Fate/Asura's Wrath 悪鬼羅刹と行く第五次聖杯戦争   作:放仮ごdz

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すみません、長くなったので分割します。

今回は否天VSギルガメッシュ。本当、この作品だと王の財宝の弱体化激しくて王様に申し訳ない…なので乖離剣登場です。


♯17:燃える冬木、否天VS乖離剣

とある世界、とある時代。そこは、一つの終焉の形だった。

 

 

「永い眠りから目覚めよ!全て焼き尽くせ、【惑星憤怒(ゴーマ・ヴリトラ)】!」

 

 

突如出現した、巨山の如き巨躯を駆る蜘蛛の脚の如き八つの巨蛇。それは、たった一人の「悪」が魔術の概念を全て破壊するべく地球その物を改造した事で復活した【星の怒り】。

 

それが齎すのは即ち、地球の終わり。この世全ての悪(アンリマユ)になった少女によって、滅ぼされる運命へと引きずり込まれた星の危機に、「世界」により守護者が二人も召喚され、正義の味方と共に少女を討伐すべく戦っていた。

 

しかし人類最後の兵器として放たれた核ミサイルでさえ受け止め、逆に宝具に改造して返してしまう少女には圧倒的なまでに力不足であり、二人分の固有結界【無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)】は彼女の魔術で全て奪い取られてしまい、もう一人の自身の時間流を操作する能力や起源弾と呼ばれる必殺の弾丸でさえも、同じ力を有している彼女に及ぶどころか倍返しにされてしまう始末。

 

はっきり言って、相性最悪の少女に対し、三人の正義の味方は成す術もなかった。しかし、それではあと数時間もしない内に文字通り世界が終わる。それだけは、どうしても食い止めねばならない。

 

 

そう思い、挑んだのが惑星級の巨躯を持つ怪物。最悪、少女を倒さなくてもあの怪物さえ何とか倒してしまえば世界の滅亡は止めれる。しかし、それは浅はかだった。

 

結論からして、あの怪物は神々が本気を出してやっと倒せるようなバケモノだった。約束された勝利の剣(エクスカリバー)さえまるで通じない外装。騎士王に返しそびれた全て遠き理想郷(アヴァロン)でさえ防ぐのがやっとの通常攻撃。恐らく人類最高峰の英雄(ヘラクレス)でさえ勝つのは不可能だろう、そんな怪物。

 

 

結局、自爆覚悟の特攻でクロ姉を殺す事でそいつは消滅したが、アレはまさしく英雄王の生きた時代よりも古い世界の怪物だった。…それに勝利したアスラと言う、クロ姉の召喚した英雄(サーヴァント)は…どれ程の怪物(エイユウ)だったのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正義の味方を襲う悪鬼の魔手に対し、顕現するは突き刺さり壁となった剣の束。

 

ガシャン!

 

そんな無機質な金属同士がかち合り砕け散った様な音と共に、否天と化したバーサーカーは目の前の外道を斬り裂くはずだった右腕を引っ込め、一跳躍で後退。落ちて来た剣の滝を回避し再び突っ込む。

 

 

「ちっ!」

 

「ウゥゥアァアアッ!」

 

 

ぶつかる拳と、瞬時に投影された白黒の夫婦剣「干将・莫邪」。使い慣れたその剣はランクEXに至るバーサーカーの拳にも動じず、しかし押し返す事は出来ず逸らすだけに専念する赤いアーチャー・・・エミヤ。まともにぶつかれば、一撃でやられると分かっているからこその戦い方だった。

 

 

「なかなかどうして!」

 

「ウゥォアァアッ!」

 

「上手く誘導されてくれないものだな!」

 

 

突進してきた否天の背中に夫婦剣を叩き付け、相撲の要領で地面に転倒させるエミヤ。しかし否天は転倒すると同時に頭突きで地面にクレーターを刻んで赤いアーチャーを道連れ、先に底に着地し落ちて来たエミヤに向けて渾身のアッパーカットを叩き込んだ。

 

 

「グゥ…!?」

 

 

交差した夫婦剣を犠牲に防ぎ、大きく空に飛ばされたエミヤは新たな剣を投影して弓に番え、発射。否天は大跳躍してクレーターから抜け出したかと思えばエミヤの背後に移動しており右腕に溜めたマントラを砲撃として撃ち出した。

 

 

投影、開始(トレース・オン)!」

 

 

咄嗟に投影した剣を足場にして逃れ、丘に着地するエミヤ。しかし、今の砲撃で空に穴が開いていた。

 

 

「…一撃でこれか。赤原猟犬(フルンディング)!」

 

 

投影したのはバーサーカーの語源とされる英雄、ベオウルフの魔剣。一度放たれたが最後、標的を射抜くまで追い続けるそれを弓に番えて放つエミヤ。さらに続けて五連続、投影された魔剣が着地した否天に襲い掛かる。

 

 

「アァアアアアアアアアアアッ!」

 

「何だと…!?」

 

 

しかし、一瞬だけ顕現した四つの巨腕から放たれた光線の束が迎撃して全て炭にしてしまい、今までにない迎撃をされたエミヤは一瞬硬直。その隙を逃さない否天ではなく、巨腕を消すと突進。強烈な右ストレートが頬に突き刺さりエミヤはグルグル回って、クロナが転がっている傍に叩き付けられ、力尽きる。

 

 

「がはっ・・・」

 

 

軽く血反吐を吐きだし、体勢を直し息を整えるがしかし、圧倒的。生前、聖杯をフルに効かせ世界に喧嘩を売った衛宮黒名の放った「星の怒り」と対決した事があるが、この否天は天変地異より上であるそれを人型に圧縮した様な怪物。殴られて原型を保っていられる方が奇跡である。

 

 

「ここまでか…神をも屠った英雄の力は…!」

 

 

別に否天になるまでもなく、サーヴァントと言う枠に縛られていないアスラならこれ以上の力を発揮できただろう。しかし、サーヴァントの身で聖杯を使う事無く生前とほぼ同じ力を引き出すとしたらこの方法しかなかったとはいえ、末恐ろしい物だと、自分に扱えるような(おとこ)ではないとエミヤは再確認し、そして決意を持って令呪の宿った左手を掲げた。

 

 

「令呪を以て命ずる・・・!」

 

「ゥウウウァアアアッ!」

 

「その怒りで世界を壊せ、バーサーカー」

 

 

令呪。それはサーヴァントに対する絶対命令。しかし、世界に抗う否天は止まらず、首をかしげると幽鬼の如き動きで再度突進してきた。だがそれは想定内。エミヤは焦らず、一画減った令呪をかざして口を開く。

 

 

「重ねて命ずる・・・バーサーカー!」

 

「ウゥゥアァアアッ!」

 

 

剣の丘にクレーターを刻んだ拳を避け、転がっていたそれを抱いて後退する。これでも足りないと、理解しているが故に。そして、二画の令呪が刻まれた左手と、右手にぶら下げた少女を掲げて否天の光の無い真っ白な目を睨みつけた。

 

 

「この女の怒りに応え、全てを壊せ」

 

 

止まる。その一言で、令呪が否天を縛り上げた。マスターが変われど、守るべき対象は変わらない。生前怒りに我を忘れても、決して娘を忘れなかったように。

 

 

―――その怒りの根源こそ、娘を泣かせる世界に対する怒りであるがために。

 

 

そして、振り返った否天は何かを見詰める様に無言で佇むと、四つの巨腕を顕現。その中央にマントラを凝縮すると、それを一筋の光として撃ち出した。

 

 

 

貫く、空を。撃ち抜く、風景を。潰す、空間を。破壊する、世界を。

 

ある世界の、自分が守るべき少女と同一の存在を弔う墓標を。

 

それを救おうとした男の、遅すぎた後悔と哀れな生涯を映した心象風景を。

 

この先にあるクソッたれな世界を破壊する、そのために。

 

 

固有結界にのみ特化した三流魔術師の大魔術は、悪鬼羅刹の一撃であっけなく砕け、そして場は、騒ぎを聞き駆け付けた、愉悦神父と冬木のセカンドオーナー、歪んだ正義の味方とその後輩、各々のサーヴァント達と黄金の甲冑を着込んだ英雄王のいる礼拝堂の中へと、移り変わった。

 

 

中心に立つ、満身創痍の赤い弓兵とその腕に抱えられた灰色の少女、そしてサーヴァント達、特に英雄王を睨みつける悪鬼羅刹。

 

舞台は整った。役者は揃った。それでは幕を上げようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

綺礼side

それは、私とクロナの会話からそれほど立っていない、数分後に起こった。腕の怪我を癒していた所、慌てた様子のギルガメッシュが「黒名の気配が消えた!」と叫びながら現れた。固有結界だとほざくので、慌てて礼拝堂に向かった所、そこにはまだギルガメッシュを見せるべきではない凛、衛宮士郎、間桐桜が各々のサーヴァントを引き連れて訪れていた。

失策だった、とどう言い繕うか考えようとしたその時、空間が揺らいでそれが現れた。

 

 

(オレ)宝物(ほうもつ)に手を出すとは、よほど死にたいらしいな…贋作者(フェイカー)!」

 

 

その中心に立つのは、赤い外套とクロナの物によく似ているも血に濡れた白いマフラーを着込んだ白髪褐色肌の男。その手に抱えられているのは、先程まで元気に私と話していた我が愛娘の血に濡れ気を失った姿だった。…と言う事は、あの男の前に立つあの人型はバーサーカーか…?いや、雰囲気が妙だ。

男はギルガメッシュの激昂に平然とすまし顔を浮かべ、クロナを大事そうに抱えると不敵に笑みを作った。

 

 

「ああ、英雄王。確かに私はたいそれた事をしたな。やはり彼女は貴様の宝物に数えられるのか。だがな、この女は渡さん。例え貴様でもそれは譲らんぞ」

 

「ほう…俺の宝物に手を出したばかりか正々堂々盗むとほざくか…今宵の(オレ)は機嫌が悪くてな、手加減は出来ぬと思え!雑種ゥ!」

 

 

展開する王の財宝の波紋群から出現した宝具の数々に目を見開く凛達。いや、私はそれどころじゃない。これ以上破壊されたら本気で困る。

 

 

「落ち着けギルガメッシュ!今奴を狙えばクロナにも危害が及ぶぞ!」

 

「むっ。おの、れ・・・!?」

 

「ウゥァアアッ!」

 

 

ギルガメッシュが波紋群を消したその瞬間。唸るだけで微動だにしていなかったバーサーカーと思われる人型が動き、ギルガメッシュの腹部を殴り付け吹き飛ばしていた。何だ、今の速さは…第四次のアサシンやランサー、今回のランサーやアーチャーも目ではない敏捷だ。

 

 

「おのれ!クロナに手を出した奴ではなく、(オレ)に殴りかかるとは血迷うたか悪鬼羅刹(バーサーカー)!」

 

「ウゥォァアアアアッ!」

 

 

ギルガメッシュの言葉を意に介さず飛び掛かり、咄嗟にギルガメッシュの取り出した槍と鍔迫り合いをして窓を突き破り、外に出るバーサーカー。奴め、正気を失っている…と言うよりは、見てみるとクロナの右手に刻まれていた令呪が消えている。…あの男に令呪が渡ったと見るが自然か。

 

 

「・・・ねえ綺礼。さっきのキンピカは何?」

 

「…第四次聖杯戦争の生き残りのサーヴァントだ。訳あって私が保護している」

 

「そう・・・なら、クロナを抱えているアイツは?それにバーサーカーに何があったの?」

 

「残念ながら私は何も知らん。奴に聞くべきだろうな。だが、あのバーサーカーは明らかに異常だ。令呪が使われた可能性もある。助力を願えるか?」

 

 

こちらにランサーと共に近寄って来た凛と手短に会話を終える。ギルガメッシュの存在が知られたのは痛いが、今はクロナを取り返す方が先決だろう。少なくとも、あの英雄王ならそうしている。

 

 

「ええ、分かったわ。ランサーとアーチャーは外に出てあのキンピカのサーヴァントを援護!ライダーは私達と一緒にこの赤いのからクロナを取り返すわよ!」

 

「おうっ!」

 

「マスターを頼みます、ライダー」

 

 

凛の言葉を受け、外に出て行くランサーとアーチャー。衛宮士郎と間桐桜はライダーから銃を受け取り、凛はトパーズを取り出し構えた。私も治りたての右手で黒鍵を構える。それに対し、赤い外套の男は…満身創痍の身でありながら、余裕だった。

 

 

「どうした?バーサーカーの相手をしなくていいのか?…控えめに言っても、あの三騎では到底かなわぬ男だぞ」

 

「誰だか知らないけどうちのランサーと衛宮君のアーチャーを嘗め過ぎね。さっさとクロを返してもらうわ!」

 

「私だって彼等を侮っている訳じゃないさ。だが、何事にも例外はある」

 

 

そう言ってクロナを私目掛けて投げ付けて来る赤い男。この力・・・馬鹿な、サーヴァント…!?

 

 

Ein KÖrper(灰は灰に) ist ein KÖrper(塵は塵に)―――!」

 

「桜、下がって!士郎!」

 

「ああ!クロ姉を返せ!」

 

 

私がクロナを受け止めると同時に、その手に白と黒の双剣を出現させて構える赤いサーヴァントに対し凛はトパーズを投擲、間桐桜を下げたライダーも衛宮士郎と共に銃撃を叩き込む。ああ、教会がどんどん壊れて行く・・・いや、それどころではないか。一つ分かった、奴は私にクロナを渡す事で、私の動きを封じた。と言う事は、少なくとも接近戦が苦手でこちらの戦力を把握しているという事だろうか。

 

 

「どうした?温いぞ」

 

「そんな…」

 

「剣で、全部防いだ・・・?」

 

 

あれ程の攻撃を受けたにも関わらず、無傷。対魔力に心眼のスキルを併せ持つ・・・弓兵(アーチャー)か?

 

 

「士郎、凛!コイツ何か知らないけどサーヴァントだ、私がやる!」

 

 

サブマシンガンを二丁取り出し突進するライダーに黒の剣を投擲する赤い弓兵。ライダーはそれを一発の弾丸で弾き飛ばし、肉薄。遠距離からの銃撃は分が悪いと言う判断だろう、近距離からの銃は打撃武器だ。再び黒の剣を取り出した弓兵の剣と騎兵の銃が次々とぶつかり火花を散らした。

 

 

「てー!」

 

「っ…!?」

 

 

赤い弓兵を扉を蹴破る勢いで吹き飛ばし、それに追撃するべくポーチを開き複数の火縄銃を出して乱射するライダー。その弾丸は全て寸分たがわず赤い弓兵のボディアーマーに炸裂し、その身体はグルグル回り石畳に叩き付けられた。追う様に銃剣を取り出して飛び出すライダーに続き、私達も外に出る。

そして見たのは、街が燃え、その中で繰り広げられる神話の光景。…ああ、こんな事態、簡単に隠せるようなことではない……

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称side

四つの巨腕を顕現し、次々と光の束を放ちヴィマーナを駆る英雄王と、滑空し突進しようとしていた天使を撃墜する否天。そのうち回避された光の束は次々と新都の街並みに炸裂し、火の手が上がるが、当の本人達はそちらに気を回す余裕など微塵も無かった。

 

撃墜した二人のアーチャーに追撃しようと突進する否天の隙を突いて距離を詰め、朱槍を突き出すランサーだったが、それはいとも簡単に石突きを握られて受け止められ、背後に投げ飛ばされ強烈なアッパーブロウを受けて空に殴り飛ばされてしまう。

 

 

「ちっ…スカサハの師匠には及ばねえが、やるじゃねえか…!」

 

「おのれおのれおのれ!守るべき女を守らず、さらには天を仰いで見やるべき(オレ)を地に立たせるか…クロナには悪いがその命、無い物と知れ!」

 

 

背後には生き残る事に特化した槍兵。前には怒りを見せる英雄王。二大英雄に挟まれた悪鬼羅刹はそれでも、止まる事を知らない。

 

 

「ウゥゥゥアァアアアッ!」

 

「「っ!」」

 

 

薙ぎ払う。巨腕を振るい、それを地面に叩き付け、吹き飛ばす否天。ギルガメッシュは大きく後退して王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を展開し、ランサーが射線上に居るにも関わらず雨あられの如く放射した。

 

 

「ウアァアアアアッ!」

 

 

四つの巨腕を盾に耐え凌ぐ否天。手加減無しの放射は、次々とマントラの腕を貫き抉って行き、とどめとばかりに四方向に現れた波紋から太刀を一つずつ放ち、背中から巨腕を四つ全て斬り落とした。…しかし、それは悪手だ。

 

 

「ウァアッ!」

 

「速い…!?」

 

 

アーチャーの敏捷よりも速い突進が英雄王の胸部を殴り砕いた。その正体は、斬り落とされた痕から放出した多量のマントラ。言うなれば魔力放出に近い物だ。即座に取り出した魔剣で斬りかかるも、既に否天は次の獲物であるランサーの腹部を槍ごと蹴り抜いており、それを踏み台に滞空していたアーチャーに拳を叩き込んでいた。

 

 

「…王を無視するとはいい度胸だ…さすがの(オレ)も我慢の限界よ…!」

 

 

アーチャーを叩き落とすとそのまま急降下してランサーに一撃与えて着地と共に後退、再び突っ込んで拳と石突きをぶつけ合うバーサーカーを視界に見やり、わなわなと全身を震えるギルガメッシュ。今夜、何度虚仮にされればよい。もうそんな怒りが彼を満ちていた。

 

 

「いいだろう、宝物庫の鍵を開けてやろう・・・起きよ、乖離剣(エア)!」

 

「「!?」」

 

 

王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)から取り出したるは、、赤い光を放つ文様を備えた三つの円筒が連なるランスのような形状の、文字通り異様な剣。その名も、知恵の神に冠したギルガメッシュのみ有する神造兵装【乖離剣エア】。

その、あまりに逸脱した宝具の登場に、最初から第八のサーヴァントと言うイレギュラーに混乱していた二騎はさらに混乱。しかし、否天は何かを思い出したのかジーッと睨みつけると四つの巨腕を再び顕現し、構えていた。

 

 

「ほう、抗う気か。さすがは不屈の英雄よ。ならば我が乖離剣、受けるがよい!」

 

「ウゥァアアアアアアッ!」

 

 

それぞれ【天・地・冥界】を表す三つの円筒を回転させ、大きく振り被るギルガメッシュ。

四つの巨腕の中心にマントラを収縮し光弾を形成してそれを膨張させていく否天。

 

神造兵装と神をも焦がす怒り、それぞれの対界宝具が激突する。

 

 

「世界を割くは我が乖離剣・・・受けよ!【天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)】!」

 

「ウォオゥァアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 

 

圧縮され鬩ぎ合う暴風の断層が擬似的な時空断層となり、放たれた劫火の砲撃とぶつかりせめぎ合った。

 




綺礼の胃と冬木が割と真面目にヤバい件について。序盤は平行世界ですが地球もヤバい。

対界宝具VS対界宝具(どちらも一応手加減)、勝つのはどっちだ。…エヌマエリシュってどんどん威力が規格外になって行ったんですよね…最初はエクスカリバーとほぼ互角だったのに今は見る影もない。

アスラズラース本編だとヤシャと言うスピードが売りの諏訪部ボイスキャラで対戦するんですが、否天はかなり強敵でした。腕の跡からスラスターみたいに炎吹いて加速して来た時はビクった。初見だと仮面ライダーファンは多分プトティラコンボを思い出す機動力と暴れっぷりです。

エミヤが二画まで使ってやっと従えられる否天、本質はギルガメッシュに近いです。というか従ったのも、「クロナのために」ってのが大きい訳で。本当なら怒りのままにエミヤをボコりたいのが心境だったり。イメージは原作イリヤの「狂いなさいバーサーカー」な令呪とZero切嗣さんの最終回のあのシーン。どっちもいいよね。

次回、「ランサーが死んだ!」な話をお送りします。…真面目な話です、はい。

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