ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

さて、本日4月19日は我等が愛すべきツンデレ娘、西木野 真姫ちゃんの生誕祭でございます。
本日は真姫ちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました真姫ちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。
内容としまして、“どうしてこうなった…?”と、言った内容になっております。
本当にどうしてこうなった…。





それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦①」 はじまります。




















2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦①」

「ねぇ!なんでいつも私達…凛と花陽と私は四人で一緒にデートなのよ!たまには私達ともそれぞれ二人きりでデートとかしなさいよね!穂乃果達だけズルいわ!」

 

「ん?あぁ。そういやぁ凛と花陽とは二人で出かけた時はあっけど、真姫とは二人きりでどっかに遊びに行ったことなかったな。あー、なんだ。悪かったな、真姫。うっし!んじゃ土曜にでもどっか遊びに行くか?埋め合わせってワケじゃねぇーけど、真姫の好きなとこに連れてくぞ?で?真姫はどこに行きたい?どこでもイイぞ?やっぱりラブホか?」

 

「う"ぇえ?!」

 

みんな、おはよ、こんにちは、こんばんわ。西木野 真姫よ。

 

今回のお話はね?こんなありふれた日常の一幕で交わされた私とソラとの約束から始まったの…。

 

でも、まさかあんな大騒ぎになるなんて、この時は思いもしなかったわ…。

 

まぁ私の周りはいつも大騒ぎする連中しかいないんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ママ!ママ!!!」

 

ソラに二人きりでデートに連れていって!ってお願いしたらアッサリとOKもらっちゃったわ!

 

やったわ♪よくやったわ!私!

 

誉めてあげるわ!真姫!

 

さぁ!ソラとの二人きりでの初デートよ!

 

最終目標は初体験よ!

 

ラブホでもソラの部屋でもどこでも突撃してやるわ!

 

いいわね!真姫!気合い入れて行くわよ!

 

この一戦で凛と花陽に少しでも差をつけてやらなきゃ!

 

なんだかもうすっかりソラの奥さんみたいになってるにこちゃんに少しでも追い付かなきゃ!

 

……って思ったんだけど……私…男の子と二人きりでデートなんてしたことなかったわ?!

 

困った私は急いでおうちに帰ってママを頼ることにしたの!

 

「あら♪真姫ちゃんおかえりなさい♪どうしたの?そんなに慌てて?ナニかあったの?またソラちゃんとケンカしちゃった?ダメよ?将来の旦那様なんだから仲良くしなきゃ♪」

 

「最近はケンカなんてしてないわ!私達はとっても仲良しなんだから!ラブラブよ!ラブラブ!って!そうじゃなくて!どうしよう!ママ!ソラとデートなの!」

 

「ソラちゃんとデート?まぁ♪よかったわね♪気を付けていってらしゃい♪あ、いつも通りに団長ちゃんのとこから何人か護衛に付いてもらうわね?遊人ちゃんと…あとは昭弘ちゃんと志乃ちゃんでいいかしら?心配しなくても大丈夫よ♪ママがちゃーんと、デートの邪魔しちゃメって言っておくから♪ソラちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんと、そしてママの可愛い真姫ちゃんと♪いつも通りに4人でいっぱい楽しんで来てね♪」

 

「違うの!違わないけど違うの!4人じゃないのよ!」

 

「え?4人じゃないの?」

 

「二人きりなのよ!今回はソラと二人きりのデートなのよ!!!ママ!どうしよう!!!」

 

「……………………。」

 

あれ?ママ?

 

急に止まっちゃったけど、どうしちゃったの?!

 

動いてよ!ママ!お願いだから動いてよ!

 

私、男の子と…ソラと二人きりでデートなんてしたことないのよ!

 

どうすればいいかわかんないのよ!

 

二人きりでのデートのしかたとか教科書にも参考書にも書いてないし!恥ずかしすぎてにこちゃんとかに聞けるワケないし!

 

性交渉のしかたなら一通りは勉強したからラブホコースやソラの部屋でえっちコースとかなら大丈夫なんたけど…。

 

普通のデートなんてわかんないわ!!!

 

頼れるのはママしかいないの!

 

「ママ!」

 

「た、」

 

た?

 

「た、」

 

ねぇママ?“た”ってナニよ?

 

「た、た、た、」

 

た、た、た?

 

3点バーストの射撃音?

 

まぁ実弾系の射撃武装なら弾の節約になるから3点バーストもアリよね?

 

私の機体には実弾系の射撃武装は装備されてないけど…。

 

「た、た、た、た、た、」

 

あ、“た”が5回なったわ。

 

5点バーストはあんまり聞かないわね?

 

「大変よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「う"ぇえぇぇぇ?!」

 

びっくりした!!!

 

ママ?!今度はいきなり大声出してどうしちゃったの?!

 

「西木野警備保障!!!ぜーいーん!!!しゅぅぅぅぅぅぅごぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「マ、ママ?!」

 

え?え?えぇぇぇぇぇぇ?!

 

全員集合?!

 

ねぇ!ママ!ナニするつもりなの?!

 

ママの号令で西木野警備保障のみんなを全員集合なんてしちゃったら…

 

「姐さん!!!何事ですか!カチコミですか!どこのクソ共ですか!ミカァァァァ!!!迎撃の用意だぁぁぁ!!!ありったけのチャカとタマァァ持ってこい!!!」

 

勘違いした団長が先走って三日月と一緒に戦争を始めちゃうわよ!!!

 

「了解、オルガ。オルガの命令なら俺、なんでもヤるよ。」

 

あれ?!ただのデートの相談なのに、なんか大事なってきた…かも?!

 

「はーい♪団長ちゃん♪三日月ちゃん♪いらっしゃい♪やっぱり団長ちゃん達が一番乗りね♪」

 

さ、騒がしい連中が集まってきちゃうわ…。

 

はぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「散らねぇ!折れねぇ!砕けねぇ!護ると誓った漢の仁義!西木野警備保障!鉄華団!!!団長!オルガ・イツカ!以下主要メンバー!姐さんのお呼びに応じ!ただいま参上いたしやした!」

 

決して散らない鉄の華。

 

西木野警備保障“鉄華団”

 

パパが若い頃に国境なき医師団で活動していたときに、扮装地帯で助けたり引き取ったりした子達が、パパへの恩返しで自主的に始めた西木野家専属の警備会社。

 

当初こそ西木野家を警護するだけの集団だったんだけど、いつの間にかすっかり規模も大きくなって、今じゃ西木野グループの一角を担うまでに成長した、業界でも屈指の警備会社なのよね。

 

まぁ中身は悪ノリ大好きなヤクザモドキの集まりなんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「お嬢がデート?!しかも“アノ”鳴神のボウズとぉぉぉぉぉぉぉ?!オマケに二人きりでだとぉぉぉぉぉぉ?!」」」」」

 

ママの号令で集合したのは私達“西木野家”をいつも護衛してくれている西木野警備保障の主だった面々だったわ。

 

「みんな…真姫お嬢様だって年頃の女の子なんだからデートくらいでそんなに驚かなくても…。」

 

私とソラが二人きりでデートするって聞いて驚いてる面々に、ちょっと引きながらツッコミをしてるふくよかな体型の優しい顔立ちの男の人。

 

この人は西木野警備保障の参謀役のビスケット君。

 

双子の妹達に苦労をさせないために頑張って働いているとっても妹想いのお兄ちゃん。

 

なんで名前がビスケットなのか今でもよくわかんないけど、ヤクザモドキの集まりな西木野警備保障では唯一(?)マトモな思考の持ち主で頭もとってもいいの。

 

ビスケット君が暴走する団長のストッパーになってくれてるから、西木野警備保障は上手く回ってるのよね。

 

もしビスケット君が居なかったら……ダメだわ…。

 

怪しいロリコンに騙された団長がみんなのためにって王になるなんていきなり言い出して、ロリコンの見通しの甘さが原因で老獪な政治家みたいな艦隊司令に負けて追い詰められて起死回生の一手を打とうとする直前で…やっぱりダメだわ…ビスケット君のいない西木野警備保障には不幸になる未来しか見えないわ…。

 

ビスケット君…アナタは絶対に死んじゃダメよ!

 

「ちょっと!アンタ達!聞き捨てならないわね!ソラは確かに変態でロクデナシでアンタ達と対して変わんないチンピラだけど!あれでも一応は私のダーリンなのよ!その私の大事なダーリンに向かって雁首揃えてボウズとか言わないでよね!一人残らずシメるわよ!物理的に!」

 

「んな?!クソ!しまった!そうだよ!お嬢の言う通りじゃねぇか!俺は…俺はお嬢の大事な人に向かってなんて事を!お嬢!失礼しました!オルガ・イツカ!一生の不覚です!」

 

褐色の肌のイケメンなこの人は西木野警備保障代表の“オルガ・イツカ”。

 

私やママは“団長(ちゃん)”って呼んでるわ。

 

普段はしっかりしたみんなの頼れるリーダーなんだけど、色んなことを一人で抱え込み過ぎて、最後には処理できなくなって倒れちゃうのよね。

 

素敵な仲間がいっぱいいるんだから、団長はもう少しみんなを頼ればいいのに…。

 

「オルガ…君は割りと頻繁に一生の不覚してるよね…。」

 

まぁビスケット君が居れば団長が多少暴走しても大丈夫でしょ。

 

「にしてよぉ!お嬢もいよいよソラ坊と二人きりでデートかよ!今までは凛嬢ちゃんと花陽嬢ちゃんとワンセットの扱いだったからな!」

 

このチンピラ風味のたれ目ピアスは西木野警備保障実働1番隊の隊長で、名前は志乃。

 

志乃って本当は名前じゃなくて名字なんだけど、本人が自分の名前があんまり好きじゃないらしくて、名字の志乃で呼ばせてるのよね。

 

そんな志乃なんだけど、物理的な暴力が絡む荒事に関してはとっても頼りになるんだけど、他はちょっと色々と残念なのよね…。

 

あとは…うん…ちょっとだけ雰囲気がソラに似てたりするのよ。

 

ソラも志乃もどっちも基本属性が“チンピラ”だからなんでしょうけど…。

 

「ああ。だが、それも今日までだ。お嬢もようやくボウズと二人きりで逢い引き…か…。」

 

それでこっちのガチムチな筋肉の塊が服を着たような霊長目ヒト科ゴリラ属が西木野警備保障実働2番隊の隊長の昭弘。

 

昭弘は…うん。脳筋ね。

 

脳筋なんだけどとっても家族思いで優しい人なの。

 

もちろん私の護衛としても優秀よ。ゴリラだけど。

 

「昭弘…テメェもいい加減にラフタさんと付き合っちまえよ。毎日あの子から弁当の差し入れもらってんだろ?」

 

この金髪のチャラそうで頼りなさそうな人は遊人。

 

こう見えても彼は西木野警備保障の副団長なのよね。

 

経営が軌道に乗って西木野警備保障の規模が大きくなってからは、団長は基本的に事務仕事が多くなったから、そんな団長に代わって現場の指揮を取ったりしてるの。

 

車やヘリとかの運転が得意で、いつも私の送り迎えの運転をしてくれているわ。

 

まぁ優秀なんだけど…やっぱり他の面々と同じくちょっとだけ残念なのよね。

 

「ん?ああ。弁当か。正直、毎日ラフタが弁当の差し入れを持ってきてくれて助かってる。間食には丁度いい量でな。」

 

昭弘がおやつ代わりに食べてるお弁当…見たことあるけど、ご飯にピンクのハートとかあれって確実に愛妻弁当ってヤツよね?

 

脳筋過ぎて割りとド直球な女の子の好意に気付いてないのかしら?

 

「あら?あら?やっぱり昭弘ちゃんにはうちからの支給のお弁当だけじゃ足りなかったかしら?昭弘ちゃんで足りないなら三日月ちゃんも足りないわよね?」

 

「大丈夫。いつもお腹いっぱい食べてる。支給のお弁当だけでちゃんと足りてるよ。でも俺も昭弘も燃費が悪いから、3時頃になるとお腹が勝手に減ってくるんだ。」

 

最後に目付きの悪い背の小さいこの人。

 

西木野警備保障の切り札。

 

日本最強にして最凶のヒットマン。

 

絶対殺すマン。

 

三日月・オーガス。

 

この人は…うん。とっても怖い人。

 

怖い人だけどやっぱり優しい人。

 

三日月は私が怖い目に合ってるときには必ず助けに来てくれる。

 

それが例えどんなに危険な場所でも。

 

それが例えどんなに無茶な作戦でも。

 

必ず助けに来てくれて悪いヤツをみーんなヤっつけてくれる。

 

そんな鉄火場じゃ無敵な三日月なんだけど、日常じゃやっぱり他の面々と一緒でちょっと残念なのよね…。

 

「いやいやいやいや!お前ら燃費悪すぎだろ!お前らに支給されてる弁当って俺達の3倍くらいはあんだぞ!あれだけ喰っといて昼飯から2~3時間で腹減るっておかしいだろ!」

 

「遊人…三日月と昭弘の胃袋にツッコミを入れても無駄だよ。この二人の胃袋は異次元に繋がってるんだから。」

 

「異次元ってなんだよ!異次元って!」

 

「あら♪あら♪それじゃ明日から三日月ちゃんと昭弘ちゃんのお弁当は今の倍にしちゃうわね♪おやつも用意しちゃうから楽しみにしててね♪」

 

「うっす!ありがとうございます!姐さん!」

 

「ありがとう。助かるよ。」

 

「良かったな!ミカ!昭弘!しっかり喰ったら今まで以上に働いてもらうぜ!」

 

いつの間にかお弁当の話になってるし。

 

この話し合いって確か私とソラの二人きりの初デートの話し合いじゃなかったかしら…。

 

それが…私の初デートがお弁当の話題に負けたって…。

 

べ、別に悔しくなんてないんだからね!

 

ホントなんだから!

 

「ねぇ…。それで私のデートの話はどこに行ったのよ…。」

 

「「「「「「あ…。」」」」」」

 

はぁ…。

 

ママも一緒になって忘れてたわね…。

 

やっぱりみんなどこかちょっと残念な人達だわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…そんな残念なみんなだけど……私がみんなのこと、とっても頼れる素敵なお兄ちゃんとか思ってるのは、私とコレを読んでくれてるアナタだけのナイショよ♪

 

ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ改めて♪第一回♪どきどき♪真姫ちゃんのデート大作戦♪対策会議♪どんどんどん♪ぱふぱふー♪」

 

ねぇママ?どんどんどん♪ぱふぱふー♪ってナニよ?

 

なんだか希みたいなノリよね?

 

希がこんな感じで騒ぐときはろくでもない結末しか待ってないんだけどね。

 

「議長は私♪みんな大好き真姫ちゃんのママでーす♪」

 

「オメェらぁ!姐さんに拍手だぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「応!パチパチパチパチパチパチパチパチ!!!」」」」」

 

「はーい♪みんな♪ありがと♪ママ♪嬉しいわぁ♪」

 

むさ苦しい野郎共がパチパチパチパチって…。

 

「司会進行も私♪真姫ちゃんのママでーす♪」

 

「オメェらぁ!わかってんなぁぁぁ!!!拍手だぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「応!パチパチパチパチパチパチ!!!」」」」」

 

コレ…私がツッコミ入れなきゃダメなのかしら?

 

“μ's”でのツッコミって海未の仕事だからあんまりヤったことないんだけど?

 

そもそも西木野警備保障のツッコミ役はビスケット君でしょ?

 

遊人もツッコミ役に分類されけど、基本残念だからあんまり期待できないし。

 

他のメンツは…

 

チンピラに脳筋ゴリラに絶対殺すマンに…。

 

うん。ツッコミなんてムリだわ。

 

「はい♪ありがとう♪みんな♪それじゃ今日の議題は……あら?なんだったかしら?」

 

「「「「「なんだっけ…?」」」」」

 

ねぇ?この茶番はいつまで続くの?

 

もしかして恥を忍んで大人しくにこちゃんに頼った方が良かったかも…。

 

ソラ…一応は頑張ってみるけど、せっかくの私達の初デートが酷いデートになったらゴメンね…。

 

私のこと…キライにならないでね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい♪それじゃみんなはデートでどんなところに行きたい?一人ずつ発表してもらいまーす♪」

 

デートの対策会議がいつの間にかデートでどこに行きたいかに変わってるけど、ようやく話が先に進むわ…。

 

まぁ男の子がデートでどこに行きたいかを聞けるだけでもデートコース作成の参考にはなるわね。

 

西木野警備保障のみんなはちょっと普通じゃないからみんなのデートで行きたいトコなんか聞いても参考になんないかも?って一瞬思ったけど、コイツらの中身とソラの中身って基本的に同じチンピラ風味だから問題ないわね。

 

「「「「「へい!姐さん!!!」」」」」

 

「まずはやっぱり団長ちゃんからよね♪はい♪団長ちゃん♪アナタは可愛い女の子とデートでどこに行きたいかしら?」

 

最初はやっぱり団長からなのね。

 

団長ってイケメンだからモテそうなんだけど、浮いた話の1つも聞いたことないわね?

 

趣味とかも聞いたことないし、団長ってお休みの日とかナニしてるのかしら?

 

「うっす!自分がデートで行きたいトコっすね!自分は…自分は…あー…。」

 

「団長ちゃんの行きたいところは?」

 

「そうっすね…自分は……居酒屋っすね。」

 

「「「「デートで居酒屋って…。」」」」

 

「仕事上がりに馴染みの店にちょいと寄って軽く1杯ヤりながら旨い肴を摘まむ…。最高に贅沢な時間の使い方じゃないっすか?」

 

仕事上がりに馴染みの店に寄って軽く1杯ヤりながら旨い肴を摘まむって…なんかおっさんね…。

 

しかもデートで居酒屋って…。

 

まぁ最近はオシャレな居酒屋も増えてるから、デートで居酒屋ってのもアリって言ったらアリだけど、団長の言ってる居酒屋ってたぶん昔ながらの赤提灯(?)がある居酒屋よね?

 

そもそも私もソラもまだ高校生だからお酒飲めないし。

 

あとはお酒飲むと脳細胞が死ぬってよく聞くから、あんまり飲みたいとは思わないわね。

 

ソラは…大人になったらお酒とか飲むのかな?

 

ソラが飲むのってなんだかブラックコーヒーのイメージしかないわ…。

 

ソラはお酒とかは飲まない気がするわね?

 

「オイオイオイ!仕事上がりに居酒屋で1杯とか!随分とオッサン臭ぇなぁ!団長サンよぉ!」

 

あ。志乃…みんなが言いたかったのに我慢してたことをアッサリ言っちゃった…。

 

「んだとぉゴラァ!誰がオッサンだ!誰が!ならテメェはドコに行くんだよ!ア"ァ"?志乃サンよぉぉぉぉ!」

 

「ハン!んなもんテメェのチンケな居酒屋に比べりゃぁドコでもマシだろーがよぉ!」

 

「はーい♪ストップ♪団長ちゃんも志乃ちゃんも♪ママの前でケンカはメっよ♪ねっ♪仲良くしなさい♪」

 

「「うっす!申し訳ありやせん!姐さん!」」

 

「はい♪二人ともいい子ね♪それじゃ次は志乃ちゃんの行きたいトコね♪」

 

「うっす!姐さん!俺に任せて下さい!もちろん!男が行くっつたらぁ!」

 

「「「「「行くっつたら?」」」」」

 

「色ぺぇお姉ちゃんがわんさかと出迎えてくれる大人の店…そう!キャバクラに決まってんだろ!なぁ!オメェらぁ!」

 

…………。

 

ねぇ…志乃…。

 

なんでデートでキャバクラなのよ…。

 

ソ○プに行くとかデ○ヘルを呼ぶとか言わなかっただけマシなのかしら?

 

どっちにしても、アンタが行きたいトコじゃなくてデートで行きたいトコなのよ…。

 

普通はデートでキャバクラに行くなんて、団長の居酒屋よりもないわ…。

 

「………はーい♪次は昭弘ちゃん♪発表よろしく♪」

 

「うっす。自分は…。」

 

「ちょっ!姐さん?!なんでスルーするんすか!」

 

「おバカな志乃ちゃんには教えません♪」

 

「あ、姐さん?!」

 

「志乃…あのね?君は好きな女の子を連れてキャバクラに行くの?コレは“デート”でドコに行きたいか、なんだよ?デートでキャバクラは絶対にないよね?オルガの居酒屋以上に。」

 

「ぬぅぉぉぉぉぉぉ!!!しまったぁぁぁぁ!!!」

 

「おい!ビスケット!そのバカはほっとけ。で?昭弘?オメェはデートで女連れてドコに行くんだ?」

 

「俺は…。」

 

「「「「「俺は?」」」」」

 

「ジムだな。」

 

「「「「「ジム…。」」」」」

 

ジム?ジムってあのGMかしら?

 

RGM-79?

 

連邦軍の量産型MS?

 

花陽が好きなガンプラよね。

 

私には正直、ジムの良さがわかんないわ。

 

ジムって地味で弱そうじゃない?

 

まだソラの好きなザクの方が強そうよ。

 

「あぁ。朝から晩までジムで筋トレだな。それしかない。」

 

……ジムってやっぱりそっちのジムなのね…。

 

こ、この脳筋ゴリラは…。

 

なんでデートでジムで筋トレなのよ!

 

「昭弘ちゃんは健全なデートなのね♪」

 

「うっす。ありがとうございます。」

 

「なぁビスケット…。なんでこんな筋肉ゴリラにあんなに可愛い子が惚れんだ?」

 

「さぁ…?僕は魔法使い予備軍だから男女の仲についてはナニも言えないよ。って言うか聞かないで。」

 

「あー…わりぃ…。」

 

「ふふふ……もし僕が魔法使いになったら…世界中のリア獣(充)共をミナゴロシニシテヤルンダ…。ハッ!あれ?僕は今ナニを…?!」

 

今、ビスケット君の後ろに某人○クッキングが得意な小さな鳥娘の幻影が見えたんだけど…。

 

気のせい…かしら?

 

「次は遊人ちゃん♪行ってみましょ♪」

 

「うっす!俺に任せて下さい!姐さん!どっかの枯れた団長やら空気の読めねぇたれ目やら脳筋ゴリラよりもお役に立ってみせますよ!」

 

「誰が枯れた団長だ!」

 

「誰が空気の読めねぇたれ目だ!」

 

「誰が脳筋ゴリラだ!」

 

アンタ達…言い返してるってことは自覚してたのね。

 

「うふふ♪頼もしいわ♪」

 

「今回もヤな予感しかしないわ…。」

 

「言わないで下さい…お嬢様…。」

 

言わないで下さいって…。

 

やっぱり遊人も大丈夫じゃないのね…。

 

「デートったらやっぱり定番は映画だろ!」

 

あ。遊人なのにマトモだわ?!

 

「普通だな。」

 

団長の言う通り普通よね。

 

「普通過ぎんな。」

 

志乃。キャバクラとか言っていたアンタには普通とか言われたくないわ。

 

「ああ。普通だ。」

 

昭弘…。アナタのジムも悪くはないわ。

 

でもね?朝から晩までずーっと筋トレって、それはもうデートじゃないわよね?

 

ただのトレーニングよね?

 

「イヤ、普通でいいんじゃないの?みんなはデートにナニを求めてるの?」

 

ビスケット君…。コイツらに聞いてもムダよ。

 

残念な答えしか返って来ないから。

 

「映画♪いいわね♪ママもパパとよく映画を観に行ったわ♪最近はパパが忙しくて行けてないのよね…。だからママは今どんな映画が流行ってるのかわからないわ?ねぇ遊人ちゃん♪アナタのオススメの映画とかあるのかしら?」

 

「うっす!姐さん!よくぞ聞いてくれました!俺の1番のオススメの映画は…」

 

あ。コレはダメなパターンだわ。

 

きっと“ビ○スト ~巨大○カの逆襲~”とか残念な答えが返ってくるわよ。

 

「“A○biance”って映画っすね!」

 

「“Ambi○nce”?聞いたことない映画ね?アレ?ちょっと待って…やっぱり聞いたことあるわ…それって確か…。」

 

そう…確か希が言っていたわね…。

 

キ○ガイな上映時間の映画があるって…。

 

上映時間は確か…720時間…。

 

720時間…つまりは…30日………

 

「上映時間が1ヶ月の映画なんてデートで見れるワケないでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!このおバカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

コイツらに任せたらやっぱりダメだわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…。

 

「三日月ちゃんとビスケットちゃんは?デートでドコに行きたいかしら?」

 

「デートって俺はよくわかんないや。とりあえず家に帰って寝たいかな。」

 

「デ、デ、デ、デ、デ、デートですか!僕が!僕は!僕は!僕はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

三日月…デートで家に帰って寝たいって…。

 

それとビスケット君…。

 

大丈夫よ。いつかきっと、アナタにも幸せが訪れるわ…。たぶん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ!遅かったな真姫。にしても珍しいな、真姫が時間に遅れるなんてよ。ナニかあったのか?」

 

結局はマトモなプランを作る暇もなくデートの当日になっちゃったわ…。

 

こうなったらぶっつけ本番よ!

 

「ゴメン!ソラ!遅刻するつもりはなかったんだけど、みんなからデートには遅れていくのが礼儀だって言われて…。」

 

「みんな?あぁ…あそこの電柱の影に隠れてる真姫の護衛連中のことか?」

 

「う"ぇえ?!電柱の影に隠れてる?!ドコ!ドコよ!って!居た!隠れてるってぜんぜん隠れられてないじゃない!」

 

辺りを見回すと、少し離れた電柱の影からありあまる筋肉の塊がはみ出しているのが見えたわ。

 

他にもよく見ればあちこちに見慣れた連中がいるし…。

 

ねぇ…アンタ達…。

 

護衛ならせめてもう少し目立たないように護衛してよ…。

 

チンピラ風味のアンタ達が黒服着てうろついてるととにかく目立つのよ!

 

それって護衛の意味あるの?!

 

今日の護衛部隊の指揮は誰よ!

 

「ま、ガチムチの昭弘サンじゃ電柱の影程度には隠れきれねぇわなぁ…。」

 

「………あの連中は!ちょっと行ってシメてくるわ!」

 

「やめとけって。みんな真姫を心配してくれてんだ。それよりも、ほら!行くぞ!真姫!」

 

「ちょっ!待ってよ!ソラ!行くってドコに?!」

 

「この先に真姫が好きそうなショップ見つけたんだよ。昼飯まではまだ時間もあるし、試しに行ってみないか?」

 

あれ?あれ???

 

デートコースって…もしかして私が考えなくても良かったの?!

 

「昼飯もトマトソース系の旨いパスタの店を見つけてあるから期待していいぞ。」

 

………嬉しいんだけど…嬉しいんだけど……

 

「今日までの私の苦労はなんだったのよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

どうしてこうなった…。

書いている内にどんどん当初のお話とはかけ離れていき、全く別のお話になってしまいました…。
当初のお話ではソラと真姫ちゃんがデートで訪れたお馴染み(?)の幼女の夢の国“ふぁりどらんど”でのお話になるはずでした。
マッキーキャット率いる幼女護衛騎士団と、着ぐるみを着てコッソリと真姫ちゃんの護衛をしているオルガ率いる西木野警備保障“鉄華団”メンバーが衝突し…と、言ったお話てした。
それが気づけば…。
もう一度言わせて下さい…どうしてこうなった…。

次回の真姫ちゃん生誕祭特別編はデートに挑む真姫ちゃんに謎の変態が襲い掛かります。
更新予定は来週の木曜日か金曜日を予定しております。
また、本編6話はいつも通りに月曜日のお昼に更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!真姫ちゃん!

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