なんならアタシが代わりに入れといてやるから今日はもう帰んなよ?アタシが可愛くラッピングしていれといてやるからさ
クッキーについてはまた明日にでもまた付き合ってやるからさ」
そう言って調理場から追い出して雪乃と後片付けをしてると
「貴女、葉山隼人がアレを食べると思うの?」
と、わかりきったことを聞いてくるから
「100パー棄てるしさすがにこれを食えとは言わないけどどこに捨てるかによるんじゃないの?
せめて校外に持ち出すくらいの優しさと誠意は見せるべきだろうけどあのエセ紳士は確実に玄関のゴミ箱に捨てるね
全く…皆の葉山くんの癖にさ…明日が楽しみだよ」
そう言って鼻で笑って調理場の片付けを終えるとアタシ達それぞれに家路を急いだ
(アイツはそうゆーヤツなんだよ)
翌朝予想通りに葉山玄関のゴミ箱に捨てそれを見ていた由比ヶ浜が一日中落ち込んでいたのを知っているのは優しい戸塚が心配して
「今日は由比ヶ浜がさんが一日中落ち込んで静かだったのはなんでかな?」
そんな事を言われてホントは訳を知ってるけどそれは守秘義務で言えないことであるのと戸塚が由比ヶ浜が心配してるのが気にくわなかったアタシは
「知らない、アタシは由比ヶ浜の知り合いですらないしハチも認識すらしてない
アタシにとってはせいぜい葉山グループの一人くらいでしかないからね……
戸塚、そろそろ教室戻った方がいいよ?アタシも部室で自習してるから未だ八に戻って…いやなんでもない忘れて
それとこれ、アタシが昨日焼いたヤツなんだけど…迷惑だったらせめて学校の外で…アタシがいないとこで捨てて…」
昨日アレから家に帰って晩ご飯の支度ができなかったお詫びにクッキーを焼いて小町と食べたんだ、もちろん味の違うのは小町の今日のおやつだ
そのついでにと言っちゃったらなんだけどたくさん焼いて親父と母ちゃんの弁当と一緒に持たせたから皆と食べてくれてる…
いや、母ちゃんはともかく親父の事だから隠れて一人食べてる可能性は高いよな?
『何で人にくれてやらにゃならんのだ?』
そう言ってそうだな
まぁ葉山みたいに不味そうだからって送った相手が見てるかもしれない場所で捨てる訳じゃないからまだましだけどな
とにかく強引に手渡しそう言って逃げ出すように駆すアタシは格好悪かった
その後戸塚はと言えばアタシがクッキーを渡してるところを見ていた材木座にかなりやっかまれていたのはアタシの知らない話だが材木…お前…ギルティーだっ!