が持って来てはいないけど、ことりのウイングガンダム・リトルバードの代名詞とも言える大型バスターライフルからぶっぱ~♪されるごんぶとビームを軽く超えるとんでもない一撃。

 

“クサナギノツルギ”

 

そう名付けられた砲剣の一撃は大気をまるで切り裂くように、まっすぐに、まっすぐに、キ○ガイさんの操る真っ黒な4本腕のハイ・モックさんへと進んで行きました。

 

そしてことりが諦めずに何度もビームサーベルで斬りつけて、防御フィールドをちょっとだけ削ることに成功したポイントへと…

 

[[んふ♪すごぉい威力ですぅがぁそれでぇもぉこの子のエネルギーフィールドわぁ破れぇまぁせぇんわぁ♪]]

 

着弾しました!

 

キ○ガイさんは着弾した“クサナギノツルギ”に焦ることなく、余裕しゃくしゃくでいやがりますぅ。

 

よっぽどあの防御フィールドの強度に自信があるみたいですぅ。

 

でも…

 

<<マスター!エネルギーフィールドの耐久値が予測よりも低下しています!このままでは突破されます!>>

 

そのご自慢の防御フィールドはことりが塵も積もれば大和撫子♪略してちりつもやまとなでこ♪で削りに削りまくってちょっとだけ薄くなっているんですぅ!

 

あとにこっぱち先輩を誉めるのはか~な~り~悔しいけど、あの増幅状態の“クサナギノツルギ”の一撃はほれぼれしちゃうくらいに凶悪ですぅ♪

 

イケイケドンドン♪

 

そのまま一気にキ○ガイさんごとぶち抜いちゃえ!ですぅ!!!

 

[[はぁ?!耐久値がって…まさか!さっきのミナミコトリの攻撃で削られたとでも言いたいの?!それでも多少耐久値が減っていたとしても、生半可な威力の攻撃じゃびくともしないハズよ!それを突破すなんて…たかが高校生の…スクールファイター程度の機体でSランクの攻撃を放つなんて!そんなの!]]

 

[[ムリじゃないってのよ!!!私と!私の禍にこなら!!!]]

 

[[チィ!クソが!遊び過ぎちまった

なぁ!オイ!!!イリィィィィスゥゥゥゥゥ!!!!!“カースドデバイス”だ!変生するぞ!!!!!]]

 

<<了解しました!>>

 

[[ふん!ナニをしようとしたってもう遅いってのよ!!!人のことを見下しまくるクソキ○ガイは!ここで塵も残らず消し飛んどきなさい!!!]]

 

「ですぅ!!!にこちゃん!やっちまえですぅ!!!!!!」

 

キ○ガイさんがなんか急に乱暴な話し方になったけど、そんなのもう関係ありません。

 

だってキ○ガイさんがナニかをしたとしても、矢澤先輩の…にこちゃんの“クサナギノツルギ”の一撃でぜ~んぶ消し飛ばしちゃうんだから♪

 

バイバイ♪

 

キ○ガイさん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[“嫉妬”に狂え!]]

 

<<カースドデバイス“レヴィアタン”、ドライブ!>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢澤先輩の…ってかもうさっきからついついにこちゃんとか名前で呼んじゃってるんで、にこちゃんでいいかな?

 

ってことで改めて…にこちゃんの切り札の一つ。

 

砲剣“クサナギノツルギ”

 

ただでさえやべーい威力なのに、増幅フィールドでさらに威力ましまし♪になった超ごんぶとビームの一撃は、防御フィールドをぶち破ってキ○ガイさんの真っ黒ハイ・モックさんを飲み込んじゃいました。

 

かわいそうにキ○ガイさんはにこちゃんの凶悪な一撃の前になむあみだぶつ~♪ですぅ。

 

かわいそうにとか言いましたけど、ことり的にはぶっちゃけざまぁ♪ですぅ。

 

なんかよくわかんないことしやがって変な夢を見せやがって…。

 

あんな夢…あってたまるか。ですぅ。

 

でも…あの時にこちゃんの声が聴こえなかったら…ことりは…あのまま……

 

<<間もなく砲撃が終了いたします。>>

 

[[ん。りょーかい。って言っても禍にこの本気の一撃を喰らったんだから、もう塵も残ってないでしょうけどね。アレで生き残ってたらバケモノよ (ガチムチに防御を固めた絵里のトールギス・ヴァルキュリアならギリギリ生き残りやがるかもしれないけどね。) ま、あのハイ・モックじゃ固いことは固かったけど、そこまでの固さは無かったし、終わりでしょ。]]

 

むぅ。

 

な、なんか…今のにこちゃんのセリフ……フラグっぽくてやな感じですぅ。

 

でも確かににこちゃん先輩の言う通り、アレだけの威力の砲撃に飲み込まれたら、凛ちゃんの使っている防御特化型のベニャッガイでも簡単に消し飛んじゃいますぅ。

 

「ですぅ。」

 

あのキ○ガイさん…結局はなんだったんだろ?

 

“実験”とか言ってたけど…?

 

とりあえずはバトルが終わって筐体から出られたら、ヤジマ・コーポレーションのガンプラバトルシミュレーターお客様相談室に通報ですぅ。

 

シングルバトル形式のバトルに乱入してきやがって、尚且つ何だか変なことをして変な夢?を見せやがったって今回のバトルのデータと一緒にメールしてやりますぅ!

 

[[はぁ…なーんかムダに疲れたわ…。疲れたときは甘いモノ…かしら?ってことで♪ことり♪外に出たらそらのバカにケーキでも奢らせてまったりしましょ♪]]

 

にこちゃん。

 

よっぽど疲れたのか、憮然としたお顔で深いため息を1つついて、外に出たらソラ君にケーキを奢らせよ♪って言ってきました。

 

ちゅん♪その提案はアリですぅ♪

 

だ♪か♪ら♪

 

「は~い♪大賛成ですぅ♪」

 

ってお返事します。

 

なんのケーキにしよっかな♪

 

イチゴのショートケーキ?

 

昔ながらの黄色いモンブラン?

 

ブルーベリーのタルトもいいかもですぅ♪

 

で♪も♪

 

やっぱりことりは今日もチーズケーキにしよっと♪

 

<<砲撃、終了します。>>

 

ことりとにこちゃんがバトルが終わったらソラ君にケーキをおごってもらって食べよ♪ってお話ししていると、にこちゃんのサポートAIさん…お名前は確かウズメちゃん?が、砲撃が終わります♪って教えてくれました。

 

その言葉の通り、にこちゃんの禍にこから放たれている超ごんぶとビームは、次第にその規模を狭めていってますぅ。

 

そして放たれ続けていたビームの光は終息して…あれ?

 

ナニかありますよ?

 

「にこちゃん?なんか変なのがありますよ?」

 

[[ほんとだ。緑色のバカデカいエネルギー粒子結晶体?]]

 

ビームの光が収まって現れたのは、大きな大きな緑色のエネルギー粒子結晶体でした。

 

な~んか…ちょっと前にどっかで見たことある光景ですぅ。

 

でもあの時はエネルギー粒子結晶体の色が紫色だったよね?

 

今回は緑色ですぅ。

 

そんな目の前にででーん♪と浮いている緑色のエネルギー粒子結晶体。

 

それはあの時の…オルオルトロス(海空さん的に言えばバイトロス)が出てきた謎の紫色のエネルギー粒子結晶体とそっくりでした。

 

あの時と違うのは結晶体の色が紫色じゃなくて緑色ってトコですぅ。

 

[[なーんか、どっかで見たことある粒子結晶体だわねぇ。]]

 

にこちゃんもアレに似たヤツを見たことあるみたいですぅ。

 

最近は倒すとエネルギー粒子結晶体になるのが流行ってるんでしょうか?

 

「奇遇ですぅ。ことりもアレに似たヤツを見たことありますぅ。」

 

[[へぇ。そうなの?]]

 

「そうなんですぅ。」

 

[[…………………まさか、よね?]]

 

「…………………まさか、ですぅ。」

 

ことりとにこちゃんとの間に不意に訪れた沈黙。

 

そして沈黙の後で、まったくおんなじタイミングで“まさか”と呟きました。

 

たぶんお互い思ってるのとは一緒だと思います。

 

あのエネルギー粒子結晶体…中から…

 

<前方の結晶体内部より高エネルギー反応を感知。>

<<前方の粒子結晶体内部より高エネルギー反応を感知。>>

 

ナニか出てくる。と、言おうとしたら、すずめちゃんとウズメちゃんが内部から高エネルギー反応っておんなじことを報告してくれたました。

 

ちゅん。

 

今さらだけど、ことりのすずめちゃんとにこちゃんのウズメちゃんって、同じソラ君謹製のサポートAIだからたぶん姉妹なんですよね?

 

ことりのすずめちゃんの方があとから作られたから、ウズメちゃんがお姉さんですずめちゃんは妹ちゃんかな?とかちょ~っと関係ないこと考えて現実逃避してみたけど、現実逃避しても目の前の現実はやっぱり変わんないですぅ。

 

だからことりは諦めてお話しを先に進めることにしました。

 

「内部から高エネルギー反応って…」

 

[[あー…やっぱりなんか出てくるパターンよね。これ。]]

 

「ですぅ。」

 

ど~やらことりとにこちゃんのバトルはまだまだ終わりそうにありません。

 

早く終わらせてチーズケーキ食べたいですぅ。

 

[[っ!粒子結晶体が割れるわ!ことり!]]

 

「ちゅん!」

 

早くチーズケーキが食べたいですぅ。と、思った直後、目の前にずずーんと浮いていた緑色のエネルギー粒子結晶体にヒビが入り、バリバリとスゴい音を立てながら割れ始めちゃいました。

 

その光景はやっぱりこの前、海空さんに“soar(ソア)”を教えてもらった時に出くわしたてんこ盛りSEEDザクさんがオルオルトロスに変身?した時とおんなじ光景でした。

 

あの時はソラ君が瞬殺してくれたから、ぶっちゃけオルオルトロスがどれくらい強いのかわかんなかったですぅ。

 

粒子結晶体から出てくるナニかがめちゃくちゃ強かったらど~しよ?

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”って二つ名を持ってるにこちゃんが一緒だから、ちょっとくらい強いヤツが出てきてもだいじょ~ぶだとは思うけど…。

 

[[クックックックックッ…]]

 

相手がクックックックックーとか某カエルの軍曹に出てくる黄色いマッドさんっぽい笑いかたし始めたキ○ガイさんだから不安過ぎですぅ。

 

杉林ができちゃうくらいには不安杉…じゃなくて不安過ぎですぅ。

 

<<第3段階変生体の形成が完了しました。>>

 

[[おうよ!さァ!クソ虫共!!!七罪が1つ!嫉妬の王の権限だァァァァァ!!!腐ったその目ん玉ひん剥きやがってェェェェ!!!死ぬ気で刮目しやがれぇェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!]]

 

ヒビが入り崩壊寸前だった緑色のエネルギー粒子結晶体は、まるでキ○ガイさんの叫び声に呼応するように盛大に割れちゃいました。

 

そして中から出てきたのは…

 

[[8本首の蛇?!]]

 

1つ。

 

2つ。

 

3つ。

 

4つ。

 

5つ。

 

6つ。

 

7つ。

 

8つ。

 

合計8本の太い首を持つ、緑色の巨大な蛇でした。

 

[[カースドデバイス!“嫉妬のレヴィアタン”が第3段階変生体!“ヤマタノオロチ”!!!!!!コイツでてめぇらぶち殺してヤるぜェェェェ!!!!!ばら撒けェェェェェェェェ!!!!イリィィィィィスゥゥゥゥ!!!!!]]

 

8本首の蛇だから“ヤマタノオロチ”?

 

安直ですぅ。

 

ってかさっきからキ○ガイさんのキ○ガイ度が上がってるのがびみょ~に気になりますぅ。

 

とか考えていると…

 

<<クリスタルスケイル展開。攻撃を開始します。>>

 

8本首の蛇…キ○ガイさん曰く“ヤマタノオロチ”は、ぬめぬめとした蛇さんボディの全身から、緑色のエネルギー粒子結晶体の鱗?を放出し始めました。

 

しかも大量に。

 

[[切ってェェ刻んでェェ潰してェェ焼いてェェェェェェェェ!!!!!クソ虫共にィィテメェの分際を教えてヤりやがれェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8本の首を持った大きな緑色の蛇。

 

キ○ガイさん曰く、“ヤマタノオロチ”

 

緑色のエネルギー粒子結晶体から出てきたその“ヤマタノオロチ”との戦闘は、ことり&にこちゃんコンビのいきなりの劣勢で幕を開けました。

 

劣勢の理由…それは…

 

「しつこい!ですぅ!!!」

 

[[ぬがぁぁぁぁぁ!!!!!この鱗ビット!!!クソウザいったらありゃしないってのよ!!!]]

 

ことりとにこちゃんを執拗に追い回して来やがる緑色のエネルギー粒子結晶体で形成された、鱗状のビットっぽいヤツのせいでした。

 

しかもこの六角形の緑色鱗ビットっぽいヤツ…ムダに数が多いんですぅ。

 

少なく数えても絶対に100以上はありますよ?!

 

それがぜ~んぶ、ことりとにこちゃんのことをこれでもか!って追いかけて来やがるんですぅ!

 

しかも!しかも!

 

[[ほォォォれェェェェ!!!!!コイツもちゃんと避けねェェと一撃で蒸発しちまうぜェェェェ!!!!!]]

 

キ○ガイさんが操る“ヤマタノオロチ”が、その8本ある蛇さんの口を“パカッ”って開いて、そこから大出力ビームをぶっ放して来やがるんですぅ!

 

大出力ビームならにこちゃんの禍にこのアブソーブシステムで吸いとっちゃえばいいんじゃね?って思いますよね?

 

ことりもおんなじことを思って、さっきにこちゃんに聞いてみたら…

 

“5発分くらいは吸収できるけど、ソレ以上はエネルギーストレージの容量が満杯になって内側から爆発するからムリ!”

 

って言われちゃいました。

 

う~ん。

 

世の中、なかなかうまくいかないもんですぅ。

 

そんなわけでことりとにこちゃんは“ヤマタノオロチ”が吐き出し続けている大出力ビームを掻い潜りながら、大量の鱗状のビットっぽいヤツ(もう普通に鱗ビットでいいかな?)に追いかけ回されてるんですぅ。

 

おっきな8本首の蛇さんと戦うとか、気分はもうガンダムVS怪獣大決戦!ですぅ。

 

幸い?なことに、キ○ガイさんは大出力ビームをことりたちに直撃させる気があんまりないみたいで、狙いが適当すぎてこれっぽっちも当たる気配がないことですぅ。

 

[[あっはははははは!!!!!オラァ!オラァ!オラァ!オラァァァァァァ!!!!どうした!どうした!どうした!どうしたァァァァァ!!!!!せェェかくゥテスト段階のカースドデバイスを使って変生体になってヤったんだ!!!もう少しはアタシを楽しませろよォなァァァァァ!!!!!]]

 

キ○ガイさんはテンションあげあげでワケわからんこと叫びながらビームをぶっぱ~♪して楽しそうですぅ。

 

そりゃも~絶好調ですぅ。

 

そんな絶好調なキ○ガイさんに、ことり的には“アナタを楽しませるつもりはありません!”とか色々と突っ込みたいところなんだけど、ぶっちゃけその余裕がないですぅ。

 

鱗ビットから逃げ回りながら、シールドに内蔵してあるビームキャノンとリトルバード本体に取り付けてあるマシンキャノンでチマチマと迎撃してるけど、数がぜ~んぜん減りません。

 

減っても“ヤマタノオロチ”本体から随時補充されちゃってますぅ。

 

キリがありません。

 

バスターライフルがあったらこんなコ○ド~ム並にうっすい鱗ビットなんて、ぜ~んぶまとめてごんぶとビームで凪ぎ払えるのに…。

 

ことりの大事な大事なバスターライフル…にこちゃんとのバトルで放り投げて、どこに行っちゃったのかわかんないんですぅぅぅぅ!

 

ちゅん!バスターライフルどこ~!

 

いい子だからお返事してくださぁぁぁい♪な~んて♪

 

バスターライフルが返事したらそれはそれで怖いですぅ。

 

[[っ!ちょっとことり!!!前!!!]]

 

へ?

 

前?

 

「あっ?!」

 

ことりがバスターライフルどこ~!って心の中で秘かに叫んでいると、急ににこちゃんが大きな声でことりの名前を呼んで、“前!”って言ってきました。

 

“前!”ってなんだろ?って思ってことりが前を向いてみると、そこにはメインモニターを覆う程に大きな緑色のモノがありました。

 

大きな緑色のモノ……それは……

 

[[よそ見してんじゃねェェよォ!オルゥラァァァァァ!!!!!!ぶっ潰れやがれェェェェェ!!!!!クソ鳥女ァァァァァァ!!!!!!]]

 

キ○ガイさんが操る“ヤマタノオロチ”でした。

 

“ヤマタノオロチ”はその巨体に似合わない俊敏さで、いつの間にかリトルバードの目の前まで迫ってきて、キ○ガイさんの叫び声と共におっきな尻尾を振り抜いてきました。

 

ことりは慌ててあちこちのスラスターを噴かして尻尾の凪ぎ払いを避けようとしたんだけど…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

回避は間に合わず、“ヤマタノオロチ”のふっとい尻尾の凪ぎ払いをまともに受けてしまっちゃいました。

 

振り抜かれた尻尾の一撃を受けちゃったリトルバードはおもいっきり吹っ飛ばされて…

 

「ふぎゅ?!」

 

峡谷の岩肌に叩きつけられちゃいました。

 

[[ヒャッハァァァァァ!!!クソ鳥女に大当たりィィィィィ!ってなァァ!!!!]]

 

[[ことり!!!]]

 

うぅ…尻尾に吹っ飛ばされて&岩肌に激突で、コックピットがぐわんぐわん揺れまくって頭がくらくらしますぅ…。

 

でもまぁ“soar”の練習中に、何回も何回もナニかにぶつかって止まっていたから、ことりはコックピットの激しい揺れには慣れちゃってるんだよね。

 

っと、そんなこと言ってる場合じゃありせん!

 

おのれキ○ガイさんめ!

 

よくもヤりやがりましたね!

 

このうらみます…はらさでおくべきか~♪ですぅ!

 

にこちゃんが心配して声をかけてくれたけど、その声に応える前にとりあえずはリトルバードの損害状況の確認ですぅ!

 

「すずめちゃん!機体の損害状況は!」

 

<背部ウイングスラスター全損、脚部姿勢制御スラスター損壊率70%、左腕部損壊により動作不良、機体本体の耐久値は残り20%です。>

 

「うわぁ~い♪ぼろぼろですぅ♪」

 

すずめちゃんが報告してくれた内容はそりゃも~ひどいもんでした。

 

もうほとんど堕ちる直前って感じですぅ。

 

ってかこの状態でよく撃墜判定にならなかったなぁ…って思います。

 

[[ぼろぼろって動けるの?!]]

 

「かろうじてってところですぅ!」

 

[[なら少し下がってなさい!あとは私がなんとかするから!]]

 

にこちゃんは下がってなさいって言ってくれるけど…あのキ○ガイさんの相手は1人じゃムリですぅ。

 

にこちゃんは確かに強いですぅ。

 

でもあのキ○ガイさんは忌々しいことに、もっと強いですぅ。

 

[[あ"ぁ"?私がなんとかするだァ?おい!おい!おい!おい!おい!なんの冗談だよ?なァ!おい!テメェなんざにアタシがなんとかできんのかよ?無理だろォ?なァ!無理だろォ!無理に決まってんだろォォォォォォ!!!!!なァ!おォォォォい!ヤザワニコさんよォォォォ!!!!!!]]

 

[[うるさい!キ○ガイ!!!ムリだろうがなんだろうが!ヤってやるわよ!!!例え1人になったって!]]

 

にこちゃんは挑発するように酷いことを言いやがるキ○ガイさん相手にそう言い放ちながら、“ヤマタノオロチ”の尻尾の一撃で吹き飛ばされてまともに動けなくなっちゃったことりを庇うように1人で前に出ます。

 

そしてバックパックの右側に取り付けてある砲剣“クサナギノツルギ”を構え、同時に“ヤサカニノマガタマ”を禍にこの周囲に展開させました。

 

そんなにこちゃんの禍にこを囲むように、大量の鱗ビットが集まってきて襲いかかろうとしています…。

 

にこちゃんが“ヤサカニノマガタマ”を動かして襲いかかろうとしている大量の鱗ビットを迎撃しようとしたその時…

 

[[残念ですがにこ先輩は1人ではありませんよ?]]

 

戦場にとても聞きなれた凛とした声が響き渡りました。

 

[[へ?]]

 

「あ…!」

 

戦場に響き渡る声は1つじゃなく…

 

[[うん!にこちゃんは1人じゃないよ!みんな一緒だよ!]]

 

太陽のように明るく、いつもことりをひっぱってくれる頼もしい声が…

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァ!!!!!でっかい蛇なんかみんなで寄ってたかってぬっこぬっこにしてやるにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

何もかも吹き飛ばすくらいに元気いっぱいの声が…

 

[[ちょっと凛!アンタ、調子に乗って自爆なんてするんじゃないわよ!毎回毎回はた迷惑なんだから真面目なバトルの時くらいは自重しなさいよね!]]

 

高い知性を伺わせる気品のある声が…

 

[[爆発オチはちょっと前にイヤってくらいに使い潰しちゃったもんねー。]]

 

お米が大好きそうなかわいい女の子の声が…

 

そして…

 

[[ゴルゥラァァァァ!!!!テメェら!くっちゃべってねぇーで囲め!ボコるぞ!!!]]

 

最強無敵のチンピラさんの声が…!

 

[[…ったく…バカそら…来るのが遅いってのよ……]]

 

みんなの…穂乃果ちゃんの!海未ちゃんの!凛ちゃんの!真姫ちゃんの!花陽ちゃんの!そしてソラ君の頼もしい声が響き渡りました!

 

[[雁首揃えてお出でとはご苦労なこったなァ!おい!ナルカミィィィィィィ!!!!ソノダァァァァァァァ!!!ウミィィィィィィィィィィ!!!!!!]]

 

[[貴女が余計な事をしなければ雁首揃えて出てくる事も無かったんですけどね!全く!毎度!毎度!毎度!毎度!貴女は何なんですか!ナニをしたいんですか!]]

 

[[言ったところでぬくぬくとシアワセに育って来たテメェにゃ理解できねェよ!]]

 

[[海未さん!問答はあとだ!ってかキ○ガイ相手に話し合いなんざヤるだけムダだ!さっさと潰して終わらせるぞ!]

 

さぁ♪

 

頼もしいみんなが合流してくれて、いよいよ今回のバトルもおーらすですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キ○ガイさんの操る“ヤマタノオロチ”と、ことりたちチーム“μ's”とのバトル。

 

口火を切ったのは花陽ちゃんのジム・カーバンクルのミサイルポッドから発射した先のとがったミサイルでした。

 

[[作戦通りに行くぞ!花陽!まずはアレを蛇野郎にぶちこんでヤレ!!!!!]]

 

[[はひ!了解です!ではでは!本日の花陽印のびっくりどっきりウェポン!名付けて“ちくっとお注射君試作1号”!発射です!]]

 

<<はっしゃー。>>

 

相変わらず謎のネーミングセンスを遺憾なく発揮して名付けられた真姫ちゃん的イミワカンナイ!名前のミサイルは、鱗ビットの合間を縫うようにまっすぐに“ヤマタノオロチ”のまで飛んでいって…

 

[[ちくっとしちゃってください!]]

 

エネルギー粒子結晶体の厚い鱗で覆われた蛇さんボディにブスりと突き刺さりました。

 

“ヤマタノオロチ”の装甲はかなり固かったハズだけど、花陽ちゃんのさきちょがとんがったミサイルは見事に刺さりましたね。

 

でも突き刺さったミサイル…爆発しませんよ?

 

ぜ~んぶ不発弾?

 

でも花陽ちゃんが発射した合計6発のミサイルがぜ~んぶ不発弾とか、どんだけ天文学的な確率ですか!って感じですぅ。

 

これはもしか…あのミサイルって突き刺さることが目的…だったり?

 

ことりがそう思っていると…

 

[[そら先輩!やりました!ちゃんと刺さりましたよ!]]

 

花陽ちゃんが嬉しそうな声でソラ君にそう通信を送っていました。

 

うん。

 

やっぱりあのミサイルは突き刺さることが目的だったみたいですぅ。

 

謎の突き刺さりミサイル。

 

その驚くべき正体はと言うと……ネタバレはもう少し待っててくださいね♪

 

[[おうよ!なら次は俺の番だ!アイリ!]]

 

<<了解しました。システムリンク…接続確認。全く…主人公の分際で随分と下道な手段を…。>>

 

[[けっけっけっ……外道な手段だろうがキ○ガイが相手だ!関係ねぇし容赦もしねぇ!行くぞ!ゴルゥラァァァァ!!!!]]

 

突き刺さりミサイルがブスっと突き刺さったキ○ガイさんの“ヤマタノオロチ”。

 

今度こそみんなで一斉攻撃!と、思ったら、そうはイカのキ○タマでした。

 

今度はソラ君がナニやら怪しい笑い声?をあげながら、カタカタと何かを…たぶんコンソールのキーボード?を叩く音が聞こえてきました。

 

そして“カチリ”とエンターキーを押したっぽい音がしたら…

 

<<これは…?!っ!マスター!当機がハッキングされています!>>

 

キ○ガイさんの電子精霊さんが慌てたような声でハッキングされてます!って言い始めたんですぅ。

 

もうここからはグダグダでした。

 

真面目なバトルパートなのにグダグダでした。

 

だってボス戦の機体がハッキングされて動けなくなっちゃったんですぅ。

 

[[ハッキングだぁ?!チッ!ナルカミの仕業か!イリス!ブロックしろ!]]

 

キ○ガイさんも慌ててなんとかしようとしたんだけど…

 

<<はい!防性プログラムを起動…え?!メインシステムに侵入された?!そんな!こんなに早く?!>>

 

むりぽ。でした。

 

<<当然です。私は貴女よりもグレートなんですから。>>

 

[[種明かししちゃうとさっきの花陽印のびっくりどっきりウェポンがアンテナ&ブースター代わりになってゴリゴリ力押しでハッキングしちゃってるんですけどねー。いやぁー。公式戦でこんなことしたらブーイングの嵐は確実ですね♪こわい♪こわい♪]]

 

[[何だそりゃ?!チッ!クソがァ!こうなりゃアタシが直接ハッキングを押し返す!イリス!お前はクリスタルスケイルを使って雑魚共を近付けさせるな!]]

 

[[ざーんねん!もう遅い!!!その機体…乗っ取らせて貰った!!!]]

 

<<乗っ取り完了。さぁみなさん。お好きなようにふるぼっこにしてあげて下さい。>>

 

<<りょーかーい。>>

 

[[ちょっ!待て!クソ虫共!!!第7話のボス戦だぞ!ハッキングして動けなくさせてふるぼっこって冗談だろォ?!ボス枠のアタシが言うのも何だがここって普通は力を合わせて強敵をぶっ倒す!的な展開だろ!ってか気合い入れて本編でロクに説明されてもいねェカースドデバイスまで引っ張り出してオマケに第一と第二を通り越して第三段階変生体になったんだぞ?!種明かしとかだってあるんだ!まともに戦わせろ!真面目にバトルしやがれェェェェェェ!!!!!!!]]

 

[[えっ?真面目にバトル?めんどいからヤだ。]]

 

[[青空に同じくキ○ガイの相手は心底面倒なので遠慮しておきます♪]]

 

[[穂乃果!難しいことはよくわんないけどふるぼっこだー!]]

 

[[凛も難しいことよくわかんにゃいからとりまふるぼっこにゃー!]]

 

[[はひ!花陽はちょーっとキ○ガイさんに同情しちゃいますけどやっぱりめんどいので凛ちゃんと同じくとりまふるぼっこですよ!ふるぼっこ!]]

 

[[諦めなさい。こうなったらもう止められないわ。]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪

 

[[テ、テメェらァァァァァァァァ!!!!どいつもこいつも覚えてろよォォォォォォォォォォォォ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[えっ?アレ?ちょ…マジでバトル終わんの?!にこにー様の奇跡の大逆転は?!にこにー様の見せ場は?!何にもないの?!オチに使われて終わりのパターン?!]]

 

「うん。ないみたいだよ?」

 

[[な…な…な……]]

 

「ちゅん?」

 

[[ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇえぇよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!]]

 

「今度こそ♪おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪」

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

もう一度…それでいいのか主人公。

次回はバトル回&珍しい鬱描写が続いた反動で一本丸々グダグダ回となる予定でございます。
そして次回のラストでは二人きりの部室でにこちゃんとことりさんが…。
「あのね…にこちゃん……服…脱いでください…。裸になってください…“おねがぁい”…。」
「ふぐぉ?!」
な展開に…。
果たしてにこちゃんは服を脱いで宿敵なことりさんと…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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