ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
月曜日だけ花粉症になるQooオレンジでございます。
解せぬ…。
今回は第7話にこちゃんsideの5回目となります。
そんな今回は最近出番のないドMさんが生霊となって乱入いたします。
ナニソレ?イミワカンナイ?とお思いの貴方。
問題ありません。
私もイミワカンナイ。なので。
それでは 第7話A「無冠の女王」そのご 始まります。
はぁーい♪みんなー♪2週間ぶりね♪
世界のYAZAWAこと大銀河宇宙No.1スクールファイターの矢澤のにこちゃんよ♪
ちゃんと元気にしてた?
好き嫌いなくちゃんとご飯食べてる?
ご飯のあとにちゃんと歯みがきしてる?
みんなちゃーんといい子にしてたかなぁー?
…………………………オイ!ゴルゥラァァァァァァァァ!!!お前らぁぁぁ!!!返事はどぅぉぉぉしたぁぁぁぁぁ!!!
このにこにー様がいい子にしてたかなぁー?って聞いてやったんだからちゃんとはーい♪って返事しなさい!!!
ノリは悪いわね!もう!
いい!わかったわね!ちゃんと返事すんのよ!
それじゃもう1回だけ…みんなー♪ちゃんといい子にしてたかなぁー?
……………………はーい♪
立派にお返事できてとーっても偉いわ♪
さてさて♪いい子のみんなは前回までのにこにーの活躍をちゃーんと覚えいてくれたかしら?
前回のにこにーsideのお話は、3機のスローネの改造機との戦闘だったわよね?
邪魔なファングは多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”でまとめて撃ち落として、“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルでGNショートソード二刀流で攻め立ててくる青いスローネツヴァイを華麗に一刀両断♪
そんなお話だったわね♪
うふふ♪みんな美少女スクールファイターのにこにーの大活躍にドキドキしちゃったんじゃない?
でもにこにーにホレれちゃダメだからね?
残念だけどにこにーは売約済み♪なのぉ♪
えっ?別にこの世界線の残念な非○女のにこにーにはホレたりしない?あと前回は小学生レベルの簡単な引き算間違ってそれをサポートAIに指摘されてイラッと来たからハイ・モック相手にうさ晴らしの大暴れとかしていたのをスルーすんな?
…………………………………な、なーんのことかなぁ?
にこにーちょーっとあなたの言ってることの意味がわっかんないわー。
まぁ確かにヤることヤっちゃってるから非○女だけど……小学生レベルの簡単な引き算を間違った?
えー?やだー♪
にこにー♪そんなことしてないわよぉー?
それにハイ・モックさん相手にうさ晴らしで大暴れ?
いやーん♪
にこにーわぁ♪そーんな野蛮なことしてないにこ♪
………してないにこ♪
聞こえなかったのかなぁ?
それじゃもう1回おっきな声で言ってあげるわね♪
いーい?にこにーわぁ♪小学生レベルの簡単な引き算をせーだいに間違ってそのことをサポートAIに指摘されてドヤ顔で“アンタの方が計算間違ってるわよ!ドヤ!”とか計算間違えなんてするはずのないサポートAI相手にドヤドヤしてさらに申し訳なさそうに訂正されて指まで使って引き算しなおしたら間違ってたのは実は私の方でそんな簡単な引き算間違うなんて恥ずかしいことを誤魔化すため&空気読まないハイ・モックにイラッとして八つ当たり気味に“トリケロス改Ⅱ”を振り回して暴れまわったなーんて、そーんな野蛮なことわぁ…し!て!な!い!に!こ!!!
してないの!引き算も間違ってないしハイ・モック相手にうさ晴らしで大暴れもしてないの!
いいわね!
この話題は終了!
終わりよ!終わり!
ったく…余計なこと覚えててやがって…何のためにどっかの鳥娘の話を間に挟んだと思ってんのよ……えーっと、それでどこまで話したっけ?
………あぁ。
GNショートソード二刀流の青いスローネツヴァイの改造機をぶった切ってやったわ!ってところまでだったわね。
それでね?
青いスローネツヴァイの改造機をぶった切って撃墜してやると、今度はどうやら紫色のスローネアインの改造機のバカデカいGNメガバスターランチャー(仮)のチャージが終わったっぽいのよね。
前回も軽く触れたけど、あの紫色のスローネアインの持ってるバカデカいGNメガバスターランチャー…単機では消費エネルギーをまかなえないっぽくて、随伴している白いスローネドライを予備エネルギータンク代わりに改造して運用してるのよ。
2機分…ううん。
エネルギータンクの分も含めるから2機分よりももっと大きなエネルギーを消費してぶっ放す一撃…。
どうしましょう!大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにーがだいだいだいだいだいだいだぁぁぁぁぁぁぁぁい!ビンチよぉぉぉぉ♪
なーんてね♪
ビーム系の攻撃を吸収できる“アブソーブシステム”を内蔵したとっておきの1つ!“マフツノヤタカガミ”を装備している私のこの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の前では、例え2機分以上のエネルギーを消費して放たれる強烈な一撃だって、ビームならまーったく無意味なのよ♪
ってかむしろビームならおいしくいただいちゃう的な♪
それじゃさっそく…バトルの続きとイってみましょっか♪
そんなこんなでバトル真っ最中の大銀河宇宙No.1美少女スクールファイターのにこにーよ!
「“マフツノヤタカガミ”!起動!」
<了解。“マフツノヤタカガミ”起動。>
エネルギーパイプで連結してバカデカいGNメガバスターランチャー(仮)のチャージをしていた紫色のスローネアインの改造機&白いスローネドライの改造機。
チャージが終わったみたいでヤバそうな高エネルギー反応をビンビン発してるわ!
でもそのヤバそうな高エネルギー反応からぶっぱなされるビーム!
“マフツノヤタカガミ”で残らずぜーんぶおいしくいただきます♪してやるってのよ!!!
「時間的にちょっと早いけどディナータイムよ!」
これだけの高エネルギー反応からぶっ放される一撃…確かに直撃したら防御特化の機体でもただじゃすまない威力なんでしょうけど、デカ乳タヌキな希の魔改造ドムが問答無用で連射しやがる非常識な威力のサテライト・リボルバーに比べればどーってことないわ!
<ロックオンアラート。前方の敵機にロックオンされました。>
“マフツノヤタカガミ”の準備を終えて、ごちそうが発射されるのを今か今かと待っていると、ウズメがロックオンされたって報告してくれたわ。
どうやら私の“禍にこ”が紫色のスローネアインの改造機にロックオンされたみたいね。
さっきからロックオンを知らせるロックオンアラートが“禍にこ”のコックピットにびーびーとやかましく響いてるわ。
ってかこのロックオンアラート!ホントやかましい!
「ウズメ!このロックオンアラート!びーびーうるさいから解除して!!!ってかいちいちロックオンなんてしなくても避けやしないからさっさとぶっ放してきなさいってのよ!!!」
<了解。ロックオンアラートを解除します。アラート。高エネルギー反応。更に増大。>
びーびーとやかましいロックオンアラートを解除してくれたウズメは、続けて今度は前方の敵機から発せられているエネルギー反応がさらに増大したって報告をしてくれたわ。
ってかさ!ちょっと!あんた達はまだ出力あげんの?!
撃墜されてやるつもりはさらさらないけど、このあとのこととか考えんての?!
そんだけエネルギーを使ったら砲撃したあとに確実に動けなくなるわよ?!
前衛の青いスローネツヴァイの改造機がヤられたらからヤケになったの?!
エネルギー反応が結構ヤバめな数値になってきてるわよ?!
たがしかし!
禍にこのとっておき!“マフツノヤタカガミ”なら(たぶん)だいじょーぶ!
(たぶん)まだこのくらいのエネルギー反応からぶっ放されるビーム攻撃なら、“マフツノヤタカガミ”で残さず吸収できるはずよ!
これだけの高エネルギー反応からぶっ放されるビームを吸収するのは初めてだけど、スペック上ではまだ余裕はじゅーぶんにあるわ!!!
<アラート。ご報告します。前方の敵機より本機に向けて高エネルギー反応が放出されました。>
っ!とか言ってるうちに連中!バカデカいGNメガバスターランチャー(仮)からごんぶとの真っ赤なビームをぶっ放してきやがったわ!!!
「うっしゃ!!!きたー!!!」
擬似GNドライヴを搭載しているガンダムスローネ特有の真っ赤なビーム…。
しかも超ごんぶとでアホみたいに威力のある真っ赤なビームは、放たれると同時にロックオンしている私の“禍にこ”を消し飛ばすために真っ直ぐに向かってきたわ。
<着弾までおよそ…>
「その報告はいらないわ!大体わかるから!きっちり受け止めて吸い尽くすわよ!」
でもさっきも言ったけどだいじょーぶ!
ヤバめな破壊をもたらすその一撃は、“禍にこ”にとってはごちそうよ!
<了解しました。ここがいわゆる踏ん張りどころですね。スラスター出力上昇。全力でサポートいたします。>
私が真っ赤な大出力ビームの着弾までの予想時間の報告を断ると、ウズメはすぐに禍にこのスラスター出力を上昇させてくれたわ。
ウズメはウズメなりに、いつも今何をするべきかを自分で考えて動いてくれてるのよね。
ほんと、いい子よね。
普通のサポートAIじゃ絶対にそんなことはしないわ。
そらからの贈り物なんだし、大切にしてあげなきゃね。
「そう!それでいいの!ナイス判断よ!ウズメ!ビームは吸収できても着弾の衝撃までは吸収できないからね!しっかり踏ん張んなさいよ!禍にこ!!!」
さぁーて…準備は万全!
<大出力ビーム、来ます。>
「吸い尽くせ!!!“マフツノヤタカガミ”!!!」
頼むわよ!“マフツノヤタカガミ”!!!
禍にこへと向かって真っ直ぐに放たれた真っ赤な大出力ビーム。
その大出力ビームを私は左腕に装備している真っ黒な大きなシールド“マフツノヤタカガミ”を機体前面に構えて受け止めたわ。
“マフツノヤタカガミ”で真っ赤な大出力ビームを受け止めた瞬間、コクピットにはドンって感じで衝撃が走り抜けて行ったの。
私は大出力ビームを受け止めて機体にかかる衝撃にで禍にこが吹き飛ばされないように、スロットルを目一杯に前へと押し出して全開でスラスターを噴射しながら、同時に“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムを稼働させて真っ赤な大出力ビームを吸い取り始めたわ。
“マフツノヤタカガミ”はアブソーブシステムを稼働させると、“ぶぃーん”って感じの鈍い駆動音を響かせながら、鏡のように磨きあげられている盾の表面に触れている真っ赤なビームを勢いよく、順調にごくごくと美味しそうに吸い込んでるわ♪
そんな“マフツノヤタカガミ”で吸収したビームは即座にエネルギーに変換されて、エネルギーケーブルを通って出撃時には空っぽになってる禍にこのエネルギーストレージへと蓄えられていくの♪
えっ?エネルギーストレージってなんだ?ですって?
あぁ。
そう言えば“武装領域(ウェポンストレージ)”のことはよく出てきているけど、エネルギーストレージってあんまり…って言うか初めて出てきた単語よね。
あのね?エネルギーストレージって言うのは…言うのは…な、なんだろ…。
改めて説明しようとすると説明の仕方に困るわね。
まぁ“武装領域(ウェポンストレージ)”に特殊な設定を施して、武器や装備を入れないかわりにエネルギーを貯蔵してるって思ってくれたらいいわ。
そもそもエネルギーストレージってかなりのマイナーなシステムだから、もしかしたらこの辺じゃ私くらいしか使ってないんじゃないかしら?
みんなはエネルギーストレージ内に予備エネルギーを満載して出撃すればエネルギー使い放題じゃね?とか思うだろうけど、そうそう都合のいいモノでもないのよね。
何でか知らないけど、エネルギーストレージってバトル開始時は空っぽの状態でしか運用できないのよ。
エネルギータンクやエネルギーカートリッジみたいに最初からエネルギーが貯まっている状態じゃ使えないから、エネルギーストレージってあんまり知られていないのかもね。
だって中身(?)空っぽってことはまともにエネルギーストレージを使うには、バトル中にエネルギーを何らかの手段で生成して貯めるか、今の私みたいにビームとか吸収してエネルギーに変換して蓄えるとかしなきゃダメでしょ?
同じように機体容量を割くなら、エネルギーストレージを使ってバトル中にエネルギーの生成とか吸収とか普通ならそんな面倒なことはしないで、最初から中身(?)の入ってるエネルギータンクやエネルギーカートリッジを使った方が早いもの。
私の場合は“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収しちゃうから別だけどね♪
まぁエネルギーストレージのことはそのうちちゃんと説明してあげるわ。
そらが。
私が説明するんじゃないの?ですって?
えー♪だってぇ♪説明とかにこにーは苦手にこ♪
適材適所にこ♪
……………さ、寒いとか言うんじゃないわよ!
言ったらぶっ○すからね!
エネルギーストレージのことはとりあえず置いといて…うふふ♪さっきから直撃していたら簡単に消し飛んじゃうレベルのヤバめの大出力ビームを“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムで吸収しまくってるから、エネルギーストレージの容量を示すサブモニターのケージがどんどん貯まっていくわ♪
この調子なら結構貯まるんじゃないから♪
たぶん3割…ううん。
4割はイケるわね♪
エネルギーストレージが4割も貯まれば、バカみたいにエネルギー消費の激しい“クサナギノツルギ”を2発はぶっ放せるわよ♪
でもこれだけの大出力ビームを吸収しても4割、か。
なーんか物足りない。って思うのはあのデカ乳タヌキのバ火力を見慣れてるからなんでしょうね。
試したことはないけど、デカ乳タヌキの希のドム・ハーミットがぶっ放してきやがるサテライト・リボルバーを吸収すれば、エネルギーストレージの容量はたぶん一発で満タンになっちゃうわ。
まぁあれは規格外過ぎるから比べても仕方ないんだけどね。
一撃でトリニティストライカーのエネルギーストレージを、現在進行形で4割近くも満たしてくれているあの紫色のスローネアインの改造機のGNメガバスターランチャー(仮)も中々のモノよ?
何回も言うけど、デカ乳タヌキのサテライト・リボルバーが頭おかしすぎるのよ。
<大出力ビームの終息を確認。機体各部に異常はありません。>
そうこうしているうちに真っ赤な大出力ビームは少しずつ粒子量が減っていって、最終的には辺りに少しばかりの真っ赤な粒子の残滓が舞い散るだけになっちゃったわ。
その舞い散る真っ赤な粒子の残滓を“あ。なんかキレイかも。”とか思っていたら、ウズメが砲撃の終息を報告してくれたわ。
「ん。りょーかいよ。」
私は少し名残惜し気持ちで真っ黒な宇宙空間に舞い散るキレイな赤い粒子の残滓から目を放すと、改めてサブモニターに表示してあるエネルギーストレージの容量へと目を移したわ。
「やっぱり今の砲撃でも貯まったのは4割ってところね。」
恐らくは約3機分くらいのエネルギーを消費してぶっ放した、紫色のスローネアインの改造機のGNメガバスターランチャー(仮)でも、エネルギーストレージを満たしたのは4割だけ…。
んっふふー♪
ってことわぁ♪
まだまだ余裕で吸収しまくれるってことよぉぉぉぉぉぉぉ♪
ビーム兵器主体の機体が相手なら無双確定じゃない♪
デカ乳タヌキみたいなバ火力はそうそういないから、私ったらさいきょーね!とか言えちゃうわ!
ヤバいわ!
これはマジでヤバいわ!
“マフツノヤタカガミ”さいこー!
“禍にこ”さいこー!
それを完璧に仕上げた大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーはもぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと!!!
さいこーよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
「っと!禍にこの性能に狂喜乱舞するのはあとでもできるわ!まずはあの2機を先に片付けてちゃわないとね!」
危ない危ない…。
私としたことが禍にこの“マフツノヤタカガミ”が予想通りの性能を発揮してくれたことと、機体容量の多くを割り振ってまで確保しておいたエネルギーストレージの容量がこれまた予想通りいい感じだったことで思わず狂喜乱舞して狭苦しいコクピットの中で小躍りしそうになっちゃったわ。
ダメよ?にこ♪
そんなことしちゃ♪
エレガントじゃないでしょ♪
でも…でもね?
エレガントじゃないってわかっちゃいるけど!
やっぱり一生懸命作り上げた機体の目玉とも言えるシステムが予想通りの性能を発揮してくれたことを考えると、どーしても顔がニヨニヨしちゃうのよね!
だってうれしいじゃない!
頑張って作った私のガンプラが強いって証明されたんだから!
1人のガンプラビルダーとして、そして1人のガンプラファイターとして、何よりも最高の瞬間でしょ?
ガンプラバトルをヤっているヤツなら誰でもうれしいはずよ!
強さを証明できたんだからうれしくないはずがないわ!
んふふ♪
帰ったらそらのバカに自慢しよっと♪
禍にこは最高にこって♪
妹達…こころやここあ、虎太朗にも自慢しなきゃね!
お姉ちゃんのガンプラは最高なのよ!って!
<先程の砲撃の吸収によりエネルギーに余裕ができました。“クサナギノツルギ”の最大出力を今のうちに試し撃ちなさいますか?幸いにも敵機はエネルギーエンプティ状態なようなのでまともに動けないようです。動けない敵機は試し撃ちの的としては最適かと判断いたします。>
「た、試し撃ち?!」
えっ?
いや、確かに動けない敵機は試し撃ちの的としては最適かもしれないけど…流石に動けない敵機にアホみたいな威力の“クサナギノツルギ”の砲撃をぶっ放すのはかわいそうなんじゃないの?!
死体にムチ打つことになるんじゃないの?!
『ムチなら死体なんかじゃなくぴちぴちどえむーちかのえりーちかにちょーだい!打って!激しく打って!ムチでお仕置きして!物語の序盤ではまだいじわるなえりーちかにえいっ♪ぴしっ♪ってそのムチでたっぷりお仕置きして!ついでに毎度お馴染みの荒縄でキツく縛ってほしーの!縛ったらちゃーんと低温蝋燭もお願いね!さぁ!縛って垂らして打って!!!えりーちかにいっぱいお仕置きしてぇぇぇぇぇぇぇ♪ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪』
「ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!って!ナニ?!今のナニ?!ウズメ!今なんか聞こえなかった?!ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪って聞こえなかった?!どっかの将来的に残念に成り下がる賢い可愛い生徒会長(笑)の性癖丸出しの絶叫が聞こえなかった?!どっから?!どっから通信して来やがったの?!“クサナギノツルギ”の準備をしなさい!消し飛ばしてやるわ!毎度毎度アホな性癖丸出しで妄言垂れ流しにしてるドMを“クサナギノツルギ”の最大出力で消し飛ばすよ!!!」
“死体にムチ打つ”
そう思った瞬間に、どこからもなく聞こえてきた某ドMを拗らせたかしかいかわいい生徒会長の成れの果て(ミトメラレナイワ。17歳♪ちっかぁ♪)のようなナニカによく似た欲望丸出しの声。
その突然聴こえた欲望丸出しの声に驚いた私は思わず“ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!”って叫んじゃたったわ。
ってか私も自分で叫んどいてアレだけど、“ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!”ってナニよ…。
そんな不思議現象を体験した私はサポートAIのウズメにドMはどこから通信を送り付けて来たのか確認したんだけど…
<?>
サブモニターに写る羽衣っぽい着物を着た女の子アバターを使っているウズメは、首をかわいらしく傾げて“マスターはナニを言っているのでしょう?”って感じできょとんとこちらを見つめていたわ。
「ねぇ!聞こえなかった?!荒縄でキツく縛ってとか低温蝋燭もお願いね!とか聞こえなかった?!どこからともなく通信に割り込んで来ていたでしょ!どこよ!ドMはどこにいんのよ!!!」
私は感情がないはずなのにそんなきょとんとした表情が無性にかわいらしくしてなんだか萌えてしまいそうになる心に必死に自制をかけて、引き続きウズメ“ドM”はどこよ!って問いかけるんだけど…
<当機の通信記録にはマスターのおっしゃるような内容の記録は一切残されておりませんが?>
通信の記録はない。って報告されちゃったのよね。
そんなはずはないわよ!
だってキツく縛って蝋燭垂らして思いっきりムチでぶってぇぇぇぇぇ♪って確かに聴こえたもの!
「そんなはずないわ!確かに聞こえたのよ!上の口とマタノトビラな下の口からヨダレ垂らしながらお仕置きを懇願してるドMの声が!絶対に聞こえたの!」
<それはマスターの心の声なのではないでしょうか?荒縄でキツく縛られたり、低温蝋燭を垂らさせたり、ムチで打たれたり…。マスターはその様なプレイをお望みなのではありませんか?>
「う"ぇぇぇえ?!わ、私が?!」
そうしたらウズメがとんでもないことを言って来やがったわ!
荒縄でキツく縛られたり、低温蝋燭を垂らさせたり、ムチで激しく打たれたり…そんなプレイを望んでいるのは私なんじゃないの?って。
私がSMプレイを望んでる?
私が…?
<はい。>
「縛られたり…熱い蝋燭垂らさせたり…ムチで打たれたり…………。」
<世間一般で言うところのSMプレイですね。1度マイスターにご相談して実践してみては如何でしょうか?>
「そらと……えす…えむ…ぷれい…」
………い、1回くらいなら……そうね…1回くらいなら……試してみても……
『そうよ!にこ!しましょ!えすえむぷれい!ねっ!にこ!えすえむぷれいはさいこーなのよ!ふたりでソラにお願いしていぢめてもらいましょ!だいじょーぶ!荒縄なら腐るほどあるわ!低温蝋燭の貯蔵もじゅーぶんよ!ムチだって各種取り揃えているわ!さぁ!目眩(めくるめ)く被虐と嗜虐の世界へ旅立ちましょう!今夜はみんなでえすえむぱーりぃないとよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪』
って!
聴こえたし!
やっぱりなんか聴こえたし!!!
「やっぱりなんか変なのが聴こえたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
<マスター…きっと酷くお疲れなのですね。>
「なんなのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
『ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪』
<お疲れで幻聴が聞こえ始めている所、大変恐縮なのですが、前方の敵機に動きがあるようです。>
「違うから!幻聴じゃないから!あれはきっとドMの生霊の生々しい欲望丸出しの声だから!じゃなくて!動き?!さっきの砲撃でエネルギー切れになってまともに動けないはずなのに?一体ナニをヤろうってのよ…?」
どこからもなく聴こえて来た謎のドMの叫びに翻弄されてグダりそうになっていたら、ウズメが前方の敵機に動きがあるって報告を入れてくれたわ。
前方の敵機…さっき協力して砲撃をぶっ放してきた紫色のスローネアインの改造機と白いスローネドライの改造機。
あの2機は自棄になってエネルギー切れになるまで砲撃をぶっ放してもうまともに動けないはずよ?
今さらナニをヤろうってのよ…。
そう思っていると、メインモニターに映し出されている白いスローネドライの改造機の方が、“武装領域(ウェポンストレージ)”を開いてナニかを取り出したの。
“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出したモノ。
それは…
「ナニアレ?真っ黒な…ナイフ?」
白いスローネドライの改造機が“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出したモノ。
それは真っ黒な刀身を持つ1本のナイフだったわ。
「今さらあんなナイフ1本取り出して何になるのよ?エネルギー切れでまともに動けないのよ?陸戦ならまだエネルギー切れでも歩けるから接近戦をすることもできるけど…。」
宇宙でエネルギー切れになったら推進剤の噴射でスラスターを使う実際(?)のガンダムとは違って、ガンプラバトルシミュレーターではスラスターが使えなくなるから移動なんてできないわよ?
エネルギー切れでも引き金を引きさえすれば弾が出る実弾兵器を取り出したんならわかるけど、接近しなきゃ使えないナイフなんて取り出しても意味ないわ。
「まぁいいわ。ビームライフルの射程距離まで近付いたらコアをぶち抜いて終わりだもんね。ウズメ!さっさと片付けて“μ's”の連中のところへ向かうわよ!」
私はウズメに一声かけて、ビームライフルの射程距離まで移動しようとしたんだけど…
<了解しまし、っ!アラート!敵機より高エネルギー反応を検出!>
その時。
ウズメが慌てて敵機から高エネルギー反応が検出されたって報告をしてきたのよ。
高エネルギー反応を発していたのはエネルギー切れを起こしているはずの白いスローネドライの改造機。
ううん。
正確には白いスローネドライの改造機が“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出した真っ黒な刀身のナイフ。
その真っ黒なナイフからシャレにならないレベルのエネルギー反応が発せられていたの。
「ナイフからエネルギー反応?!なんで?!ナニが起こってんの?!」
<不明です。ですがこのエネルギー反応…先程の砲撃時よりも確実に高い数値です。>
ウズメのその言葉が示す通り、真っ黒なナイフから発せられているエネルギー反応は、さっきの砲撃の時に検出されていた3機分くらいの高エネルギー反応よりももっと高い、倍くらいの…ううん、倍なんて生易しいもんじゃなく、何十倍もの高い数値だったわ。
希がサテライト・リボルバーをぶっ放す時に使っている心形流の奥義とか言っていたあの高圧縮エネルギーカートリッジが発するエネルギー反応よりもヤバい数値よ、コレ…。
「ナイフが“黒く”光ってる?」
ヤバいエネルギー反応を発している真っ黒なナイフ。
その真っ黒なナイフはエネルギー反応の高まりに合わせるかのように、今度は刀身から黒い光を発し始めたの。
黒い光。
光ってるのに黒いとか自分でもナニを言ってんのかマジでイミワカンナイけど、光ってるのよ。
黒く。
怪しく
禍々しく。
そんな謎現象を起こしまくってる真っ黒なナイフ。
今度は刀身に血管みたいな真っ赤な沢山の筋が現れて…
「脈打って…る?」
どくん。
どくん。
と、脈打ち初めて…。
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
なにやら怪しげな状況になって参りましたにこちゃんside。
次回もにこちゃんががんばルビィいたします。
次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。